クラスタ構成  目次

この章では、次に示すOracle Service Registryクラスタの同期化構成について、一般的な注意事項を説明します。

Oracle Application Server(OC4J)でのOracle Service Registryのクラスタリング  目次

Oracle Service Registryクラスタは、バックエンドでクラスタリングされたデータベースとともに複数のサーバーにデプロイされるレジストリのグループです。構成マネージャ構成リスナーおよびロード・バランサで構成されています。

  • 構成マネージャは、クラスタの構成を管理するOracle Service Registryサーバーです。 クラスタ内のすべてのOracle Service Registryサーバーの構成を同期化します。詳細は、「構成マネージャおよび構成リスナーの設定」を参照してください。

  • 構成リスナーは、構成同期のインタフェースをサポートし、クラスタの同期化構成に関連するOracle Service Registryサーバーです。 クラスタ内のOracle Service Registryサーバーに構成変更リクエストを再送信します。

    セキュリティ上の理由から、構成マネージャおよび構成リスナーによって、クラスタ内の他のレジストリの証明書を認識する必要があります。詳細は、「セキュリティ証明書の設定」を参照してください。

  • ロード・バランシングは、リクエストを複数のレジストリに分散して、最適なロード分散を実現するために使用されます。ロード・バランサの構成は、アプリケーション・サーバーによって異なります。詳細は、選択したアプリケーション・サーバーのドキュメントを参照してください。

構成マネージャおよび構成リスナーの設定  目次

構成ファイル(configurator.xml)は、クラスタ内の各Oracle Service Registryインストールの次のディレクトリにあります。

Windows: REGISTRY_HOME¥app¥uddi¥conf¥configurator.xml
UNIX: REGISTRY_HOME/app/uddi/conf/configurator.xml

デフォルトでは、次のような構成になります。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<config name="configurator" savingPeriod="5000" local="false">
    <configManagerUrls>
        <url>https://10.0.0.127:8443</url>
        <managerServiceUrlPath>/registry/uddi/configuratorManager</managerServiceUrlPath>
        <managerConfiguratorUrlPath>/registry/uddi/configurator</managerConfiguratorUrlPath>
    </configManagerUrls>
    <IPFilter name="configuratorFilter">
        <subnet IPAddress="10.0.0.127" subnetMask="255.255.255.255"/>
    </IPFilter>
    <configManager cluster="false" resendInterval="300">
        <configuratorListeners>
        <!--
        <configuratorListener>
            https://hostname:8443/registry/uddi/configuratorListener
            </configuratorListener>
        -->
        </configuratorListeners>
    </configManager>
...
</config>

要素説明:

configManagerUrls

構成マネージャOracle Service RegistryサーバーのURLに関する情報が含まれています。

url

構成マネージャ・サーバーのURL。(サーバーURLは、httpsプロトコルを含めて、完全に指定する必要があります。)

managerServiceUrlPath

構成マネージャ・サーバー上の構成マネージャ・サービスのURLパス。

managerConfiguratorUrlPath

構成マネージャ・サーバー上の構成サービスのURLパス。

configManager

構成マネージャ・サービスの構成が含まれています。

cluster

Oracle Service Registryサーバーでクラスタがサポートされている場合は、この値をtrueに設定する必要があります。それ以外の場合は、falseに設定します。

resendInterval

使用できないconfiguratorListenersに配信されていないメッセージがconfiguratorManagerによって再送信される間隔を指定します。値は秒単位です。デフォルト値は300秒です。

configuratorListeners

クラスタ内のすべての構成リスナーのリスト。

configuratorListener

構成リスナー・サービスのURL。(サーバーURLは、httpsプロトコルおよび構成リスナー・サービス・パスのパスを含めて、完全に指定する必要があります。)

IPFilter

リクエストが受け入れられるIPアドレスの構成。サブネットのリストが含まれています。

subnet: IPFilterの子要素。IP範囲を定義します。構成リクエストは、(受信IPアドレスおよびサブネット・マスク)==(IPaddressおよびsubnetMask)の場合に受け入れられます。

