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Oracle Application Server Adapterインストレーション・ガイド
10g(10.1.3.1.0)

B31890-01
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1 概要

この章では、Oracle Application Serverアダプタの概要を説明します。 この章の項目は次のとおりです。

Oracle Application Server Adapterの概要

OracleAS Adapters CDでは、次のタイプのアダプタをインストールできます。

パッケージングされたアプリケーション・アダプタ

パッケージングされたアプリケーション・アダプタは、Oracle Application Serverを、SAPおよびSiebelなどの様々なパッケージングされたアプリケーションと統合します。 これらのアダプタには、OracleAS Adapter for PeopleSoft、OracleAS Adapter for SAP R3、OracleAS Adapter for mySAP ERP、OracleAS Adapter for SiebelおよびOracleAS Adapter for J.D. Edwardsがあります。


注意:

現在のリリースでは、アダプタを新しくインストールする場合は、下位互換性のため、OracleAS Adapter for SAP R3よりもOracleAS Adapter for mySAP ERPアダプタの使用をお薦めします。 


表1-1では、パッケージングされたアプリケーション・アダプタについて説明します。

表 1-1    パッケージングされたアプリケーション用のOracle Application Serverアダプタ 
アダプタ  説明 

OracleAS Adapter for J.D. Edwards  

J.D.Edwardsアプリケーションへの包括的かつ双方向の標準ベース接続を提供します。 

OracleAS Adapter for PeopleSoft 

J2CAおよびWebサービス標準のサポートなどの独特の機能を備えており、PeopleSoftアプリケーションに対して完全な接続ソリューションを提供するオープンかつ再利用可能なサービス指向アーキテクチャを作成できます。 

OracleAS Adapter for SAP R3 

SAPシステムと、その他のアプリケーション、データベースまたは外部ビジネス・パートナ・システム間でリアルタイム・ビジネス・データを交換します。 

OracleAS Adapter for Siebel 

実装作業を最小限にする独特の機能を提供することで、Oracle Application ServerをSiebelシステムに接続します。 

OracleAS Adapter for mySAP ERP 

OracleAS Adapter for mySAP ERP(OracleAS Adapter for mySAP)を介してOracle Application ServerをSAPシステムに接続し、SAPシステムへの接続を提供して相互作用を実行します。

OracleAS Adapter for mySAP ERPは、SAPアダプタと同じインストールの一部です。 さらに、mySAP ERPアダプタは、SAPアダプタによってサポートされているすべてのバージョンと下位互換性があります。

注意: インストール前に、mySAP ERPおよびSAP R/3の両方の動作要件マトリックスおよびStatement of direction(SOD)を確認してください。 

レガシー・アダプタ

レガシー・アダプタは、Oracle Application Serverをレガシー・アプリケーションおよびメインフレーム・アプリケーションと統合します。これらのアダプタには、OracleAS Adapter for Tuxedo、OracleAS Adapter for CICS、OracleAS Adapter for VSAM、OracleAS Adapter for IMS/TMおよびOracleAS Adapter for IMS/DBがあります。

表1-2では、レガシー・アダプタについて説明します。これらのアダプタは、インストール時にOC4Jコンテナ内にJ2CAリソース・アダプタとしてデプロイされます。

表 1-2    レガシー・アプリケーション用Oracle Application Serverアダプタ 
アダプタ  説明 

OracleAS Adapter for Tuxedo 

BEA Tuxedoアプリケーション・サーバー上で動作するサービスをモデル化します。Tuxedoメタデータをインポートし、このメタデータをOracle Connectのマッピング定義に変換することで、Tuxedoシステムのメタデータ・スキーマを取得および保守します。 

OracleAS Adapter for CICS 

Oracle Application ServerをCICSに接続します。このアダプタは2フェーズ・コミットをサポートしており、分散トランザクションに全面的に使用できます。 

OracleAS Adapter for VSAM 

CICSにより管理、または直接管理されるVSAMデータにアクセスできます。このアダプタは、入力レコードを形成するパラメータおよび出力レコードを形成するXMLドキュメントに集約された出力(出力がある場合)を含むパラメータ化されたSQLとして、相互作用を実装します。 

OracleAS Adapter for IMS/TM 

MPPベースのIMS/TMトランザクションへのアクセスを可能にします。各OracleAS Adapter for IMS/TMのアウトバウンドの相互動作は、特定のIMS/TMトランザクションにマップされます。 

OracleAS Adapter for IMS/DB 

PSBファイル、DBDファイルおよびCOBOLコピーブックなどの各種IMS定義ファイルをインポートして、IMS/DBのメタデータ・スキーマを取得および保守します。  

