| Oracle Application Server Adapter for J.D. Edwards OneWorldユーザーズ・ガイド 10g (10.1.3.1.0) B31891-01 |
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OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldを使用すると、J.D. Edwards OneWorldとの接続が可能になり、J.D. Edwards OneWorldシステム上で相互作用を実行できます。この章では、統合プロジェクトを達成するために、OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldの情報について説明します。
この章の項目は次のとおりです。
OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldは、J.D. Edwards OneWorldシステムと他のアプリケーション、データベースおよび外部ビジネス・パートナ・システムとの間でリアルタイムのビジネス・データを交換する手段を提供します。このアダプタにより、J.D. Edwards OneWorldとのインバウンド処理およびアウトバウンド処理が可能になります。
OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldは、J2EE Connector Architecture(J2CA)1.0リソース・アダプタとしてデプロイできます。このデプロイをOracleAS J2CAアダプタと呼びます。また、OracleAS Adapter Business Services Engine(BSE)と呼ばれるように、Webサービス・サーブレットとしてもデプロイできます。
OracleAS Adapter for J.D. EdwardsはXMLメッセージを使用することにより、非J.D. Edwardsアプリケーションがサービスおよびイベントを使用してJ.D. Edwardsと通信およびトランザクション交換できるようにします。 サービスおよびイベントは、次のように説明できます。
イベント機能をサポートするために、次の2つの機能が実装されています。
ポート: ポートは、アダプタにより公開された特定のビジネス・オブジェクトを特定の配置に関連付けます。配置により、イベント・データのプロトコルと位置が定義されます。 ポートでは、イベント使用のエンド・ポイントが定義されます。
ポートは、企業情報システム(EIS)から受け取ったイベントをアダプタ・クライアントに送信するOracleアダプタ・コンポーネントです。
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注意: BPEL Process Managerで使用するためのポートを作成または構成する必要はありません。 ただしこのリリースでは、J2CA構成でポートにイベント・スキーマを関連づけることが可能です。 |
ポートの検証機能は現在使用できません。
チャネル: チャネルは、バックエンド・システムまたは他のタイプのシステムの特定インスタンスへの構成済接続を表します。チャネルにより、1つ以上のイベント・ポートがアダプタで管理されている特定のリスナーにバインドされます。
チャネルは、企業情報システム(EIS)アプリケーションからリアルタイムでイベントを受信するアダプタ・コンポーネントです。このチャネル・コンポーネントには、ファイル・リーダー、HTTPリスナー、TCP/IPリスナー、FTPリスナーなどがあります。チャネルは常にEIS固有です。アダプタでは、特定のEISに対して複数のチャネルがサポートされます。このため、ユーザーはデプロイメント要件に基づいて最適なチャネル・コンポーネントを選択できます。
OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldは、次のものを提供します。
J2CA 1.0リソース・アダプタ用のXML Schema。
BSE用Webサービス。
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関連項目: 『Oracle Application Server Adapter 概要』 |
OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldを使用して、Address BookやPurchase Order、Sales OrderなどのJ.D. Edwards OneWorld Master Business Functionをコールできます。 また、OneWorldをOneWorld以外のシステムと接続するための統一作業の一部として、このアダプタを使用できます。OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldは、XML文書を受信したり、J.D. Edwards OneWorld ThinNet APIを介してXML文書をOneWorldに渡すことで1つ以上のJ.D. Edwards Master Business Functions(MBF)を実行することができます。
J.D. Edwards OneWorldでは、互換性を提供するために複数のメソッドと技術をサポートしています。次の3つのエントリ・ポイントがサポートされています。
フラット・ファイル
データベース表
Master Business Function(MBF)相互作用コール
リクエストをJ.D. Edwards OneWorldに送信できるようにOracle ASアダプタを構成します。エージェントでXML文書に埋め込まれているJ.D. Edwards OneWorld Master Business Functions(MBF)のリクエストを処理し、バックエンドJ.D. Edwards OneWorldシステムに送信します。結果レスポンス情報が返され、ルート用に処理されます。OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldでは、クライアントからXMLリクエスト文書を受信し、ターゲット企業情報システム(EIS)で指定の機能をコールできます。OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldはリクエスト・メッセージのコンシューマとして動作し、レスポンスを返します。エージェントにより、次の機能が実行されます。
