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Oracle XML Developer's Kitプログラマーズ・ガイド
10gリリース3(10.1.3)
B28611-01
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2 XDK Javaコンポーネントを使用する前に

この章の内容は次のとおりです。

XDK Javaコンポーネントの仕様

XDK Javaコンポーネント(リリース10.1)は、次の仕様に基づいています。

DOMの仕様

リリース10.1では、DOM APIは、DOMレベル3 ValidationおよびDOMレベル3 Load and Saveという2つの新しい草案をサポートしています。

Load and Save

DOMレベル3 Load and Saveモジュールを使用すると、ソフトウェア開発者は、準拠する製品内にXMLコンテンツをロードおよび保存できます。DOM 3.0 CoreインタフェースDOMConfigurationは、DOM 3 Load and Saveで参照されます。DOM 3.0 Coreはサポートされていませんが、このインタフェースの制限付きの実装を使用できます。

次の構成パラメータは、LSParserを実装するXMLDOMBuilderによってサポートされています。

  • "cdata-sections"

  • "validate"

  • "validate-if-schema"

  • "whitespace-in-element-content"

次の構成パラメータは、LSSerializerを実装するXMLDOMWriterによってサポートされています。

  • "format-pretty-print"

  • "xml-declaration"

検証

DOM 3.0 Validationを使用すると、ユーザーは、XML Schemaからのメタデータ定義の取得、DOM操作の妥当性の問合せ、およびXML Schemaに対するDOM文書またはサブツリーの検証が可能です。

Validationで参照されるDOM 3 Core機能の一部が実装されていますが、Core自体はサポートされていません。

DOM CoreのNameListおよびDOMStringListは、検証のためにサポートされています。

検証はXML Schemaに基づき、最初にDTDをSchemaに変換する必要があります(DTDToSchemaユーティリティを使用)。

XSL Transformations仕様

XSLTプロセッサは、XSLT 2.0、XPath 2.0およびXPath/XQuery共有データ・モデルの現在の草案にサポートを追加します。

XPath 2.0仕様では、新しいXPath 2.0の文法とXPath 1.0との下位互換性のみがサポートされます。

リリース10.1では、仕様の次の機能はサポートされていません。

  • Functions and Operators仕様の機能はサポートされていません。XSLT 1.0仕様の機能のみがサポートされています。

  • SequenceType式のvalidate型およびcomplex型はサポートされていません。

  • 新しいデータ型fn:yearMonthdurationおよびfn:dayTimeDurationはサポートされていません。

  • スキーマ・インポートおよび静的入力機能はサポートされていません。

  • XSLT命令xsl:result-documentおよびxsl:namespaceはサポートされていません。

  • XSLT命令xsl:textおよびxsl:numberは、XSLT 1.0のセマンティクスおよび構文を使用します。

  • 標準属性はxsl:stylesheetとリテラル結果要素に対してのみ許可されます(default-xpath-namespaceおよびversionを除く)。

  • プロセッサでは、次の属性はサポートされていません。

    • xsl:param[required]

    • XML Schemaに関連する属性(xsl:validationおよびxsl:typeなど)

  • 正規表現関数はサポートされていません。

  • パラメータは組込みテンプレートによって渡されません。

  • xsl:sequenceはサポートされていません。

XDK Javaコンポーネントのインストール

XDK Javaコンポーネントは、OracleデータベースおよびOracleアプリケーション・サーバーに付属しています。XDKの一部として、OTNからXDK Javaコンポーネントの最新のベータ版または製品版をダウンロードできます。XDK JavaコンポーネントとJavaBeansはバンドルされています。

OracleデータベースまたはOracleアプリケーション・サーバーとともにXDKをインストールした場合、この章を参照資料として使用できます。

OTNからXDKをダウンロードする場合は、次の手順を実行します。

XDK Javaコンポーネントのディレクトリ構造

XDKをインストールすると、ディレクトリ構造は次のようになります。

-$XDK_HOME
    | - bin: executable files and setup script or batch files.
    | - lib: library files.
    | - xdk:
         | - admin: (Administration): SQL script and XSL Servlet Configuration
                     file (XSQLConfig.xml).
         | - demo/java: demonstration code
         | - doc/java: documents including release notes and Javadoc HTML.

すべてのXDK Javaコンポーネントは、JDK1.2、JDK 1.3およびJDK 1.4での動作が保証され、サポートされています。CLASSPATHに必要なライブラリがすべて含まれていることを確認します。

表2-1 XDK Javaコンポーネントのライブラリ

コンポーネント ライブラリ 説明

XML Parser、XSL Processor

xmlparserv2.jar

XML Parser V2 for Java。JAXP 1.1、DOM、SAXおよびXSLTのAPIが含まれます。

Message files for XML Parser

xmlmesg.jar

英語以外の言語でXML Parserを使用する場合、CLASSPATHにこのJARファイルを設定する必要があります。

XML Schema Processor

xschema.jar

XML Schema Processor for Java。

XML SQL Utility

xsu12.jar

JDK 1.2以上のXML SQL Utility。

XSQLサーブレット

oraclesql.jar

Oracle XSQLサーブレット。

XSQL

xsqlserializers.jar

FOP/PDF統合のためのOracle XSQLシリアライザ。

JAXB Class Generator、Pipeline Processor、Differ

xml.jar

Class Generator for Java。

JavaBeans

xmlcomp.jar

xmlcomp2.jar

JavaBeansユーティリティ。

TransX Utility

transx.zip

Oracle TransX Utility。


さらに、XML SQL Utility、XSQLサーブレットおよびTransX Utilityはすべて、表2-2に示すJDBCおよびグローバリゼーション・サポート・ライブラリに依存します。

