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Oracle Application Server Adapter for IMS/DBユーザーズ・ガイド
10g (10.1.3.1.0)
B31899-01
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2 OracleAS Adapter for IMS/DBのインストールおよび構成

この章では、CD-ROMからOracle ConnectとOracle Studioをインストールする方法、およびOracle Studioを使用してOracle Connectを構成する方法について説明します。


注意:

この章で説明するインストール手順の他に、Oracle Application ServerとともにJ2CA 1.5 IMS/DBアダプタをインストールする必要があります。 J2CA 1.5 IMS/DBアダプタのインストール方法は、『Oracle Application Server Adapterインストレーション・ガイド』を参照してください。

この章の構成は、次のとおりです。

インストール前のタスク

OracleAS Adapter for IMS/DBをインストールする前に、使用しているコンピュータが次の要件を満たしていることを確認してください。

IBM OS/390またはz/OSのハードウェア要件とソフトウェア要件

この項では、IBM OS/390またはz/OSプラットフォームでOracle Connectをインストールするための次の要件について説明します。

ハードウェア要件

次の表に、Oracle Connectのハードウェア要件のサマリーを示します。

表2-1 Oracle Connectのハードウェア要件

ハードウェア・コンポーネント 要件

プロセッサ

IBM S/390コンピュータ。

メモリー

接続ごとに最低4MB。接続は、サーバー・プロセスまたはデーモンへの接続として定義されます。実際のメモリー要件は、データベースのサイズおよびアクセスするデータベースの数などによって異なります。

CD-ROMドライブ

内蔵または外付けのCD-ROMドライブ。

ディスク領域(3380および3390ディスク)

150シリンダ。


ソフトウェア要件

次の表に、Oracle Connectのソフトウェア要件のサマリーを示します。

表2-2 Oracle Connectのソフトウェア要件

ソフトウェア・コンポーネント 要件

オペレーティング・システム

IBM OS/390 V2R5以上。

または

IBM z/OS Series V1R0以上。

CICS TPモニター(CICS管理のIMS/DBデータにアクセスする場合)

V4R1以上(CICS V6R1以上の使用を推奨)。

CICS EXCIサポートがインストールされ、CICS初期化パラメータでIRCSTRT=YESが指定されている必要があります。これにより、IRC(Inter Region Communication)が開始されます。

コマンドCEMT SET IRC OPENを発行して、IRCがオープンするように設定することもできます。 また、CICSリージョンにIBMグループDFH$EXCI(または同等のユーザー定義グループ)がインストールされていることも必要です。これにはCEDA RDO機能を使用します。

Oracle Application Server

Oracle Application Server 10g(10.1.2.0.1)


Windowsのハードウェア要件とソフトウェア要件

この項では、Oracle Studioをインストールするための次の要件について説明します。

ハードウェア要件

次の表に、Oracle Studioのハードウェア要件のサマリーを示します。

表2-3 Oracle Studioのハードウェア要件

ハードウェア・コンポーネント 要件

プロセッサ

Pentiumプロセッサに基づく、Intelまたは完全互換のパーソナル・コンピュータ(PC)。

メモリー

256MBのRAM。

CD-ROMドライブ

内蔵または外付けのCD-ROMドライブ。

Oracle Studio用のディスク領域

100MBの空きディスク領域。


ソフトウェア要件

次の表に、Oracle Studioのソフトウェア要件のサマリーを示します。

表2-4 Oracle Studioのソフトウェア要件

ソフトウェア・コンポーネント 要件

オペレーティング・システム

Microsoft Windows 2000サービス・パック2以上、Microsoft Windows XPまたはMicrosoft Windows 2003。

Microsoft

ネットワーク・トランスポート・プロトコル・ソフトウェアであるTCP/IP。Microsoft Windowsに組み込まれています。


IBM OS/390またはz/OS SeriesプラットフォームでのOracle Connectのインストール

この項では、CD-ROMからOracle Connectをインストールする方法について説明します。この項の構成は、次のとおりです。


注意:

IBM OS/390またはz/OSプラットフォームで、Oracle Connectのバックエンド・アダプタをすでにインストールしている場合は、「IMS/DBに関する既存のOracle Connectインストールの更新」の指示に従ってください。

IBM OS/390またはz/OSプラットフォームで動作するその他のバックエンド・アダプタは、次のとおりです。

  • OracleAS Adapter for CICS

  • OracleAS Adapter for IMS/TM

  • OracleAS Adapter for VSAM


インストール・ワークシート

構成プロセス時に参照できるように、次のインストール・ワークシートに記述されているすべての情報が整っていることを確認してください。

表2-5 インストール前の情報

トピック 必要な情報 デフォルト コメント

一般

オペレーティング・システム

-

OS/390 V2R5以上またはz/OS Series V1R0以上。

-

ディスク領域

-

150シリンダ。

-

メモリー

-

接続ごとに最低4MB。接続は、サーバー・プロセスまたはデーモンへの接続として定義されます。実際のメモリー要件は、データベースのサイズおよびアクセスするデータベースの数などによって異なります。

-

インストール高位修飾子

OCL1012

-

-

ボリューム

-

-

-

ユニット

3390

SMSのみ: SMSが常駐しているユニット。

-

出力クラス

A

-

-

JCLジョブ・カード

-

接頭部のジョブを置換するためのオプションのカード(最大6行)(ジョブに表示されるとおりに入力)。

-

ISPFロード・ライブラリ名

ISP.SISPLOAD

-

CICS

CICS EXCIロード・ライブラリ名

CICS.CICS.SDFHEXCL

CICS管理のIMS/DBデータへのアクセス用。


表2-6 必要な権限

権限

APF許可ライブラリの定義権限

user.proclibなどのアクティブなproclibへの書込み権限

CICS EXCIライブラリの読取り権限(CICS管理のIMS/DBデータへのアクセス時)

RACFなどのセキュリティ・マネージャの更新権限

(オプション)Oracle Connect出力用の出力クラスの指定権限


表2-7 インストール・チェックリスト

ステップ コメント/出力

tsoプロファイル接頭辞

ユーザー名が次のステップで割り当てられるデータセット名の一部として使用されないようにします。

データセットの割当て: {HLQ}.TRANSMIT.KIT

130トラック(3390)、フォーマット=FB、レコード長=80、ブロック・サイズ=3120。

データセットの割当て: {HLQ}.TRANSMIT.LOAD

420トラック(3390)、フォーマット=FB、レコード長=80、ブロック・サイズ=3120。

OS/390(またはz/OS)へのファイルのFTP

バイナリ・モードを使用したFTP。

RECEIVE INDSNAME('{HLQ}.TRANSMIT.KIT')

-

da('{HLQ}.TRANSMIT.LIB') UNIT(unit) VOLUME(volume)

-

EX {HLQ}.TRANSMIT.LIB(PREPARE)

正常なMAXCCは0、4または8。

BUILDKIT.SRCおよびBUILDKIT.LOADが作成されます。

EX {HLQ}.BUILDKIT.SRC(NAVINST)

正常なMAXCCは0または4。


インストール前のタスク

インストールを開始する前に、次の情報が使用可能であることを確認します。

  • インストール出力用の出力クラス(デフォルト値のAを使用しない場合)。

  • SMSを使用してすべてのデータセットを管理する場合、SMSが常駐するユニットであるユニットとボリュームの情報は指定できません。

インストールを開始する前に、次の権限があることを確認します。

  • APF許可ライブラリの定義権限

  • user.proclibなどのアクティブなproclibへの書込み権限

  • CICS EXCIライブラリの読取り権限(CICS管理のIMS/DBデータへのアクセス時)

  • RACFなどのセキュリティ・マネージャの更新権限


    注意:

    オプションで、Oracle Connect出力用の出力クラスの指定権限があることを確認してください。HOLDに設定されているデバイスを割り当てると、Oracle Connect開始タスクの終了時にログ情報が失われません。

IBM OS/390またはz/OSプラットフォーム用のOracle Connectは、次のデータセットに含まれています。

  • OCL1012.TRANSMIT.KIT

  • OCL1012.TRANSMIT.LOAD

これらのデータセットは、CD-ROMの次のディレクトリにあります。

Oracle_Connect\IMS/DB_Legacy_Adapter

インストール・キットのインポート

メインフレームにOracle Connectインストール・キットをインポートするには、メインフレームで次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを実行します。

    tso profile noprefix
    
    

    ユーザー名は、データセット名の一部として使用されません。一部のシステムでは、これがデフォルトです。

  2. 次の各ファイルについて、次に示す領域にデータセットを割り当てます。

    • OCL1012.TRANSMIT.KIT = 130トラック(3380および3390ディスク)

