Sun Cluster 3.1 Data Service for Network File System (NFS) ガイド

Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティの構成

通常、拡張プロパティは、NFS リソースを作成するときにコマンド行から scrgadm -x parameter=value を実行して構成します。『 Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』の「データサービスリソースの管理」で説明されている手順を使用して、これらのプロパティをあとで構成することもできます。Sun Cluster HA for NFS に拡張プロパティを設定する必要はありません。 すべての Sun Cluster プロパティの詳細については、『Sun Cluster 3.1 データサービスの計画と管理』の「標準プロパティ」を参照してください。

Sun Cluster HA for NFS に構成できる拡張プロパティについては、表 1–2を参照してください。拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。ただし、それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。「調整可能」エントリは、いつプロパティを更新できるかを示します。

表 1–2 Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティ

名前/データタイプ 

デフォルト値 

Lockd_nullrpc_timeout (整数)

lockd を検証するときに使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト:120

範囲: 最小 = 60

調整:任意の時点

Monitor_retry_count (整数)

Monitor_retry_ interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。これらのプロパティについては、scrgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

 

初期値: 4

範囲: 0 – 2, 147, 483, 641

–1 は、再試行の数が無限であることを示す。 

調整: 任意の時点

Monitor_retry_interval (整数)

障害モニターの失敗がカウントされる期間 (分)。この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。

 

初期値: 2

範囲: 0 – 2, 147, 483, 641

–1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。  

調整: 任意の時点

Mountd_nullrpc_restart (ブール値)

ヌル rpc 呼び出しに失敗したときに mountd を再起動するかどうかを指定するブール値。

 

初期値: True

範囲: なし

調整:任意の時点

Mountd_ nullrpc_ timeout (整数)

mountd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト:120

範囲: 最小 = 60

調整:任意の時点

Nfsd_ nullrpc_ restart (ブール値)

ヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに nfsd を再起動するかどうかを指定するブール値。

 

初期値: False

範囲: なし

調整:任意の時点

Nfsd_ nullrpc_ timeout (整数)

nfsd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト:120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Rpcbind_ nullrpc_ reboot (ブール値)

rpcbind でのヌルの rpc 呼び出しに失敗したときに、システムを再起動するかどうかを指定するブール値。

 

デフォルト: False

範囲: なし

調整: 任意の時点

Rpcbind_ nullrpc_ timeout (整数)

rpcbind の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト:120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Statd_ nullrpc_ timeout (整数)

statd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

 

初期値: 120

範囲: 最小 = 60

調整:任意の時点