アダプタによるOracle Application Serverコンポーネントの統合

Oracle Application Serverアダプタを使用すると、パッケージングされたアプリケーション、レガシー・アプリケーションおよびメインフレーム・アプリケーションを、Oracle BPEL Process ManagerおよびOracle Enterprise Service Busなどの各種Oracle Application Serverコンポーネントと統合できます。 テクノロジ・アプリケーション用のOracle Application ServerアダプタおよびOracle AS Adapter for Oracle Applicationsは、BPEL Process Managerのインストレーションにパッケージングされています。

表1-3では、アダプタにより統合できるOracle Application Serverコンポーネントについて説明します。 アダプタは、SOA Suite、Oracle Enterprise Service BusおよびOracle BPEL Process Managerと動作することが確認されています。

表 1-3    アダプタによるOracle Application Serverコンポーネントの統合 
コンポーネント  説明 

Oracle Application Server Portal 

ポータルWebインタフェースの作成、情報のパブリッシュと管理、動的データへのアクセスおよびポータルのカスタマイズを行うための宣言型環境と、J2EEベースのアプリケーションにアクセスするための拡張可能なフレームワークを結合します。OracleAS Portal を使用すると、従業員、パートナおよびサプライヤに必要な情報を提供したり、各コミュニティに適合したビューを柔軟に作成できます。 

Oracle Containers for J2EE(OC4J) 

すべてJavaで記述された、Oracle Application ServerのJ2EEサーバー・コンポーネント。標準Java Development Kit(JDK)のJava仮想マシン(JVM)上で実行されます。OC4Jには、JSPトランスレータ、Javaサーブレット・コンテナおよびEnterprise JavaBeansコンテナが組み込まれています。 

Oracle BPEL Process Manager 

組織は、Business Process Execution Language for Web Services(BPEL)標準に基づいてビジネス・プロセスをモデル化およびデプロイできます。Oracle BPEL Process Managerを使用すると、組織は統合プロジェクトのコストおよび複雑さを軽減し、戦略的価値を高めることができます。 

Oracle Enterprise Service Bus 

エンタープライズ・サービス・バスは、データを複数のエンドポイント間(エンタープライズの内外とも)で移動させます。 異なる種類のアプリケーション間では、ビジネス・ドキュメントを(eXtensible Markup Language(XML)メッセージとして)接続、変換およびルーティングするために、オープン・スタンダードを使用します。 これにより、既存のアプリケーションに与える影響を最小限に抑えながら、ビジネス・データを監視および管理することが可能になります。 エンタープライズ・サービス・バスは、サービス指向アーキテクチャ(SOA)およびイベント・ドリブン・アーキテクチャ(EDA)を実現するための基盤となるインフラストラクチャです。 

インストール・タイプ

Oracle Application Serverアダプタには、次の2つのタイプのインストールを使用できます。

インストール時にインストール・タイプを選択してから、インストールするアダプタのタイプを選択します。表1-4では、インストール・タイプについて説明します。

表 1-4    インストール・タイプ 
インストール・タイプ  説明 

デザインタイムおよびランタイム 

次のデザインタイム・コンポーネントとランタイム・コンポーネントをインストールします。

  • デザインタイム・コンポーネント

    アプリケーション・エクスプローラがインストールされます。

    注意: レガシー・アプリケーションの場合、デザインタイム・コンポーネントはインストールされません。

  • ランタイム・コンポーネント

    次のランタイム・コンポーネントが自動的にデプロイされます。

    • パッケージングされたアプリケーション用J2CAデプロイメント

    • パッケージングされたアプリケーション用BSEデプロイメント

    • レガシー・プラットフォーム上で動作するOracle Connectエンジンと接続するためのJ2CAレガシー・アダプタ

注意: Oracle StudioをWindowsに、またOracle Connectを必要なレガシー・プラットフォームにインストールする必要があります。これらはOracle Universal Installerのコンポーネントではなく、Adapters CDに含まれています。 

デザインタイム 

アプリケーション・エクスプローラのデザインタイム・コンポーネントのみがインストールされます。ランタイム・コンポーネントはデプロイされません。

注意: このインストール・タイプには、J2EEおよびWeb Cacheまたはその他の中間層インストール・タイプは不要です。 

パッケージングされたアプリケーション・アダプタは、次のコンポーネントとしてデプロイできます。

パッケージングされたアプリケーション用のOracleASアダプタを構成するためのOracleAS Adapterアプリケーション・エクスプローラ・ツールも提供されます(J2CAおよびBSEデプロイメントの両方)。

