通常、拡張プロパティは、NFS リソースを作成するときにコマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。拡張プロパティは、第 11 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使って後で構成することもできます。Sun Cluster HA for NFS データサービスの拡張プロパティは必須ではありません。すべての Sun Cluster プロパティについての詳細は、付録 A 「標準プロパティ」を参照してください。
表 7-2 に、Sun Cluster HA for NFS データサービス用に構成できる拡張プロパティを示します。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。次の表の「調整」列は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。
表 7-2 Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティ
名前/データタイプ |
デフォルト |
範囲 |
調整 |
説明 |
---|---|---|---|---|
Lockd_ nullrpc_ timeout (整数) |
120 |
最小 = 60 |
任意の時点 |
lockd を検証するときに使用するタイムアウト値 (秒)。 |
Monitor_ retry_ count (i整数) |
4 |
0 - 2,147,483,641
-1 は、再試行の数が無限であることを示す。 |
任意の時点 |
Monitor_retry_ interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。これらのプロパティについては、scrgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。 |
Monitor_ retry_ interval (整数) |
2 |
0 - 2,147,483,641
-1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。 |
任意の時点 |
障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。 |
Mountd_ nullrpc_ restart (ブール値) |
True |
なし |
任意の時点 |
ヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに mountd を再起動するかどうかを指定するブール値。 |
Mountd_ nullrpc_ timeout (integer) |
120 |
最小 = 60 |
任意の時点 |
mountd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。 |
Nfsd_ nullrpc_ restart (ブール値) |
True |
なし |
任意の時点 |
ヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに nfsd を再起動するかどうかを指定するブール値。 |
Nfsd_ nullrpc_ timeout (整数) |
120 |
最小 = 60 |
任意の時点 |
nfsd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。 |
Rpcbind_ nullrpc_ reboot (ブール値) |
True |
なし |
任意の時点 |
rpcbind でのヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに、システムを再起動するかどうかを指定するブール値。 |
Rpcbind_ nullrpc_ timeout (整数) |
120 |
最小 = 60 |
任意の時点 |
rpcbind の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。 |
Statd_ nullrpc_ timeout (整数) |
120 |
最小 = 60 |
任意の時点 |
statd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。 |