表 A–3 に、Sun Cluster で定義されているリソースグループプロパティの内容を示します。
表 A–3 リソースグループプロパティ
プロパティ名 |
説明 |
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Auto_start_on_new_cluster (ブール値) |
このプロパティは、新しいクラスタの形成時にリソースグループマネージャが自動的にリソースグループを起動するかどうかを制御します。 デフォルトは TRUE です。 TRUE に設定した場合、クラスタのすべてのノードが同時に再起動すると、リソースグループマネージャはリソースグループを自動的に起動して Desired_primaries を取得しようとします。 FALSE に設定されている場合、クラスタのすべてのノードが同時に再起動したとき、Resource Group Manager はリソースグループを自動的に起動しません。 カテゴリ: 任意 デフォルト: True 調整:任意の時点 |
Desired_ primaries (整数) |
グループが同時に実行できるノード数として望ましい値。 デフォルトは 1 です。 RG_mode プロパティが Failover の場合、このプロパティの値を 1 より大きく設定することはできません。 RG_mode プロパティが Scalable の場合は、1 より大きな値を設定できます。 カテゴリ: 任意 デフォルト: 1 (上記を参照) 調整:任意の時点 |
Failback (ブール値) |
クラスタのメンバーシップが変更されたとき、グループがオンラインになっているノードセットを再計算するかどうかを示すブール値です。 再計算によって、RGM はグループを優先度の低いノードでオフラインにし、優先度の高いノードでオンラインにします。 カテゴリ: 任意 デフォルト: False 調整: 任意の時点 |
Global_ resources_ used (文字配列) |
クラスタファイルシステムがこのリソースグループ内のリソースによって使用されるかどうかを指定します。 管理者は、すべてのグローバルリソース (アスタリスク記号 *) またはグローバルリソースなし (空の文字列 "") に指定できます。 カテゴリ: 任意 デフォルト: すべてのグローバルリソース 調整:任意の時点 |
Implicit_ network_ dependencies(ブール値) |
True の場合に、グループ内のネットワークアドレスリソースに対し、非ネットワークアドレスリソースの暗黙の強い依存性を RGM が強制することを指定するブール値。 つまり、RGM はグループ内のすべてのネットワークアドレスリソースを起動してからほかのすべてのリソースを起動し、ほかのリソースのあとにネットワークアドレスリソースを停止します。 ネットワークアドレスリソースには、論理ホスト名と共有アドレスリソース型があります。 スケーラブルなリソースグループ内では、このプロパティの影響はありません。これは、スケーラブルなリソースグループにはネットワークアドレスリソースが含まれないからです。 カテゴリ: 任意 デフォルト: True 調整: 無効時 |
Maximum_ primaries (整数) |
グループを同時にオンラインにできるノードの最大数です。 デフォルトは 1 です。 RG_mode プロパティが Failover の場合、このプロパティの値を 1 より大きく設定することはできません。 RG_mode プロパティが Scalable の場合は、1 より大きな値を設定できます。 カテゴリ: 任意 デフォルト: 1 (上記を参照) 調整:任意の時点 |
Nodelist (文字配列) |
グループを優先度順にオンラインにできるクラスタノードをコンマで区切ったリストです。 これらのノードは、リソースグループの稼動系もしくは待機系です。 カテゴリ: 任意 デフォルト: すべてのクラスタノードの順不同のリスト 調整:任意の時点 |
Pathprefix (文字列) |
クラスタファイルシステム内のディレクトリです。グループ内のリソースは、このディレクトリ内に必要な管理ファイルを書き込むことができます。 一部のリソースの必須プロパティです。 各リソースグループの Pathprefix は、一意にする必要があります。 カテゴリ: 任意 デフォルト: 空の文字列 調整:任意の時点 |
Pingpong_interval (整数) |
