Sun Cluster 3.0 データサービスのインストールと構成

Oracle データベースの作成

この節で説明する 2 つの手順を完了し、Sun Cluster 構成で初期 Oracle データベースを構成し作成します。追加のデータベースを作成し、構成する場合は、「Oracle データベースを作成する」の手順のみを行います。

Oracle データベースアクセスを構成する

  1. ボリューム管理ソフトウェアがディスクデバイスを使用できるように構成します。

    詳細は、『Sun Cluster 3.0 ソフトウェアのインストール』のボリューム管理ソフトウェアに関する付録を参照してください。

  2. Solstice DiskSuite を使用している場合は、UFS ロギングまたはミラー化 raw メタデバイスを Sun Cluster HA for Oracle を実行するすべてのノードで設定します。

    データベースの格納に raw デバイスを使用している場合は、各ミラー化された raw メタデバイスの所有者、グループ、モードを変更します。raw デバイスを使用していない場合は、この手順を省略してください。raw デバイスの構成方法については、『Sun Cluster 3.0 ソフトウェアのインストール』を参照してください。

    raw デバイスを使用している場合は、Oracle リソースグループをマスターできる「各ノード」上のデバイスごとに、次のコマンドを入力します。


    # chown oracle_id /dev/md/disk_device_group/rdsk/dn
    # chgrp dba_id /dev/md/disk_device_group/rdsk/dn
    # chmod 600 /dev/md/disk_device_group/rdsk/dn
    

    正しく変更されたことを確認します。


    # ls -lL /dev/md/disk_device_group/rdsk/dn
    
  3. VERITAS Volume Manager を使用している場合は、UFS ログまたは raw デバイスをすべてのノードで設定します。

    Solaris UFS ロギングについては、mount_ufs(1M) のマニュアルページおよび『Solaris 移行ガイド』を参照してください。データベースの格納に raw デバイスを使用している場合は、各デバイスの所有者、グループ、モードを変更します。raw デバイスを使用していない場合は、この手順を省略してください。

    raw デバイスを使用している場合は、各 raw デバイスに対して次のコマンドを入力します。


    # vxedit -g disk_device_group set user=oracle_id ¥
    group=dba mode=600 volume_name
    

    正しく変更されたことを確認します。


    # ls -lL /dev/vx/rdsk/disk_device_group/volume_name
    

    次に、クラスタでディスデバイスグループを再登録します。この操作は、クラスタ全体を通して VxVM 名前空間の整合性を維持するために必要です。Solstice DiskSuite を使用している場合は、この手順を省略できます。


    # scconf -c -D name=disk_device_group
    

Oracle データベースを作成する

  1. データベース構成ファイルを準備します。

    すべてのデータベース関連ファイル (データファイル、redo ログファイル、制御ファイル) を、共有 raw 広域デバイスまたはクラスタファイルシステムに格納します。インストール場所については、「Sun Cluster HA for Oracle をインストールする準備」を参照してください。

    場合によっては、init$ORACLE_SID.ora または config$ORACLE_SID.ora ファイル内の control_filesbackground_dump_dest の設定を、制御ファイルとアラートファイルの格納場所を示すように変更する必要があります。


    注 -

    データベースへのログインに Solaris の認証機能を使用している場合は、init$ORACLE_SID.ora ファイル内の remote_os_authent 変数を True に設定します。


  2. データベースを作成します。

    Oracle インストーラを起動し、データベースを作成するオプションを選択します。Oracle のバージョンによっては、Oracle の svrmgrl コマンドを使用してデータベースを作成できます。

    作成中、すべてのデータベース関連ファイルが、共有広域デバイスまたはクラスタファイルシステムの適切な場所に配置されていることを確認してください。

  3. 制御ファイルのファイル名が、構成ファイル内のファイル名と一致していることを確認します。

  4. v$sysstat ビューを作成します。

    カタログスクリプトを実行して v$sysstat ビューを作成します。Sun Cluster の障害モニタースクリプトでこのビューが使用されます。

次の作業

この節での作業を終了したら、「Oracle データベースのアクセス権の設定」に進みます。