この章の内容は次のとおりです。
XDK Javaコンポーネント(リリース10.1)は、次の仕様に基づいています。
XML 1.0(Second Edition)
DOMレベル2.0仕様
DOMレベル2.0 Core
DOMレベル2.0 Traversal and Range
DOMレベル2.0 Events
DOMレベル3.0
DOMレベル3.0 Load and Save(内部草案バージョン、2003年10月10日付)
DOMレベル3.0 Validation(勧告候補、2003年7月30日付)
SAX 2.0およびSAX Extensions
XSLT/XPath 2.0仕様
XSL Transformations(XSLT)2.0(草案、2003年5月2日付)
XML Path Language(XPath)2.0(草案、2003年8月22日付)
XPath 2.0データ・モデル(草案、2002年11月11日付)
XML Schema仕様
XML Schema Part 0: Primer
XML Schema Part 1: Structures
XML Schema Part 2: Datatypes
XML Pipeline Definition Language 1.0
Java API for XML Processing 1.1および1.2(JAXP)
Java Architecture for XML Binding 1.0(JAXB)
リリース10.1では、DOM APIは、DOMレベル3 ValidationおよびDOMレベル3 Load and Saveという2つの新しい草案をサポートしています。
Load and Save
DOMレベル3 Load and Saveモジュールを使用すると、ソフトウェア開発者は、準拠する製品内にXMLコンテンツをロードおよび保存できます。DOM 3.0 CoreインタフェースDOMConfiguration
は、DOM 3 Load and Saveで参照されます。DOM 3.0 Coreはサポートされていませんが、このインタフェースの制限付きの実装を使用できます。
次の構成パラメータは、LSParser
を実装するXMLDOMBuilder
によってサポートされています。
"cdata-sections"
"validate"
"validate-if-schema"
"whitespace-in-element-content"
次の構成パラメータは、LSSerializer
を実装するXMLDOMWriter
によってサポートされています。
"format-pretty-print"
"xml-declaration"
検証
DOM 3.0 Validationを使用すると、ユーザーは、XML Schemaからのメタデータ定義の取得、DOM操作の妥当性の問合せ、およびXML Schemaに対するDOM文書またはサブツリーの検証が可能です。
Validationで参照されるDOM 3 Core機能の一部が実装されていますが、Core自体はサポートされていません。
DOM CoreのNameList
およびDOMStringList
は、検証のためにサポートされています。
検証はXML Schemaに基づき、最初にDTDをSchemaに変換する必要があります(DTDToSchema
ユーティリティを使用)。
XSLTプロセッサは、XSLT 2.0、XPath 2.0およびXPath/XQuery共有データ・モデルの現在の草案にサポートを追加します。
XPath 2.0仕様では、新しいXPath 2.0の文法とXPath 1.0との下位互換性のみがサポートされます。
リリース10.1では、仕様の次の機能はサポートされていません。
Functions and Operators仕様の機能はサポートされていません。XSLT 1.0仕様の機能のみがサポートされています。
SequenceType
式のvalidate
型およびcomplex
型はサポートされていません。
新しいデータ型fn:yearMonthduration
およびfn:dayTimeDuration
はサポートされていません。
スキーマ・インポートおよび静的入力機能はサポートされていません。
XSLT命令xsl:result-document
およびxsl:namespace
はサポートされていません。
XSLT命令xsl:text
およびxsl:number
は、XSLT 1.0のセマンティクスおよび構文を使用します。
標準属性はxsl:stylesheet
とリテラル結果要素に対してのみ許可されます(default-xpath-namespace
およびversion
を除く)。
プロセッサでは、次の属性はサポートされていません。
xsl:param
の[required]
XML Schemaに関連する属性(xsl:validation
およびxsl:type
など)
正規表現関数はサポートされていません。
パラメータは組込みテンプレートによって渡されません。
xsl:sequence
はサポートされていません。
XDK Javaコンポーネントは、OracleデータベースおよびOracleアプリケーション・サーバーに付属しています。XDKの一部として、OTNからXDK Javaコンポーネントの最新のベータ版または製品版をダウンロードできます。XDK JavaコンポーネントとJavaBeansはバンドルされています。
OracleデータベースまたはOracleアプリケーション・サーバーとともにXDKをインストールした場合、この章を参照資料として使用できます。
OTNからXDKをダウンロードする場合は、次の手順を実行します。
次のURLに進みます。
http://www.oracle.com/technology/tech/xml/xdk/content.html
OTNのユーザー名とパスワードでログオンします(アカウントをお持ちでない場合、登録は無償で行えます)。
Windows用のダウンロードまたはUNIX用のダウンロードを選択します。
使用しているオペレーティング・システムに該当するダウンロードを選択します。
ライセンス契約のすべての条件を受諾し、該当する配布パッケージをクリックしてソフトウェアをダウンロードします。
配布パッケージのファイルを解凍します。
./xdk
ディレクトリとサブディレクトリを置くディレクトリを選択します。
そのディレクトリに移動し、XDK Javaコンポーネントのダウンロード・アーカイブ・ファイルを解凍します。UNIXの場合は次のようになります。
tar xvfz xdk_XXXX.tar.gz # UNIX. XXXX is the release name Use WinZip visual archive extraction tool in Windows
XDKをインストールすると、ディレクトリ構造は次のようになります。
-$XDK_HOME | - bin: executable files and setup script or batch files. | - lib: library files. | - xdk: | - admin: (Administration): SQL script and XSL Servlet Configuration file (XSQLConfig.xml). | - demo/java: demonstration code | - doc/java: documents including release notes and Javadoc HTML.
