Sun Cluster Data Service for Network File System (NFS) ガイド (Solaris OS 版)

Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティの構成

通常、拡張プロパティは、NFS リソースを作成するときにコマンド行から scrgadm -x parameter =value を実行して構成します。 『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「データサービスリソースの管理」で説明されている手順を使用して、これらのプロパティをあとで構成することもできます。 Sun Cluster HA for NFS に拡張プロパティを設定する必要はありません。 すべての Sun Cluster プロパティの詳細については、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「標準プロパティ」を参照してください。

Sun Cluster HA for NFS に構成できる拡張プロパティについては、表 1–2 を参照してください。 拡張プロパティによっては、動的に更新できるものもあります。 それ以外の拡張プロパティは、リソースを作成するときにしか更新できません。 「調整」の欄は、各プロパティをいつ更新できるかを示しています。

表 1–2 Sun Cluster HA for NFS 拡張プロパティ

名前/データタイプ 

デフォルト値  

Lockd_nullrpc_timeout (整数)

lockd を検証するときに使用するタイムアウト値 (秒)。

デフォルト: 120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Monitor_retry_count (整数)

Monitor_retry_ interval プロパティで指定された時間の範囲内に、プロセスモニター機能 (PMF) が障害モニターを再起動する回数。 このプロパティは、障害モニターの再起動について制御するのであって、リソースの再起動を制御するわけではありません。 リソースの再起動は、システム定義プロパティの Retry_interval および Retry_count によって制御されます。 これらのプロパティについては、scrgadm(1M) のマニュアルページを参照してください。

デフォルト: 4

範囲: 02,147,483,641

–1 は、再試行の数が無限であることを示す。 

調整: 任意の時点

Monitor_retry_interval (整数)

障害モニターの失敗回数をカウントする期間 (分)。 この期間内に、障害モニターの失敗の数が、拡張プロパティ Monitor_retry_count で指定した値を超えた場合、PMF は障害モニターを再起動しません。

デフォルト: 2

範囲: 02,147,483,641

–1 は、再試行の間隔が無限であることを示す。 

調整: 任意の時点

Mountd_nullrpc_restart (ブール値)

ナル rpc 呼び出しに失敗したときに mountd を再起動するかどうかを指定するブール値。

デフォルト: True

範囲: なし

調整: 任意の時点

Mountd_ nullrpc_ timeout (整数)

mountd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

デフォルト: 120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Nfsd_ nullrpc_ restart (ブール値)

ナルの rpc 呼び出しに失敗したときに nfsd を再起動するかどうかを指定するブール値。

デフォルト: False

範囲: なし

調整: 任意の時点

Nfsd_ nullrpc_ timeout (整数)

nfsd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

デフォルト: 120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Rpcbind_ nullrpc_ reboot (ブール値)

rpcbind でのナルの rpc 呼び出しに失敗したときに、システムを再起動するかどうかを指定するブール値。

デフォルト: False

範囲: なし

調整: 任意の時点

Rpcbind_ nullrpc_ timeout (整数)

rpcbind の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

デフォルト: 120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点

Statd_ nullrpc_ timeout (整数)

statd の検証時に使用するタイムアウト値 (秒)。

 

デフォルト: 120

範囲: 最小 = 60

調整: 任意の時点