    • OCL1012.TRANSMIT.LOAD = 420トラック(3380および3390ディスク)

    各データセットでは、RECFM=FBおよびLRECL=80です。ブロック・サイズは3120です。

  3. FTPを使用して、OCL1012.TRANSMIT.KITおよびOCL1012.TRANSMIT.LOADを、インストールCDからメインフレームにバイナリ・モードでコピーします。OCL1012高位修飾子は、任意の修飾子に置換できます。

インストールの指示

Oracle Connectをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. TSOプロンプトで次のコマンドを実行します。

    RECEIVE INDSNAME('nnn.TRANSMIT.KIT')
    
    

    nnnは、Oracle Connectインストールに割り当てる高位修飾子を表します。 インストール前に確認した高位修飾子を割り当てます。デフォルト値はOCL1012です。


    注意:

    複数の高位修飾子(例: ACME.DEV.OCL1012)を次の条件で使用できます。
    • 合計長は20文字以内にする必要があります。

    • transmitおよびbuildkitは、高位修飾子として使用できません。


  2. リストア・パラメータに関するプロンプトが表示された場合は、次のコマンドを入力します。

    da('nnn.TRANSMIT.LIB') [UNIT(unit) VOLUME(volume)]
    
    

    この結果、nnn.TRANSMIT.LIBライブラリが、nnn.TRANSMIT.KITキットから指定したユニットとボリュームに抽出されます。ユニットとボリュームが指定されていない場合、ライブラリは現行のユニットとボリュームに抽出されます。

  3. nn.TRANSMIT.LIBライブラリのPREPAREメンバーを実行します。

    ex PREPARE
    
    

    「画面」列の各エントリについて、表2-8の「応答」列の指示に従います。

    表2-8 インストール準備ジョブのプロンプトと応答

    画面 応答

    DO YOU WANT TO USE SMS MANAGED STORAGE FOR THIS INSTALLATION Y/N [N]:

    SMSを使用してストレージを管理する場合は「Y」、それ以外の場合は「N」で応答します。

    ENTER THE STORCLASS FOR INSTALLATION TEMP DATASETS [ ]:

    このプロンプトは、インストール管理にSMSが使用される場合(最初のプロンプトに「Y」で応答した場合)にのみ表示されます。

    ストレージ・クラスを入力します。

    ENTER THE UNIT NAME FOR INSTALLATION TEMP DATASETS [3390] :

    ストレージ・クラスが指定されていない場合は、インストール手順の実行時に使用した一時データセットのユニット名を入力します。

    ENTER THE VOLUME NAME FOR INSTALLATION TEMP DATASETS:

    このプロンプトは、インストール管理にSMSが使用されない場合(最初のプロンプトに「N」で応答した場合)にのみ表示されます。

    インストール手順の実行時に使用した一時データセットのボリューム名。

    ENTER THE OUTPUT CLASS FOR INSTALLATION OUTPUT [A]:

    デフォルト・クラスを使用しない場合にのみ出力クラスを入力します(デフォルトはA)。

    DO YOU WANT TO USE THE DEFAULT JOB CARD Y/N [Y]

    ジョブ・カードが表示されます。置換カードを使用する場合は、ジョブに表示されるとおりに入力する必要があります。6行まで入力できます。入力を終了するには空白のカードを入力します。

    カードを入力しない場合は、Oracle Connectのデフォルト・カードが使用されます。

    DO YOU WANT TO PERFORM A MANUAL (M) OR AUTOMATIC (A) INSTALLATION [A]:

    Oracle Connectのインストールに使用されるJCLを発行前に確認する場合は、手動インストールを示す「M」で応答します。

    PLEASE REVIEW AND SUBMIT FOR EXECUTION THE HLQ.TRANSMIT.LIB(INSTJO)

    このプロンプトは、手動インストールが要求された場合(前述のプロンプトに「M」で応答した場合)にのみ表示されます。


    次のライブラリが生成されます。

    nnn.BUILDKIT.LOAD
    nnn.BUILDKIT.SRC
    nnn.BUILDKIT.GENDEMO
    
    

    nnnは、ステップ1で割り当てた高位修飾子です。

  4. nnn.BUILDKIT.SRCライブラリで、NAVINSTメンバーを実行します。

    ex NAVINST
    
    

    「画面」列の各エントリについて、表2-9の「応答」列の指示に従います。

    表2-9 インストールのプロンプトと応答

    画面 応答

    DO YOU WANT TO USE SMS MANAGED STORAGE FOR THIS INSTALLATION Y/N [N]:

    SMSを使用してストレージを管理する場合は「Y」、それ以外の場合は「N」で応答します。

    THE SOFTWARE WILL BE INSTALLED UNDER THE HIGH LEVEL QUALIFIER THAT YOU WILL CHOOSE.

    ENTER THE HIGH LEVEL QUALIFIER ["QUALIFIER"] :

    インストール用の高位修飾子(このガイドではINSTROOTと表記します)。

    複数の高位修飾子(例: ACME.DEV.VA10)を使用できます。合計長は20文字以内にする必要があります。この修飾子は、インストール(ステップ1)用に使用した修飾子と同じでかまいません。

    transmitおよびbuildkitは、高位修飾子として使用できません。

    ENTER THE STORCLASS FOR TEMP DATASETS ['STORCLASS'] :

    このプロンプトは、インストール管理にSMSが使用される場合(最初のプロンプトに「Y」で応答した場合)にのみ表示されます。

    ストレージ・クラスを入力します。

    ENTER THE UNIT NAME FOR INSTALLATION TEMP DATASETS [3390] :

    インストール手順の実行時に使用した一時データセットのユニット名。

    ENTER THE VOLUME NAME FOR INSTALLATION TEMP DATASETS:

    このプロンプトは、インストール管理にSMSが使用されない場合(最初のプロンプトに「N」で応答した場合)にのみ表示されます。

    インストール手順の実行時に使用した一時データセットのボリューム名。

    PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES] :

    入力した内容を確認します。

    ENTER THE OUTPUT CLASS FOR INSTALLATION OUTPUT [A]:

    Oracle Connect出力用の出力クラスを入力します。 HOLDに設定されているデバイスを割り当てると、Oracle Connect開始タスクの終了時にログ情報が失われません(デフォルトはA)。

    DO YOU WANT TO USE THE DEFAULT JOB CARD Y/N [Y]

    ジョブ・カードが表示されます。置換カードを使用する場合は、ジョブに表示されるとおりに入力する必要があります。6行まで入力できます。入力を終了するには空白のカードを入力します。

    カードを入力しない場合は、Oracle Connectのデフォルト・カードが使用されます。

    ADDING AND UPDATING ORACLE CONNECT FOR IMS/DB CONFIGURATION ON THIS MACHINE, FROM A REMOTE ORACLE ADMINISTRATION CONSOLE, CAN ONLY BE DONE BY SOMEONE DEFINED AS AN ADMINISTRATOR FOR ORACLE CONNECT ON THIS MACHINE.

    ENTER A VALID USER NAME FOR AN ORACLE CONNECT ADMINISTRATOR [ALL]:

    このコンピュータ上のOracle ConnectをOracle Studioから管理するには、管理権限のあるユーザーのユーザー・アカウントを入力する必要があります。または[Enter]を押すと、このコンピュータ上のOracle Connectをすべてのユーザーが管理できます。管理権限は、インストール後にOracle Studio内から変更できます。

    DO YOU WANT TO PERFORM A MANUAL (M) OR AUTOMATIC (A) INSTALLATION [A]:

    Oracle Connectのインストールに使用されるJCLを発行前に確認する場合は、手動インストールを示す「M」で応答します。

    PLEASE REVIEW AND SUBMIT FOR EXECUTION THE DSN1 (INSTJBOR)

    このプロンプトは、手動インストールが要求された場合(前述のプロンプトに「M」で応答した場合)にのみ表示されます。

    DSN1は、INSTJBORが格納されているデータセット名です。


  5. nnn.BUILDKIT.SRCライブラリで、IMS/DBメンバーを実行します。

    ex IMS/DB
    
    

    「画面」列の各エントリについて、表2-10の「応答」列の指示に従います。

    表2-10 IMS/DBアダプタ固有のインストールのプロンプトと応答

    画面 応答

    DO YOU WANT ORACLE CONNECT FOR LEGACY ADAPTER TO WORK WITH IMS/DB UNDER CICS (YES/NO) [NO]:

    CICS管理のIMS/DBデータにアクセスする場合は、「YES」で応答します。

    ENTER THE CICS EXCI LOAD LIBRARY NAME [CICSTS13.CICS.SDFHEXCI]:

    CICS管理のIMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、CICS EXCIロード・ライブラリ名を入力します(デフォルトを使用しない場合のみ)。

    PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES]:

    CICS管理のIMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、入力した内容を確認します。

    ENTER THE ISPF LOAD LIBRARY NAME [ISP.SISPLOAD]:

    ISPFロード・ライブラリ名を入力します(デフォルトを使用しない場合のみ)。

    PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES]:

    入力した内容を確認します。

    ENTER THE OUTPUT CLASS FOR INSTALLATION OUTPUT [A]:

    Oracle Connect出力用の出力クラスを入力します。HOLDに設定されているデバイスを割り当てると、Oracle Connect開始タスクの終了時にログ情報が失われません(デフォルトはA)。

    DO YOU WANT TO USE THE DEFAULT JOB CARD Y/N [Y]

    ジョブ・カードが表示されます。置換カードを使用する場合は、ジョブに表示されるとおりに入力する必要があります。6行まで入力できます。入力を終了するには空白のカードを入力します。

    カードを入力しない場合は、Oracle Connectのデフォルト・カードが使用されます。


これで、インストールが完了しました。JCLジョブおよびREXXプロシージャはすべて、INSTROOT.USERLIBライブラリに書き込まれます。INSTROOTは、インストール用の高位修飾子です。

インストール後の指示

Oracle Connectを使用するには、次のインストール後のタスクを実行する必要があります。

インストール後の手順

インストールを完了した後は、次の手順を実行してOracle Connectを構成します。

  • INSTROOT.DEF.BRANDBINにデータセットを割り当てます。1トラックを使用し、RECFM=VBおよびLRECL=256に設定します。ブロック・サイズは6233です。

    INSTROOTは、Oracle Connectがインストールされている高位修飾子です。

    FTPを使用して、BRANDBINファイルをインストールCDのOracle Connect¥IMS/DB Legacy AdapterディレクトリからメインフレームのINSTROOT.DEF.BRANDBINにバイナリ・モードでコピーします。

  • LOADAUTライブラリをAPF許可ライブラリとして定義します。


    注意:

    DSNをAPF許可として定義するには、SDSF画面で次のコマンドを入力します。
    "/setprog apf,add,dsn=INSTROOT.loadaut,volume=vol002"
    
    

    vol002はOracle Connectをインストールしたボリューム、INSTROOTはOracle Connectがインストールされている高位修飾子です。

    サイトでSMSを使用している場合は、SDSF画面でのAPF許可の定義時に、次のコマンドを入力します。

    "/setprog apf,add,dsn=INSTROOT.loadaut,SMS"
    
    

    コンピュータのIPL(再起動)後も、ライブラリがAPF許可されていることを確認してください。


  • INSTROOT.USERLIB(ATTDAEMN)およびINSTROOT.USERLIB(ATTSRVR)メンバーをアクティブなproclib(例: user.proclib)に移動します。ATTDAEMNおよびATTSRVRは、開始タスクとして実行されます。

    汎用の高位修飾子に移動するときにATTSRVRメンバーの名前を変更する場合は、デーモン構成のStartupScriptパラメータに指定されている名前を新しい名前に変更します。

    • INSTROOT.USERLIB(NAVCMD)を実行し、プロンプトでEDIT DAEMON IRPCDINIと入力します。

    • startupScriptパラメータの名前をATTSRVRからサーバー用の新しい名前に変更します。

      <Workspace name="Navigator"
                 startupScript="NEW_NAME"
                 serverMode="reusable"
                 ... />
      
      
    • 終了し、変更内容を保存します。

  • ATTDAEMNスクリプト内の次の行を変更して、IBM OS/390またはz/OSプラットフォームのIPアドレスとポートを組み込みます。

    変更前の例:

    // PARM='-B START IRPCDINI'
    
    

    変更後の例:

    // PARM='-B -L ip_address:2252 START IRPCDINI'
    
    

    ip_addressはコンピュータのIPアドレスを指定し、2552はデーモンを起動するデフォルト・ポート、IRPCDINIはデフォルトのデーモン構成です。

  • ATTDAEMNおよびATTSRVR開始タスクには、Open Edition TCP/IPスタックの使用権限が必要です。 所有者は、OMVSセグメントが定義され、OMVS UID= 0000000000のユーザーであることが必要です。

  • RACFなどのセキュリティ・マネージャで、開始タスク・クラスと汎用プロファイルを指定してATTDAEMNおよびATTSRVRを定義し、次の権限を使用可能にします。

    • マスター・コンソール・コマンドの発行権限

    • ATTSRVRジョブのSTART権限

    • オープンOS/390セグメントへのアクセス権限(TCP/IP OAソケットへのアクセス権限の定義)

    • INSTROOTの下にあるデータセットのALTER権限(INSTROOTの下にあるデータセットの読取り、書込み、割当ておよび削除)

  • インストールには、PSのINSTROOT.DEF.GBLPARMSが組み込まれています。これにはグローバル環境情報が含まれています。このPSは起動時に読み込まれ、開始タスクで提供される詳細に基づいて、適切なソフトウェア・バージョンが使用されます。

    このメンバーの位置を変更する場合は、次のジョブの関連するカードも新しい位置に変更する必要があります。

    • ATTSRVR: アクティブなproclib(例: user.proclib)にあります。

    • ATTDAEMN: アクティブなproclib(例: user.proclib)にあります。

    • NAVSQL: INSTROOT.USERLIBにあります。

  • インストール手順実行時の入力は、nnn.BUILDKIT.SRC(PARS)に書き込まれます。インストールを再実行する場合は、このファイルを使用して同じ入力を指定できます。nnnは、インストール用に割り当てた高位修飾子です。

  • Oracle ConnectをTCP/IPネットワーク・サービス・ファイルに、ポート2552を使用するサービスとして指定する方法は、TCP/IPのドキュメントを参照してください。

デーモンの起動

デーモンを起動するには、INSTROOT.USERLIB(ATTDAEMN)を開始タスクとしてアクティブ化します。たとえば、SDSF画面で次のように入力します。

'/s ATTDAEMN'

INSTROOTは、Oracle Connectがインストールされている高位修飾子です。

デーモンをジョブとして発行するには、ATTDAEMN JCLの最初の2行をアンコメントして、PARM行を前述の説明に従って変更し、サブコマンドを使用してジョブを実行します。ATTDAEMN JCLは、次のように記述されています。

//*ATTDAEMN JOB 'RR','TTT',MSGLEVEL=(1,1),CLASS=A,
//* MSGCLASS=A,NOTIFY=&SYSUID,REGION=8M
//STEP1 EXEC PGM=IRPCD,
// PARM='-B  START IRPCDINI'
//* PARM='-B -L :8883 START'
//STEPLIB DD DSN=INSTROOT.LOADAUT,DISP=SHR
//SYSPRINT DD SYSOUT=A
//GBLPARMS DD DSN=INSTROOT.DEF.GBLPARMS,DISP=SHR
// EXEC PGM=IRPCD,COND=((1,EQ,STEP1),(2,EQ,STEP1)),
// PARM='-KATTDAEMN START ''INSTROOT.DEF.IRPCDINI'''
//STEPLIB DD DSN=INSTROOT.LOADAUT,DISP=SHR
//SYSPRINT DD SYSOUT=A
//GBLPARMS DD DSN=INSTROOT.DEF.GBLPARMS,DISP=SHR
//SYSDUMP DD DUMMY

リエントラント性のためのOracle Connectの設定

すべてのOracle Connectロード・モジュールは、サブタスク処理が可能になるようにリエントラント性があります。したがって、INSTROOT.LOADをリンク・パック域(LPA)に移動してください。

INSTROOTは、Oracle Connectがインストールされている高位修飾子です。

LPAを使用すると、実際のストレージ使用(全ユーザーがLPAのコピーを共有するため)およびフェッチ時間が削減されます。


注意:

サーバーを所有するプロセスのコンテキストとは異なるセキュリティ・コンテキストで実行できるように偽装を使用する場合は、次のことを実行します。
  • INSTROOT.LOAD(ATYSVCW)メンバーを、LPA外のAPF許可ライブラリに格納します。

  • ATTSRVRメンバー(アクティブなproclibにあります)を変更して、STEPLIBリストに次の行を追加します。

// DD DSN=apf_library,DISP=SHR

apf_libraryは、ATYSCVWメンバーを移動した先の、LPA外のAPF許可ライブラリです。


IMS/DBデータを更新するためのOracle Connectの設定

IMS/DBデータを更新できるようにOracle Connectを設定するには、次の処理を実行します。

CICS管理下で実行されているIMS/DB

CICSトランザクションからIMS/DBデータを更新できるようにOracle Connectを設定するには、UPDTRNSロード・モジュールをINSTROOT.LOADからCICS DFHRPLライブラリ(例: CICS.USER.LOAD)にコピーし、次に、ORAグループなどの使用可能なグループを使用して、CICS管理下でUPDTRNSプログラムを定義します。