注意注意

クラスタ構成イベントは、REGISTRY_HOME/log/configuratorEvents.logファイルにログ出力されます。

レジストリ構成での同期の構成  目次

OSRクラスタでは、レジストリ構成への変更は、クラスタ内の特定のレジストリ・インスタンスに対するレジストリ・コントロール・ユーザー・インタフェースを介して行われます。その後、これらの変更は、クラスタ内の他のレジストリ・ノードに伝播されます。

たとえば、検出レジストリ・インスタンスのクラスタがあり、1つのインスタンスの構成に対して構成変更が行われた場合は、その変更によって残りの検出インスタンスの構成が更新されます。

次の構成設定が同期化されます。

  • アカウントおよびセキュリティ設定

  • SMTPプロパティ、デフォルトのビジネス制限などのサーバー設定

  • Web UIエンドポイントなどのWeb UI設定

  • UIページのカスタマイズ

  • 分類キャッシュの更新

この構成では、1つのOracle Service Registryノードがマネージャで、残りのノードがリスナーです。構成変更はマネージャに送信された後、他のノードに配布されます。

注意注意

マネージャおよびリスナー・ノードは、HTTPSを使用して接続されることに注意してください。この構成の詳細は、「セキュリティ証明書の設定」を参照してください。

前述のとおり、クラスタ構成はconfigurator.xmlファイルで指定されます。このファイルは、OC4Jディレクトリ構造内の次のディレクトリにインストールされます。

oracle/j2ee/oc4jInstance/applications/registry/registry/app/uddi/conf/

次の手順は、マネージャ・ノードとリスナー・ノードとの間で設定が同期化されるようにconfigurator.xmlファイルを構成する方法を示しています。

同期化用にconfigurator.xmlを構成するには、次の手順を実行します。

  1. configurator.xml内の<configManagerUrls>要素のマネージャ・ノードを構成します。

    次に例を示します。

    <configManagerUrls>
                 <url>https://10.0.0.127:8443</url>
                 <managerServiceUrlPath>/[registry]/uddi/configuratorManager</managerServiceUrlPath>
                 <managerConfiguratorUrlPath>/[registry]/uddi/configurator</managerConfiguratorUrlPath>
        </configManagerUrls>
        

    この例では、次の操作を行っています。

    • <url>への、マネージャOracle Service Registryノードを含むOracleASホストの内部IPアドレスおよびHTTPSリスナー・ポートの設定。

    • レジストリ・インスタンスのインストール時に定義されたコンテキストURIへの、<managerServiceUrlPath>および<managerConfiguratorUrlPath>の[registry]の設定。通常は、/registryまたは/registrypubのいずれかです。

  2. IPFilterを構成します。

    IPFilterによって、指定したIPアドレスからの受信構成変更メッセージのみを受信できます。つまり、外部IPアドレスからの受信メッセージがあった場合、そのメッセージは無視され、他のクラスタ・ノード間では配布されません。

    次のコード・サンプルに、IPFilter構成を示します。

    <IPFilter name="configuratorFilter">
      <subnet IPAddress="10.0.0.127" subnetMask="255.255.255.255"/>
    </IPFilter>
    

    クラスタ内のすべてのノードのすべてのIPアドレスを指定するか、またはクラスタ・ノードのIPアドレスが同じ範囲内に存在することがわかっている場合はsubnetMaskを使用することができます。たとえば、10.0.*.*を構成するには、次のXMLコードを使用します。

    <subnet IPAddress="10.0.0.127" subnetMask="255.255.0.0"/>
  3. <configuratorListener>要素で各リスナー・ノードを指定します。この要素の値はURLです。URLの構文は、次のとおりです。

    https:hostIPaddress:OHSport/registryContextURI/configuratorListener

    次のコード・サンプルに、2つのリスナーの構成を示します。1つのIPアドレスは10.0.0.2:8443、もう1つのIPアドレスは10.0.0.3:8443です。

    <configuratorListeners>
         <configuratorListener>
             https://10.0.0.2:8443/registry/uddi/configuratorListener
         </configuratorListener>
         <configuratorListener>
             https://10.0.0.3:8443/registry/uddi/configuratorListener
          </configuratorListener>
     </configuratorListeners>
    

