ヘッダーをスキップ
Oracle® Enterprise Manager Oracle Fusion Middleware Managementスタート・ガイド
11g リリース1(11.1.0.1)
B61025-01
  目次
目次
索引
索引

戻る
戻る
 
次へ
次へ
 

8 Request Monitoringの構成

Request Monitoring機能では、WebLogicサーバーにデプロイされたJavaアプリケーションに対するリクエストをエンドツーエンドで可視化できます。この機能では多階層のJava環境を流れるリクエスト・フローの明瞭なビューが構築されます。この章では、Enterprise Manager Grid ControlのRequest Monitoring機能を設定および有効化する手順について説明します。この章の内容は次のとおりです。

8.1 Request Monitoringアーキテクチャ

次の図はRequest Monitoringアーキテクチャを示しています。

図8-1 Request Monitoringアーキテクチャ

周囲のテキストは図8-1の説明です。

JVM DiagnosticsエージェントとADPエージェントが、監視中のWebLogicサーバー・ターゲットにデプロイされています。これらのエージェントはJVM Diagnosticsおよびアプリケーションのメトリックを収集し、それを定期的にJVM DiagnosticsマネージャおよびADPマネージャにレポートします。ADPマネージャ・マシン上の管理エージェント(EMエージェント)は、定期的にfetchletを実行してADPマネージャからメトリックを取得し、それを管理リポジトリにアップロードします。Request Monitoringフレームワークはこれらのメトリックを処理し、それを使用してリクエストを監視および分析します。

8.2 前提条件

Request Monitoringを有効化する前に、次の作業が必要です。

8.3 Request Monitoringの構成

Request Monitoringを構成して有効化するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle Management Serviceと管理リポジトリ・データベースをデプロイします。詳細は、Enterprise Manager基本インストレーションおよび構成ガイドを参照してください。

  2. ADPマネージャをインストールし、ADPエージェントをWebLogicサーバー・ターゲットにデプロイします。ADPマネージャのインストールの詳細は、第7章「Application Dependency and Performanceのインストールおよび構成」を参照してください。ADPマネージャは、管理エージェントと同じユーザーとしてインストールする必要があります(後述します)。

  3. ADPマネージャがインストールされているすべてのマシンに、管理エージェントをデプロイします。

  4. 監視対象のWebLogicサーバー・ターゲットが稼働しているマシンに、管理エージェントをデプロイします。Enterprise Manager Grid Controlで、「ターゲット」、続いて「ミドルウェア」をクリックします。「ミドルウェア」ページで、監視対象のWebLogicサーバー・ターゲットが、ターゲットとして検出され、登録されているか確認します。登録されていない場合は、WebLogicサーバーをターゲットとして追加して登録します。WebLogicサーバー・ターゲットの検出および登録の詳細は、Oracle Fusion Middleware管理ガイドを参照してください。このWebLogicサーバー・ターゲットが、リモート・マシンで稼働中のデータベースに接続するように構成されている場合は、このリモート・マシンにも管理エージェントがデプロイされるようにして、このデータベースがEnterprise Manager Grid Controlでターゲットとしてリストされていることを確認します。

  5. ADPマネージャを登録します。「ミドルウェア」に移動して、「アプリケーションの依存性とパフォーマンス」リンクをクリックします。「アプリケーションの依存性とパフォーマンス」ページで、右パネルの「登録」タブをクリックします。図8-2「RMI構成」ページが表示されます。

    図8-2 「RMI構成」ページ

    「RMI構成」ページ

    登録するADPマネージャの名前と、ADPマネージャが稼働しているマシンの完全修飾されたホスト名を入力します。デフォルト・ポートの51099が事前入力されています。このADPマネージャがリクエスト監視データを収集できるようにするため、「リクエスト監視の有効化」チェックボックスを選択します。「テスト接続」をクリックして、ADPマネージャへ正常に接続できるか確認します。「エージェント」ドロップダウン・リストから「管理エージェント」を選択して「追加」をクリックすると、ADPマネージャの登録が完了します。ADPマネージャの登録の詳細は、第7章「Application Dependency and Performanceのインストールおよび構成」を参照してください。

  6. JVM Diagnosticsマネージャをインストールし、JVM DiagnosticsエージェントをWebLogicサーバー・ターゲットにデプロイします。詳細は、第6章「JVM Diagnosticsの構成」を参照してください。

  7. JVM DiagnosticsマネージャがJVM Diagnosticsエージェントと通信していることを検証するには、「ミドルウェア」ページで「JVM診断」リンクをクリックします。左パネルのターゲット、たとえば__Farm01_medrec__medrecをクリックします。右パネルで、「プール」 > 「スレッド」 > 「リアルタイム分析」をクリックします。次の画面が表示されます。

    図8-3 「JVM診断」-「すべてのスレッド」ページ

    周囲のテキストは図8-3の説明です。

    このページで、接続された各JVMのスレッドを表示できます。

  8. ADPマネージャとWebLogicサーバー・ターゲットを再起動します。

  9. 「ミドルウェア」ページで、「アプリケーションの依存性とパフォーマンス」リンクを選択します。右パネルで「監視中」タブをクリックして、メニューから「ステータス」オプションを選択します。次の画面が表示されます。

    図8-4 「エージェント情報」ページ

    「エージェント情報」ページ

    このページの「エージェントのステータス」をチェックすると、ADPエージェントがJava EEターゲットを検出しているか確認できます。

  10. Request Monitoringの設定は以上で完了です。リクエストを表示および構成するには、「リクエスト監視」ページへの全アクセスが可能で、リクエスト構成設定の変更をユーザーに許可できる、Request Monitoring管理者の権限を付与します。Request Monitoring機能を拡張するため、次の権限を付与することをお薦めします。

    • 「任意のターゲットの表示」権限。この権限を持つユーザーは、ターゲットのホームページへのドリルダウンと、「トポロジ」ビューでのターゲット・メトリックの表示が可能です。

    • 「JVM診断」権限。この権限を持つユーザーは、「トポロジ」ページから「JVM診断」ページへのドリルダウンが可能です。

  11. 適切な権限を付与したら、「ミドルウェア」ページで「リクエスト監視」リンクをクリックしてから「リクエスト定義」タブをクリックします。次の画面が表示されます。

    図8-5 「リクエスト定義」ページ

    「リクエスト定義」ページ

このページでは次の作業ができます。