この章の各項では、Oracle Enterprise Manager User Experience Managementのライセンスによって提供される機能およびリンクについて説明します。
Oracle Real User Experience Insight(RUEI)を使用すると、企業は、実際のエンドユーザー・エクスペリエンスについての洞察を得ることで、ビジネス・クリティカルなアプリケーションの価値を最大限に高めることができます。ユーザーを失望させたことで失った収益を確認したり、コール・センターの規模を縮小することによってサポート・コストを削減したり、パフォーマンスのよくないアプリケーションの問題の解決を促進したり、ビジネス・トレンドやユーザーの嗜好を洞察することによって変化するニーズにビジネスを適応させたりするのに役立ちます。パフォーマンスの分析と使用状況の分析が1つに統合されるため、ビジネス・ステークホルダやITステークホルダは、アプリケーション・ユーザーの真のエクスペリエンスに対し共通理解を深めることができます。
機能
Oracle Real User Experienceは、次のようなエンドユーザー・エクスペリエンスと動作の全体像を独自にとらえます。
主要なシステム・トランザクションに対する実際のユーザー・エクスペリエンス・レスポンス時間
統合トランザクションベースの監視
システムやアプリケーションのエラーおよびユーザーによるエラーを含むエクスペリエンスの総合的な質
どのトランザクションがどのユーザーによって使用されたか、最も問題となるのは何か、その理由は何かなどのアプリケーションの利用状況に対する包括的な見解
Oracle RUEIの受動的監視機能は、最新のNetwork Protocol Analysisテクノロジを使用して構築され、アプリケーションの修正、変更やインスツルメンテーションは必要ありません。受動的監視手法によって、企業はコストのかかるテスト/QA環境での検証を行うことなく本番環境にデプロイできます。
機能
Oracle RUEIには次の機能があります。
低パフォーマンスのリプレイ
エグゼクティブ・ダッシュボード
広範な主要業績評価指標(KPI)およびSLAの監視
フル・アラート機能
ボトルネックの迅速な分析
トランザクション・パフォーマンスの分析
カスタマイズしたレポートの作成
傾向の分析
XMLによるデータの完全な統合
Real User Experience Insightのライセンスの取得後、次のアクセラレータのライセンスも取得し、特定のアプリケーションについて用意されている監視サポートや次に示す追加機能を利用することもできます。
注意: パック機能にアクセスするすべての方法で(Enterprise Managerコンソール、デスクトップ・ウィジェット、コマンドラインAPI、または基礎となるデータへの直接アクセスのいずれの方法でも)、パック・ライセンスが必要です。 |
Enterprise Manager Grid Control Service Level Management(SLM)は、高機能なモニタリング・ソリューションであり、IT組織がビジネス・サービスにおいて高可用性と高パフォーマンスを確保し、最適化されたサービス・レベルを実現するために役立ちます。SLMは、エンドユーザー・ビジネス機能、Webアプリケーション、インフラストラクチャ・コンポーネントなどの各サービスについて、可用性とパフォーマンスをアクティブに監視し、それらをレポートします。リモート・ユーザーの場所(ビーコン)から実行されるサービス・テストや統合トランザクションを使用することにより、エンドユーザーの観点からサービスを監視したり、基礎となるITインフラストラクチャとの相関関係を監視できます。また、SLMでは、サービスの問題や障害がビジネスに対してどのような影響を与えるかを評価したり、サービス・レベルの目標が満たされているかどうかを確認することもできます。
Enterprise Manager Grid Control Service Level Managementは、Enterprise Managerバージョン10gリリース2ではスタンドアロンのService Level Management Packとして導入されました。Enterprise Manager 11gでは、Service Level ManagementはOracle Real User Experience Insightの一部としてライセンス化されています。Service Level Management Packの一部の機能サブセットは、以前はApplication ServerライセンスのDiagnostics Packの一部として提供されていました。Application Server 10gリリース1のDiagnostics Packのライセンスを保有するユーザーは、Service Level Management Pack 11gリリース1のライセンスなしで、次に示す機能を使用できます。
HTTPおよびHTTPSプロトコルを使用したWebアプリケーションのサービス・テストの監視
pingプロトコルを使用したホストの監視
注意: パック機能にアクセスするすべての方法で(Enterprise Managerコンソール、デスクトップ・ウィジェット、コマンドラインAPI、または基礎となるデータへの直接アクセスのいずれの方法でも)、Oracle Real User Experience Insightのライセンスが必要です。スタンドアロンのService Level Management Packのライセンスを以前購入したユーザーは、以前のライセンス条件に基づいて引き続きEnterprise Manager Grid Control Service Level Managementを使用できます。ただし、Oracle Real User Experience Insightに含まれる機能を使用することはできません。 |