CEDA DEF PROG(UPDTRNS) G(ORA) LANG(C) DA(ANY) DE(ORACLE IMS/DB UPDATE PROG)

INSTROOTは、Oracle Connectがインストールされている高位修飾子です。

グループに対してUPDTRNSプログラムを定義した後は、そのプログラムを次のようにインストールします。

CEDA IN G(ORA)
CICS管理下で実行されていないIMS/DB

Oracle ConnectでIMS/DBデータを作成および削除できるようにするには、次のJCLを実行します。

// IDCSYSIN DD DSN=&&IMS/DB,DISP=(NEW,DELETE,DELETE),
// SPACE=(TRK,(1)),UNIT=SYSDA,
// DCB=(BLKSIZE=3200,LRECL=80,RECFM=FB)

IMS/DBに関する既存のOracle Connectインストールの更新

構成プロセス時に参照できるように、次のインストール・ワークシートに記述されているすべての情報が整っていることを確認してください。

表2-11 インストール前の情報

トピック 必要な情報 デフォルト コメント

CICS

CICS EXCIロード・ライブラリ名

CICS.CICS.SDFHEXCL

-


表2-12 必要な権限

権限

CICS EXCIライブラリの読取り権限


nnn.BUILDKIT.SRCライブラリで、CUSTOCLメンバーを実行します。

ex CUSTOCL

「画面」列の各エントリについて、表2-13の「応答」列の指示に従います。

表2-13 IMS/DBアダプタのインストールのプロンプトと応答

画面 応答

DO YOU WANT ORACLE CONNECT FOR LEGACY ADAPTER TO WORK WITH IMS/DB (YES/NO) [YES]:

Oracle Connect for IMS/DBをすでにインストールしている場合は、「YES」で応答します。

ENTER DBD LIBRARY NAME [IMS.DBDLIB]:

IMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、データベース定義(DBD)ファイルが格納されているライブラリを入力します。

ENTER PSB LIBRARY NAME [IMS.PSBLIB]:

IMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、プログラム仕様ブロック(PSB)が格納されているライブラリを入力します。

ENTER YOUR PSB NAME [HOSPPSB]:

IMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、使用するPSBファイルの名前を入力します。

PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES]:

IMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、入力した内容を確認します。

DO YOU WANT ORACLE CONNECT FOR LEGACY ADAPTER TO WORK WITH IMS/DB UNDER CICS (YES/NO) [NO]:

OracleAS Adapter for IMS/DBを使用して、CICS管理のIMS/DBデータにアクセスする場合は、「YES」で応答します。

ENTER THE CICS EXCI LOAD LIBRARY NAME [CICSTS13.CICS.SDFHEXCI]:

CICS管理のIMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、CICS EXCIロード・ライブラリ名を入力します(デフォルトを使用しない場合のみ)。

PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES]:

CICS管理のIMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、入力した内容を確認します。

DO YOU WANT ORACLE CONNECT FOR LEGACY ADAPTER TO WORK WITH CICS APP ADAPTER (YES/NO) [YES]:

「YES」で応答します。

ENTER THE CICS EXCI LOAD LIBRARY NAME [CICSTS13.CICS.SDFHEXCI]:

CICS EXCIロード・ライブラリ名を入力します(デフォルトを使用しない場合のみ)。

PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES]:

入力した内容を確認します。

THE IMS/DB DRIVER IS INSTALLED AUTOMATICALLY. DO YOU ALSO WANT ORACLE CONNECT FOR LEGACY ADAPTER TO WORK WITH IMS/DB UNDER CICS (YES/NO) [NO]:

Oracle Connect for IMS/DBをすでにインストールしていて、CICS管理のIMS/DBデータにアクセスする場合は、「YES」で応答します。

ENTER THE CICS EXCI LOAD LIBRARY NAME [CICSTS13.CICS.SDFHEXCI]:

CICS管理のIMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、CICS EXCIロード・ライブラリ名を入力します(デフォルトを使用しない場合のみ)。

PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES]:

CICS管理のIMS/DBの処理に「YES」で応答した場合は、入力した内容を確認します。

ENTER THE ISPF LOAD LIBRARY NAME [ISP.SISPLOAD]:

ISPFロード・ライブラリ名を入力します(デフォルトを使用しない場合のみ)。

PLEASE CONFIRM (YES/NO/QUIT) [YES]:

入力した内容を確認します。

ENTER THE OUTPUT CLASS FOR INSTALLATION OUTPUT [A]:

Oracle Connect出力用の出力クラスを入力します。 HOLDに設定されているデバイスを割り当てると、Oracle Connect開始タスクの終了時にログ情報が失われません(デフォルトはA)。

DO YOU WANT TO USE THE DEFAULT JOB CARD Y/N [Y]

ジョブ・カードが表示されます。置換カードを使用する場合は、ジョブに表示されるとおりに入力する必要があります。6行まで入力できます。入力を終了するには空白のカードを入力します。

カードを入力しない場合は、Oracle Connectのデフォルト・カードが使用されます。


これで、インストールが完了しました。JCLジョブおよびREXXプロシージャはすべて、INSTROOT.USERLIBライブラリに書き込まれます。INSTROOTは、インストール用の高位修飾子です。

インストールを完了した後は、必要に応じて「インストール後の指示」の説明に従ってインストール後のタスクを実行します。

Oracle Studioのインストール

この項では、配布CD-ROMからOracle Studioをインストールする方法について説明します。


注意:

別のレガシー・アダプタも使用しているため、Oracle Studioをすでにインストールしている場合、再インストールする必要はありません。

他のレガシー・アダプタは、次のとおりです。

  • OracleAS Adapter for CICS

  • OracleAS Adapter for VSAM

  • OracleAS Adapter for IMS/TM

  • OracleAS Adapter for Tuxedo


Oracle StudioのCD-ROMからのインストール

CD-ROMドライブがDの場合、インストール・ファイルはD:¥Oracle_Studioディレクトリにあります。自己解凍型の実行可能インストール・ファイルOSL904-win32.exeを実行して、Oracle StudioをCD-ROMからインストールします。


注意:

Windows XPコンピュータでOracle Studioをインストールしている場合は、インストールの「Destination」フォルダとして論理ドライブを指定できません。

Oracle Connectの構成

Oracle ConnectのモデリングはすべてOracle Studioを使用して実行します。Oracle Studioを使用するには、最初に、IMS/DBデータが常駐しているIBM OS/390またはz/OSプラットフォームにアクセスできるようにOracle Studioを構成します。

Oracle Connectの構成方法は、次の各項を参照してください。


注意:

次に説明するタスクは、ユーザーにIBM OS/390またはz/OSプラットフォームへのアクセス権限があり、このコンピュータでOracle Connectデーモンが実行されていることを前提としています。

これらの要件が満たされていることを、システム管理者に確認してください。


Oracle StudioでのIBM OS/390またはz/OSプラットフォームの設定

Oracle Studioを使用してIBM OS/390またはz/OSプラットフォームを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開き、「Design perspective」が表示されます。

  2. Configuration Explorerで「Machines」を右クリックし、「Add Machine」を選択します。 「Add Machine」画面が表示されます(図2-1を参照)。

  3. 接続先のコンピュータの名前を入力するか、または「Browse」をクリックして、表示されているコンピュータ・リストから、デフォルト・ポート(2552)を使用するコンピュータを選択します。

  4. Oracle Connectのインストール時に管理者として指定されたユーザーのユーザー名とパスワードを指定します。


    注意:

    コンピュータに「Anonymous connection」が定義されている場合は、それを選択すると、コンピュータへのアクセス権限があるすべてのユーザーが管理者になることができます。

    次の図に、「Add Machine」画面を示します。

    図2-1 「Add Machine」画面

    「Add Machine」画面。新しいマシンを定義するために使用します。
    「図2-1 「Add Machine」画面」の説明

  5. 「Finish」をクリックします。

    追加したコンピュータがConfiguration Explorerに表示されます。

Oracle Connectへのアクセスの保護

Oracle Studioには、Oracle Connectへのアクセスを保護するためのメカニズムが、モデリング時と実行時の両方で用意されています。

モデリング時には、次のセキュリティ・メカニズムを適用できます。

実行時は、ユーザー・プロファイルによってOracle Connectへのクライアント・アクセスが提供されます。

Oracle Studioへのパスワード・アクセスの設定

最初は、Oracle Studioを使用して実行する操作にパスワードは必要ありません。パスワードは、Oracle Studioからサーバーへのアクセスに関係する最初の操作で入力が必要になります。

