開発者ツールからUDDIへのアクセス  目次

この項では、次の開発ツールからUDDIにアクセスする方法について説明します。

開発者ツールには、UDDIレジストリの検索およびUDDIレジストリへの公開を行うウィザードが装備されています。UDDIの検索および公開は、WSDLファイルの取得および公開に依存しているといえます。

図16に、UDDIへのWSDLのマップ方法を示します。詳細は、OASISテクニカル・ノート「Using WSDL in a UDDI Registry」を参照してください。

図16 UDDIへのWSDLのマッピング

UDDIへのWSDLのマッピング

Oracle JDeveloperからUDDIへのアクセス  目次

Oracle JDeveloperを使用すると、Oracle Service Registryへの接続を作成し、この接続を使用するクライアントを作成できます。

JDeveloperからOracle Service Registryへの接続  目次

Oracle Service RegistryとJDeveloperとの接続を作成するには、次の手順を実行します。

  1. 「Connection Navigator」で、「Connections」→「New...」を右クリックします。

  2. 接続名を指定します。

    接続ウィザードで接続名を入力し、UDDI照会のエンドポイントURLを指定します。このURLの構文は、次のとおりです。

    http://ohs_host:ohs_Port/registry_context/uddi/inquiry

    ohs_hostおよびohs_Portの定義は、次のとおりです。

    • ohs_hostは、Oracle Application Serverのホスト・マシンのアドレスです。たとえば、server07.company.comのようになります。

    • ohs_Portは、OHSに割り当てられているHTTPリスナー・ポートです。

    • registry_contextは、接続先のレジストリ・インスタンスにアクセスするために使用するコンテキスト・ルートです。たとえば、「registry」または「registrypub」のようになります。

    次に例を示します。

     http://stserver:8888/registry/uddi/inquiry

  3. 「Next」をクリックしてから、「Test Connection」をクリックして、Oracle Service Registryに正常に接続したことを確認します。

  4. テストが成功したら、「Finish」をクリックして接続を作成します。

JDeveloperの統合機能の使用  目次

JDeveloperからOracle Service Registryへの接続を確立すると、JDeveloperの統合機能を利用できるようになります。

  1. 「Connection Navigator」でOracle Service Registry接続を右クリックし、「Find Web Services」を選択します。

  2. サービスを検索するための検索文字列を入力します。ワイルド・カード検索を実行するには、%記号を使用します。

  3. 公開されているサービスのインタフェース(portType)を選択します。

  4. このインタフェースを実装するサービスを選択します。

  5. サービスに返された情報を調べて、探していたサービスであることを確認します。

  6. 「Generate stub code into the project」オプションを選択して、選択したサービスのクライアント側スタブまたはプロキシを生成します。

    Oracle Service Registryに公開されたWSDLに基づき、JDeveloperによってスタブが生成されます。

  7. Webブラウザで「Open the endpoint of this service」をクリックして、サービスをテストします。

  8. 「Display a report describing this service」をクリックして、選択したサービスに関してOracle Service Registryに保存されているUDDIメタデータを要約したレポートを表示します。

  9. 「Just add the business providing this service to the UDDI browser」をクリックして、「Connection Navigator」のUDDIレジストリ接続ノードの下に、このサービス・プロバイダを永続エントリとして追加します。

Systinet Developer for EclipseからUDDIへのアクセス  目次

Eclipseはツール統合のためのオープン・ソース・プラットフォームです。 Systinet Developer for Eclipse 5.5では、Eclipse IDEが拡張され、Webサービス作成、デバッグおよびデプロイメントがサポートされています。 Systinet Developerによって、既存のJavaアプリケーションをWebサービスに変換できる、簡単なポイント・アンド・クリックのコード生成が可能となります。 Systinet Developer for Eclipseでは、次の操作がサポートされています。

