レジストリWebフレームワーク  目次

この項では、開発者の観点からOracle Service Registryについて説明します。 また、Oracle Service Registryフレームワークのアーキテクチャおよび構成について説明します。

アーキテクチャの説明  目次

フレームワークでは、Tomcatサーバーの一部であるJasperエンジンが使用されます。Tomcatバージョン4.1(サーブレットAPI 2.3/JSP仕様1.2)からはJasper1、Tomcatバージョン5(サーブレットAPI 2.4/JSP仕様2.0)からはJasper2を実行できます。また、JakartaプロジェクトのApacheタグ・ライブラリに基づいてカスタマイズされたJSTL 1.0タグ・ライブラリも使用されます。

Webフレームワークを使用しているアプリケーションは、複数のページで構成されています。Webの各ページには、そのページにアクセス可能なURIがあります。Webフレームワークでは、Webの各ページはタスクと呼ばれます。

Webフレームワークでは、コンポーネント・モデルを使用してWebアプリケーションが構築されます。すべてのタスクは、ユーザーに表示されるHTMLページを生成するプロセスの背後に存在する実際のエンティティに割り当てられています。したがって、すべてのタスクでコンポーネントが参照されますが、コンポーネントはタスクと関連付けられている必要はありません。詳細は、この項の後半を参照してください。

各コンポーネントは、次の2つの部分で構築されています。

JSP部分は、テンプレートとして機能し、セッションで使用されるデータ、またはコンポーネントのJava部分に保存されているデータに対するリクエストで使用されるデータの解析および視覚化を行います。

フレームワークの機能には、JSPタグ・ライブラリを介してコンポーネントのJSP部分からアクセスできます。このライブラリには、タスクへの参照を作成するためのタグ、ネストしているコンポーネントおよび動的動作をサポートするHTMLフォーム要素を作成するためのタグが含まれています。

コンポーネントは、このドキュメント・ページに関連付けられているコンポーネントのように、純粋にJSPベースである場合もあります。ただし、ユーザーが入力した情報をページで処理する必要がある場合、または表示前にデータを変更する必要がある場合は、コンポーネントのJava部分を使用する必要があります。

ページを切り替えるには、ソース・タスク・コンポーネントのJSP部分にあるsyswf:controlカスタム・タグを使用します。syswf:controlタグのtargetTask属性によって、ユーザーの転送先のタスク(ページ)が定義されます。カスタム・タグは、正しいページ送信を実行するJavaScriptコードの一部に変換されます。

タスクには、Webブラウザを使用して直接アクセスできます。たとえば、レジストリのWebインタフェースがアドレスhttp://localhost:8888/registry/uddi/webで実行される場合、URIが/findBusinessのタスクには、http://localhost:8888/registry/uddi/web/findBusinessでクライアント・ブラウザから直接アクセスできます。

コンポーネントのJavaインタフェース部分  目次

コンポーネントのJava部分では、Webフレームワーク・ライブラリからのcom.systinet.webfw.Componentインタフェースを実装する必要があります。ただし、通常、このインタフェースは、デフォルト実装com.systinet.webfw.ComponentImplを拡張したものです。Java部分を宣言していないコンポーネントでは、このデフォルト実装が自動的に使用されます。

インタフェースは、次の2つのメソッドで構成されています。

  • void process(String action, Map params)

  • void populate(String action, Map params)

process()メソッドは、コンポーネントのJSP部分の変換開始直前にコールされます。したがって、このメソッドでは、データの準備、およびユーザーがリクエストしたアクションの処理(押されたボタンに対する対応など)が実行されます。

populate()メソッドは、URIに対するPOSTリクエストが同じURIから送信された場合にのみコールされます。したがって、データをWebページからオブジェクトに戻す方法を変更する場合に適しています。実際には、常にターゲット・オブジェクトは、処理を大幅に簡素化するJavaBeansです。

