Sun Cluster HA for BroadVision One-To-One Enterprise では、以下の問題と動作が発生する可能性があります。
One-To-One データベースで障害が発生して再起動が発生する際のユーザー作成に関連するエラー - BroadVision One-To-One Enterprise リソースがすべて動作している時にデータベースに障害が発生する場合には、データベースがオンラインに戻った時点で新しいユーザーを作成できます。しかし、作成を試みて 3 度めでやっと新しいユーザーが作成されます。このバグの詳細は、BroadVision のサポートに問い合わせてください。
One-To-One データベースにエラーが発生し、バックエンドホストがフェイルオーバーする - データベースにエラーが発生してデータベースがオンラインに戻る前にバックエンドホストがフェイルオーバーすると、BroadVision One-To-One Enterprise リソースはどのクラスタノードでもオンラインに戻りません。データベースを正常に再起動した時点で、BroadVision One-To-One Enterprise リソースを起動し直してください。
起動順リスト内のホストがオフライン - BroadVision One-To-One Enterprise リソースは、一定の順序で起動する必要があります。この順序は、BroadVision コマンド bvconf bootstrap で示されます。次に示す状況が同時に発生している場合、リソースグループ内のホスト名に構成されている BroadVision One-To-One Enterprise プロセスは起動しません。
起動順リスト内のリソースの中にオフラインのものがある。
起動順リスト内でオフラインリソースよりあとに示された BroadVision One-To-One Enterprise リソースをユーザーが起動した。
これらの状況が同時に発生すると、リソースグループはオンラインになりますがプロセスは起動しません。検証機能は、起動順リスト内のリソースグループがオンラインになるのを待ったあとでこのリソースの BroadVision One-To-One プロセスを開始します。
One-To-One Command Center 接続 - Command Center をクラスタ上で構成されている BroadVision One-To-One Enterprise サーバーに接続するには、次に示すオプションのどちらかを実行します。
Dynamic Control Center (DCC) が IIOP ではなく POOP を使用するように変更します。このためには、My Computer/HKEY_CURRENT_USER/Software/BroadVision/Dynamic Control Center/4.2/Options/Use IIOP Windows レジストリエントリの値を 0 に設定します。
orbix デーモンを実行するすべてのクラスタノードおよび論理ホスト名の IP アドレスを含むように IT_LOCAL_ADDR_LIST プロパティを設定します。次に、bv1to1.conf ファイルに追加する IP アドレスの例を示します。
10.10.102.225
10.10.102.226
10.10.102.222
10.10.102.223
この例では、bv1to1.conf ファイルの汎用セクション export で IT_DAEMON_PORT プロパティの前に次の行を加えます。
IT_LOCAL_ADDR_LIST = "127.0.0.1" + "10.10.102.222" + "10.10.102.223" + "10.10.102.225" + "10.10.102.226" ; |
DCC はフェイルオーバーから回復できません。詳細は、BroadVision のサポートに問い合わせてください。
サーバーポートの衝突 - デフォルトでは、デーモンによって起動されるサーバーが使用できるように IT_DAEMON_SERVER_BASE および IT_DAEMON_SERVER_RANGE プロパティによって指定されるポート番号を orbix デーモンが選択します。はじめてサーバーへの接続を試みる際に、クライアントは orbix デーモンにポート番号を要求します。続いて、orbix デーモンが指定したポートに接続します。クライアントが orbix デーモンにポート番号を要求したあと、ただしクライアントがポートに接続する前にフェイルオーバーが発生すると、クライアントは不正なサーバーに接続する可能性があります。サーバーポートの衝突を防止するには、次に示すオプションのどちらかを試してください。
orbix デーモンが個々のノードに割り当てるポートが重複しないように各ホストの IT_LOCAL_SERVER_BASE プロパティを構成します。たとえば、BroadVision One-To-One Enterprise サーバーと Interaction Manager をクラスタノード A、B、および C で実行する場合、bv1to1.conf ファイルのエントリを次のように設定します。
export ... IT_DAEMON_SERVER_RANGE = "200"; ... site bv { ... node A { export IT_LOCAL_SERVER_BASE = "1300"; ... } node B { export IT_LOCAL_SERVER_BASE = "1500"; # 1300 + 200 ... } node C { export IT_LOCAL_SERVER_BASE = "1700"; # 1500 + 200 ... } ... } |
bv1to1.conf ファイル内の各プロセスエントリに iiop_port パラメータを追加し、サーバーポートエントリの衝突が発生していないことを確認します。iiop_port は文書化されていない BroadVision One-To-One Enterprise サーバーのパラメータであり、どのポートをサーバーが使用すべきかを指定するものです。たとえば、次のプロセスエントリは、cntdb サーバーがポート 1305 を使用するように定義しています。
process cntdb { parameter iiop_port = "1305"; } |
C++ CORBA サーバーは、iiop_port パラメータをサポートします。Java サーバーの場合、BroadVision One-To-One Enterprise 6.0AB 以降のバージョンにアップグレードする必要があります。
BroadVision と Oracle リソースグループが同時にフェイルオーバーする - Oracle を使用していて、BroadVision One-To-One Enterprise バックエンドリソースグループと Oracle リソースグループが同時にフェイルオーバーすると、一部の BroadVision デーモンが再起動に失敗する場合があります。このような再起動の失敗は、Oracle データベースが再起動している間に発生します。BroadVision One-To-One Enterprise リソースは、失敗したデーモンの再起動を成功するまで試みます。