Oracle Studioへのパスワード・アクセスを設定する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開きます。

  2. メニュー・バーから「Window」を選択し、「Preferences」を選択します。「Preferences」画面が表示されます。

  3. 次の図に示すように、「Studio」ノードを選択します。

    図2-2 「Preferences」画面

    Studioの「Preferences」画面。プリファレンスを設定するために使用します
    「図2-2 「Preferences」画面」の説明

  4. 「Change master password」をクリックします。 次の図に示すように、「Change master password」画面が表示されます。

    図2-3 「Change master password」画面

    この画面は、マスター・パスワードを設定または変更するために使用します
    「図2-3 「Change master password」画面」の説明

  5. 「Enter current master password」フィールドは空白のままにし、新規マスター・パスワードを入力します。

  6. 確認のためにパスワードを再入力します。

  7. 「OK」をクリックします。

管理権限を持つユーザーの指定

デフォルトでは、Oracle Studioからそのコンピュータの設定を変更する権限があるのは、インストール時に管理者として指定されたユーザーのみです。このユーザーは、選択したコンピュータに対する定義を変更または表示する権限を他のユーザーに付与できます。Oracle Studioへのコンピュータの追加方法は、「Oracle StudioでのIBM OS/390またはz/OSプラットフォームの設定」を参照してください。


注意:

インストール時のデフォルトでは、すべてのユーザーが管理者になります。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。Oracle Studioが開きます。

  2. Configuration Explorerでコンピュータを右クリックし、「Administration Authorization」を選択します。

    次の図に示すような「Administration Authorization」画面が表示されます。

    図2-4 「Administration Authorization」画面

    「Administration Authorization」画面
    「図2-4 「Administration Authorization」画面」の説明

    このエディタには次のセクションがあります。

    Administrators: 管理者は、選択したコンピュータに関するすべての定義をOracle Studioで表示および変更できます。Oracle Studioへの初回の登録時は、すべてのユーザーがシステム管理者として定義されます。

    Designers: 設計者は、Oracle Studioでコンピュータの定義すべてを表示できます。また、選択したコンピュータについて、「Bindings」および「Users」ノードの下にある定義を変更できます。たとえば、Oracle Studioのデータベース管理者は、データソースおよびアダプタを新たに追加したり、データソースの表のメタデータ定義を変更できます。

    Users: ユーザーは、選択したコンピュータに関するすべての定義をOracle Studioで表示できます。通常のユーザーは、定義を変更できません。

  3. 関連するセクションに対応する「Add User」または「Add Group」をクリックして、ユーザーまたはユーザー・グループを追加します。

    追加するユーザーまたはグループは、そのコンピュータに対する有効なユーザーまたはグループとして認識されている必要があります。セクションに名前が追加されると、そのユーザー名でログインしたユーザーまたはグループにのみ、関連する権限が付与されます。

IBM OS/390またはz/OSプラットフォームへの実行時ユーザー・アクセスの設定

実行時は、ユーザー・プロファイルによってOracle Connectへのクライアント・アクセスが提供されます。ユーザー・プロファイルには、匿名アクセスが許可されていない場合、実行時にコンピュータ、データソースまたはアプリケーションへのアクセスに使用される名前とパスワードのペアが含まれます。

  1. Configuration Explorerで、ユーザー名とパスワードを設定するコンピュータのノードを開きます。

  2. 「Users」ノードを開きます。

  3. 「NAV」ユーザー・プロファイルを右クリックして「Edit User」を選択します。次の図に示すように、「NAV」ユーザー・プロファイル・エディタが表示されます。

    図2-5 ユーザー・エディタ・ペイン

    ユーザー・エディタ・ペイン
    「図2-5 ユーザー・エディタ・ペイン」の説明

  4. ユーザー・エディタで、「Add」をクリックします。次の図に示すように、「Add Authenticator」画面が表示されます。

    図2-6 「Add Authenticator」画面

    「Add Authenticator」画面
    「図2-6 「Add Authenticator」画面」の説明

  5. 「Resource Type」リストから「Remote machine」を選択します。

  6. Oracle Studioで定義されているIBM OS/390またはz/OSコンピュータの名前を入力します。

  7. コンピュータへのアクセスに使用される名前とパスワードを入力し、確認のためにパスワードを再入力します。

  8. 「OK」をクリックします。

OracleAS Adapter for IMS/DBの相互作用のモデリング

OracleAS Adapter for IMS/DBの相互作用のモデリングでは、Oracle Studioを使用してOracle Connectのバックエンド・アダプタが定義されます。Oracle Studioで指定された定義はすべて、IBM OS/390またはz/OSプラットフォームに書き込まれます。

この項の構成は、次のとおりです。

IMS/DBデータソースの設定

Oracle Connectでは、アダプタ設定の最初のステップとして、IMS/DBデータソースを指定する必要があります。

IMS/DBデータソースを設定する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、「Oracle StudioでのIBM OS/390またはz/OSプラットフォームの設定」で定義したコンピュータのノードを開きます。

  3. 「Bindings」ノードを開きます。このコンピュータで使用可能なバインディング構成がリストされます。

  4. 「NAV」バインド・ノードを開きます。NAVバインディング構成には、コンピュータに格納されているデータソースとアダプタのブランチが含まれています。

  5. 「Data sources」を右クリックして「New data source」を選択し、「New data source」ウィザードを開きます。

  6. 「New」ダイアログ・ボックスで、IMS/DBデータソースの名前を入力します。名前に使用できるのは、文字と数字、およびアンダースコアのみです。

  7. 「Type」リストから、データソース・タイプを次のように選択します。

    • CICS管理のIMS/DBデータにアクセスしている場合は、「IMS-DBCTL」を選択します。

    • IMS/TM管理のIMS/DBデータにアクセスしている場合は、「IMS-DBDC」を選択します。

    • IMS/DBデータに直接アクセスしている場合は、「IMS-DLI」を選択します。


      注意:

      次の場合は、「IMS-DLI」オプションのみを使用してIMS/DBデータに直接接続してください。
      • IMS/DBレコードがCICSまたはIMS/TMで管理されていない場合

      • IMS/DBレコードの目的が読取り専用であり、データの読取り中に、CICSまたはIMS/TMによってバッファリングされたデータに対して変更がない場合


    次の図に、「New Data Source」画面を示します。

    図2-7 「New Data Source」画面

    IMS/DBデータソースの追加
    「図2-7 「New Data Source」画面」の説明

  8. 「Next」をクリックします。選択したデータソース・タイプに対する「Data Source Connect String」画面が表示されます。

  9. 選択したデータソースの接続文字列を入力します。

    「IMS-DBCTL」を選択した場合は、次の画面が表示されます。

    図2-8 「Data Source Connect String」画面(CICS用)

    データソース接続文字列情報
    「図2-8 「Data Source Connect String」画面(CICS用)」の説明

    各フィールドの説明:

    • CICS Application ID: CICSターゲット・システムのVTAMアプリケーションID。デフォルト値はCICSです。このパラメータは、IMS/DBデータの更新時に使用されます。この値は、ターゲットのCICSシステムでCEMTトランザクションをアクティブ化すると確認できます。 画面の右下に、凡例APPLID=target_systemが表示されます。

    • Transaction ID: MROを介した制御を受信するCICS内のミラー・トランザクション。MROは、トランザクションをOracle Connect for IMS/DB環境からCICSに転送します。デフォルト値はEXCIです。

    • VTAM NetName: CICSターゲット・システムにプログラム・コールをリレーするために、EXCI(およびMRO)で使用されている特定の接続のVTAMネット名。たとえば、CEMTに対して次のコマンドを発行するとします。

      CEMT INQ CONN
      
      

      この場合は、ネット名がBATCHCLI(CICSのインストール時にIBMによって提供されるデフォルト接続)であることが画面に表示されます。デフォルト値はATYCLIENです。

    • Program Name: IMS/DBデータの更新を可能にするために、Oracle Connect for IMS/DBによって提供されるUPDTRNSプログラム。


      関連項目:

      アダプタ・メタデータの詳細は、「CICS管理下で実行されているIMS/DB」を参照してください。

    • Trace Queue: UPDTRNSプログラムの出力のトレース時に、CICS管理下で定義される出力のキュー名。定義されていない場合は、デフォルトのCICSキューが使用されます。

    「IMS-DBDC」を選択した場合は、次の画面が表示されます。

    図2-9 「Data Source Connect String」画面(IMS/TM用)

    接続文字列
    「図2-9 「Data Source Connect String」画面(IMS/TM用)」の説明

    各フィールドの説明:

    • XCF group: 接続が属するXCFメンバーのシステム間カップリング・ファシリティの集合。グループは8文字以内で構成でき、複数のシステムにまたがることが可能です。

