Sun Cluster 3.0 12/01 データサービスのインストールと構成

Sun Cluster HA for Oracle 拡張プロパティの構成

この節では、Sun Cluster HA for Oracle 拡張プロパティについて説明します。通常は、拡張プロパティは Oracle サーバーリソースやリスナーリソースを作成するときに、コマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。拡張プロパティは、第 13 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使ってあとで構成することもできます。Sun Cluster の全プロパティについては、付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。

表 2-2 は、Oracle リスナーリソースのために設定できる拡張プロパティを示したものです。Oracle リスナーリソースの作成に欠かせない拡張プロパティは ORACLE_HOME プロパティです。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。ただし、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。「調整」の欄は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。

表 2-2 Sun Cluster HA for Oracle リスナーの拡張プロパティ

名前/データタイプ 

説明

LISTENER_ NAME (文字列)

Oracle リスナーの名前。 

 

デフォルト: LISTENER

範囲: なし

調整: 無効化されたとき

 

ORACLE_ HOME (文字列)

Oracle ホームディレクトリへのパス。 

 

デフォルト: なし

範囲: 最小 = 1

調整: 無効化されたとき

User_env (文字列))

環境変数が含まれているファイル。リスナーの起動と停止の前に設定される。Oracle デフォルトと異なる値を持つ環境変数は、このファイル内に定義する必要があります (たとえば /var/opt/oracle または $ORACLE_HOME/network/admin の下に listener.ora ファイルが存在しない場合、TNS_ADMIN 環境変数を定義する必要があります)。 また、各環境変数の定義は、VARIABLE_NAME=VARIABLE_VALUE という書式で行う必要があります。これらの環境変数は、それぞれ環境ファイル内で 1 行に 1 つずつ指定しなければなりません。

 

デフォルト: ""

範囲: なし

調整: 任意の時点

表 2-3 に、Oracle サーバーに設定できる拡張プロパティを示します。Oracle サーバーに対して設定する必要のある拡張プロパティは、ORACLE_HOMEORACLE_SIDAlert_log_fileConnect_string プロパティです。

表 2-3 Sun Cluster HA for Oracle サーバーの拡張プロパティ

名前/データタイプ 

説明 

Alert_log_ file (文字列)

Oracle 警告ログファイル。 

 

デフォルト: なし

範囲: 最小 = 1

調整: 任意の時点

Connect_ cycle (整数)

データベースから切り離されるまでの障害モニターの接続検証サイクル数。 

 

デフォルト: 5

範囲: 0 - 99,999

調整: 任意の時点

Connect_ string (文字列)

障害モニターがデータベースに接続するのに使用する Oracle ユーザーとパスワード。 

 

デフォルト: なし

範囲: 最小 = 1

調整: 任意の時点

ORACLE_ HOME (文字列)

Oracle ホームディレクトリへのパス。 

 

デフォルト: なし

範囲: 最小 = 1

調整: 無効化されたとき

ORACLE_ SID (文字列)

Oracle システム識別子。 

 

デフォルト: なし

範囲: 最小 = 1

調整: 無効化されたとき

Parameter_ file (文字列)

Oracle パラメータファイル。指定しない場合は、Oracle プロパティのデフォルトが使用される。 

 

デフォルト: ""

範囲: 最小 = 0

調整: 任意の時点

Probe_ timeout (整数)

Oracle サーバーインスタンスの検証に障害モニターが使用するタイムアウト時間 (秒)。 

 

デフォルト: 60

範囲: 0 - 99,999

調整: 任意の時点

 

User_env (文字列))

環境変数が含まれているファイル。サーバーの起動と停止の前に設定される。 

Oracle デフォルトと異なる値を持つ環境変数は、このファイル内に定義する必要があります (たとえば /var/opt/oracle または $ORACLE_HOME/network/admin の下に listener.ora ファイルが存在しない場合、TNS_ADMIN 環境変数を定義する必要があります)。 また、各環境変数の定義は、VARIABLE_NAME=VARIABLE_VALUE という書式で行う必要があります。これらの環境変数は、それぞれ環境ファイル内で 1 行に 1 つずつ指定しなければなりません。

 

デフォルト: ""

範囲: なし

調整: 任意の時点

Wait_for_ online (ブール値)

データベースがオンラインになるまで START メソッドで待機する。

 

デフォルト: True

範囲: なし

調整: 任意の時点