リクエストの図  目次

図12に、Webフレームワークでページのリクエストを処理する方法を示します。

図12 リクエストの図

リクエストの図
  1. リクエストが、リクエストしたページとは異なるページから、クライアント・ブラウザによって送信されます。

  2. process()メソッドが、taskAコンポーネントのJava部分でコールされます。このメソッドによって、Webページ内のコントロールでトリガーされたアクションの実行、またはtaskAコンポーネントのJSP部分のデータの作成(あるいはその両方)が行われます。

  3. taskAコンポーネントのJSP部分の処理が開始されます。

  4. taskAコンポーネントのJSP部分の処理中に、処理結果のHTMLが生成されます。

  5. taskAコンポーネントのJSP部分の処理が終了すると、クライアントのブラウザにレスポンスが戻されます。

注意注意

リクエストしたページと同じページからクライアント・ブラウザによってリクエストが送信される(ソース・タスクとターゲット・タスクが同じである)場合は、process()メソッドの前に、タスク・コンポーネントのJava部分でpopulate()メソッドがコールされます。

ネストしているコンポーネント  目次

前述のとおり、コンポーネントのJSP部分には、JSPコードにsyswf:componentカスタム・タグを使用して他のコンポーネントを含めることができます。図13に、このようなネストされたコンポーネントが存在する場合のリクエストの処理方法を示します。リクエストは、ターゲットとなっているタスクと同じタスクから送信されていることに注意してください。

図13 ネストしているコンポーネントの図

ネストしているコンポーネントの図
  1. リクエストが、リクエストしたページと同じページからクライアント・ブラウザによって送信されます。

  2. populate()メソッドが、taskAコンポーネントのJava部分でコールされます。このメソッドによって、Webページ・フォーム要素(入力フィールド、ラジオ・ボタンなど)からサーバー上のJavaBeansオブジェクトにデータの転送が行われます。

  3. process()メソッドが、taskAコンポーネントのJava部分でコールされます。このメソッドによって、Webページ内のコントロールでトリガーされたアクションの実行、またはtaskAコンポーネントのJSP部分のデータの作成(あるいはその両方)が行われます。

  4. taskAコンポーネントのJSP部分の処理が開始されます。

  5. コンポーネントAを挿入するリクエストが検出されます。

  6. process()メソッドが、コンポーネントAのJava部分でコールされます。このメソッドによって、コンポーネントを表すデータが準備されます。

  7. コンポーネントAのJSP部分の処理が実行されます。終了すると、結果が親JSPページに挿入されます。

  8. コンポーネントBを挿入するリクエストが検出されます。

  9. process()メソッドが、コンポーネントBのJava部分でコールされます。このメソッドによって、コンポーネントを表すデータが準備されます。

  10. コンポーネントBのJSP部分の処理が実行されます。終了すると、結果が親JSPページに挿入されます。

  11. taskAコンポーネントのJSP部分の処理が完了します。クライアントのブラウザにレスポンスが戻されます。

コンポーネントのJSP部分  目次

例16 JSPページのスケルトン

次に、WSDLサービスのWSDL URLの例を示します。

<%@ taglib prefix="c" uri="http://java.sun.com/jstl/core" %>
<%@ taglib prefix="syswf" uri="http://systinet.com/jsp/syswf" %>

<syswf:page headerTemplate="pageHeader.jsp" footerTemplate="pageFooter.jsp">

    <syswf:wrap headerTemplate="design/pageHeader.jsp"
        footerTemplate="design/pageFooter.jsp">
    ...
    </syswf:wrap>

</syswf:page>
                

JSTL(標準タグ・ライブラリ)のコアは、レジストリWebフレームワーク・カスタム・タグ・ライブラリとともにインポートされます。ページの始まりが宣言され(syswf:pageタグ)、JSPページとして表されるページのヘッダーとフッターが属性として渡されます。これらのページには、HTMLページで使用される基本HTMLタグおよびJava Scriptの宣言が含まれています。