この項では、SLMのライセンスを必要とするEnterprise Managerのリンクについて説明します。一部の機能リンクは、テストやビーコンを作成した後でそれらに関連付けられる可能性がありますが、そのようなリンクはこの項には記載しません。ただし、それらのリンクにもSLMのライセンスが必要となります。次に示す説明では、ユーザーがGrid Controlのメインのホームページから操作を開始する場合を想定しています。
ライセンスが必要なサービス・リンクには、構成ページにアクセスするものと監視ページにアクセスするものがあります。
構成ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「サービス」サブタブを選択します。
「サービス」ページで、「追加」ドロップダウンから「汎用サービス」を選択して、「実行」をクリックし、サービスを追加します。サービスの作成ウィザードの「可用性」ページにあるドロップダウン・リストから、「サービス・テスト」を選択します。実行するサービス・テストに基づいたサービスの可用性の定義は、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、「追加」ドロップダウンから「汎用サービス」を選択して、「実行」をクリックし、サービスを追加します。汎用サービスの作成ウィザードの「ビーコン」ページは、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、表内のいずれかの「名前」リンク(「集約サービス」を除く)をクリックします。表示される「サービス」ページで、「監視構成」サブタブを選択します。「監視構成」ページの「サービス・テストとビーコン」リンクは、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
「監視構成」ページで、「可用性定義」を選択します。「可用性定義」ページにあるドロップダウン・リストから、「サービス・テスト」を選択します。実行するサービス・テストに基づいたサービスの可用性の定義は、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、表内の「汎用サービス」または「Formsアプリケーション」の「名前」リンクをクリックします。表示される「サービス」ページで、「監視構成」サブタブを選択します。「監視構成」ページで、「Formsトランザクション監視の有効化」リンクは、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
監視ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「サービス」サブタブを選択します。
サービスのホームページに移動するには、表内のサービスの「名前」リンクをクリックします。「テスト・パフォーマンス」サブタブおよび「ブラックアウト」ボタンは、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
サービスのホームページで、「テスト・パフォーマンス」サブタブをクリックします。このページのすべてのリンクおよびコントロールはReal User Experience Insightのライセンスを必要とします。
次の「関連リンク」もReal User Experience Insightの要素です。
アラート履歴
ブラックアウト
メトリック・ベースライン
過去の変更
保留中の変更(該当する場合)
ライセンスが必要なサービス・リンクには、構成ページにアクセスするものと監視ページにアクセスするものがあります。
構成ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「サービス」サブタブを選択します。
「サービス」ページで、ドロップダウン・リストから「Formsアプリケーション」を選択し、「実行」をクリックします。Formsアプリケーションの作成ウィザードの「可用性」ページにあるドロップダウン・メニューから、「サービス・テスト」を選択します。実行するサービス・テストに基づいたフォーム・アプリケーションの可用性の定義は、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、ドロップダウン・リストから「Formsアプリケーション」を選択し、「実行」をクリックします。Webアプリケーションの作成ウィザードの「ビーコン」ページは、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
「サービス」ページで、いずれかのFormsアプリケーション名のリンクをクリックし、次に「監視構成」サブタブを選択します。「監視構成」ページの「汎用タスク」セクションにある「サービス・テストとビーコン」リンクは、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
「監視構成」ページで、「汎用タスク」セクションから「可用性定義」を選択します。「可用性定義」ページにおけるドロップダウン・リストからの「サービス・テスト」の選択は、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
監視ページを表示するには、Enterprise Managerホームページで、「ターゲット」タブに移動して、「サービス」サブタブを選択します。
「サービス」ページで、表のFormsアプリケーション名のリンクをクリックして、Formsアプリケーションのホームページに移動します。「テスト・パフォーマンス」リンクおよび「ブラックアウト」ボタンは、Real User Experience Insightのライセンスを必要とします。
次の「関連リンク」もReal User Experience Insightの要素です。
アラート履歴
ブラックアウト
メトリック・ベースライン
過去の変更
保留中の変更(該当する場合)