DNS リソースの作成に必須の拡張プロパティは Confdir_list プロパティだけです。通常、拡張プロパティは、DNS リソースを作成するときにコマンド行から scrgadm -x parameter=valueを実行して構成します。拡張プロパティは、第 13 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使ってあとで構成することもできます。
Sun Cluster の全プロパティの詳細は、付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。
表 6-2 は、Sun Cluster HA for DNS の拡張プロパティについて説明したものです。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。ただし、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。「調整」の欄は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。
表 6-2 Sun Cluster HA for DNS 拡張プロパティ
名前/データタイプ |
説明 |
---|---|
Confdir_ list (文字配列) |
パス名をコンマで区切ったリスト。各パス名は、DNS インスタンスの conf ディレクトリを含むディレクトリを示します。
デフォルト: なし 範囲: なし 調整: 作成時 |
DNS_mode |
使用する DNS 構成ファイル。conf (named.conf) または boot (named.boot) を指定します。
デフォルト: conf 範囲: なし 調整: 作成時 |
Monitor_ retry_ count (整数) |
Monitor_retry_ interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。
デフォルト: 4 範囲: 0 - 2、147、483、641 -1 は、再試行の数が無限であることを示す。 調整: 任意の時点 |
Monitor_ retry_ interval (整数) |
障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_ count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。
デフォルト: 2 範囲: 0 - 2、147、483、641 -1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。 調整: 任意の時点 |
Probe_ timeout (整数) |
DNS インスタンスの検証に障害モニターが使用するタイムアウト値 (秒)。
デフォルト: 30 範囲: 0 - 2、147、483、641 調整: 任意の時点 |