自動折返しおよび自動サイズ変更を有効にする場合は、ページのすべての内容が、syswf:wrapタグにパックされます。このタグには、ページのヘッダーおよびフッターであるJSPページが属性として渡されます。ヘッダー・ページおよびフッター・ページの内容は次のとおりです。

  • 設計部分: ロゴおよびメニュー(このページの上部にある製品名の下のラベルなど)。

  • ナビゲータ・パス: このページの右上に表示されます。

  • ページの下部に表示されるテキスト(著作権情報など)。

暗黙オブジェクト  目次

暗黙オブジェクトを使用すると、JavaコードまたはJSPページから、様々なフレームワーク部分に対する操作を行うことができます。暗黙オブジェクトへの参照は、com.systinet.uddi.util.CallContextクラスからか、または、com.systinet.webfw.ComponentImplから単純なgetterメソッドを使用して取得できます。

  • request: HTTPリクエスト・インタフェース。たとえば、ユーザーのリクエストに含まれているhttpヘッダーなどを読み取ることができます。request属性は、JavaからJSPページにデータを転送する場合に使用することをお薦めします。

  • response: HTTPレスポンス・インタフェース。たとえば、内容のタイプおよび他のレスポンス・ヘッダー・データを設定する場合、またはバイナリ・データをクライアントに返送する場合に使用できます。

  • localSessionjava.util.Mapオブジェクトが含まれています。このオブジェクトは、現行のタスクからのみアクセスできます。たとえば、ナビゲーション履歴にタスクAおよびBがある場合は、それぞれに別々のローカル・セッションが含まれています。タスクBからタスクAに戻ると、タスクBのローカル・セッションの内容全体が破棄されます。

  • globalSessionjava.util.Mapオブジェクトが含まれています。このオブジェクトは、全タスク間で共有されます。このセッションは、現行のユーザーのauthTokenの保存、他のアプリケーション全体のデータの保存などに使用できます。

データ型  目次

データ型クラスは、WebページHTMLフォーム・フィールドと基礎となるJavaBeansオブジェクトとの間で値を変換する場合に使用されます。データ型クラスでは、次の2つの方法で簡単なインタフェースcom.systinet.webfw.datatype.DataTypeを実装する必要があります。

  • String objectToWeb(Object value)では、任意のJavaタイプからWebページで使用可能な文字列への変換が行われます。

  • Object webToObject(String value)では、反対方向の変換が行われます。

このオブジェクトの実装は、単純なJavaデータ型stringintlongおよびbooleanを変換するために事前定義されています。

クライアント側のバリデータ  目次

バリデータを使用すると、Webページがサーバーに送信される前にユーザー入力を検証できます。検証は、特定のページ・コントロール(ボタンまたはリンク)によって起動されます。共通入力フィールド・チェック用に事前定義されたバリデータがあります。

表54 事前定義されたバリデータ

名前説明
requiredフィールドが空でないかどうかをチェックします。
uddiKeyフィールドの内容がuddi:接頭辞で始まっているかどうかをチェックします。
length50、length80、length255、length4096、length8192指定された数未満の文字がフィールドに含まれているかどうかをチェックします。
emailフィールドに電子メール・アドレスが含まれているかどうかをチェックします。
longフィールドにlong型の数値が含まれているかどうかをチェックします。
intフィールドにint型の数値が含まれているかどうかをチェックします。

バリデータを入力フィールドまたはテキスト領域に追加するには、sysfw:checkerタグを使用します。検証コントロールをトリガーするには、syswf:validateタグを使用します。

例17 バリデータの使用方法

<syswf:input name="businessKey" value="">
    <syswf:checker name="required" action="viewBusinessV3"/>
    <syswf:checker name="uddiKey" action="viewBusinessV3"/>
</syswf:input>
...
<syswf:control action="viewBusiness" caption="View business" mode="button">
    <syswf:validate action="viewBusinessV3"/>
</syswf:control>

