ここでは、ノードとディスクを準備する手順について説明します。
次の手順で、Siebel をインストールして構成するための準備を行います。
すべてのノードでスーパーユーザーになります。
切り替え、またはフェイルオーバーの発生時に Sun Cluster HA for Siebel が正しく起動したり停止するように、/etc/nsswitch.conf ファイルを構成します。
Sun Cluster HA for Siebel が動作する論理ホストをマスターできる各ノードで、次の group エントリのどれかを /etc/nsswitch.conf ファイルに指定します。
group: group: files [NOTFOUND=return] nis group: files [NOTFOUND=return] nisplus |
Sun Cluster HA for Siebel では su — user コマンドを使用して、サービスの起動、停止、検証を行います。
クラスタノードのパブリックネットワークに障害が発生すると、ネットワーク情報ネームサービスが使用不能になることがあります。group に上のどれかのエントリが追加されていると、su(1M) コマンドは、NIS/NIS+ ネームサービスが使用不能であれば、そのネットワーク情報ネームサービスを参照しません。
Siebel ゲートウェイの検証機能が、/home 上のファイルを開こうとしているときにタイムアウトしないようにします。
Siebel ゲートウェイが動作しているノードに、NFS または NIS といったネットワークリソースに依存する /home から始まるパスが設定されているときに、パブリックネットワークで障害が発生すると、Siebel ゲートウェイの検証機能がタイムアウトして、Siebel ゲートウェイリソースがオフラインになってしまいます。パブリックネットワークを利用できないと、Siebel ゲートウェイの検証機能は /home 上のファイルを開こうとしてハングアップし、検証機能がタイムアウトします。
/home 上のファイルを開こうとしているときに、Siebel ゲートウェイの検証機能がタイムアウトしないようにするには、Siebel ゲートウェイになりえるすべてのクラスタノードを次のように構成します。
次のエントリを /etc/nsswitch.conf ファイルの files に設定して組み込みます。
passwd: files group: files publickey: files project: files
/home から始まるパスに関して、NFS または NIS へのあらゆる依存関係を排除します。
この場合、/home パスをローカルにマウントすることも、/home マウントポイントを /export/home または /home から始まらない別の名前に変更することもできます。
/etc/auto_master ファイルで +auto_master の含まれる行をコメントアウトして、 /home エントリがあればすべて auto_home に変更します。
/etc/auto_home ファイルで +auto_home の含まれる行をコメントアウトします。
Siebel 管理者のホームディレクトリを準備します。
各ノードで、データベース管理者グループのエントリを /etc/group ファイルに作成し、グループへの登録が必要なユーザーをグループに追加します。
次の例では、Siebel 管理者グループの名前は siebel です。
グループ ID が Sun Cluster HA for Siebel を実行するすべてのノードで同じであることを確認します。
# siebel:*:521:siebel |
グループエントリをネットワークネームサービスに作成することができます。その場合には、ネットワークネームサービスに依存するのを避けるために、これらのエントリをローカルの /etc/inet/hosts ファイルにも追加します。
各ノードで、Siebel 管理者のエントリを作成します。
次の例では、Siebel 管理者名は siebel です。
次のコマンドでは、/etc/passwd と /etc/shadow ファイルを Siebel 管理者のエントリで更新します。
# useradd -u 121 -g siebel -s /bin/ksh -d /Siebel-home siebel |
Siebel ユーザーエントリが Sun Cluster HA for Siebel の動作するすべてのノードで同じであることを確認します。
Siebel 管理者のデフォルトの環境に Siebel データベースにアクセスするための設定値が含まれていることを確認します。たとえば、Siebel データベースが Oracle 上にある場合、.profile ファイルに指定されている可能性のあるエントリは、次のとおりです。
export ORACLE_HOME=/global/oracle/OraHome export PATH=$PATH:$ORACLE_HOME/bin export LD_LIBRARY_PATH=$ORACLE_HOME/lib:/usr/lib export TNS_ADMIN=$ORACLE_HOME/network/admin export ORACLE_SID=siebeldb |
論理ホスト名と Siebel ゲートウェイリソースを維持するフェイルオーバーリソースグループを作成します。
# scrgadm -a -g failover-rg [-h nodelist] |
論理ホスト名リソースを追加します。
論理ホスト名は、Siebel ゲートウェイと Siebel サーバーの siebenv.sh ファイルで設定された SIEBEL_GATEWAY 環境変数の値と一致していなければなりません。
# scrgadm -a -L -g failover-rg -l logical_hostname |
リソースグループをオンラインにします。
# scswitch -Z -g failover-rg |