この手順を行う前に、必ず次の作業を行ってください。
可用性の高い IP アドレスと名前 (つまり、インストール時に動作するネットワークリソース) を確立します。
高可用性ローカルファイルシステムまたはクラスタファイルシステムにすべての Sybase ASE デバイス (マスターデバイスやシステムデバイスを含む) のデバイスパスを配置します。これらのデバイスパスを次のいずれかのファイルタイプとして構成します。
通常のファイル
raw デバイス
Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ソフトウェアまたは VxVM ソフトウェアが管理するファイル
クラスタファイルシステムまたはローカルファイルシステムにある Sybase ASE サーバーログの場所を配置します。
Sybase ASE 12.0 環境は、データサーバー、バックアップサーバー、モニターサーバー、テキストサーバー、XP サーバーから構成されています。構成が必要なサーバーは、データサーバーだけです。ほかのサーバーを構成するかどうかは任意です。
interfaces ファイルは、クラスタ全体で 1 つしか存在できません。このファイルは $SYBASE ディレクトリに含まれています。ノードごとにファイルのコピーを保持する場合は、ファイルの内容が同一でなければなりません。
Sybase ASE サーバーに接続するすべてのクライアントは、Sybase OpenClient ライブラリとユーティリティーを使って接続します。Sybase ASE ソフトウェアを構成するときに、ネットワークリソースとさまざまなポートの情報を interfaces ファイルに指定してください。クライアントは、この接続情報を使って Sybase ASE サーバーに接続します。
次の手順に従って、Sybase ASE データベース環境を作成します。
GUI ベースのユーティリティー srvbuild を実行して Sybase ASE データベースを作成します。
このユーティリティーは、$SYBASE/ASE_12-0/bin ディレクトリに含まれています。詳細は、Sybase ASE の『Installing Sybase Adaptive Server Enterprise on Sun Solaris 2.x (SPARC)』を参照してください。
データベースが正しくインストールされていることを確認するために、すべてのサーバーが正しく起動するか確認します。
ps(1) コマンドを実行してすべてのサーバーの動作を確認します。エラーがある場合は、Sybase ASE サーバーのログに出力されます。
Sybase ASE システム管理者アカウントのパスワードを設定します。
sa ログインパスワードの変更方法については、『Sybase Adaptive Server Enterprise System Administration Guide』を参照してください。
障害監視に使用する Sybase ASE アカウントを新しく作成します。
障害モニターは、このアカウントを使って次の作業を行うことができます。
システムテーブルのクエリーのサポート。
ユーザーテーブルの作成や更新。
この目的で sa アカウントを使用することは避けてください。
次の例では、障害モニター用の Sybase ASE アカウントを新たに作成します。
# isql -Usa -Psybase -Sasedb 1> use master 2> go 1> create database sc3xdb 2>go 1> sp_addlogin dbmon, dbmonp, sc3xdb 2> go 1> use sc3xdb 2> go 1> sp_changedbowner dbmon 2> go 1> sp_modifylogin dbmon, defdb, sc3xdb 2> go 1> exit |
詳細については、Sun Cluster HA for Sybase ASE 障害モニターを参照してください。
停止ファイルの sa パスワードを更新します。
停止ファイルには sa パスワードが格納されているため、適切なアクセス権でこのファイルを保護するとともに、このファイルを、システム管理者が選択するディレクトリに置く必要があります。停止ファイルの読み取り、書き込み、実行は、sybase ユーザーだけができるようにします。
停止ファイルについては、重要なセキュリティの問題を参照してください。
Sybase ASE データベース環境を作成したら、Sun Cluster HA for Sybase ASE パッケージのインストールへ進みます。