通常、拡張プロパティは、NFS リソースを作成するときにコマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。これらのプロパティは、第 13 章「データサービスリソースの管理」に示す手順を使ってあとで構成することもできます。Sun Cluster HA for NFS に対する拡張プロパティの設定は必須ではありません。Sun Cluster の全プロパティについては、付録 A 「標準プロパティ」 を参照してください。
表 7-2 に Sun Cluster HA for NFS に設定できる拡張プロパティを示します。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。ただし、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。「調整」の欄は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。
表 7-2 Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティ
名前/データタイプ |
デフォルト |
---|---|
Lockd_ nullrpc_ timeout (整数) |
lockd を検証するときに使用するタイムアウト値 (秒)。
デフォルト: 120 範囲: 最小 = 60 調整: 任意の時点 |
Monitor_ retry_ count (整数) |
Monitor_retry_ interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。これらのプロパティについては、scrgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
デフォルト: 4 範囲: 0 - 2、147、483、641 -1 は、再試行の数が無限であることを示す。 調整: 任意の時点 |
Monitor_ retry_ interval (整数) |
障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。
デフォルト: 2 範囲: 0 - 2、147、483、641 -1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。 調整: 任意の時点 |
Mountd_ nullrpc_ restart (ブール値) |
ヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに mountd を再起動するかどうかを指定するブール値。
デフォルト: True 範囲: なし 調整: 任意の時点 |
Mountd_ nullrpc_ timeout (整数) |
mountd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。
デフォルト: 120 範囲: 最小 = 60 調整: 任意の時点 |
Nfsd_ nullrpc_ restart (ブール値) |
ヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに nfsd を再起動するかどうかを指定するブール値。
デフォルト: False 範囲: なし 調整: 任意の時点 |
Nfsd_ nullrpc_ timeout (整数) |
nfsd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。
デフォルト: 120 範囲: 最小 = 60 調整: 任意の時点 |
Rpcbind_ nullrpc_ reboot (ブール値) |
rpcbind でのヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに、システムを再起動するかどうかを指定するブール値。
デフォルト: True 範囲: なし 調整: 任意の時点 |
Rpcbind_ nullrpc_ timeout (整数) |
rpcbind の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。
デフォルト: 120 範囲: 最小 = 60 調整: 任意の時点 |
Statd_ nullrpc_ timeout (整数) |
statd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。
デフォルト: 120 範囲: 最小 = 60 調整: 任意の時点 |