例17には、チェッカが2つの入力フィールドが示されています。1つ目のチェッカで、フィールドが空かどうかがチェックされ、2つ目のチェッカで、フィールドに接頭辞uddi:(uddiキー)で始まる文字列が含まれているかどうかがチェックされます。両方のチェッカは、ユーザーが「View business」ボタンをクリックすると起動されます。

検証は、JavaScript関数を使用して実行されます。検証名は、check_requiredというJavaScript関数で定義されている必要があります。バリデータからの戻り値の型はboolean型です。フィールドの内容が有効な場合はtrue、内容が無効な場合はfalseになります。エラーが発生した場合は、バリデータによって、許容されるフィールドの内容を示すエラー・メッセージが表示されます。また、このバリデータによって、エラーが発生したフィールドにフォーカスが移動されます。

例18 必須バリデータの実装

// is required checker
function check_required (formID, fieldID)
{
  var value = getFieldValue(formID, fieldID);
  if (isEmpty(value))
  {
    alertRequired();
    setFocus(formID, fieldID);
    return false;
  }
  return true;
}

カスタム・バリデータは、ファイルREGISTRY_HOME/app/uddi/web.jar/webroot/script/uddi.jsに追加する必要があります。バリデータの多くの関数は、ファイルREGISTRY_HOME/app/uddi/web.jar/webroot/script/wf.jsに定義されています。

ディレクトリ構造  目次

Oracle Service Registryユーザー・インタフェースのJSPページは、REGISTRY_HOME/app/uddi/web.jar/jspディレクトリにあります。スクリプトおよびイメージなどの静的コンテンツは、REGISTRY_HOME/app/uddi/web.jar/webrootディレクトリに保存されています。

JSPページ参照  目次

表55 ルート・ファイル

ファイル説明
error.jspエラー・ページのスケルトン
home.jspウェルカム・テキストが表示されるメイン・ページ
login.jspログイン・ページ
management.jspすべてのレジストリ管理タスクのボタンが含まれているページ
pageFooter.jsp必須のJavaScriptおよびHTMLフォームが含まれているページ・ヘッダー。設計はここに記述せず、かわりにdesign/pageFooter.jspを使用してください。
pageHeader.jsp主に、ページの非表示フィールドが含まれています。設計はここに記述せず、かわりにdesign/pageHeader.jspを使用してください。
uddiErrorComponent.jspエラー・メッセージを表示するコンポーネント

表56 ページ・ディレクトリの内容

ディレクトリ説明
accountアカウント管理に関連するすべてのページ。
admintModel削除およびキー置換の管理ツール。
approval承認プロセスのページ。
configurationレジストリおよびWeb構成のページ。
custody管理転送のユーザー・インタフェース。
designフレームやタブなどの様々な設計要素が含まれています。
groupグループ管理。
inquiryUDDI照会ページ。
permissionパーミッション管理。
publishingUDDI公開ページ。
replicationレプリケーション管理。
statisticsレジストリ統計の表示。
subscriptionUDDIサブスクリプション・ページ。
taxonomy分類参照および管理。
util様々なページ・コンポーネント。
wsdl2uddiWSDLからUDDIへのマッピング・ページ。
xml2uddiXMLファイルをUDDIにマッピングする照会および公開のページ。
xsd2uddiXMLスキーマをUDDIにマッピングする照会および公開のページ。
xslt2uddiXSLTスタイルシートをUDDIにマッピングする照会および公開のページ。

フレームワークの構成  目次

すべての必要な構成設定は、ファイルREGISTRY_HOME/app/uddi/conf/web.xmlに保存されています。

Component  目次

ページ・コンポーネントの構成を指定します。

表57 Component属性

属性説明必須
name一意のコンポーネントID。はい
classNameコンポーネント実装クラスの完全修飾クラス名。いいえ
pageコンポーネント設計が含まれているJSPページへのパス。パスはルートJSPディレクトリに対して相対的です。いいえ

