Sun Cluster 3.0 12/01 データサービスのインストールと構成

Oracle データベースの作成

この節で説明する 2 つの手順を完了し、Sun Cluster 構成で初期 Oracle データベースを構成し作成します。追加のデータベースを作成し、構成する場合は、「Oracle データベースを作成する」を省略します。

Solstice DiskSuiteTM による Oracle データベースアクセスを構成する

Solstice DiskSuite ボリューム管理ソフトウェアを使用する場合は、次の手順に従って Solstice DiskSuite ボリューム管理ソフトウェアにより Oracle データベースアクセスを構成します。

  1. Solstice DiskSuite ソフトウェアが使用するディスクデバイスを構成します。

    Solstice DiskSuite ソフトウェアの構成方法については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』を参照してください。

  2. データベースを raw デバイスに格納する場合は、次のコマンドを実行して各 raw ミラー化メタデバイスの所有者、グループ、モードを変更します。

    raw デバイスを使用しない場合は、次の各手順を実行しないでください。

    1. raw デバイスを作成する場合は、Oracle リソースグループをマスターできる各ノードでデバイスごとに次のコマンドを実行します。


      # chown oracle /dev/md/metaset/rdsk/dn
      # chgrp dba /dev/md/metaset/rdsk/dn
      # chmod 600 /dev/md/metaset/rdsk/dn
      
      metaset

      ディスクセットの名前を指定します。

      /rdsk/dn

      metaset ディスクセット内の raw ディスクデバイスの名前を指定します。

    2. 変更が有効になっているか確認します。


      # ls -lL /dev/md/metaset/rdsk/dn
      

VERITAS ボリューム管理ソフトウェアによる Oracle データベースアクセスを構成する

VxVM ソフトウェアを使用する場合は、次の手順に従って、VxVM ソフトウェアによる Oracle データベースアクセスを構成します。

  1. VxVM ソフトウェアが使用するディスクデバイスを構成します。

    VERITAS ボリューム管理ソフトウェアの構成方法については、『Sun Cluster 3.0 12/01 ソフトウェアのインストール』を参照してください。

  2. データベースを raw デバイスに格納する場合は、現在のディスク-グループ主ノードで次のコマンドを実行して各デバイスの所有者、グループ、モードを変更します。

    raw デバイスを使用しない場合は、この手順を実行しないでください。

    1. raw デバイスを作成する場合は、raw デバイスごとに次のコマンドを実行します。


      # vxedit -g diskgroup set user=oracle group=dba mode=600 volume
      
      diskgroup

      ディスクグループの名前を指定します。

      volume

      ディスクグループ内の raw ボリュームの名前を指定します。

    2. 変更が有効になっているか確認します。


      # ls -lL /dev/vx/rdsk/diskgroup/volume
      

    3. ディスクデバイスグループをクラスタに再登録して、クラスタ内での VxVM 名前空間の整合性を確保します。


      # scconf -c -D name=diskgroup
      

Oracle データベースを作成する

  1. データベース構成ファイルを準備します。

    すべてのデータベース関連ファイル (データファイル、redo ログファイル、制御ファイル) を、共有 raw 広域デバイスまたはクラスタファイルシステムに格納します。インストール場所については、「Sun Cluster HA for Oracle のインストール準備」を参照してください。

    場合によっては、init$ORACLE_SID.ora または config$ORACLE_SID.ora ファイル内の control_filesbackground_dump_dest の設定を、制御ファイルとアラートファイルの格納場所を示すように変更する必要があります。


    注 -

    データベースへのログインに Solaris の認証機能を使用している場合は、init$ORACLE_SID.ora ファイル内の remote_os_authent 変数を True に設定します。


  2. データベースを作成します。

    Oracle インストーラを起動し、データベースを作成するオプションを選択します。Oracle のバージョンによっては、Oracle の svrmgrl (1M) コマンドを使用してデータベースを作成できます。

    作成中、すべてのデータベース関連ファイルが、共有広域デバイスまたはクラスタファイルシステムの適切な場所に配置されていることを確認してください。

  3. 制御ファイルのファイル名が、構成ファイル内のファイル名と一致していることを確認します。

  4. v$sysstat ビューを作成します。

    カタログスクリプトを実行して v$sysstat ビューを作成します。Sun Cluster の障害モニタースクリプトでこのビューが使用されます。

次の作業

この節での作業を終了したら、「Oracle データベースのアクセス権の設定」へ進みます。