UDDIレジストリからのデータの取得  目次

UDDI検索ウィザードでは、次のユースケースがサポートされています。

  • UDDIレジストリからプロジェクトへのWSDLドキュメントの取得

  • UDDIレジストリから取得したWSDLドキュメントからのWebサービス・クライアント・アプリケーションの作成

  • UDDIレジストリから取得したWSDLドキュメントからのWebサービス実装の作成

ここに示すとおり、UDDIレジストリからWSDLドキュメントを取得することが中心となっています。 取得後、このWSDLドキュメントは、Webサービス実装またはWebサービス・クライアントを生成するために使用できます。

次の方法によってWSDLファイルを取得できます。

  • 図17に示すように、WSDLのサービス・キーまたはバインディング・キーによってWSDLファイルを取得できます。 この場合、正確なUDDIキーがわかっている必要があります。 Webインタフェースを使用してUDDIレジストリを検索することによって、これらのキーを取得できます。 Oracle Service Registryの検索には、レジストリ・コンソールおよびビジネス・サービス・コンソールの両方を使用できます。

    Oracle Service Registryは、最新のUDDI仕様バージョン3に完全に準拠しています。UDDI仕様バージョン3の利点の1つは、判読可能なUDDIキーを使用することもできることです。 UDDI照会ウィザードでは、最初に、UDDIレジストリにアクセスするために使用するUDDI仕様のバージョンを選択します。 Systinet Developer for Eclipse 5.5では、UDDI仕様のバージョン2およびバージョン3がサポートされています。

  • WSDL定義の次のセクションの修飾名に基づいて検索できます。

    • WSDL portType(インタフェース)

    • WSDLバインディング(転送)

    • WSDLサービス(エンドポイント)

    図18に示すように、これらの修飾名のターゲット名前空間を指定できます。 また、UDDIレジストリの検索には、WSDLファイルの各セクションのインタフェース、転送およびエンドポイントとして名前を使用するOracle Service Registryビジネス・サービス・コンソールを介した検索を組み合せることもできます。

図17 キーによるUDDI検索

キーによるUDDI検索

図18 修飾名によるUDDI検索

修飾名によるUDDI検索

UDDIレジストリへのWSDL定義の公開  目次

UDDI公開ウィザードを使用すると、Webサービスを表すWSDLをUDDIレジストリに公開できます。 公開ウィザードでは、UDDI仕様のバージョン2およびバージョン3がサポートされています。 図19に示すように、プロジェクトから選択したWSDLファイルは、公開ウィザードに指定したユーザー・アカウントでUDDIレジストリに公開されます。 図16に示すように、WSDLをUDDIレジストリに公開する前に、ビジネス・エンティティを作成する必要があることに注意してください。このビジネス・エンティティの下にはWebサービスを表すWSDL定義が公開されます。

図19 キーによるUDDI検索

キーによるUDDI検索

MS Visual StudioからUDDIへのアクセス  目次

Microsoft Visual Studio .NET 2003には、UDDIレジストリでWSDL/ASMXファイルを検索できる、UDDIレジストリにアクセスするためのウィザードが装備されています。WSDLの検出後、プロジェクトに対するWebサービス定義ファイルにWeb参照を追加できます。

Web参照ウィザードを起動するには、次の手順を実行します。

  1. Visual Studio .NETの「プロジェクト」メニューで、「Web参照の追加」をクリックします。

  2. 図20に示す「Web参照の追加」ダイアログ・ボックスが表示されます。UDDIレジストリのURIまたはWebサービスを表すWSDL文書のURIを入力します。

図20「Web参照の追加」のデフォルト

「Web参照の追加」のデフォルト

図21に、「Web参照の追加」ウィザードを使用してOracle Service Registryを参照および検索する方法を示します。

図21 「Web参照の追加」ウィザードを使用したOracle Service Registryの検索

「Web参照の追加」ウィザードを使用したOracle Service Registryの検索

図22 Web参照の追加: 検出されたWebサービス

Web参照の追加: 検出されたWebサービス

WSDLファイルが検出された場合、図22に示すウィザードによって、Webサービス・メソッドを表示しているWSDLファイルが解析されます。その後、「参照の追加」ボタンをクリックし、プロジェクトに参照を追加します。