Task  目次

タスクの定義が含まれています。

表58 Task属性

属性説明必須
URIコントロールからか、またはhttp URLを使用して直接タスクをコールする場合に使用される一意の文字列。URIは、スラッシュ文字(/)で始める必要があります。はい
caption表示されるタスク説明(ページ・タイトルなど)。いいえ
componentタスク・ルート・コンポーネントの名前。はい

表59 サブ要素

要素説明必須
paramルート・コンポーネントに渡される追加パラメータ。各パラメータは名前/値のペアとして指定されます。いいえ

Data Type  目次

データ型の定義が含まれています。

表60 Data Type属性

属性説明必須
typeNameデータ型の一意な名前。この名前は、syswf:inputタグからなどのデータ型の参照に使用されます。はい
classNameデータ型実装クラスの名前。はい

その他の構成  目次

表61 構成要素

要素説明
url暗号化なし(プレーンHTTP)でOracle Service Registryへのアクセスに使用されるURLの最初の部分。この部分には、httpプロトコル接頭辞、ホスト名およびポートを含める必要があります。
secureUrl暗号化を使用してOracle Service Registryにアクセスする場合に使用されるURLの最初の部分。この部分には、httpsプロトコル接頭辞、ホスト名およびポートを含める必要があります。
contextURLのコンテキスト部分。Oracle Service Registryタスクへのアクセスに使用されます。スタンドアロン・レジストリのデフォルト値はuddi/webで、アプリケーション・サーバーに移植されるレジストリのデフォルト値はwasp/uddi/webです。
dataContextURLのコンテキスト部分。Oracle Service Registryの静的コンテンツ(イメージおよびカスケード・スタイルシートなど)へのアクセスに使用されます。スタンドアロン・レジストリのデフォルト値はuddi/webdataで、アプリケーション・サーバーに移植されるレジストリのデフォルト値はwasp/uddi/webdataです。
serverSessionTimeoutサーバー側セッションのデフォルト・タイムアウト(秒単位)。
uploadTempDirアップロード・プロセス中に一時ファイルの保存に使用されるディレクトリ。このパスは、サービス・コンテキスト・ディレクトリに対して相対的である必要があります。
maxUploadSizeアップロードするファイルの最大サイズ。このサイズより大きなファイルは拒否されます。
jspDirJSPページのディレクトリ。このパスは、サービス・コンテキスト・ディレクトリに対して相対的である必要があります。
jspEngineJSPエンジンの初期化パラメータおよびコンパイルCLASSPATHが含まれています。使用可能なJasper初期化パラメータの完全なリストについては、次の項を参照してください。

Jasperの構成  目次

表62 Jasperの初期化構成パラメータ

パラメータ名デフォルト値説明
checkInterval300developmentパラメータがfalseでreloadingパラメータがtrueの場合は、バックグラウンド・コンパイルが有効になります。checkIntervalは、JSPページの再コンパイルが必要かどうかを確認するチェックの間隔(秒単位)です。
compilerjavacJSPページのコンパイルに使用するコンパイラAntを示します。詳細はAntのドキュメントを参照してください。
classdebuginfotrueクラス・ファイルをデバッグ情報とともにコンパイルする必要があるかどうかを示します。
developmenttrueJasperが開発モードで使用されるかどうかを示します。アクセスごとにJSPの変更をチェックします。
enablePoolingtrueタグ・ハンドラ・プーリングを有効にするかどうかを決定します。
ieClassIdclsid:8AD9C840-044E-11D1-B3E9-00805F499D93>jsp:plugin<タグの使用時にInternet Explorerに送信するクラスIDの値。
forktrueTomcatが実行されているJVMからのJSPページのコンパイルに対して別々のJVMが使用されるように、JSPページのコンパイルの分岐をAntに指示します。
javaEncodingUTF8Javaソース・ファイルの生成に使用されるJavaファイル・エンコーディング。
keepgeneratedtrueページごとに生成されたJavaソース・コードを保存するか削除するかを示します。
logVerbosityLevelWARNINGこのサーブレットで生成される詳細メッセージのレベル。レベルを高くすると、より多くのメッセージが生成されます。有効な値は、FATAL、ERROR、WARNING、INFORMATIONおよびDEBUGです。
mappedfilefalseデバッグを簡単にするために、静的コンテンツを入力行当たり1つの印刷文で生成するかどうかを示します。
reloadingtrue変更されたJSPをJasperでチェックするかどうかを示します。

