Apache サーバーリソースを作成するための必須拡張プロパティは、Confdir_list と Bin_dir プロパティだけです。Confdir_list プロパティは、conf という名前のサブディレクトリを含むディレクトリを指定します。conf には、Apache の構成プロパティ (httpd.conf) が存在します。
通常、拡張プロパティは、Apache サーバーリソースを作成するときに、コマンド行から scrgadm -xparameter=value を実行して構成します。拡張プロパティは、第 11 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使って後で構成することもできます。
すべての Sun Cluster プロパティについての詳細は、付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。.
拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。ただし、それ以外の拡張プロパティは、Apache サーバーリソースを作成するときにしか更新できません。次の表は、Apache サーバー用に構成できる拡張プロパティの説明です。「調整」の列は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。
表 5-2 表 5-2 Sun Cluster HA for Apache 拡張プロパティ
名前/データタイプ |
デフォルト |
範囲 |
調整 |
説明 |
---|---|---|---|---|
Bin_dir (文字列) |
なし |
なし |
作成時 |
Apache バイナリへのパス。Sun Cluster HA for Apache データサービスはこの拡張プロパティを必要とします。 |
Confdir_ list (文字配列) |
なし |
なし |
作成時 |
conf サブディレクトリを含むディレクトリ。conf は、httpd.conf 構成ファイルを含みます。Sun Cluster HA for Apache データサービスはこの拡張プロパティを必要とします。 |
Monitor_ retry_ count (整数) |
4 |
0 - 2,147,483,641
-1 は、再試行の数が無限であることを示す。 |
作成時 |
障害モニターの再起動を制御するとともに、 Monitor_retry_ interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを何回再起動するかを示します。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。 |
Monitor_ retry_ interval (整数) |
2 |
0 - 2,147,483,641
-1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。 |
作成時 |
障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_ count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。 |
Probe_ timeout (整数) |
30 |
0 - 2,147,483,641 |
作成時 |
Apache インスタンスの検証に障害モニターが使用するタイムアウト値 (秒)。 |