Sun Cluster 3.0 U1 ソフトウェアのインストール

md.tab ファイルを作成する

クラスタ内の各ノードごとに /etc/lvm/md.tab ファイルを作成します。md.tab ファイルを使用し、作成したディスクセットのメタデバイスを定義します。


注 -

ローカルメタデバイスを使用する場合は、ディスクセットの構成に使用したデバイス ID (DID) 名とは別の名前をローカルメタデバイスに付けるようにしてください。たとえば、ディスクセットで /dev/did/dsk/d3 という DID 名が使用されている場合は、ローカルメタデバイスに /dev/md/dsk/d3 という名前は使用しないでください。この要件は、命名規約 /dev/md/setname/{r}dsk/d# を使用する共有メタデバイスには適用されません。



ヒント -

クラスタ環境内のローカルメタデバイス間での混乱を避けるため、クラスタ全体で各ローカルメタデバイス名が固有となるような命名規則を使用してください (たとえばノード 1 には d100 〜 d199 の名前を選択し、ノード 2 には d200 〜 d299 を使用するなど)。


  1. クラスタノードのスーパーユーザーになります。

  2. md.tab ファイルを作成するときの参照用とし、DID マッピングの一覧を表示します。

    下位デバイス名 (cNtXdY) の代わりに、md.tab ファイルの完全な DID 擬似ドライバ名を使用します。


    # scdidadm -L
    

    次の出力例では、1 列目が DID インスタンス番号、2 列目が完全パス (物理パス)、3 列目が完全な DID 擬似ドライバ名 (疑似パス) です。


    1       phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0 /dev/did/rdsk/d1
    2       phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0 /dev/did/rdsk/d2
    2       phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t1d0 /dev/did/rdsk/d2
    3       phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t2d0 /dev/did/rdsk/d3
    3       phys-schost-2:/dev/rdsk/c1t2d0 /dev/did/rdsk/d3
    ...

  3. /etc/lvm/md.tab ファイルを作成し、エディタを使用して手作業で編集します。

    md.tab ファイルの作成の詳細については、Solstice DiskSuite のマニュアルおよび md.tad(4) のマニュアルページを参照してください。


    注 -

    サブミラーに使用するディスクにデータがすでに存在している場合は、メタデバイスを構成する前にそのデータのバックアップを取り、ミラーに復元する必要があります。


  4. md.tab ファイルで定義したメタデバイスを起動します。

    「メタデバイスを起動する」に進みます。

例 - サンプル md.tab ファイル

次の md.tab のサンプルファイルでは、dg-schost-1 というディスクセット用のメタデバイスを定義しています。md.tab ファイル内の行の順序は重要ではありません。


dg-schost-1/d0 -t dg-schost-1/d1 dg-schost-1/d4
    dg-schost-1/d1 -m dg-schost-1/d2
        dg-schost-1/d2 1 1 /dev/did/rdsk/d1s4
        dg-schost-1/d3 1 1 /dev/did/rdsk/d55s4
    dg-schost-1/d4 -m dg-schost-1/d5
        dg-schost-1/d5 1 1 /dev/did/rdsk/d3s5
        dg-schost-1/d6 1 1 /dev/did/rdsk/d57s5

サンプル md.tab ファイルは、以下のように構築されています。