セキュリティ証明書の設定  目次

マネージャとクライアントとの間でHTTPS接続が使用されるため、両方の側で証明書をインポートする必要があります。マネージャ側ではすべてのクライアントの証明書が必要であり、各クライアントはマネージャの証明書が必要です。これらの証明書は、REGISTRY_HOME/confディレクトリにあるpstore.xmlファイルにインポートする必要があります。

PStoreToolを使用します(「PStoreツール」を参照)。Webブラウザを使用して、サーバーの証明書を取得してファイルにエクスポートできます。

構成の例  目次

このクラスタには、Oracle Service Registry 1(IP 10.0.0.1)、Oracle Service Registry 2(IP 10.0.0.2)、Oracle Service Registry 3(IP 10.0.0.3)という3つのOracle Service Registryサーバーが含まれています。 構成マネージャ・サーバーは、Oracle Service Registry 1です。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<config name="configurator" savingPeriod="5000" local="false">
    <configManagerUrls>
        <url>https://10.0.0.1:8443</url>
        <managerServiceUrlPath>/registry/uddi/configuratorManager</managerServiceUrlPath>
        <managerConfiguratorUrlPath>/registry/uddi/configurator</managerConfiguratorUrlPath>
    </configManagerUrls>
    <IPFilter name="configuratorFilter">
        <subnet IPAddress="10.0.0.1" subnetMask="255.255.255.255"/>
        <subnet IPAddress="10.0.0.2" subnetMask="255.255.255.255"/>
        <subnet IPAddress="10.0.0.3" subnetMask="255.255.255.255"/>
    </IPFilter>
    <configManager cluster="true">
        <configuratorListeners>
            <configuratorListener>
              https://10.0.0.2:8443/registry/uddi/configuratorListener
            </configuratorListener>
            <configuratorListener>
              https://10.0.0.3:8443/registry/uddi/configuratorListener
            </configuratorListener>
        </configuratorListeners>
    </configManager>
    ...
</config>
  

OracleAS(OC4J)でのOracle Service Registryのクラスタリング  目次

http://www.oracle.com/technology/tech/soa/uddi/osr_cluster_config.pdfを参照してください。

OracleAS(OC4J)の公開/検出の構成でのOracle Service Registryのクラスタリング  目次

http://www.oracle.com/technology/tech/soa/uddi/osr_workflow_config.pdfを参照してください。

Oracle WebLogic Server 10gR3でのOracle Service Registryのクラスタリング  目次

この章では、Oracle Service Registryクラスタの同期化構成に関する一般的な注意、およびOracle Service RegistryをWebLogicクラスタにデプロイする方法について説明します。

Oracle Service Registryクラスタは、バックエンドでクラスタリングされたデータベースとともに複数のサーバーにデプロイされるレジストリのグループです。 構成マネージャ、構成リスナーおよびロード・バランサで構成されています。

  • 構成マネージャは、クラスタの構成を管理するOracle Service Registryサーバーです。 クラスタ内のすべてのOracle Service Registryサーバーの構成を同期化します。 詳細は、「構成マネージャおよび構成リスナーの設定」を参照してください。

  • 構成リスナーは、構成同期のインタフェースをサポートし、クラスタの同期化構成に関連するOracle Service Registryサーバーです。 クラスタ内のOracle Service Registryサーバーに構成変更リクエストを再送信します。

    セキュリティ上の理由から、構成マネージャおよび構成リスナーによって、クラスタ内の他のレジストリの証明書を認識する必要があります。 詳細は、「セキュリティ証明書の設定」を参照してください。

  • Oracle WebLogic ServerクラスタでOracle Service Registryを有効にするには、Oracle WebLogic Server固有の構成に変更を加える必要があります。 「Oracle WebLogic Server固有の設定」を参照してください。

  • ロード・バランシングは、リクエストを複数のレジストリに分散して、最適なロード分散を実現するために使用されます。 ロード・バランサの構成は、アプリケーション・サーバーによって異なります。 詳細は、アプリケーション・サーバーのドキュメントを参照してください。

