この節では、Sun Cluster HA for Oracle 拡張プロパティについて説明します。通常は、拡張プロパティは Oracle サーバーリソースやリスナーリソースを作成するときに、コマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。拡張プロパティは、第 13 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使ってあとで構成することもできます。Sun Cluster の全プロパティについては、付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。
表 2-2 は、Oracle リスナーリソースのために設定できる拡張プロパティを示したものです。Oracle リスナーリソースの作成に欠かせない拡張プロパティは ORACLE_HOME プロパティです。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。ただし、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。「調整」の欄は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。
表 2-2 Sun Cluster HA for Oracle リスナーの拡張プロパティ
名前/データタイプ |
説明 |
---|---|
LISTENER_ NAME (文字列) |
Oracle リスナーの名前。
デフォルト: LISTENER 範囲: なし 調整: 無効化されたとき
|
ORACLE_ HOME (文字列) |
Oracle ホームディレクトリへのパス。
デフォルト: なし 範囲: 最小 = 1 調整: 無効化されたとき |
User_env (文字列)) |
環境変数が含まれているファイル。リスナーの起動と停止の前に設定される。Oracle デフォルトと異なる値を持つ環境変数は、このファイル内に定義する必要があります (たとえば /var/opt/oracle または $ORACLE_HOME/network/admin の下に listener.ora ファイルが存在しない場合、TNS_ADMIN 環境変数を定義する必要があります)。 また、各環境変数の定義は、VARIABLE_NAME=VARIABLE_VALUE という書式で行う必要があります。これらの環境変数は、それぞれ環境ファイル内で 1 行に 1 つずつ指定しなければなりません。
デフォルト: "" 範囲: なし 調整: 任意の時点 |
表 2-3 に、Oracle サーバーに設定できる拡張プロパティを示します。Oracle サーバーに対して設定する必要のある拡張プロパティは、ORACLE_HOME、ORACLE_SID、Alert_log_file、Connect_string プロパティです。
表 2-3 Sun Cluster HA for Oracle サーバーの拡張プロパティ
名前/データタイプ |
説明 |
---|---|
Alert_log_ file (文字列) |
Oracle 警告ログファイル。
デフォルト: なし 範囲: 最小 = 1 調整: 任意の時点 |
Connect_ cycle (整数) |
データベースから切り離されるまでの障害モニターの接続検証サイクル数。
デフォルト: 5 範囲: 0 - 99,999 調整: 任意の時点 |
Connect_ string (文字列) |
障害モニターがデータベースに接続するのに使用する Oracle ユーザーとパスワード。
デフォルト: なし 範囲: 最小 = 1 調整: 任意の時点 |
ORACLE_ HOME (文字列) |
Oracle ホームディレクトリへのパス。
デフォルト: なし 範囲: 最小 = 1 調整: 無効化されたとき |
ORACLE_ SID (文字列) |
Oracle システム識別子。
デフォルト: なし 範囲: 最小 = 1 調整: 無効化されたとき |
Parameter_ file (文字列) |
Oracle パラメータファイル。指定しない場合は、Oracle プロパティのデフォルトが使用される。
デフォルト: "" 範囲: 最小 = 0 調整: 任意の時点 |
Probe_ timeout (整数) |
Oracle サーバーインスタンスの検証に障害モニターが使用するタイムアウト時間 (秒)。
デフォルト: 60 範囲: 0 - 99,999 調整: 任意の時点
|
User_env (文字列)) |
環境変数が含まれているファイル。サーバーの起動と停止の前に設定される。 Oracle デフォルトと異なる値を持つ環境変数は、このファイル内に定義する必要があります (たとえば /var/opt/oracle または $ORACLE_HOME/network/admin の下に listener.ora ファイルが存在しない場合、TNS_ADMIN 環境変数を定義する必要があります)。 また、各環境変数の定義は、VARIABLE_NAME=VARIABLE_VALUE という書式で行う必要があります。これらの環境変数は、それぞれ環境ファイル内で 1 行に 1 つずつ指定しなければなりません。
デフォルト: "" 範囲: なし 調整: 任意の時点 |
Wait_for_ online (ブール値) |
データベースがオンラインになるまで START メソッドで待機する。
デフォルト: True 範囲: なし 調整: 任意の時点
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