VxVM をインストールしてルートディスクをカプセル化したあとで、カプセル化されたルートディスクをミラー化するノードごとにこの作業を行ってください。
VxVM のマニュアルに記載された方法に従って、カプセル化されたルートディスクをミラー化します。
可用性を最大限に高め、管理を容易にするには、ローカルディスクをミラーとして使用してください。詳細は、「ルートディスクのミラー化」を参照してください。
ルートディスクのミラー化に定足数デバイスを使用することは避けてください。定足数デバイスを使用すると、一定の条件下でルートディスクミラーからノードを起動できない可能性があります。
デバイス ID (DID) マッピングを表示します。
# scdidadm -L |
DID マッピングで、ルートディスクのミラー化に使用されているディスクを確認します。
ルートディスクミラーの DID 名から raw ディスクデバイスグループ名を特定します。
raw ディスクデバイスグループの名前は、dsk/dN という規則に従っています (N は番号)。次の scdidadm の出力例で、強調表示されているのが raw ディスクデバイスグループ名です。
N node:/dev/rdsk/cNtXdY /dev/did/rdsk/dN |
raw ディスクデバイスグループのノードリストを表示します。
次に出力例を示します。
# scconf -pvv | grep dsk/dN Device group name: dsk/dN ... (dsk/dN) Device group node list: phys-schost-1, phys-schost-3 ... |
ノードリストにノード名が複数含まれているかどうかを確認します。
raw ディスクデバイスグループのノードリストから、ルートディスクをミラー化したノード以外のすべてのノードを削除します。
ルートディスクをミラー化したノードだけがノードリストに残るようにします。
# scconf -r -D name=dsk/dN,nodelist=node |
raw ディスクデバイスグループのクラスタ固有の名前を指定します。
ノードリストから削除するノードの名前を指定します。
raw ディスクデバイスグループの localonly プロパティを有効にします。
localonly プロパティが有効になった時点で、raw ディスクデバイスグループはそのノードリスト内のノードだけに使用されるようになります。これにより、起動デバイスが複数のノードに接続されている場合に、不意にノードがその起動デバイスから使用できなくなることが防止されます。
# scconf -c -D name=dsk/dN,localonly=true |
localonly プロパティの詳細については、scconf_dg_rawdisk(1M) のマニュアルページを参照してください。
カプセル化されたルートディスクをミラー化するクラスタノードごとにこの作業を繰り返します。
共有ディスクグループを作成します。
「共有ディスクグループの作成と登録を行う」へ進んでください。
次の例は、ノード phys-schost-1 のルートディスクに作成されたミラーを示しています。このミラーは、ディスク c1t1d0 (raw ディスクデバイスグループ名は dsk/d2 ) で作成されています。ディスク c1t1d0 は多重ポートディスクであるため、ノード phys-schost-3 がディスクのノードリストから削除され、localonly プロパティが有効に設定されています。
(DID マッピングを表示する) # scdidadm -L ... 2 phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t1d0 /dev/did/rdsk/d2 2 phys-schost-3:/dev/rdsk/c1t1d0 /dev/did/rdsk/d2 ... (ミラーディスクの raw ディスクデバイスグループのノードリストを表示する) # scconf -pvv | grep dsk/d2 Device group name: dsk/d2 ... (dsk/d2) Device group node list: phys-schost-1, phys-schost-3 ... (raw ディスクデバイスグループのノードリストから phys-schost-3 を削除する) # scconf -r -D name=dsk/d2,nodelist=phys-schost-3 (ミラーディスクの raw ディスクデバイスグループの localonly プロパティを有効にする) # scconf -c -D name=dsk/d2,localonly=true |