構成マネージャおよび構成リスナーの設定  目次

構成ファイル(configurator.xml)は、クラスタ内の各Oracle Service Registryインストールの次のディレクトリにあります。

Windows: REGISTRY_HOME¥app¥uddi¥conf¥configurator.xml
UNIX: REGISTRY_HOME/app/uddi/conf/configurator.xml

デフォルトでは、次のような構成になります。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<config name="configurator" savingPeriod="5000" local="false">
    <configManagerUrls>
        <url>https://10.0.0.127:8443</url>
        <managerServiceUrlPath>/registry/uddi/configuratorManager</managerServiceUrlPath>
        <managerConfiguratorUrlPath>/registry/uddi/configurator</managerConfiguratorUrlPath>
    </configManagerUrls>
    <IPFilter name="configuratorFilter">
        <subnet IPAddress="10.0.0.127" subnetMask="255.255.255.255"/>
    </IPFilter>
    <configManager cluster="false" resendInterval="300">
        <configuratorListeners>
        <!--
        <configuratorListener>
            https://hostname:8443/registry/uddi/configuratorListener
            </configuratorListener>
        -->
        </configuratorListeners>
    </configManager>
...
</config>

要素説明:

configManagerUrls

構成マネージャOracle Service RegistryサーバーのURLに関する情報が含まれています。

url

構成マネージャ・サーバーのURL。(サーバーURLは、httpsプロトコルを含めて、完全に指定する必要があります。)

managerServiceUrlPath

構成マネージャ・サーバー上の構成マネージャ・サービスのURLパス。

managerConfiguratorUrlPath

構成マネージャ・サーバー上の構成サービスのURLパス。

configManager

構成マネージャ・サービスの構成が含まれています。

cluster

Oracle Service Registryサーバーでクラスタがサポートされている場合は、この値をtrueに設定する必要があります。それ以外の場合は、falseに設定します。

resendInterval

使用できないconfiguratorListenersに配信されていないメッセージがconfiguratorManagerによって再送信される間隔を指定します。値は秒単位です。デフォルト値は300秒です。

configuratorListeners

クラスタ内のすべての構成リスナーのリスト。

configuratorListener

構成リスナー・サービスのURL。(サーバーURLは、httpsプロトコルおよび構成リスナー・サービス・パスのパスを含めて、完全に指定する必要があります。)

IPFilter

リクエストが受け入れられるIPアドレスの構成。サブネットのリストが含まれています。

subnet: IPFilterの子要素。IP範囲を定義します。構成リクエストは、(受信IPアドレスおよびサブネット・マスク)==(IPaddressおよびsubnetMask)の場合に受け入れられます。

次の構成例について考えてみます。 このクラスタには、Oracle Service Registry 1(IP 10.0.0.1)、Oracle Service Registry 2(IP 10.0.0.2)、Oracle Service Registry 3(IP 10.0.0.3)という3つのOracle Service Registryサーバーが含まれています。 構成マネージャ・サーバーは、Oracle Service Registry 1です。

						<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
						<config name="configurator" savingPeriod="5000" local="false">
							<configManagerUrls>
								<url>https://10.0.0.1:8443</url>
								<managerServiceUrlPath>/uddi/configuratorManager</managerServiceUrlPath>
								<managerConfiguratorUrlPath>/uddi/configurator</managerConfiguratorUrlPath>
							</configManagerUrls>
							<IPFilter name="configuratorFilter">
								<subnet IPAddress="10.0.0.1" subnetMask="255.255.255.255"/>
								<subnet IPAddress="10.0.0.2" subnetMask="255.255.255.255"/>
								<subnet IPAddress="10.0.0.3" subnetMask="255.255.255.255"/>
							</IPFilter>
							<configManager cluster="true">
								<configuratorListeners>
									<configuratorListener>
									  https://10.0.0.2:8443/uddi/configuratorListener
									</configuratorListener>
									<configuratorListener>
									  https://10.0.0.3:8443/uddi/configuratorListener
									</configuratorListener>
								</configuratorListeners>
							</configManager>
							...
						</config>
     