旧システム、他のEISまたはEIS以外のクライアントからのリクエストの受信
XMLリクエスト文書をEIS固有の書式に変換
EISの基盤となる機能のコールおよびそのレスポンスの待機
EIS固有のデータ形式からXML文書へのレスポンスの変換
アダプタがJ.D. Edwards OneWorldからメッセージを受信できるように、チャネルと呼ばれるリスナーを構成できます。リスナーが受信する情報はXMLレコードのビルドに使用され、さらなる処理のために特定の配置に転送されます。リスナーはEIS固有のメッセージのコンシューマで、レスポンスを返す場合と返さない場合があります。リスナーにより、次の機能が実行されます。
EISクライアントからのメッセージの受信
EIS固有のメッセージ書式のXML書式への変換
外部リスナーのJ.D. Edwards OneWorldへの伝播
フラット・ファイル入力を使用して外部リスナーをOneWorldと統合すると、バッチ・プログラムを介してファイルがインポートされ、未編集のトランザクション表に保存されます。トランザクション表のレコードは、適切なMBFに対してコールを作成するバッチ・プログラムにより処理されます。データベース表メソッドでフラット・ファイル・メソッドの最初の手順がバイパスされ、レコードが直接、未編集のトランザクション表に書き込まれます。トランザクション表のレコードは、適切なMBFに対してコールを作成するバッチ・プログラムにより処理されます。MBFを直接コールする第3番目のメソッドによりバッチ処理が完全にバイパスされ、OneWorldへの同期アクセスが可能になります。
J.D. Edwards OneWorldからの内部リスナーの伝播
J.D. Edwards OneWorldリスナーと外部システムの統合は、リバースの場合を除き、インバウンド処理と同様です。Data Export Control表では、トランザクションを外部システムと統合させる必要があるかどうかの決定が保持されます。トランザクションを統合させる必要がある場合、MBFにより、未編集のトランザクション表に対するすべての追加、変更および削除についてログ処理が行われます。トランザクション情報が表に書き込まれると、レコードのキーがMBFからサブシステム・データ・キューに送信されます。サブシステム・データ・キューでは、汎用アウトバウンド・サブシステム・バッチ処理を起動して新規レコードの処理をトリガーし、すべてのアウトバウンド・トランザクションを処理します。アウトバウンド・サブシステムがData Export Control表にアクセスし、構成済の外部サブスクライバの実行を決定します。
J.D. Edwards OneWorldの互換性のあるフレームワーク
J.D. Edwards OneWorldを使用すると、互換性フレームワークを利用したシステム統合が可能です。アダプタでは、OneWorldフレームワークを使用し、様々な統合アクセス・メソッドを利用して最大限の柔軟性と機能を提供します。OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldでは、次の統合アクセス・メソッドがサポートされています。
図1-1に、インバウンド処理フレームワークを示します。
エージェントではJ.D. Edwards OneWorld ThinNet APIを使用して、OneWorldアプリケーションと通信します。 ThinNet APIを使用すると、エージェントで、1つ以上のMBFを単一の作業単位(UOW)で実行できます。いずれかのMBFが失敗した場合、部分的な更新を避けるためにUOW全体が失敗します。 エージェントによりMBFが実行されるため、データ検証、ビジネス・ルールおよび基盤データベースとの通信はOneWorldアプリケーションにより処理されます。
図1-2に、アウトバウンド処理フレームワークを示します。
アウトバウンド処理では、指定のMBFがJ.D. Edwards OneWorld環境で実行されるとイベントを開始します。MBFにより、イベントの必須情報が適切なインタフェース表へ書き込まれ、イベントの発生がサブシステムBatch Function(BF)に通知されます。サブシステムBFにより、サブシステム・データ・キューにイベントについてのエントリが配置されます。アウトバウンド・サブシステムはデータ・キュー・エントリを受信すると、通知のために外部処理用のData Export Control表を検索します。アウトバウンド・サブシステムにより、通知付きでOracle Application Server Adapter for J.D. Edwards OneWorldリスナーがコールされます。リスナーにより通知がジェネレータに渡されます。ジェネレータは、J.D. Edwards OneWorld ThinNet APIを使用し、インタフェース表から適切な情報を取得します。
OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldは、次のいずれかのコンポーネントを使用して、Application Explorerとともに動作します。
OracleAS Adapter Application Explorer(Application Explorer)
Application Explorerは、データベース接続の構成やWebサービスおよびイベントの作成に使用します。Application Explorerを、BSEまたはEnterprise Connector for J2EE Connector Architecture(J2CA)とともにWebサービス環境で動作するように構成できます。J2CA環境で動作する場合、コネクタではWebサービスのかわりにアダプタを使用して迅速な統合サービスを行うため、Common Client Interface(CCI)を使用します。BSEおよびJ2CA用コネクタは、Application Explorerおよびアダプタ付属のアプリケーションにデプロイされます。
Application Explorerでは、ビジネス関数をJ.D. Edwards OneWorldシステムで参照するためにエクスプローラ・メタファを使用します。Application Explorerを使用すると、関連付けられたビジネス関数用のXML SchemaおよびWebサービスを作成できます。