syswf JSPタグ・ライブラリ  目次

syswf JSPタグ・ライブラリを使用しているJSPページには、ヘッダー<%@ taglib prefix="syswf" uri="http://systinet.com/jsp/syswf" %>を含める必要があります。

syswf:component  目次

指定されたパラメータを持つコンポーネントが含まれています。

表63  syswf:component属性

属性説明必須
prefixコンポーネント内のすべてのパラメータ名にこの接頭辞が付けられます。接頭辞は、各JSPページ内で一意である必要があります。はい
name構成ファイルに記述されているとおりのコンポーネントの名前。はい

表64  syswf:componentサブ要素

要素説明必須
paramこのパラメータの値は、コンポーネントに渡されると、コンポーネントJavaクラスおよびJSPページのリクエスト有効範囲でアクセス可能になります。オプション

このパラメータの値は、2通りの方法(値属性または値タグのコンテンツとして)で指定する必要があります。

例19 コンポーネントのパラメータ

<syswf:component prefix="names" name="nameList">
   <syswf:param name="color1" value="white"/>
   <syswf:param name="color2">black</syswf:param>
</syswf:component>
                    

syswf:page  目次

すべての必須内部フィールドを持つHTMLページが作成されます。このHTMLページは、タスクとして使用されるすべてのコンポーネントのルート要素である必要があります。

表65  syswf:page属性

属性説明必須
headerTemplateページ・ヘッダーが含まれているJSPページのファイル名。このファイルは、フレームワーク機能に必要な要素を作成するために設計されています。グラフィック設計は含まれていないことに注意してください。はい
footerTemplateページ・フッターが含まれているJSPページのファイル名。このファイルは、フレームワーク機能に必要な要素を作成するために設計されています。グラフィック設計は含まれていないことに注意してください。はい

syswf:wrap  目次

このタグを使用すると、ページ機能をその設計から分離することができます。このタグには、本体要素の前後に、指定したヘッダーおよびフッターのテンプレートが含まれています。ヘッダーおよびフッターのテンプレートは、syswf:paramタグを使用してパラメータ化する必要があります。

表66  syswf:wrap属性

属性説明必須
headerTemplateヘッダーが含まれているJSPページのファイル名。いいえ
footerTemplateフッターが含まれているJSPページのファイル名。いいえ

表67  syswf:wrapサブ要素

要素説明必須
paramこのパラメータの値は、コンポーネントに渡されると、コンポーネントJavaクラスおよびJSPページのリクエスト有効範囲でアクセス可能になります。いいえ