注意注意

クラスタ構成イベントは、REGISTRY_HOME/log/configuratorEvents.logファイルにログ出力されます。

セキュリティ証明書の設定  目次

マネージャとクライアントとの間でHTTPS接続が使用されるため、両方の側で証明書をインポートする必要があります。マネージャ側ではすべてのクライアントの証明書が必要であり、各クライアントはマネージャの証明書が必要です。 これらの証明書は、REGISTRY_HOME/confディレクトリにあるpstore.xmlファイルにインポートする必要があります。

PStoreToolを使用します(「PStoreツール」を参照)。 スタンドアロン・インストールの場合、証明書ファイルは、REGISTRY_HOME/doc/registry.crtにあります。 アプリケーション・サーバーにOracle Service Registryが移植されている場合は、Webブラウザを使用してサーバーの証明書を取得し、これをファイルにエクスポートします。

注意注意

Oracle Service Registryがスタンドアロン・レジストリのクラスタとしてインストールされている場合は、各クラスタ・ノードが、認証トークンの妥当性チェックに使用する秘密鍵を共有していることを確認する必要があります。 (スタンドアロン・レジストリとは、アプリケーション・サーバーに移植されていないOracle Service Registryを意味します。)

各クラスタ・ノードが認証トークンの妥当性チェックに同じ秘密鍵を共有して使用するように設定するには、クラスタ・ノードを1つ選択し、コマンド・プロンプトに次のコマンドを入力して、そのクラスタ・ノードの秘密鍵をクラスタ内の他のすべてのノードにコピーします(アプリケーション・サーバーにOracle Service Registryが移植されている場合、この手順は不要です)。

  1. 							PStoreTool copy -alias authTokenIdentity -keyPassword SSL_CERTIFICATE_PASSWORD -config REGISTRY_HOME\conf\pstore.xml -config2 TARGET_REGISTRY_HOME\conf\pstore.xml
           
  2. 							PStoreTool export -alias authTokenIdentity -certFile authTokenIdentity.crt -config REGISTRY_HOME\conf\pstore.xml
          
  3. 							PStoreTool add -certFile authTokenIdentity.crt -config TARGET_REGISTRY_HOME\conf\pstore.xml
          

次に、各要素について説明します。

  • SSL_CERTIFICATE_PASSWORDは、インストール時に入力するSSL証明書のパスワードです。

  • TARGET_REGISTRY_HOMEは、クラスタ・ノードをインストールするディレクトリです。

Oracle WebLogic Server固有の設定  目次

Oracle WebLogic ServerクラスタにOracle Service Registryを移植するには、次の手順を実行します。

  1. Oracle WebLogic Serverをインストールした後、クラスタにマシンを追加して構成します。 この例では、クラスタは名前付きであり、myserverという構成マネージャが10.0.0.79で実行されています。 WebLogicクラスタのノードの名前は、次のとおりです。

    • kila(10.0.0.79)、httpポート7101およびhttps7102を使用してkila.mycompany.comで実行

    • fido(10.0.0.134)、httpポート7101およびhttps7102を使用してfido.mycompany.comで実行

  2. WebLogicで提供されるCertGenツールを使用して、すべてのクラスタ・ノードの証明書を生成します。 %WEB_LOGIC_HOME%\weblogic81\server\libディレクトリに移動します。 CertGenは、weblogic.jarのユーティリティ・パッケージにあります。 次のコマンドを使用してこれを起動します。

    java -cp weblogic.jar utils.CertGen changeit kilacert kilakey export kila.mycompany.com

    出力は、次のようになります。

    kilacert kilakey export kila.mycompany.com
            ...... Will generate certificate signed by CA from CertGenCA.der file
            ...... With Export Key Strength
            ...... Common Name will have Host name kila.mycompany.com
            ...... Issuer CA name is
            CN=CertGenCAB,OU=FOR TESTING ONLY,O=MyOrganization,L=MyTown,ST=MyState,C=US 

    特定のUDDIノード・サーバーを起動するには、パスワードchangeitを使用します。 証明書を含む出力ファイルは、kilacertです。出力ファイルkilakeyには、秘密鍵が含まれます。 CertGenツールを使用して、残りのすべてのノードに証明書を生成します。 (この例では、残っているノードはfido.mycompany.comです。)

