JDeveloperには、アプリケーション・ワークスペースおよびプロジェクト構造を、指定済のテクノロジを適切に組み合せて迅速に作成できるアプリケーション・テンプレートが用意されています。 事前定義のテンプレートを使用してアプリケーションを作成すると、JDeveloperでは必要な数のディレクトリとファイルが生成されます。 JSFアプリケーションでは、テンプレートを使用すると必要な数の構成ファイルが自動的に生成されるため、特に便利です。
SOADEMO-CLIENTアプリケーションでは、「Webアプリケーション[JSF、EJB]」アプリケーション・テンプレートを使用します。このテンプレートによって、データ・モデル用に1つのプロジェクト、およびワークスペース内のコントローラとビュー・コンポーネント用に1つのプロジェクトが作成されます。
JDeveloperで新規のアプリケーション・ワークスペースを作成する手順は、次のとおりです。
アプリケーション・ナビゲータで「アプリケーション」ノードを右クリックし、「新規アプリケーション」を選択します。
「アプリケーションの作成」ダイアログで、リストからアプリケーション・テンプレートを選択します。
JDeveloperのアプリケーション・テンプレートは、ユーザーへの便宜で提供されているため、アプリケーション・ワークスペースの作成で必ずしも使用する必要はありません。
デフォルトのJDeveloperでは、データ・モデル用のプロジェクトの名前はModel
に、ユーザー・インタフェースとコントローラ用のプロジェクトの名前はViewController
に設定されます。 プロジェクトの作成後にプロジェクトの名前を変更するには、「ファイル」→「名前の変更」の順に選択します。JDeveloperで使用されるデフォルト名を変更するには、「ツール」→「テンプレートの管理」の順に選択します。
注意: この章で使用されている図およびプロジェクトの名前は、JDeveloperのデフォルト名です。 ただし、SOA Order Booking SOADEMO-CLIENTアプリケーションでは、JSFビューおよびコントローラ・コンポーネント用のプロジェクトの名前にはUserInterface を、製品データを使用するJPAエンティティとその他のクラスを含むプロジェクトの名前にはClientModel を使用しています。 アプリケーション・ナビゲータには、SOADEMO-CLIENTアプリケーションの他のプロジェクトも表示されます(例: CustomerService、OrderService)。これらのプロジェクトは、アプリケーション・コンポーネントを論理フォルダに編成するために、手動で作成します。 |
図9-6に、ワークスペースの作成後にアプリケーション・ナビゲータに表示されたViewController
プロジェクトを示します。
「Webアプリケーション[JSF、EJB]」テンプレートを使用してワークスペースを作成すると、JDeveloperでは次の処理が実行されます。
JSFテクノロジを使用するViewControllerプロジェクトが作成されます。 プロジェクト・プロパティは次のとおりです。
JSPタグ・ライブラリ: JSF Core、JSF HTML
ライブラリ: JSF、Commons Beanutils、Commons Digester、Commons Logging、Commons Collections、JSTL
テクノロジ・スコープ: JSF、JSPおよびサーブレット、Java、HTML
ViewControllerプロジェクト内で作業すると、新規ギャラリがフィルタ処理され、Web層カテゴリの標準Webテクノロジ(JSFを含む)が表示されます。
デフォルトのJDeveloperでは、Servlet 2.4とJSP 2.0をサポートするJSTL 1.1WebコンテナとJ2EE 1.4 Webコンテナが使用されます。
ViewControllerプロジェクトの/WEB-INF
に、デフォルト値が設定されたweb.xml
初期ファイルが作成されます。
ViewControllerプロジェクトの/WEB-INF
に、空のfaces-config.xml
ファイルが作成されます。
jsf-impl.jar
がViewControllerプロジェクトの/WEB-INF/lib
に追加されます。
EJBテクノロジを使用するModelプロジェクトが作成されます。 Modelプロジェクトの詳細は、第4章「アプリケーション・サービスの作成と使用」を参照してください。