syswf:control  目次

ボタンまたはリンクが作成されます。このボタンまたはリンクは、アクションをトリガーし、他のタスクに転送するために使用されます。

表68  syswf:control属性

属性説明必須
actionコントロールの親コンポーネントに渡されるアクション。いいえ
mode使用可能な値は、buttonanchorscriptまたはimageです。scriptを指定すると、submit JavaScriptコマンドが生成されます。このコマンドは、HTML onClick属性に対する値などとして使用できます。imageはグラフィック・ボタンです。 はい
targetTaskコールされるタスクのURI。いいえ
targetDepth使用されるナビゲータ・パスのレベルが指定されます。いいえ
targetUrlデータの送信に使用されるURLが指定されます。たとえば、httpからhttpsに切り替える必要がある場合などに使用できます。いいえ
caption制御キャプション。アンカー・モードおよびボタン・モードで必須です。
hintツールヒントとして表示されるヘルプ・テキスト。いいえ
disabledtrueに設定されている場合、ボタンは無効になり、リンクはクリックできません。 いいえ
redirecttrueに設定されている場合、タスクは別のタスクにリダイレクトされるのみです。これは、ローカル・セッションに保存されたタスク・データに、ターゲット・タスクからもアクセスできることを意味します。通常の動作では、ローカル・セッションはタスク間では転送されません。 いいえ
srcグラフィック・ボタンとして使用されるイメージ・ファイルへのパス。イメージ・モードで必須です。

表69  syswf:controlサブ要素

要素説明必須
paramアクション・パラメータが追加されます。いいえ
attribute作成した入力またはHTMLタグに属性が追加されます。 いいえ

syswf:input  目次

JSPページに入力フィールドが挿入されます。

表70  syswf:input属性

属性説明必須
nameこの入力フィールドにアクセス可能な値となる名前が指定されます。はい
value入力フィールドに表示される値、またはプロパティ属性に対するベース・オブジェクトが指定されます。はい
property値属性内の式によって指定されるオブジェクトのプロパティ名が含まれています。いいえ
hintツールヒントとして表示されるヘルプ・テキスト。いいえ
dataType基礎となるJavaBeansオブジェクトと入力フィールドとの間での値の変換に使用されるデータ型。いいえ
disabledtrueに設定されている場合、入力フィールドは無効になります。 いいえ
mode使用可能な値は、パスワード・フィールドに使用されるパスワードです。いいえ

表71  syswf:inputサブ要素

要素説明必須
attribute結果として生成されるHTMLタグに、名前と値のペアが属性として追加されます。たとえば、入力フィールドのCSSクラス指定に対して使用できます。いいえ

syswf:selectOne  目次

使用可能な値のリストからユーザーが1つの値を選択することができるコントロールが表示されます。

表72  syswf:selectOne属性

属性説明必須
nameこの値にアクセス可能となる名前が指定されます。1つの要素を選択します。はい
modeビジュアル形式が指定されます。使用可能な値は、radiocheck boxおよびmenuです。 いいえ
value選択される値、またはプロパティ属性に対するベース・オブジェクトが指定されます。はい
property値属性内の式によって指定されるオブジェクトのプロパティ名が含まれています。いいえ
optionValues使用可能な値のカンマ区切りのリスト。これらの値の式は、String[]またはoptionValuesProperty属性に対するオブジェクトの配列のいずれかに評価されます。はい
optionValuesPropertyoptionValues属性内の式によって指定されるオブジェクトのプロパティ名が含まれています。いいえ
optionCaptions使用可能なキャプションのカンマ区切りのリスト。これらのキャプションの式は、String[]またはoptionCaptionsProperty属性に対するオブジェクトの配列のいずれかに評価されます。いいえ
optionCaptionsPropertyoptionCaptions属性内の式によって指定されるオブジェクトのプロパティ名が含まれています。いいえ
hintツールヒントとして表示されるヘルプ・テキスト。いいえ
dataType基礎となるJavaBeansオブジェクトと選択した要素との間での値の変換に使用されるデータ型。いいえ