  3. すべてのノード(ここではkilacert.derおよびfidocert.derファイル)から証明書を生成したら、PstoreToolを使用してpstore.xmlに証明書をインポートします。 (%WEB_LOGIC_HOME%\weblogic81\server\libディレクトリから)CertGenCA.derも含めます。 これで、pstore.xmlファイルの準備ができました。 WebLogic証明書およびSSL設定の詳細は、http://e-docs.bea.com/wls/docs92/secmanage/ssl.htmlを参照してください。

  4. 次に示すようにconfigurator.xmlを編集します(アプリケーション・サーバー・コンテキストはwaspです)。

    <config name="configurator" savingPeriod="5000" local="true">
    
        <configManagerUrls>
            <url>https://kila.mycompany.com:7102</url>
            <managerServiceUrlPath>/wasp/uddi/configuratorManager</managerServiceUrlPath>
            <managerConfiguratorUrlPath>/wasp/uddi/configurator</managerConfiguratorUrlPath>
        </configManagerUrls>
    
        <IPFilter name="configuratorFilter">
            <subnet IPAddress="10.0.0.79" subnetMask="255.255.255.255"/>
            <subnet IPAddress="10.0.0.134" subnetMask="255.255.255.255"/>
        </IPFilter>
    
        <configManager cluster="true">
            <configuratorListeners>
                <configuratorListener>
                  https://fido.mycompany.com:7102/wasp/uddi/configuratorListener
                </configuratorListener>
            </configuratorListeners>
        </configManager>
    
        <UDDIInterceptorChain name="configuratorApiChain">
        </UDDIInterceptorChain>
    
        <UDDIInterceptorMapping>
            <mapping UDDIInterceptorChainName="configuratorApiChain"
    	      UDDIServiceInterface="org.systinet.uddi.configurator.ConfiguratorApi"/>
        </UDDIInterceptorMapping>
    
    </config>
    
  5. 移植済の配布を準備します(REGISTRY_HOME/conf/porting/weblogic/wasp.war)。 この例では、httpポートは7101、httpsポートは7102、アプリケーション・サーバー・コンテキストはwaspです。

  6. すべてのクラスタ・ノードでlog4j.appender.eventLog.File、log4j.appender.errorLog.Fileおよびwasp.war\conf\log4j.configのパスが有効であることを確認します。

  7. すべてのWebLogicクラスタ・ノードにwasp.warをデプロイします。

  8. REGISTRY_HOMEなどに、バランサ・ディレクトリを作成します。 作成したディレクトリは、この項で、PACKAGE_HOMEとして参照されます。

    このバランサ・パッケージは、クラスタ・マネージャ・サーバーのみにデプロイされます。

  9. PACKAGE_HOMEに、WEB-INFというサブディレクトリを作成します。

  10. このサブディレクトリに、次のテキストを含むweb.xmlファイルを作成します。 次に示すように、WebLogicClusterの下で、クラスタ・ノードの名前およびポートを縦線(|)で区切って指定します。

    						<web-app>
    						  <servlet>
    							 <servlet-name>HttpClusterServlet</servlet-name>
    							 <servlet-class>weblogic.servlet.proxy.HttpClusterServlet</servlet-class>
    							 <init-param>
    								<param-name>WebLogicCluster</param-name>
    								<param-value>kila:7101|fido:7101</param-value>
    							 </init-param>
    						  </servlet>
    
    						  <servlet>
    							  <servlet-name>FileServlet</servlet-name>
    							  <servlet-class>weblogic.servlet.FileServlet</servlet-class>
    						  </servlet>
    
    						  <servlet-mapping>
    							 <servlet-name>FileServlet</servlet-name>
    							 <url-pattern>/uddi/webdata*</url-pattern>
    						  </servlet-mapping>
    
    						  <servlet-mapping>
    							 <servlet-name>HttpClusterServlet</servlet-name>
    							 <url-pattern>/</url-pattern>
    						  </servlet-mapping>
    
    						  <servlet-mapping>
    							<servlet-name>FileServlet</servlet-name>
    							<url-pattern>/uddi/bsc/webdata*</url-pattern>
    						  </servlet-mapping>
    						</web-app>
         
