DNS リソースの作成に必須の拡張プロパティは Confdir_list プロパティだけです。通常、拡張プロパティは、DNS リソースを作成するときにコマンド行から scrgadm -x parameter=valueを実行して構成します。拡張プロパティは、第 11 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使って後で構成することもできます。
すべての Sun Cluster プロパティについての詳細は、 付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。
表 6-2は、Sun Cluster HA for DNS の拡張プロパティについて説明したものです。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。ただし、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。次の表の「調整」列は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。
表 6-2 Sun Cluster HA for DNS 拡張プロパティ
名前/データタイプ |
デフォルト |
範囲 |
調整 |
説明 |
---|---|---|---|---|
Confdir_ list (文字配列) |
なし |
なし |
作成時 |
パス名をコンマで区切ったリスト。各パス名は、DNS インスタンスの conf ディレクトリを含むディレクトリを示します。 |
DNS_mode |
conf |
なし |
作成時 |
使用する DNS 構成ファイル。conf (named.conf) または boot (named.boot) を指定します。 |
Monitor_ retry_ count (整数) |
4 |
0 - 2,147,483,641
-1 は、再試行の数が無限であることを示す。 |
任意の時点 |
Monitor_retry_interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。 |
Monitor_ retry_ interval (整数) |
2 |
0 - 2147483641
-1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。 |
任意の時点 |
障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。 |
Probe_ timeout (整数) |
30 |
0 - 2,147,483,641 |
任意の時点 |
DNS インスタンスの検証に障害モニターが使用するタイムアウト値 (秒)。 |