構成の要件 (Sun Cluster 3.1 Data Service for MySQL ガイド)

Sun Cluster 3.1 Data Service for MySQL ガイド

構成の要件

注意 –

次の要件を満たさないと、データサービスの構成がサポートされない場合があります。

ここで示す要件に従って、Sun Cluster HA for MySQL のインストールと構成の計画を行ってください。これらの要件は、Sun Cluster HA for MySQL にのみ適用されます。 Sun Cluster HA for MySQL のインストールと構成を始める前に、次の要件を満たしておく必要があります。

MySQL コンポーネントと依存関係 — Sun Cluster HA for MySQL データサービスは、MySQL インスタンスとそれぞれのコンポーネントを保護するように構成できます。以下、各コンポーネントとコンポーネント間の依存関係について簡単に説明します。

表 1–3 MySQL と依存関係 (-> 記号で示す)


コンポーネント	説明
MySQL サーバー	-> SUNW.HAStoragePlus リソース SUNW.HAStoragePlus リソースは、MySQL のファイルシステムのマウントポイントを管理し、ファイルシステムがマウントされるまでは MySQL が起動しないようにします。

MySQL コンポーネントには 2 つの構成/登録ファイルがあり、ファイルは /opt/SUNWscdhc/util に格納されています。これらのファイルを使用すると、MySQL コンポーネントを Sun Cluster に登録でき、さらに、MySQL インスタンスを登録する準備を行うことができます。

これらのファイル内では、該当する依存関係がすでに適用されています。

例 1–3 Sun Cluster 用の MySQL 構成/登録ファイル

# cd /opt/SUNWscmys
#
# ls -l util
-rwxr-xr-x   1 root     other       1208 Mar 25 13:49 ha_mysql_config
-rwxr-xr-x   1 root     other        820 Mar 25 13:55 ha_mysql_register
-rwxr-xr-x   1 root     other       1105 Apr 16 07:48 mysql_config
-rwxr-xr-x   1 root     other       2993 Apr 11 10:57 mysql_register
#
# more util/*config
::::::::::::::
util/mysql_config
::::::::::::::
#
# Copyright 2003 Sun Microsystems, Inc.  All rights reserved.
# Use is subject to license terms.
# 
# This file will be sourced in by mysql_register and the parameters
# listed below will be used.
#
(日本語訳)
# このファイルは mysql_register によって有効化され、以下のパラメタ
# が使用されます。

# Where is mysql installed (BASEDIR)
(日本語訳)
# mysql のインストール場所 (BASEDIR)  
MYSQL_BASE=

# Mysql admin-user for localhost
(日本語訳)
# ローカルホストの mysql 管理ユーザー
MYSQL_USER=

# Password for mysql admin user
(日本語訳)
# mysql 管理ユーザー用のパスワード
MYSQL_PASSWD=

# Configured logicalhost
(日本語訳)
# 構成済み論理ホスト
MYSQL_HOST=

# Specify a username for a faultmonitor user
(日本語訳)
# 障害モニターユーザーのユーザー名を指定する
FMUSER=

# Pick a password for that faultmonitor user
(日本語訳)
# 障害モニターユーザー用のパスワードを選ぶ
FMPASS=

# Socket name for mysqld ( Should be /tmp/<logical host>.sock )
(日本語訳)
# mysqld のソケット名 ( /tmp/<logical host>.sock )
MYSQL_SOCK=/tmp/<logical host>.sock