    • XCF server: システム間カップリング・ファシリティのグループ・メンバー。

    • Tpipe prefix: トランザクションとそのトランザクション・パイプとの関連付けに使用するトランザクション・パイプの接頭辞。デフォルト値はATTUです。

    • User name: セキュリティ機能のユーザーID。

    • Group name: セキュリティ機能のグループID。

    「IMS-DLI」を選択した場合は、次の画面が表示されます。

    図2-10 「Data Source Connect String」画面(直接接続用)

    データソース接続文字列
    「図2-10 「Data Source Connect String」画面(直接接続用)」の説明

    各フィールドの説明:

    • Data HLQ: データ・ファイルが格納されている高位修飾子。このフィールドに値が指定されていない場合、データ・ファイルは、Oracle Connect for IMS/DBがインストールされているDEF高位修飾子に書き込まれます。

    • Disk Volume name: データが常駐している高位修飾子(ボリューム)。

  10. 「Finish」をクリックします。 新規データソースがConfiguration Explorerに表示されます。

データソース・ドライバの構成

データソースの設定後、特定の要件に従ってドライバ・プロパティを設定する手順は、次のとおりです。

  1. Configuration Explorerで必要なデータソースを右クリックし、「Edit Data source」を選択します。

  2. 「Properties」タブをクリックします。

    CICS管理のIMS/DBでは、次の構成プロパティを使用できます。

    • cicsProgname=string: VSAMデータの更新を可能にするために、Oracle Serverで提供されるUPDTRNSプログラム。UPDTRNSを使用するには、このプログラムをNAVROOT.LOADからCICS DFHRPLライブラリ(例: CICS.USER.LOAD)にコピーし、次に、ATYグループなどの使用可能なグループを使用して、CICS管理下でUPDTRNSプログラムを定義します。

      CEDA DEF PROG (UPDTRNS) G(ATY) LANG(C) DA(ANY) DE(ATTUNIT VSAM UPDATE PROG)
      
      

      グループに対してUPDTRNSプログラムを定義した後は、そのプログラムを次のようにインストールします。

      CEDA IN G(ATY)
      
      
    • cicsTraceQueue=string: UPDTRNSプログラムの出力のトレース時に、CICS管理下で定義される出力のキュー名。定義されていない場合は、デフォルトのCICSキューが使用されます。

    • disableExplicitSelect=true | false: ExplicitSelect ADD属性を無効にする場合はtrueに設定します。すべてのフィールドは、SELECT * FROM...文によって戻されます。

    • exciTransid=string: CICS TRANSID。この値は、EXCIまたはこのトランザクションのコピーにする必要があります。

    • psbName=string: (接続文字列の「PSB Name」パラメータ)アクセスするすべてのIMS/DBデータベースの詳細が格納されているPSBファイルの名称。

    • targetSystemApplid=string: (接続文字列の「Target system」パラメータ)CICSターゲット・システムのVTAMアプリケーションID。デフォルト値はCICSです。このパラメータは、VSAMデータの更新時に使用されます。この値は、ターゲットのCICSシステムでCEMTトランザクションをアクティブ化すると確認できます。 画面の右下に、凡例APPLID=target_systemが表示されます。

    • vtamNetname=string: (接続文字列の「VTAM NetName」パラメータ)CICSターゲット・システムにプログラム・コールをリレーするために、EXCI(およびMRO)で使用されている特定の接続のVTAMネット名。デフォルト値はATYCLIENです。

    IMS/TM管理のIMS/DBでは、次の構成プロパティを使用できます。

    • disableExplicitSelect=true | false: ExplicitSelect ADD属性を無効にする場合はtrueに設定します。すべてのフィールドは、"SELECT * FROM..."文によって戻されます。

    • imsTransname=string: IMS/DBデータへのアクセスで使用するPSBにアクセスするために使用するプログラムを指すIMSトランザクション名。トランザクションのデフォルト名はATYIMSTMです。

    • maxSessions=n: 使用可能なセッションの最大数。デフォルト値は5です。

    • racfGroupId=string –: セキュリティ機能のグループID(RACFグループIDなど)。

    • racfUserId=string: セキュリティ・リソース・ユーザー名。

    • tpipePrefix=string: (接続文字列の「TPipe prefix」パラメータ)トランザクションとそのトランザクション・パイプとの関連付けに使用するトランザクション・パイプの接頭辞。デフォルトはATTUです。

    • xcfClient=string: 接続が属するシステム間カップリング・ファシリティのクライアント名。

    • xcfGroup=string: (接続文字列の「XCF group」パラメータ)接続が属するXCFメンバーのシステム間カップリング・ファシリティの集合。グループは8文字以内で構成でき、複数のシステムにまたがることが可能です。

    • xcfImsMember=string: システム間カップリング・ファシリティのグループ・メンバー。

    • xcfServer=string: (接続文字列の「XCF server」パラメータ)システム間カップリング・ファシリティのグループ・メンバー。

    • userName=string: (接続文字列の「User name」パラメータ)セキュリティ機能のユーザーID(RACFユーザーIDなど)。

    直接アクセスのIMS/DBでは、次の構成プロパティを使用できます。

    • disableExplicitSelect=true | false: ExplicitSelect ADD属性を無効にする場合はtrueに設定します。すべてのフィールドは、SELECT文によって戻されます。

  3. 「Save」をクリックして、構成プロパティの変更内容を保存します。

IMS/DBデータソースのメタデータのインポート

Oracle Connectには、IMS/DBデータソース・レコードとこれらのレコードのフィールドを記述したメタデータが必要です。Oracle Studioの「Design perspective」でメタデータのインポート手順を使用して、データが記述されているDBD、COBOLコピーブックおよびPSBファイルからIMS/DBデータソースのメタデータをインポートします。

インポート手順では、次の情報が必要です。

  • DBDファイル: これらのファイルは、インポート手順の一部として、Oracle Studioが動作しているコンピュータにコピーされます。

  • COBOLコピーブック: これらのコピーブックは、インポート手順の一部として、Oracle Studioが動作しているコンピュータにコピーされます。

  • PSBファイル: このファイルは、インポート手順の一部として、Oracle Studioが動作しているコンピュータにコピーされます。

IMS/DBデータソースのメタデータをインポートする手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、「Oracle StudioでのIBM OS/390またはz/OSプラットフォームの設定」で定義したコンピュータのノードを開きます。

  3. 「Bindings」ノードを開きます。このコンピュータで使用可能なバインディング構成がリストされます。

  4. 「NAV」バインド・ノードを開きます。

  5. 「Data sources」ノードを開きます。

  6. 「IMS/DBデータソースの設定」で定義したIMS/DBデータソースを右クリックします。

  7. 「Edit Metadata」を選択して「Metadata」タブを開きます。データソース・リストの下にIMS/DBデータソースが表示されます。

  8. IMS/DBデータソースを右クリックして「New Import」を選択します。

    新規インポートの画面が表示されます。

  9. インポートの名前を入力します。名前に使用できるのは、文字と数字、およびアンダースコアのみです。

  10. 次の図に示すように、「Import Type」リストからインポート・タイプを選択します。

    図2-11 「Metadata Import」画面

    選択されたIMS/DB
    「図2-11 「Metadata Import」画面」の説明


    注意:

    「New import」画面は、IMS/DBインポートのどちらでも(CICS下のIMS/DB、またはIMS/TM下および直接のIMS/DB)同じです。ただし、import type値は、IMS/DB Import ManagerIMS/DB Under CICS Import ManagerまたはIMS/DB Under IMS/TM Import Managerで、異なっています。

  11. 「Finish」をクリックします。「Metadata Import」ウィザードが開きます。

  12. 「Add」をクリックします。

    「Select resources」画面が表示されます。この画面で、ローカル・コンピュータからファイルを選択するか、別のコンピュータからファイルをコピーするかを選択できます。

  13. ファイルが別のコンピュータにある場合、「My FTP sites」を右クリックし、「Add」を選択します。 オプションで、「Add FTP site」をダブルクリックします。「Add FTP Site」画面が表示されます。

  14. COBOLコピーブックが常駐しているサーバー名またはIPアドレスを入力し、有効なユーザー名とパスワードを入力してコンピュータにアクセスし(匿名アクセスを使用する場合は、「Anonymous connection」を選択)、「OK」をクリックします。使用可能なサイトのリストにFTPサイトが追加されます。


    注意:

    選択したサーバーへのアクセスには、高位修飾子としてユーザー名が使用されるため、ユーザーがファイルを参照および転送できます。

    次の図に、「Select resources」画面を示します。

    図2-12 「Select resources」画面

    追加されたマシン
    「図2-12 「Select resources」画面」の説明

  15. コンピュータを右クリックして「Set transfer type」を選択します。転送タイプ(「ASCII」または「BINARY」)を入力し、「OK」をクリックします。

