Sun Cluster 3.0 U1 データサービスのインストールと構成

Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティの構成

通常、拡張プロパティは、NFS リソースを作成するときにコマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。拡張プロパティは、第 11 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使って後で構成することもできます。Sun Cluster HA for NFS データサービスの拡張プロパティは必須ではありません。すべての Sun Cluster プロパティについての詳細は、付録 A 「標準プロパティ」を参照してください。

表 7-2 に、Sun Cluster HA for NFS データサービス用に構成できる拡張プロパティを示します。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。次の表の「調整」列は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。

表 7-2 Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティ

名前/データタイプ 

デフォルト 

範囲 

調整 

説明 

Lockd_ nullrpc_ timeout (整数)

120

最小 = 60 

任意の時点 

lockd を検証するときに使用するタイムアウト値 (秒)。

Monitor_ retry_ count (i整数)

4

0 - 2,147,483,641

 

-1 は、再試行の数が無限であることを示す。 

任意の時点 

Monitor_retry_ interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。これらのプロパティについては、scrgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

Monitor_ retry_ interval (整数)

2

0 - 2,147,483,641

 

-1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。 

任意の時点 

障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。

Mountd_ nullrpc_ restart (ブール値)

True

なし 

任意の時点 

ヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに mountd を再起動するかどうかを指定するブール値。

Mountd_ nullrpc_ timeout (integer)

120

最小 = 60 

任意の時点 

mountd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

Nfsd_ nullrpc_ restart (ブール値)

True

なし 

任意の時点 

ヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに nfsd を再起動するかどうかを指定するブール値。

Nfsd_ nullrpc_ timeout (整数)

120

最小 = 60 

任意の時点 

nfsd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

Rpcbind_ nullrpc_ reboot (ブール値)

True

なし 

任意の時点 

rpcbind でのヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに、システムを再起動するかどうかを指定するブール値。

Rpcbind_ nullrpc_ timeout (整数)

120

最小 = 60 

任意の時点 

rpcbind の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

Statd_ nullrpc_ timeout (整数)

120

最小 = 60 

任意の時点 

statd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。