表2-2 XDK JavaコンポーネントのJDBCおよびグローバリゼーション・サポート・ライブラリ

コンポーネント ライブラリ 説明

JDBC

classes12.zip

JDK 1.2以上のJDBC。

グローバリゼーション・サポート

orai18n.jar

JDK 1.2以上に対するグローバリゼーション・サポート。

XMLType

xdb.jar

$ORACLE_HOME/rdbms/jlib/のXMLType Java API

JDeveloper Runtime

jdev-rt.zip

Java GUIライブラリ。


XDK Javaコンポーネントの環境設定

UNIXおよびWindowsでの環境設定を示します。

XDK JavaコンポーネントのUNIXでの環境設定

次のファイルで環境を設定します。

$XDK_HOME/bin/env.csh

表2-3にUNIXの環境変数を示します。カスタマイズする必要がある変数には「必要」が記載されています。

表2-3 XDK JavaコンポーネントのUNIXでの環境設定

変数 説明 必要/不要

$JDBCVER

JDBCのバージョン。JDK 1.2以上の場合、12に設定します。

必要

$JDKVER

JDK -versionで取得したJDKのバージョン。デフォルト値は1.2.2_07。

必要

$INSTALL_ROOT

XDKのインストール・ルート($XDK_HOMEディレクトリ)。

不要

$JAVA_HOME

Java JDK, Standard Editionのインストール・ディレクトリ。

必要

$CLASSPATHJ

{ORACLE_HOME}/jdbc/lib/classes${JDBCVER}.zip:

${ORACLE_HOME}/jdbc/lib/nls_charset${JDBCVER}.jar

Oracleデータベースをインストールしたシステムと異なるシステムでXSUを実行している場合、CLASSPATHJの設定をJDBCライブラリ(classes12.jar)の正しい場所に更新する必要があります。特定のキャラクタ・セットをサポートするには、orai18n.jarが必要です。XDK Javaコンポーネントのグローバリゼーション・サポートを参照してください。システムにこれらのライブラリが存在しない場合、OTN(http://www.oracle.com/technology)からJDBCドライバのダウンロードの一部として入手できます。

必要

$CLASSPATH

次のファイルが含まれます。

.:${CLASSPATHJ}:${INSTALL_ROOT}/lib/xmlparserv2.jar:

${INSTALL_ROOT}/lib/xschema.jar:

${INSTALL_ROOT}/lib/xsu${JDBCVER}.jar:

${INSTALL_ROOT}/lib/oraclexsql.jar:

${INSTALL_ROOT}/lib/classgen.jar

不要

$PATH

${JAVA_HOME}/bin:${PATH}:${INSTALL_ROOT}/bin

不要

$LD_LIBRARY_PATH

OCI/JDBC接続用:

${ORACLE_HOME}/lib:${LD_LIBRARY_PATH}

不要


XDK JavaコンポーネントのWindowsでの環境設定

次のファイルで環境を設定します。

%XDK_HOME%\bin\env.bat

表2-4に、Windowsの環境変数を示します。カスタマイズする必要がある変数には「必要」が記載されています。

表2-4 XDK JavaコンポーネントのWindowsでの環境設定

変数 説明 必要/不要

%JDBCVER%

JDBCのバージョン。JDK 1.2以上を使用している場合、12に設定する必要があります。

必要

%JDKVER%

JDK -versionから取得できるJDKのバージョン。デフォルト値は1.2.2_07。

必要

%INSTALL_ROOT%

XDKのインストール・ルート(%XDK_HOME%ディレクトリ)。

不要

%JAVA_HOME%

Java SDK, Standard Editionのインストール・ディレクトリ。

必要

%CLASSPATHJ%

CLASSPATHJ=%ORACLE_HOME%\jdbc\lib\classes%JDBCVER%.zip;

%ORACLE_HOME%\jdbc\lib\nls_charset%JDBCVER%.jar

必要

%CLASSPATH%

.;%CLASSPATHJ%;%INSTALL_ROOT%\lib\xmlparserv2.jar;

%INSTALL_ROOT%\lib\xschema.jar;

%INSTALL_ROOT%\lib\xsu%JDBCVER%.jar;

%INSTALL_ROOT%\lib\oraclexsql.jar;%INSTALL_ROOT%\lib\classgen.jar

不要

%PATH%

PATH=%JAVA_HOME%\bin;%ORACLE_HOME%\bin;%PATH%;%INSTALL_ROOT%\bin

不要


XDK Javaコンポーネントのグローバリゼーション・サポート

グローバリゼーション・サポートに関連する設定の概要は次のとおりです。

XDK Javaコンポーネントの依存性

図2-1に、JDK 1.2以上を使用する場合のXDK Javaコンポーネントの依存性を示します。

図2-1 JDK 1.2.x以上を使用する場合のXDK Javaコンポーネントの依存性

図2-1の説明が続きます
「図2-1 JDK 1.2.x以上を使用する場合のXDK Javaコンポーネントの依存性」の説明

環境を正しく設定した後、CLASSPATHにすべての必要なJARファイルを含めます。これで、Javaプログラムを作成して、javacコマンドでプログラムをコンパイルできます。

javac your_program.java

エラーが発生せずにコンパイルを完了したら、コマンドラインまたはWebサーバーを使用してプログラムをテストできます。


関連項目:

XDK Javaコンポーネントの詳細は、第3章「XML Parser for Java」を参照してください。

XDK Javaコンポーネントのバージョンの確認

使用しているXDKのバージョンを取得するには、次のJavaコード(XDKVersion.java)をコンパイルして実行します。

import java.net.URL;
import oracle.xml.parser.v2.XMLParser;
public class XDKVersion
{
   static public void main(String[] argv)
   {
      System.out.println("You are using version: ");
      System.out.println(XMLParser.getReleaseVersion());
   }

}