この章では、Oracle BPEL Process Managerのロギング・レベルを構成し、ロギングの結果を表示する方法について説明します。
この章で説明する内容は次のとおりです。
Oracle BPEL Process Managerは、log4jツールを使用して、起動および停止情報、エラー、警告メッセージ、HTTPリクエストのアクセス情報および追加情報を説明するメッセージが含まれたログ・ファイルを生成します。
log4jツールにより、アプリケーション・バイナリを変更しなくても実行時のロギングが可能になります。 かわりに、ロギング動作はOracle BPEL ControlおよびOracle BPEL Admin Consoleのプロパティを編集することで制御されます。
Oracle BPEL Process Managerでは、次の2つのロギング・レベルがサポートされています。
ドメイン: 特定のドメイン内のロギング情報を管理
システム: システム全体レベルでロギング情報を管理
log4jで作成されるログ・ファイルのデフォルト・フォーマットは、ログ・ローダーで読み取ることができず、Oracle Enterprise Manager 10g Application Server Controlコンソールのログ・リポジトリに書き込むことができません。 この読書きを実行するには、ログ・ファイルに書き込まれたメッセージのappenderフォーマットを変更する必要があります。 この変更は、次のディレクトリにあるlog4j-config.xml
ファイルで行います。
ドメイン・レベル・ロギングの場合、SOA_Oracle_Home
\bpel\domains\
domain_name
\config
ディレクトリ内のlog4j-config.xml
を変更
システム・レベル・ロギングの場合、SOA_Oracle_Home
\bpel\system
\config
ディレクトリ内のlog4j-config.xml
を変更
関連項目:
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ドメイン・ロギングでは、特定のBPELドメインの問題を記録し、トラブルシューティングを実行できます。 Oracle BPEL Controlでドメイン・ロギング・レベルを設定します。 ドメイン・ログ・ファイルは、SOA_Oracle_Home
\bpel\domains\
domain_name
\logs
にあります。
ドメイン・ロギング・レベルを設定する手順は、次のとおりです。
次の方法のいずれかを使用して、Oracle BPEL Controlにアクセスします。
「スタート」→「すべてのプログラム」→「Oracle - Oracle_Home」→「Oracle BPEL Process Manager」→「BPEL Control」を選択
次のURLに移動
http://localhost:port/BPELConsole
ここで、port
は次のいずれかの値となります。
Oracle Application Server SOAソフトウェアCDからOracle BPEL Process Managerをインストールした場合は、8888
Oracle BPEL Process ManagerソフトウェアCDからOracle BPEL Process Manager for DevelopersまたはOracle BPEL Process Manager for OracleAS Middle Tierインストール・タイプをインストールした場合は、9700
プロンプトが表示されたら、ユーザー名oc4jadmin
およびパスワードを入力します。
右上のリストから、ドメイン・ロギング・レベルを設定するドメインを選択します。
「BPELドメインの管理」→「ロギング」を選択します。
「ロギング」ウィンドウが表示されます。
使用できるのは次のロギング・レベルであり、ここでは優先順位が高い方から順に示しています。 ロギング・レベルが指定されると、選択したレベルより優先順位が低いレベルのメッセージはすべて無視されます。
「ロギング」ウィンドウの下部に、設定可能なログ出力のタイプが表示されます。
レベルおよび説明を確認します。
特定のログ出力名について「ロギング・レベル」リストからレベルを選択するか、「すべて変更」リストからすべてのログ出力名に対する単一レベルを選択します。
「適用」をクリックします。
プロセスを再実行してロギング・データを収集します。
SOA_Oracle_Home
\bpel\domains\
domain_name
\logs
にあるdomain.log
ファイルを確認します。
システム・レベル・ロギングは、インフラストラクチャ、AXISおよびWSIFの問題に対して提供されます。 Oracle BPEL Admin Consoleでシステム・ロギング・レベルを設定します。 システム・ログ・ファイルは、SOA_Oracle_Home
\bpel\system
\logs
にあります。
システム・ロギング・レベルを設定する手順は、次のとおりです。
Oracle BPEL Admin Consoleにアクセスします。
http://localhost:port/BPELAdmin
ここで、port
は次のいずれかの値となります。
Oracle Application Server SOAソフトウェアCDからOracle BPEL Process Managerをインストールした場合は、8888
Oracle BPEL Process ManagerソフトウェアCDからOracle BPEL Process Manager for DevelopersまたはOracle BPEL Process Manager for OracleAS Middle Tierインストール・タイプをインストールした場合は、9700
プロンプトが表示されたら、ユーザー名oc4jadmin
およびパスワードを入力します。
「ロギング」をクリックします。
「ロギング」ウィンドウが表示されます。
表示されるロギング・レベルは、手順4で説明したものと同じです。 「ロギング」ウィンドウの下部に、設定可能なログ出力のタイプが表示されます。
レベルおよび説明を確認します。
特定のログ出力名について「ロギング・レベル」リストからレベルを選択するか、「すべて変更」リストからすべてのログ出力名に対する単一レベルを選択します。
「適用」をクリックします。
プロセスを再実行してロギング・データを収集します。
この項では、問題のトラブルシューティングを実行する「デバッグ」ロギング・レベルに設定するログ出力名の例を示します。
プロセスが外部Webサービスを呼び出し、Webサービスによって取得されたデータが不正であるケースです。 次のログ出力を確認します。
domain_name
.collaxa.cube.ws
: 送信前に異常が発生したかどうかを確認します。
org.collaxa.thirdparty.apache.axis
およびorg.collaxa.thirdparty.apache.axis.transport
: 現在送信中の内容を確認します。
JavaクラスがWSIFバインディングにより呼び出され、バインディングの失敗が発生したケースです。 次のログ出力を確認します。
domain_name
.collaxa.cube.ws
: 全スタックを確認します。
org.collaxa.thirdparty.apache.wsif
: 実際の呼出しを実行するWSIF部分を検査します。
プロセスが非同期サービスを呼び出し、コールバックを受け取らないケースです(タイムアウト、または永久に待機)。 次のログ出力を確認します。
domain_name
.collaxa.cube.ws
: これはアウトバウンド方向に関連しています。
org.collaxa.thirdparty.apache.axis
およびorg.collaxa.thirdparty.apache.axis.transport
: 送信内容および相関に必要な発信WSAヘッダーを確認します。
domain_name
.collaxa.cube.engine.delivery
: 配信ハンドラの処理内容と、相互に関連付けることができるメッセージが取得されるかどうかを確認します。
センサーを使用して、アプリケーション・ロギング・アクティビティを生成できます。 ロギングが無効化されていてもセンサー・データ・オブジェクトが作成されるため、センサーを使用したロギングはパフォーマンスに影響する点に注意してください。
センサーを特定のアクティビティに追加した後、データを変数から抽出します。 これを実行するには、log4jロギングを実行するためのカスタム・センサー・パブリッシュ・アクションを実装する必要があります。 たとえば、呼出しアクティビティについてセンサーを作成し、JMSキューに送信されるメッセージを作成できます。
Oracle JDeveloperで、Java埋込みアクティビティ内部にJava BPELexec
拡張子bpelx:exec
を使用して、BPELプロセスにカスタムJavaコードを追加することで、メッセージを記録することもできます。
メソッドaddAuditTrailEntry(String):void
により、監査証跡にエントリを追加できます。