  11. WEB-INFサブディレクトリに、次のテキストを含むweblogic.xmlファイルを作成します。/waspは、このアプリケーション・サーバーに移植するOracle Service Registryのコンテキストです。 テキストは、自身のインストール用にカスタマイズする必要があります。

    						<weblogic-web-app>
    						  <context-root>/wasp</context-root>
    						</weblogic-web-app>
         
  12. %PACKAGE_HOME%\uddi\webdataディレクトリを作成します。

  13. REGISTRY_HOME\app\uddi\bsc.jarを解凍して、jarから%PACKAGE_HOME%\uddi\bsc\webdataにwebrootサブディレクトリの内容をコピーします。

  14. REGISTRY_HOME\app\uddi\web.jarを解凍して、jarから%PACKAGE_HOME%\uddi\webdataにwebrootサブディレクトリの内容をコピーします。

  15. jarやその他の圧縮ユーティリティを使用して、ファイルbalancer.war%PACKAGE_HOME%の内容をパッケージ化します。

  16. クラスタ・マネージャ・サーバーにbalancer.warをデプロイします。

構成の例  目次

この項では、Oracle WebLogic ServerのOracle Service Registryドメインにクラスタを構成する方法について説明します。

  1. 構成ウィザードを使用して、新しいクラスタ・ドメインを作成します。 ウィザードの使用方法は、http://download.oracle.com/docs/cd/E12840_01/common/docs103/confgwiz/index.htmlを参照してください。

    たとえば、2つの管理対象サーバー(mgr_1、mgr_2)およびHTTPロード・バランサを含む管理サーバーを作成できます。

  2. このWebLogicドメインを使用して、Oracle Service Registryをインストールします。

  3. ドメインのBEA_HOME/user_projects/domains/DOMAIN_NAME/bin/startWeblogic.cmd(Windowsの場合)またはstartWeblogic.sh(UNIXの場合)を開きます。

  4. 既存のJAVA_OPTIONS行に次を追加します。

    Set JAVA_OPTIONS= %JAVA_OPTIONS% -Djava.security.auth.login.config=ALSR_INSTALL_DIR\conf\jaas.config

    Oracle Service Registryのインストールによって、ALSR_INSTALL_DIR/conf/porting/weblogic/buildディレクトリにregistry.warがコピーされます。

  5. registry.warを一時ディレクトリ(TEMP)にコピーし、解凍します。

  6. Oracle Service Registry構成マネージャ(mgr_1)として使用する管理対象サーバーを1つ選択します。

  7. 解凍したregistry.warファイルで、次のファイルを変更します。

    1. TEMP/app/uddi/conf/configurator.xmlでは、次の変更を加えます。

      • ALSR構成マネージャのURL(mgr_1)を指すように、configManagerUrlsに次を追加します。

        https://mgr_1_hostName:mgr_1_port
      • configuratorFilterのIPアドレスがmgr_1であることを確認します。

      • configManagerUrlsにcluster=trueを設定します。

      • configuratorListenerに次の行を追加します。

        https://mgr_2_hostName:mgr_2_ssl_port/registry/uddi/configuratorListener
    2. TEMP/app/uddi/conf/node.xmlでは、webUIUrlに次を追加します。

      https://mgr_1_hostName:mgr_1_ssl_port/registry/uddi
    3. TEMP/app/uddi/web.xmlでは、URLに次を追加します。

      http://mgr_1_hostName:mgr_1_port/registry
  8. ALSR_INSTALL_DIR/binのP4StoreToolを使用して、ALSR_INSTALL_DIR/confpstore.xmlファイルをセキュリティ資格証明で更新する方法の詳細は、「セキュリティ証明書の設定」を参照してください。

  9. TEMP/confpstore.xmlファイルを、前述の手順で更新した新しいファイルで上書きします。

  10. ディレクトリをJar圧縮して、registry.warを再作成します。

  11. このWARファイルをクラスタ内のすべてのサーバーにデプロイします。

  12. ブラウザに、デプロイした任意のレジストリ・アプリケーションを指定して、構成をテストします。