レガシー・アダプタは、J2CA 1.0リソース・アダプタとしてデプロイできます。レガシー・アダプタ用のOracle Connectをインストールするには、表1-5に示す各項を参照してください。これらの各項では、Oracle ConnectおよびOracle StudioをCD-ROMからインストールする方法と、Oracle Studioを使用してOracle Connectを構成する方法を説明しています。

表 1-5    Oracle Connectのインストール 
レガシー・アダプタ  参照項目 

OracleAS Adapter for Tuxedo 

『Oracle Application Server Adapter for Tuxedoユーザーズ・ガイド』の「OracleAS Adapter for Tuxedoのインストールおよび構成」 

OracleAS Adapter for CICS 

『Oracle Application Server Adapter for CICSユーザーズ・ガイド』の「OracleAS Adapter for CICSのインストールおよび構成」 

OracleAS Adapter for VSAM 

『Oracle Application Server Adapter for VSAMユーザーズ・ガイド』の「OracleAS Adapter for VSAMのインストールおよび構成」 

OracleAS Adapter for IMS/TM 

『Oracle Application Server Adapter for IMS/TMユーザーズ・ガイド』の「OracleAS Adapter for IMS/TMのインストールおよび構成」 

OracleAS Adapter for IMS/DB 

『Oracle Application Server Adapter for IMS/DBユーザーズ・ガイド』の「OracleAS Adapter for IMS/DBのインストールおよび構成」 

関連項目:

詳細は、Oracle Application Server 10gドキュメント・ライブラリの次のマニュアルを参照してください。

  • 『Oracle BPEL Process Manager User's Guide』

  • 『Oracle BPEL Process Managerインストレーション・ガイド』

  • 『Oracle Enterprise Service Busインストレーション・ガイド』

  • 『Oracle SOA Suite開発者ガイド』

  • 『Oracle Application Server Portalユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for PeopleSoftユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for SAPユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for Siebelユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for J.D. Edwards OneWorldユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for Tuxedoユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for CICSユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for VSAMユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for IMS/TMユーザーズ・ガイド』

  • 『Oracle Application Server Adapter for IMS/DBユーザーズ・ガイド』

Oracle Application Server Adapterシステム要件

次の項では、Oracle Application Serverアダプタをインストールするためのシステム要件について説明します。

ハードウェア要件

表1-6は、OracleAS Adapterをインストールするコンピュータのハードウェア要件を示します。

表 1-6    ハードウェア要件 
ハードウェア  Windows 2000  Solaris  Linux 

ディスク領域(すべてのアダプタをインストールする場合) 

200MB 

200MB 

200MB 

メモリー 

256MB 

256MB 

256MB 

ソフトウェア要件

次の項では、Oracle Application Serverアダプタのソフトウェア要件について説明します。

オペレーティング・システム要件

表1-7は、Oracle Application Serverアダプタをインストールするコンピュータのオペレーティング・システム要件を示します。

表 1-7    オペレーティング・システム要件 
オペレーティング・システム  バージョン 

HP Tru64 

HP Tru64 UNIX(Alpha)5.1b 

HP-UX 

HP-UX(PA-RISC)11.11、11.23 

IBM AIX 

AIX(POWER)バージョン5.2 

Linux(x86) 

Red Hat Enterprise Linux 2.1、3.0

SuSE SLES8、SLES9

関連項目: 必要なオペレーティング・システムのパッチ、パッケージおよびカーネル・パラメータの設定は、Linux x86用の『Oracle Application Serverインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。 

Sun SPARC Solaris 

Sun SPARC Solaris 8および9

関連項目: 必要なオペレーティング・システムのパッチ、パッケージ、スワップ領域の要件およびカーネル・パラメータの設定は、Solaris用の『Oracle Application Serverインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。 

Microsoft Windows 

Windows XP Professional、Windows 2000(SP3以降)

関連項目: プロセッサ、TEMPディレクトリ、仮想メモリーおよびスワップ領域の要件は、Windows用の『Oracle Application Serverインストレーション・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。 

J2EEおよびWeb Cacheの要件

「完全」インストール・タイプを使用する場合は、まず、Oracle Application Serverを「J2EE and Web Cache」インストール・タイプでインストールする必要があります。次に、同じOracleホームにOracle Application Serverアダプタを「完全」インストール・タイプでインストールします。

「デザインタイム」インストールタイプには、J2EE and Web Cacheまたはその他の中間層インストール・タイプは不要です。


注意:

Oracle Application ServerアダプタをOracle BPEL Process Managerとともにインストールするには、BPEL Process Managerパッチ1を使用する必要があります。 



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