表73  syswf:selectOneサブ要素

要素説明必須
attribute結果として生成されるHTMLタグに、属性として名前と値のペアが追加されます。いいえ

syswf:selectMany  目次

使用可能な値のリストからユーザーが複数の値を選択することができるコントロールが表示されます。

表74  syswf:selectMany属性

属性説明必須
nameこのselectMany要素の値にアクセス可能となる名前が指定されます。はい
modeビジュアル形式が指定されます。使用可能な値は、checkboxおよびmenuです。 いいえ
valueプロパティ属性に対して、選択される値の配列またはベース・オブジェクトが指定されます。はい
property値属性内の式によって指定されるオブジェクトのプロパティ名が含まれています。いいえ
optionValues使用可能な値のカンマ区切りのリスト。これらの値の式は、String[]またはoptionValuesProperty属性に対するオブジェクトの配列のいずれかに評価されます。はい
optionValuesPropertyoptionValues属性内の式によって指定されるオブジェクトのプロパティ名が含まれています。いいえ
optionCaptions使用可能なキャプションのカンマ区切りのリスト。これらのキャプションの式は、String[]またはoptionCaptionsProperty属性に対するオブジェクトの配列のいずれかに評価されます。 いいえ
optionCaptionsPropertyoptionCaptions属性内の式によって指定されるオブジェクトのプロパティ名が含まれています。 いいえ
hintツールヒントとして表示されるヘルプ・テキスト。いいえ

表75  syswf:selectManyサブ要素

要素説明必須
attribute結果として生成されるHTMLタグに、属性として名前と値のペアが追加されます。いいえ

syswf:textArea  目次

テキスト領域HTML要素が作成されます。

表76  syswf:textArea属性

属性説明必須
nameこのテキスト領域の値にアクセス可能となる名前が指定されます。はい
valueテキスト領域に表示される値か、またはプロパティ属性に対するベース・オブジェクトが指定されます。はい
property値属性内の式によって指定されるオブジェクトのプロパティ名が含まれています。いいえ
hintツールヒントとして表示されるヘルプ・テキスト。いいえ
dataType基礎となるJavaBeansオブジェクトとテキスト領域との間での値の変換に使用されるデータ型。いいえ
disabledtrueに設定されている場合、テキスト領域は無効になります。オプション

表77  syswf:textAreaサブ要素

要素説明必須
attribute結果として生成されるHTMLタグに、名前/値のペアが属性として追加されます。たとえば、テキスト領域のCSSクラス指定に対して使用できます。いいえ

syswf:value  目次

指定した式が評価され、データ型を使用して結果が変換されます。

表78  syswf:value属性

属性説明必須
value評価される式が指定されます。はい
hintツールヒントとして表示されるヘルプ・テキスト。いいえ
dataType値の変換に使用されるデータ型。いいえ

syswf:size  目次

このタグによって、指定したList、UDDIList、StringArrayListまたはArrayのサイズが、ページ属性に書き込まれます。

表79  syswf:size属性

属性説明必須
var指定したリストまたは配列のサイズを保存する変数名。はい
value評価される式が指定されます。結果は、List、UDDIList、StringArrayListまたはArrayである必要があります。はい
scope指定したリストまたは配列のサイズを保存する変数の有効範囲。使用可能な値は、requestsessionapplicationまたはdefaultです。 いいえ

navigationPath  目次

このコンポーネントによって、履歴パス(ブレッドクラム・リンク)がレンダリングされます。

実行中のnavigationPathコンポーネント

例20 コンポーネント・パラメータ

                <syswf:component name="navigationPath" prefix="path"/>
            

通常のカスタマイズ・タスク  目次

  • Q: ページ・ヘッダーを生成するコードはどこで確認できますか。 A: ファイルdesign/pageHeader.jspに定義されています。

  • Q: ページのタイトル・バーに表示されているテキストはどのようにして変更しますか。 A: ファイルpageHeader.jspの<title>タグの内容を変更します。

  • Q: ユーザー自身のJavaScriptファイルを配置する正しい場所はどこですか。 A: ファイルへの参照は、pageHeader.jspに配置する必要があります。スクリプト・ファイルは、REGISTRY_HOME/app/uddi/web.jar/webroot/scriptディレクトリに配置します。

  • Q: ページ・フッターに表示されるテキストはどこで変更できますか。A: ページ・フッターはファイルdesign/pageFooter.jspに定義されています。