この節では、Sun Cluster HA for iPlanet Web Server の拡張プロパティについて説明します。フェイルオーバーの場合、データサービスは強制的に Confdir_list のサイズを 1 にします。複数の構成ファイル (インスタンス) が必要な場合は、それぞれが Confdir_list エントリを 1 つ持つ複数のフェイルオーバーリソースを作成してください。
通常、拡張プロパティは iPlanet Web Server サーバーリソースを作成する時に、コマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。拡張プロパティは、第 13 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使ってあとで構成することもできます。Sun Cluster の全プロパティについては、付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。
表 3-2 に、iPlanet サーバーのために設定できる拡張プロパティを示します。iPlanet サーバーリソースの作成に必須の拡張プロパティは Confdir_list プロパティだけです。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。ただし、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。「調整」の欄は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。
表 3-2 Sun Cluster HA for iPlanet Web Server 拡張プロパティ
名前/データタイプ |
デフォルト |
---|---|
Confdir_ list (文字配列) |
特定の iPlanet Web Server インスタンスの、サーバールートディレクトリへのポインタ。Netscape Directory Server がセキュアモードの場合、パス名に keypass という名前のファイルを含む必要があります。このファイルには、このインスタンスの起動に必要なセキュアキーパスワードが含まれています。
デフォルト: なし 範囲: なし 調整: 作成時 |
Monitor_ retry_ count (整数) |
Monitor_retry_interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。
デフォルト: 4 範囲: 0 - 2、147、483、641 -1 は、再試行の数が無限であることを示す。 調整: 任意の時点 |
Monitor_ retry_ interval (整数) |
障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。
デフォルト: 2 範囲: 0 - 2、147、483、641 -1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。 調整: 任意の時点 |
Probe_ timeout (整数) |
iPlanet Web Server インスタンスの検証に障害モニターが使用するタイムアウト値 (秒)。
デフォルト: 30 範囲: 0 - 2、147、483、641 調整: 任意の時点 |