リソース・アダプタ
OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldは、リソース・アダプタとも呼ばれるJ2CAベースのコンポーネントです。 リスース・アダプタを使用すると、本来相互通信できるように設計されていなかったアプリケーションも相互に接続できます。アダプタは双方向であるため、企業情報システム(EIS)にリクエストを送信でき、かつEISで発生したイベントについても通知を受信できます。
Oracle Application Server Adapter Business Services Engine(BSE)のアーキテクチャ
図1-3に、パッケージされたアプリケーション用のOracle Webサービス・アダプタの汎用アーキテクチャを示します。アダプタは、J2EEアプリケーション・サーバーのWebコンテナにデプロイされているBSEとともに動作します。
図1-3 OracleAS Adapter Business Services Engine(BSE)のアーキテクチャ

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注意: 本番環境でBSEに対してファイル・リポジトリを使用しないでください。 |
Application ExplorerはBSEとともにデプロイされる設計時ツールです。この設計時ツールを使用して、アダプタ接続の構成、EISオブジェクトの参照、サービスの構成およびEISイベントをリスニングするリスナーの構成を行います。これらの操作の実行中に作成されるメタデータは、BSEによりリポジトリに格納されます。
BSEはプロトコルとしてSOAPを使用し、クライアントからのリクエストを受信し、EISと相互作用してEISからのレスポンスをクライアントに送信します。BSEはアダプタのレスポンスを受け取り、レスポンスXMLをSOAPエンベロープでラップして、アダプタ・ブリッジに戻します。ブリッジはSOAPエンベロープを削除し、ネームスペース接頭辞が存在する場合は削除して、DTD準拠のXMLをIC Adapterエージェントに渡します。
Oracle Application Server Adapterの汎用J2CAアーキテクチャ
図1-4に、パッケージされたアプリケーション用のOracle J2CAアダプタの汎用アーキテクチャを示します。 J2CAコネクタは標準のJ2CAコンテナにデプロイされ、アダプタのホスト・コンテナとして機能します。コネクタは、リポジトリで構成されます。
Application Explorerは、コネクタとともに動作する設計ツールです。この設計ツールを使用し、アダプタ接続の構成、EISオブジェクトの参照、サービスの構成およびEISイベントをリスニングするリスナーの構成を行います。これらの操作の実行中に作成されるメタデータは、コネクタによりリポジトリに格納されます。このリポジトリはファイル・システムでもOracleデータベースでもかまいません。リポジトリはRARファイルとしてデプロイされ、ra.xmlと呼ばれるデプロイメント・ディスクリプタが関連付けられます。OC4Jデプロイメント・ディスクリプタoc4j-ra.xmlを編集して、複数のコネクション・ファクトリを作成できます。OC4Jデプロイの詳細は、第3章「OC4Jのデプロイおよび統合」を参照してください。
ビジネス関数の処理
OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldでは、J.D. Edwards OneWorld ThinNet APIを介して、OneWorld ビジネス関数を処理できます。APIを使用すると、複雑で非実用的なバッチ処理を行う必要がありません。さらに、エージェントまたはリスナーがTCP接続を介して定義されているため、IBM MQSeries、FileまたはHTTPなどのトランスポート層は必要ありません。OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldを介してOneWorldにアクセスする外部アプリケーションは、XML SchemaまたはWebサービスを使用して、アダプタとの間でデータを受け渡します。 第2章「OracleAS Adapter for J.D. Edwards One Worldの構成」では、Application Explorerを使用して、アダプタを使用したJ.D. Edwards Master Business Functions(MBF)用XML SchemaとWebサービスを作成する方法について説明します。
OracleAS Adapter for J.D. Edwards OneWorldをBPEL Process Managerとともに使用する場合は、次の事項に注意してください。
OracleAS Adapter J2CAのデプロイでのみ、BPEL Process Managerとのインバウンド統合(イベント通知)がサポートされます。
OracleAS Adapter J2CAおよびBSEのデプロイの両方で、BPEL Process Managerとのアウトバウンド統合(リクエスト/レスポンス・サービス)がサポートされます。
次の3つの要素は、BSEのデプロイとOracleAS Adapter J2CAのデプロイの相違点を示しています。これらの要素を理解すると、デプロイ・オプションの選択に役立ちます。
BSEは、次の理由から優先されるデプロイ・オプションです。
Oracle Application Serverの異なるインスタンスにデプロイできます。
負荷がより効率的に分散されます。
サード・パーティのライブラリのエラーからより分離されています。
デバッグ目的で問題を分離する機能がより優れています。
アプリケーション作成のためのサービス指向アーキテクチャ(SOA)モデルにより準拠しています。
OracleAS Adapter J2CAの方が多少高いパフォーマンスを提供します。
OracleAS Adapter J2CAの方がBSEよりも多少高いパフォーマンスを提供します。 ただし、トランザクション率が高くなるとその差異は低下します。
OracleAS Adapter J2CAおよびBSEオプションの両方が、実行時に識別情報の伝播を提供します。
BSEオプションには、SOAPヘッダーを使用して識別情報を渡す機能があります。 OracleAS Adapter J2CAの場合は、CCIの接続仕様を使用してユーザー名とパスワードが渡されます。