再構成が生じた場合、あるいは scha_control giveover コマンドまたは関数の実行結果として、どのノードでリソースグループをオンラインにするかを判断するときに RGM が使用する負以外の整数値 (秒)。 再構成において、リソースの START または PRENET_START メソッドがゼロ以外の値で終了、またはタイムアウトによって終了したことが原因で、Pingpong_interval で指定した秒数内に、リソースグループをオンラインにするのを 2 回以上失敗した場合、RGM はそのノードはリソースグループのホストとして不適切だと判断し、別のマスターを捜します。 リソースの scha_control(1HA) コマンドまたは scha_control(3HA) 機能の呼び出しによって、Pingpong_interval で指定した秒数内に特定のノード上でリソースグループがオフラインになった場合、scha_control 呼び出しの結果、そのノードはリソースグループのホストとして不適切だと判断されます。 カテゴリ: 任意 デフォルト: 3,600(1 時間) 調整:任意の時点 |
Resource_ list (文字配列) |
グループ内に含まれるリソースのリストです。 管理者はこのプロパティを直接設定しません。 このプロパティは、管理者がリソースグループにリソースを追加したり、リソースグループからリソースを削除すると、RGM により自動的に更新されます。 カテゴリ: 照会のみ デフォルト: 空のリスト 調整:不可 |
RG_ dependencies (文字配列) |
このグループが依存するリソースグループをコンマで区切ったリストです。 このリストにより、同じノード上のその他のグループをオンラインまたはオフラインにする優先度が指定されます。 別のノードでグループをオンラインにする場合は、このリストは無効です。 カテゴリ: 任意 デフォルト: 空のリスト 調整: 任意の時点 |
RG_description (文字列) |
リソースグループの簡単な説明です。 カテゴリ: 任意 デフォルト: 空の文字列 調整:任意の時点 |
RG_mode (列挙) |
リソースグループがフェイルオーバーグループかスケーラブルグループかを指定します。 このプロパティの値が Failover の場合、RGM はグループの Maximum_primaries プロパティを 1 に設定し、リソースグループが単一のノードでマスターされるように制限します。 このプロパティの値が Scalable の場合、RGM は Maximum_primaries プロパティが 1 より大きい値を持つことを許可し、複数のノードで同時にそのグループをマスターできるようにします。 注: Failover プロパティの値が True のリソースを、RG_mode の値が Scalable のリソースグループに追加することはできません。 カテゴリ: 任意 デフォルト: Maximum_primaries の値が 1 の場合は Failover Maximum_primaries が 1 を超える場合は Scalable 調整:不可 |
RG_name (文字列) |
リソースグループの名前。 これは必須プロパティです。この値は、クラスタ内で一意でなければなりません。 カテゴリ: 必須 デフォルト: なし 調整:不可 |
RG_project_name |
リソースグループに関連付けられた Solaris プロジェクト名。 このプロパティは、CPU の共有、クラスタデータサービスのリソースプールといった Solaris のリソース管理機能に適用できます。 RGM は、リソースグループをオンラインにするとき、Resource_project_name プロパティセットを持たないリソースに対して、このプロジェクトで関連付けられたプロセスを起動します。 プロジェクトデータベース内に存在するプロジェクト名を指定する必要があります (SRM のマニュアルページを参照)。また、root ユーザーは、このプロジェクトのメンバーとして構成されている必要があります。 このプロパティは、Solaris 9 以降のリリースでサポートされます。 Solaris プロジェクト名の詳細は、『Solaris のシステム管理 (資源管理とネットワークサービス)』を参照してください。
カテゴリ: 任意 デフォルト: Default (上記を参照) 調整: 任意の時点 |
RG_state: 各クラスターノード (列挙) |
RGM によって Online、Offline、Pending_online、 Pending_offline、Error_stop_failed に設定され、各クラスタノード上のグループの状態を示します。 RGM の制御下にないときは、グループは管理されていない状態で存在することもできます。 ユーザーは、このプロパティの設定を許可されていません。 カテゴリ: 照会のみ デフォルト: Offline 調整:不可 |