すべてのXDK Javaコンポーネントは、JDK1.2、JDK 1.3およびJDK 1.4での動作が保証され、サポートされています。CLASSPATHに必要なライブラリがすべて含まれていることを確認します。
表2-1 XDK Javaコンポーネントのライブラリ
コンポーネント | ライブラリ | 説明 |
---|---|---|
XML Parser、XSL Processor |
|
XML Parser V2 for Java。JAXP 1.1、DOM、SAXおよびXSLTのAPIが含まれます。 |
Message files for XML Parser |
|
英語以外の言語でXML Parserを使用する場合、 |
XML Schema Processor |
|
XML Schema Processor for Java。 |
XML SQL Utility |
|
JDK 1.2以上のXML SQL Utility。 |
XSQLサーブレット |
|
Oracle XSQLサーブレット。 |
XSQL |
|
FOP/PDF統合のためのOracle XSQLシリアライザ。 |
JAXB Class Generator、Pipeline Processor、Differ |
|
Class Generator for Java。 |
JavaBeans |
|
JavaBeansユーティリティ。 |
TransX Utility |
|
Oracle TransX Utility。 |
さらに、XML SQL Utility、XSQLサーブレットおよびTransX Utilityはすべて、表2-2に示すJDBCおよびグローバリゼーション・サポート・ライブラリに依存します。
UNIXおよびWindowsでの環境設定を示します。
次のファイルで環境を設定します。
$XDK_HOME/bin/env.csh
表2-3にUNIXの環境変数を示します。カスタマイズする必要がある変数には「必要」が記載されています。
表2-3 XDK JavaコンポーネントのUNIXでの環境設定
変数 | 説明 | 必要/不要 |
---|---|---|
|
JDBCのバージョン。JDK 1.2以上の場合、12に設定します。 |
必要 |
|
|
必要 |
|
XDKのインストール・ルート( |
不要 |
|
Java JDK, Standard Editionのインストール・ディレクトリ。 |
必要 |
|
Oracleデータベースをインストールしたシステムと異なるシステムでXSUを実行している場合、 |
必要 |
|
次のファイルが含まれます。 .
|
不要 |
|
|
不要 |
|
OCI/JDBC接続用:
|
不要 |
次のファイルで環境を設定します。
%XDK_HOME%\bin\env.bat
表2-4に、Windowsの環境変数を示します。カスタマイズする必要がある変数には「必要」が記載されています。
表2-4 XDK JavaコンポーネントのWindowsでの環境設定
変数 | 説明 | 必要/不要 |
---|---|---|
|
JDBCのバージョン。JDK 1.2以上を使用している場合、12に設定する必要があります。 |
必要 |
|
|
必要 |
|
XDKのインストール・ルート( |
不要 |
|
Java SDK, Standard Editionのインストール・ディレクトリ。 |
必要 |
|
|
必要 |
|
|
不要 |
|
|
不要 |
グローバリゼーション・サポートに関連する設定の概要は次のとおりです。
xmlmesg.jar
を使用: 英語以外の言語を使用している場合、CLASSPATH
にxmlmesg.jar
を設定して、パーサーがその言語の正しいメッセージを取得できるようにする必要があります。
orai18n.jar
を使用: 次に示す以外のマルチバイト・キャラクタ・セットを使用している場合、
UTF-8
ISO8859-1
JA16SJIS
XSU、TransXまたはXSQLサーブレットのいずれかを使用してXMLファイルをロードするときに、JDBCが入力ファイルのキャラクタ・セットをデータベースのキャラクタ・セットに変換できるように、Java CLASSPATH
にこのJARファイルを設定する必要があります。
図2-1に、JDK 1.2以上を使用する場合のXDK Javaコンポーネントの依存性を示します。
環境を正しく設定した後、CLASSPATHにすべての必要なJARファイルを含めます。これで、Javaプログラムを作成して、javac
コマンドでプログラムをコンパイルできます。
javac your_program.java
エラーが発生せずにコンパイルを完了したら、コマンドラインまたはWebサーバーを使用してプログラムをテストできます。
使用しているXDKのバージョンを取得するには、次のJavaコード(XDKVersion.java
)をコンパイルして実行します。
import java.net.URL; import oracle.xml.parser.v2.XMLParser; public class XDKVersion { static public void main(String[] argv) { System.out.println("You are using version: "); System.out.println(XMLParser.getReleaseVersion()); } }