Sun Cluster 3.0 U1 ご使用にあたって

パッチとファームウェアレベル

SunSolve OnlineSMWeb サイトには、サン製品のパッチやソフトウェア、ファームウェアに関する最新情報が常時掲載されています。サポートされているソフトウェアやファームウェアと各パッチのリビジョンについては、 http://sunsolve.sun.com の SunSolve Online Web サイトをご覧ください。


注 -

Sun Cluster 製品に必要なパッチを表示したりダウンロードするには、SunSolve アカウントの登録が必要です。アカウントがまだ登録されていない場合は、ご購入先に依頼するか、SunSolve Online Web サイトから登録してください。


Sun Cluster 3.0 のパッチ情報の検索には、SunSolve EarlyNotifier Service を使用します。EarlyNotifier の情報を表示するには、SunSolve にログインし、メインページ上部のメニューから「Simple Search」を選択します。次に「Simple Search」ページで「EarlyNotifier」ボックスをクリックし、検索条件ボックスに Sun Cluster 3.0 と入力します。これによって、Sun Cluster 3.0 用の EarlyNotifier ページが表示されます。

Sun Cluster 3.0 をインストールしたり、クラスタコンポーネント (Solaris オペレーティング環境、Sun Cluster ソフトウェア、ボリューム管理ソフトウェア、データサービスソフトウェア、ディスクハードウェア) にパッチを適用する前に、EarlyNotifier 情報と、パッチに付随する README ファイルをよく読んでください。クラスタが適切に動作するためには、すべてのクラスタノードが同じパッチレベルになっていなければなりません。

個々のパッチ手順や、パッチ管理のヒントについては、『Sun Cluster 3.0 U1 のシステム管理』を参照してください。

Sun Cluster HA for SAP に必要な SAP パッチ

実行可能モジュール sapstart (OSS note 0396321 を参照) の最新パッチでは、いずれかのノードで SAP インスタンスがすでにアクティブになっていると、新しいインスタンスは起動されません。SAP インスタンスを二重に起動すると、すでにアクティブになっているインスタンスがクラッシュしてしまうため、このパッチは重要です。さらに、クラッシュにより、SAP 停止スクリプトで SAP インスタンスを正常に停止できなくなります。この場合には、データが損傷することがあります。

この問題を防止するためには、sapstart 実行モジュールの最新パッチをインストールし、アプリケーションサーバーおよびコアインスタンス用の SAP 起動ファイルに新しいパラメータを指定する必要があります。

たとえば以下のようにして、プロファイル START_DVEBMGS00 (コアインスタンス用のプロファイル) に新しい SAP パラメータ sapstart/lockfile を追加します。


sapstart/lockfile =/usr/sap/D01/DVEBMGS00/work/startup_lockfile
sapstart/lockfile

新しいパラメータ名

/usr/sap/D01/DVEBMGS00/work

コアインスタンスの作業ディレクトリ

startup_lockfile

Sun Cluster HA for SAP が使用するロックファイル名


注 -

クラスタファイルシステムにロックファイルのパスがあるかどうかを調べます。ロックファイルのパスが各ノードにある場合は、異なるノードから同じインスタンスが起動されても、それを防ぐことはできません。


ロックファイルを SAP プロファイルに指定するときに、ロックファイルを手作業で作成する必要はありません。ロックファイルは、Sun Cluster HA for SAP データサービスが自動的に作成します。

この構成で SAP インスタンスを起動すると、SAP ソフトウェアは startup_lockfile ファイルをロックします。SAP インスタンスを Sun Cluster 環境の外で起動し、それを Sun Cluster 環境に移行すると、Sun Cluster HA for SAP データサービスはそのインスタンスを起動しようとします。しかし、ファイルロック機能があるためにこの試みは失敗し、エラーメッセージが syslog に書き込まれます。