Sun Cluster 3.0 5/02 補足情報

RGOffload リソースを設定する方法 (5/02)

次の変更は、Sun Cluster 3.0 5/02 Update リリースから導入されます。この変更は、今回を含む Sun Cluster 3.0 ソフトウェアの今後のすべての Update リリースに適用されます。

  1. クラスタメンバー上でスーパーユーザーになります。

  2. RGOffload リソースタイプが登録されているかどうかを調べます。

    次のコマンドは、リソースタイプのリストを出力します。


    # scrgadm -p|egrep SUNW.RGOffload
    

  3. 必要であれば、リソースタイプを登録します。


    # scrgadm -a -t SUNW.RGOffload
    

  4. RGOffload リソースで取り外すリソースグループごとに、Desired_primaries をゼロに設定します。


    # scrgadm -c -g offload-rg -y Desired_primaries=0
    

  5. RGOffload リソースを重要なフェイルオーバーリソースグループに追加して、拡張プロパティを設定します。


    Caution - Caution -

    リソースグループを複数のリソースの rg_to_offload リストに追加してはいけません。リソースグループを複数の rg_to_offload リストに追加すると、リソースグループはオフラインになった後にオンラインになるという動作を繰り返すことになります。


    拡張プロパティについては、「RGOffload 拡張プロパティの構成 (5/02)」を参照してください。


    # scrgadm -aj rgoffload-resource -t SUNW.RGOffload -g critical-rg ¥
    -x rg_to_offload=offload-rg-1, offload-rg-2, ... ¥
    -x continue_to_offload=TRUE -x max_offload_retry=15
    


    注 -

    この場合、rg_to_offload 以外の拡張プロパティはデフォルト値で表示されます。rg_to_offload は、お互いに依存しないリソースグループをコンマで区切ったリストです。このリストには、RGOffload リソースを追加するリソースグループが含まれていてはいけません。


  6. RGOffload リソースを有効にします。


    # scswitch -ej rgoffload-resource
    

  7. 重要なフェイルオーバーリソースから RGOffload への依存関係を設定します。


    # scrgadm -c -j critical-resource ¥
    -y Resource_dependencies=rgoffload-resource
    

    Resource_dependencies_weak も使用できます。Resource_dependencies_weak を RGOffload リソースタイプに使用すると、offload-rg の取り外し中にエラーが発生しても、重要なフェイルオーバーリソースを起動できます。

  8. リソースグループを、取り外し可能なオンライン状態にします。


    # scswitch -z -g offload-rg, offload-rg-2, ... -h nodelist
    

    リソースグループは、重要なリソースグループがオフラインであるすべてのノード上でオンラインのままになります。障害モニターは、重要なリソースグループがオンラインであるノード上でリソースグループが動作しないようにします。

    取り外されるリソースグループの Desired_primaries はゼロに設定されているので (手順 4を参照)、-Z オプションを指定しても、このようなリソースグループはオンラインになりません。

  9. 重要なフェイルオーバーリソースグループがオンラインでない場合、オンラインにします。


    # scswitch -Z -g critical-rg
    

例 - RGOffload リソースを構成する

この例では、RGOffload リソース (rgofl)、RGOffload リソースを含む重要なリソースグループ (oracle_rg)、および重要なリソースグループがオンラインになったときに取り外されるスケーラブルリソースグループ (IWS-SC, IWS-SC-2) を構成する方法について説明します。この例では、重要なリソースは oracle-server-rs です。

この例では、oracle_rgIWS-SC、および IWS-SC-2 はクラスタ triped の任意のノード、つまり、phys-triped-1phys-triped-2phys-triped-3 上でマスターできます。


[SUNW.RGOffload リソースタイプが登録されているかどうかを判断する。]
# scrgadm -p|egrep SUNW.RGOffload
 
[必要であれば、リソースタイプを登録する。]
# scrgadm -a -t SUNW.RGOffload
 
[RGOffload リソースで取り外されるリソースグループごとに Desired_primaries をゼロに設定する。]
# scrgadm -c -g IWS-SC-2 -y Desired_primaries=0
# scrgadm -c -g IWS-SC -y Desired_primaries=0
 
[RGOffload リソースを重要なリソースグループに追加して、拡張プロパティを設定する。]
# scrgadm -aj rgofl -t SUNW.RGOffload -g oracle_rg ¥
-x rg_to_offload=IWS-SC,IWS-SC-2 -x continue_to_offload=TRUE ¥
-x max_offload_retry=15
 
[RGOffload リソースを有効にする。]
# scswitch -ej rgofl
 
[重要なフェイルオーバーリソースから RGOffload リソースへの依存関係を設定する。]
# scrgadm -c -j oracle-server-rs -y Resource_dependencies=rgofl
 
[すべてのノード上でリソースグループを、取り外し可能なオンライン状態にする。]
# scswitch -z -g IWS-SC,IWS-SC-2 -h phys-triped-1,phys-triped-2,phys-triped-3
 
[重要なフェイルオーバーリソースグループがオンラインでない場合、オンラインにする。]
# scswitch -Z -g oracle_rg