  16. 追加したサイトのノードを開いて、必要なDBD/COBOLおよびPSBファイルを探します。高位修飾子を変更するには、コンピュータを右クリックして「Change Root Directory」を選択します。高位修飾子を引用符で囲んで入力し、「OK」をクリックします。

  17. ファイルを選択(複数選択可)し、「Finish」をクリックします。次の図に示すように、選択したファイルが「Metadata Import」ウィザードに表示されます。

    図2-13 「Get Input Files」画面

    選択されたファイル
    「図2-13 「Get Input Files」画面」の説明


    注意:

    1つのCOBOLコピーブックからメタデータをインポートし、後でこのメタデータに追加するには、別のCOBOLコピーブックを使用してインポート手順を繰り返します。

    COBOLコピーブックは同じフォーマットであることが必要です。つまり、最初の6列を使用するCOBOLコピーブックを、最初の6列を無視するCOBOLコピーブックとともにインポートすることはできません。この場合は、インポート手順を繰り返す必要があります。


  18. 「Next」をクリックします。

    次の図に示すように、「Apply Filters」画面が表示されます。

    図2-14 「Apply Filters」画面

    「Apply Filters」画面。メタデータ表でフィルタを設定するために使用します
  19. 必要に応じて、コピーブックにフィルタを適用します。

    次のCOBOLフィルタを使用できます。

    表2-14 使用可能なフィルタ

    フィルタ 説明

    COMP_6 switch

    MicroFocus COMP-6コンパイラ・ディレクティブ。 COMP-6をCOMPデータ型として処理する場合は「COMP-6'1'」を、COMP-3データ型として処理する場合は「COMP-6'2'」を指定します。

    Compiler source

    コンパイラのベンダー。

    Storage mode

    MicroFocus Integer Storage Mode。バイト・ストレージ・モードの場合は「NOIBMCOMP」を、ワード・ストレージ・モードの場合は「IBMCOMP」を指定します。

    Ignore after column 72

    COBOLコピーブックの73〜80列を無視します。

    IgnoreFirst6

    COBOLコピーブックの最初の6列を無視します。

    Replace hyphens (-) in record and field names with underscores (_)

    COBOLから生成されたメタデータのレコード名またはフィールド名に使用されているすべてのハイフンをアンダースコアで置換します。

    Prefix nested columns

    すべてのネスト列の先頭に、その上のレベルのヘッダーを付加します。

    さらに、検索文字列、生成されたメタデータ内でこの検索文字列と置換する文字列、および検出した文字列の大/小文字を区別して置換するかどうかを指定できます。

    Case sensitive

    検索文字列の大/小文字を区別するかどうかを指定します。

    Find

    指定した値を検索します。

    Replace with

    「Find」に指定した値を、ここで指定した値で置換します。

    次のDBDフィルタを使用できます。


    Ignore after column 72

    DBDファイルの73〜80列を無視します。

    Ignore first 6 columns

    DBDファイルの最初の6列を無視します。

    Ignore labels

    DBDファイルのラベルを無視します。

    次のPSBフィルタを使用できます。


    Ignore after column 72

    PSBファイルの73〜80列を無視します。

    Ignore first 6 columns

    PSBファイルの最初の6列を無視します。


  20. 「Next」をクリックします。

    次の図に示すように、「Select Tables」画面が表示され、識別されたレコードが表示されます。

    図2-15 「Select Tables」画面

    「Select Tables」画面
    「図2-15 「Select Tables」画面」の説明

  21. 必要な表を選択するか、「Select All」をクリックして、「Next」をクリックします。

    次の図に示すように、「Match DBD to COBOL」画面が表示されます。

    図2-16 「Match DBD to COBOL」画面

    DBDとCOBOL表との照合
    「図2-16 「Match DBD to COBOL」画面」の説明

  22. 「COBOL Files」列と「COBOL Tables」列から、「DBD Tables」列にリストされたDBD表と一致するCOBOLファイルとCOBOL表をそれぞれ選択します。

  23. 「Next」をクリックします。次の図に示すように、「Import Manipulation」画面が表示されます。

    図2-17 「Import Manipulation」画面

    インポートされた表内の解決する必要のある検証エラー
    「図2-17 「Import Manipulation」画面」の説明

    この画面では、次の操作を実行できます。

    • 表名を解決できます(インポート時に指定した異なるCOBOLコピーブックから同じ名前の表が生成された場合)。

    • データの物理位置を指定できます。

    • 表属性を指定できます。

    • COBOLから生成されたフィールドに対して次の操作を実行できます。

      • 順次フィールドの簡易フィールド用フィールドへのマージ。

      • バリアントの解決。セレクタ・フィールドのマーク付け、または1つのバリアント・ケースのみが適切であることの指定。

      • フィールドの追加、削除、非表示または名前変更。

      • データ型の変更。

      • フィールド・サイズとスケールの設定。

      • フィールド順の変更。

      • NULL値可能にフィールドを設定。

      • ディメンション(配列)付きフィールドに対するカウンタ・フィールドの選択。配列に対するカウンタは、選択可能フィールドのリストから選択できます。

      • ディメンション(配列)付きフィールドに対する列方向正規化の設定。生成フィールド数が配列ディメンションで決定される配列フィールドのかわりに、新規フィールドを作成できます。

      • 配列の作成と配列ディメンションの設定。

      画面下部の「Validation」タブに、COBOLから生成された表およびフィールドを有効にするために解決する必要がある問題に関する情報が表示されます。「Log」タブには、実行した内容(表名の変更やデータ位置の指定など)のログが表示されます。

  24. 表のメタデータを操作するには、表のレコードを右クリックして必要な操作を選択します。次の表に使用可能なオプションを示します。

    表2-15 表操作による作業

    オプション 説明

    Fields manipulation

    フィールド定義のカスタマイズ。「Fields Manipulation」画面を使用します。この画面には、必要な表レコードをダブルクリックしてアクセスすることもできます。

    Rename

    表名の変更。このオプションは、特にCOBOLから同じ名前で複数の表が生成された場合に使用されます。

    Set data location

    表に対するデータ・ファイルの物理位置の設定。

    Set table attributes

    表属性の設定。

    XSL manipulation

    表定義の変換に使用されるXSL変換またはJDOMドキュメントの指定。


  25. 検証エラーの問題がすべて解決されると、「Import Manipulation」画面にエラー・インジケータが表示されなくなります。

  26. 「Next」をクリックしてメタデータを生成します。

  27. メタデータをWindowsコンピュータからIBM OS/390またはz/OSプラットフォームに転送することを指定し、「Finish」をクリックします。

メタデータは指定したオプションに基づいてインポートされ、IBM OS/390またはz/OSプラットフォームに格納されます。メタデータのXML表記が生成されます。このXMLファイルは、「Output」ノードを開くと表示できます。

インポートを実行した後は、Oracle Studioの「Design perspective」の「Metadata」タブでメタデータを表示できます。また、必要に応じてメタデータの微調整および操作も実行できます。


関連項目:

データソースのメタデータの詳細は、「IMS/DBデータソースのメタデータ」を参照してください。

Oracle Connectアダプタの設定

Oracle Application ServerからOracle Connectを使用してIMS/DBデータソースを処理するには、IBM OS/390またはz/OSプラットフォームでアダプタ定義を設定して、IMS/DBデータとの相互作用を処理する必要があります。

アダプタを設定する手順は、次のとおりです。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、「Oracle StudioでのIBM OS/390またはz/OSプラットフォームの設定」で定義したコンピュータのノードを開きます。

  3. 「Bindings」ノードを開きます。

  4. 「NAV」バインド・ノードを開きます。

  5. 「Adapters」を右クリックして「New Adapter」を選択し、「New Adapter」ウィザードを開きます。

  6. バックエンド・アダプタの名前を入力します。


    注意:

    eventは予約語であり、アダプタ名には使用できません。

  7. 「Type」リストから、バックエンド・アダプタ・タイプとして「Database」を選択します。このデータベース・アダプタによって、Oracle Application ServerからIMS/DBデータソースへのアクセスが可能になります。

  8. 「Events」を選択します。

  9. 「Finish」をクリックします。バックエンド・アダプタがConfiguration Explorerに追加され、編集用にその定義が開きます。


    注意:

    「Type」リストに表示されるその他のアダプタは、サイトにインストールされているOracle Connectのバージョンではサポートされません。

  10. 「Properties」タブをクリックし、必要に応じてアダプタのプロパティを変更します。

    次の図に、「Properties」タブを示します。

    図2-18 「Properties」タブ

    「Database」アダプタの「Properties」タブ
    「図2-18 「Properties」タブ」の説明

    次のプロパティを使用できます。

    表2-16 アダプタのプロパティ

    プロパティ 説明

    connectString

    この値は空白のままにします。

    defaultDatasource

    データベース・アダプタを使用してアクセスする、Oracle Studioで定義されたデータソースの名前。

    例: Legacy

    multipleResults

    この値はtrueのままにします。



    注意:

    defaultDatasoureプロパティには、IMS/DBデータソース名を指定する必要があります。

アウトバウンド相互作用の生成

Oracle Connectには、アダプタとの情報の受渡しで使用する構造など、アダプタ相互作用を記述したメタデータが必要です。

次のように、Oracle Studioで「Metadata Import」ウィザードを使用して、相互作用メタデータを生成します。

  1. 「スタート」メニューから、「プログラム」「Oracle」「Studio」を選択します。

  2. Configuration Explorerで、「Oracle StudioでのIBM OS/390またはz/OSプラットフォームの設定」で定義したコンピュータのノードを開きます。

  3. 「Bindings」ノードを開きます。このコンピュータで使用可能なバインディング構成がリストされます。

  4. 「NAV」バインド・ノードを開きます。

  5. 「Adapters」ノードを開きます。

  6. 「Oracle Connectアダプタの設定」で定義したデータベース・バックエンド・アダプタを右クリックします。

  7. 「Edit Metadata」を選択して「Metadata」タブを開きます。「Adapters」リストの下にデータベース・バックエンド・アダプタが表示されます。

  8. 「Interactions」ノードを右クリックして「New」を選択し、「New Interaction」ウィザードを開きます。ウィザードが開き、次のオプションが表示されます。

    • Automatic: 各IMS/DB表に対して4つの相互作用が生成され、SELECTINSERTUPDATEおよびDELETEコマンドを実行できます。

    • Manual: 選択したSQLのタイプが、データベースの問合せ(SELECT文)であるか、データベースの変更(INSERTUPDATEまたはDELETE文)であるかに基づいて、1つの相互作用が生成されます。


      注意:

      IMS/DBでは、ストアド・プロシージャ・オプションはサポートされません。

  9. 相互作用の生成方法を選択します(「Automatic」または「Manual」)。

    自動生成を選択した場合は、次の手順を実行します。

    1. 「Next」をクリックします。「Select Tables」画面が開きます。この画面で、相互作用を使用してアクセスするIMS/DBデータソースから表を追加できます。

    2. 「Add」をクリックして表を追加します。

      定義されたデータソースと、各データソースごとに定義されたメタデータの表がすべて表示されます。

      相互作用を使用してアクセスする表を選択し、右矢印をクリックして、選択した表を右側のペインに移動します。

    3. 「Finish」をクリックします。選択した表が表示されます。

    4. 「Finish」をクリックします。選択した各表に対して、相互作用とIMS/DBデータソースからのレスポンスをサポートするレコード構造とともに4つの相互作用(SELECTINSERTUPDATEおよびDELETE)が生成されます。

    5. 「Yes」をクリックしてタスクを完了します。相互作用とそれに関連するレコード構造が、「Metadata」タブに表示されます。

    手動生成を選択した場合は、次の手順を実行します。

    1. 相互作用のSQLのタイプ(問合せまたは変更)を選択し、「Next」をクリックします。「Interaction Name」画面が表示されます。

    2. 相互作用の名前を入力し、「Create new query」を選択します。


      注意:

      以前に保存した問合せは使用できません。

    3. 「Next」をクリックします。「Define Interaction」画面が表示されます。この画面で問合せを作成できます。


      注意:

      手順aでデータベースの問合せオプションを選択した場合は、「Define Interaction」画面が表示されます。この画面で作成できるのは、「Query type」フィールドで指定したとおり、SELECT文のみです。データベースの変更オプションを選択した場合は、このフィールドで、リストから必要なSQL変更文(INSERTUPDATEまたはDELETE)を選択できます。

    4. 「Next」をクリックします。「Interaction Properties」画面が表示されます。この画面で相互作用パラメータを定義できます。次の相互作用パラメータを設定できます。

      表2-17 相互作用定義パラメータ

      パラメータ 説明

      passThrough

      問合せプロセッサで処理するために、問合せをバックエンド・データベースに直接渡すかどうかを定義します。

      Reuse compiled query

      問合せを再使用するためにキャッシュに保存するかどうかを定義します。

      Encoding

      バイナリ・データをテキスト形式で戻すために使用するエンコーディング方法を設定します。BASE64および16進のエンコーディング方法を選択できます。

      Event

      相互作用モードが同期送信または同期受信であるかどうかを定義します。

      Fail on no rows return

      データが戻らない場合にエラーを戻すかどうかを定義します。

      Root element

      問合せによって戻されるレコードのルート要素名を、<root> ¥ <record>の書式を使用して定義します。

      Record element

      問合せによって戻されるレコードのレコード要素名を、<root> ¥ <record>の書式を使用して定義します。

      Max. records

      問合せによって戻されるレコードの最大数を設定します。

      Null string

      NULL値のかわりに戻される文字列を設定します。指定しない場合、列はスキップされます。


    5. 「Next」をクリックします。「Interaction Parameters」画面が表示されます。この画面で相互作用の入力パラメータを指定します。次のパラメータが指定されます。

      表2-18 相互作用パラメータ

      パラメータ 説明

      Name

      パラメータ名。

      Type

      パラメータのタイプ(例: string、number、binary)。

      Nullable

      NULL値可能な値(trueまたはfalse)。

      Default

      パラメータのデフォルト値。

      Context Field

      このフィールドは使用できません。

      Bind to Sqls

      このフィールドは使用できません。


    6. 「Finish」をクリックします。相互作用の入出力のサポートに必要なレコード・スキーマを含め、相互作用が生成されます。


関連項目:

データソース・メタデータの詳細は、「バックエンド・アダプタのメタデータ」を参照してください。

既存の相互作用の変更

相互作用定義は、「Design perspective」の「Metadata」タブで、アプリケーションの正確な要件にあわせて変更できます。

次の例では、前述のタスクで生成したDELETE相互作用を使用して、相互作用の変更方法を説明します。


注意:

説明したように、相互作用の変更手順はすべてのタイプのSQL文(INSERTおよびUPDATE)で同じであるため、DELETE SQL文を使用しています。

  1. 「Metadata」タブで、変更する相互作用を右クリックし、「Edit Metadata」を選択します。

    アダプタ・メタデータ・エディタが開き、「Interaction General」タブが表示されます。

    「Interaction General」タブに、相互作用の実行方法に関する一般的な情報が表示されます。相互作用の説明を追加し、相互作用の操作モードを定義できます。次のモードを使用できます。

    • sync-send-receive: 相互作用では、リクエストを送信し、レスポンスの受信を待機します。

    • sync-send: 相互作用では、リクエストを送信しますが、レスポンスの受信は待機しません。

    • sync-receive: 相互作用ではレスポンスの受信を待機します。

    リクエストの情報は入力レコードで渡されます。IMS/DBデータソースからのレスポンスの情報は、出力レコードで渡されます。

  2. 「Interaction Advanced」タブをクリックして、相互作用に関する特定の情報を表示します。

    必要に応じて、SQLとその関連パラメータを変更します。

    パラメータは、次の書式を使用してSET句またはWHERE句で指定します。

    :parameter_name
    
    
  3. SQLの変更内容によっては、エディタを閉じたときまたは「Save」をクリックしたときに、「Context Selection」画面が表示されます。

    「Adapters」リストから必要なアダプタを選択し、「Update interaction-related records」を選択します。メタデータのスキーマ部分のレコード構造に対する必要な変更は、自動的に実行されます。

    次の図に、「Context Selection」画面を示します。

    図2-19 「Context Selection」画面

    コンテキストの選択
    「図2-19 「Context Selection」画面」の説明


    注意:

    相互作用レコードは、表内のすべてのフィールドに基づいて作成されます。対象とするフィールドを少なくするようにSQLを変更しても、手動で変更することはできません。

  4. 「Finish」をクリックして、相互作用定義の変更を実装します。

XMLスキーマの表示

アダプタ相互作用を記述したXMLは、Oracle Studioの「Design perspective」の「Metadata Source」タブで表示できます。

次の図に、「Source」タブの例を示します。

図2-20 「Source」タブ

図2-20の説明が続きます
「図2-20 「Source」タブ」の説明

XMLスキーマの作成

アダプタ相互作用およびこれらの相互作用の入出力レコードを記述したXMLスキーマは、「アウトバウンド相互作用の生成」で説明されているように、インポート手順の実行時に自動的に作成されます。