# FOR SC3.1 ONLY, Specify the physical hostname for the
# physical NIC that this logicalhostname belongs to for every node in the
# cluster this Resourcegroup can located on.
# IE: The logicalhost lh1 belongs to hme1 for physical-node phys-1 and
# hme3 for  physical-node phys-2. The hostname for hme1 is phys-1-hme1 and
# for hme3 on phys-2 it is phys-2-hme3.
# IE: MYSQL_NIC_HOSTNAME="phys-1-hme1 phys-2-hme3"
(日本語訳)
# SC3.1 に限り、 物理 NIC には物理ホスト名を指定してください。
# SC3.1 の論理ホスト名は、このリソースグループを置くことができる
# クラスタのすべてのノードに属します。
# 例 : 論理ホスト lh1 は、物理ノード phys-1 では hme1 に属し、
# 物理のノード phys-2 では hme3 に属します。hme1 のホスト名は phys-1-hme1、
# phys-2 の hme3 のホスト名は phys-2-hme3 です。
# 例 : MYSQL_NIC_HOSTNAME="phys-1-hme1 phys-2-hme3"
MYSQL_NIC_HOSTNAME=""
::::::::::::::
util/ha_mysql_config
::::::::::::::
#
# Copyright 2003 Sun Microsystems, Inc.  All rights reserved.
# Use is subject to license terms.
# 
# This file will be sourced in by ha_mysql_register and the parameters
# listed below will be used.
(日本語訳)
# このファイルは ha_mysql_register によって有効化され、以下のパラメタ
# が使用されます。
#
# These parameters can be customized in (key=value) form
#
#        RS - name of the resource for the application
#        RG - name of the resource group containing RS
#   BASEDIR - name of the Mysql bin directory
#   DATADIR - name of the Mysql Data directory
# MYSQLUSER - name of the user Mysql should be started of
#        LH - name of the LogicalHostname SC resource
#    FMUSER - name of the Mysql fault monitor user
#    FMPASS - name of the Mysql fault monitor user password
#    LOGDIR - name of the directory mysqld should store it's logfile.
#    CHECK  - should HA-MySQL check MyISAM index files before start YES/NO.
#    HAS_RS - name of the mysql HAStoragePlus SC resource
#
#       The following examples illustrate sample parameters
#       for Mysql
#
#       BASEDIR=/usr/local/mysql
#       DATADIR=/global/mysqldata
#       MYSQLUSER=mysql
#       LH=mysqllh
#       FMUSER=fmuser
#       FMPASS=fmuser
#       LOGDIR=/global/mysqldata/logs
#       CHECK=YES
#
(日本語訳)
# このパラメタは (キー=値) 形式でカスタマイズできます。
#
#        RS - アプリケーションのリソース名
#        RG - RS を含むリソースグループ名
#   BASEDIR - Mysql bin ディレクトリ名
#   DATADIR - Mysql Data ディレクトリ名
# MYSQLUSER - Mysql の起動ユーザー名
#        LH - LogicalHostname SC リソース名
#    FMUSER - Mysql 障害モニターユーザー名
#    FMPASS - Mysql 障害モニターユーザー用のパスワード名
#    LOGDIR - mysqld がログファイルを格納するディレクトリ名
#    CHECK  - HA-MySQL が MyISAM のインデックスファイルをチェックしてからスタート
#             する、YES/NO
#    HAS_RS - mysql HAStoragePlus SC リソース名
#
#       以下に、Mysql のパラメタの例を示します。
#       
#
#       BASEDIR=/usr/local/mysql
#       DATADIR=/global/mysqldata
#       MYSQLUSER=mysql
#       LH=mysqllh
#       FMUSER=fmuser
#       FMPASS=fmuser
#       LOGDIR=/global/mysqldata/logs
#       CHECK=YES
#

RS=
RG=
BASEDIR=
DATADIR=
MYSQLUSER=
LH=
FMUSER=
FMPASS=
LOGDIR=
CHECK=
HAS_RS=
#

my.cnf ファイル— Sun Cluster HA for MySQL データサービスには my.cnf のサンプルファイルが 2 つ (マスター構成用とスレーブ構成用) 用意されています。少なくとも次のパラメータが設定されていることを確認する必要があります。

注 –
my.cnf ファイルは MySQL にとって重要なファイルです。したがって、MySQL のマニュアルを参照して、次のパラメータの設定に関する詳細を確認してください。
- マスター構成のセクション [mysqld] 内の MySQL ファイルmy.cnf
  - bind address には定義済みの論理ホストを設定する必要があります。
  - socket は /tmp/<論理ホスト>.sock として定義する必要があります。
  - binlog-ignore-db は、log-bin オプションが使用されている場合は、sc3_test_database という文字列を含んでいる必要があります。
- スレーブ構成のセクション [mysqld] 内の MySQL ファイル my.cnf
  - bind address には定義済みの論理ホストを設定する必要があります。
  - socket は /tmp/<論理ホスト>.sock として定義する必要があります。
  - binlog-ignore-db は、log-bin オプションが使用されている場合は、sc3_test_database を含んでいる必要があります。
  - master-host は、マスターインスタンスが存在するホスト名です。
  - master-user は、スレーブがマスターに対する識別に使用するユーザー名です。
  - master-password は、スレーブがマスターに対する識別に使用するパスワードです。
  - master-info-file は、複製プロセス中、マスター上のどの場所にいたかを覚えておくためのファイルの場所です。このファイルは、グローバルファイルシステムまたはフェイルオーバーファイルシステムに格納する必要があります。