scsetup(1M) ユーティリティーは、scconf(1M) コマンドの対話的なインタフェースです。scsetup は scconf コマンドを生成します。生成されるコマンドについては、各説明の後にある例を参照してください。
Sun Cluster ソフトウェアは、クラスタ内のディスクデバイスやテープデバイスごとに、raw ディスクデバイスグループを自動的に作成します。ただし、クラスタデバイスグループは広域デバイスとしてアクセスされるまでオフラインのままです。
タスク |
参照箇所 |
---|---|
再構成再起動せずに広域デバイス名前空間を更新 - scgdevs(1M) を使用します | |
Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクセットを追加してディスクデバイスグループとして登録 - metaset(1M) を使用します |
「ディスクデバイスグループを追加および登録する (Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager)」 |
Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクデバイスグループを構成から削除 - metaset と metaclear(1M) を使用します |
「ディスクデバイスグループを削除して登録を解除する (Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager )」 |
すべてのディスクデバイスグループからノードを削除 - scconf、metaset、scsetup を使用します。 | |
Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクデバイスグループからノードを削除 - metaset を使用します。 |
「ディスクデバイスグループからノードを削除する (Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager)」 |
SPARC:VERITAS Volume Manager ディスクグループをディスクデバイスグループとして追加 - VxVM コマンドと scsetup(1M) を使用します |
「SPARC: ディスクの初期化時に新しいディスクグループを作成 (VERITAS Volume Manager)」
「SPARC: ディスクをカプセル化する際に新しいディスクグループを作成する (VERITAS Volume Manager)」
「SPARC: 新しいボリュームを既存のディスクデバイスグループに登録する (VERITAS Volume Manager)」
「SPARC: 既存のディスクグループをディスクデバイスグループに変更する (VERITAS Volume Manager)」
「SPARC: ディスクデバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てる (VERITAS Volume Manager)」
「SPARC: ディスクグループをディスクデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」
|
SPARC:VERITAS Volume Manager ディスクデバイスグループを構成から削除 - scsetup を使用して、scconf を生成します。 |
「SPARC: ディスクデバイスグループからボリュームを削除する (VERITAS Volume Manager)」
|
SPARC:VERITAS Volume Manager ディスクデバイスグループにノードを追加 - scsetup を使用して、scconf を生成します。 | |
SPARC:VERITAS Volume Manager ディスクデバイスグループからノードを削除 - scsetup を使用して、scconf を生成します。 | |
raw ディスクデバイスグループからノードを削除 - scconf(1M) を使用します | |
ディスクデバイスグループの属性の変更 - scsetup を使用して、scconf を生成します。 | |
ディスクデバイスグループと属性の表示 - scconf を使用します | |
デバイスグループの二次ノード数の変更 - scsetup を使用して、scconf を生成します。 | |
ディスクデバイスグループの主ノードの切替え - scswitch(1M) を使用します | |
ディスクデバイスグループを保守状態に変更 - metaset または vxdgを使用します。 |
新しい広域デバイスを追加するときに、scgdevs(1M) を実行して手作業で広域デバイス名前空間を更新します。
コマンドを実行するノードがクラスタのメンバーでない場合や、/global/.devices/node@ nodeID ファイルシステムがマウントされていない場合は、scgdevs コマンドを実行しても無効です。
次に、scgdevs が正常に実行された場合に生成される出力例を示します。
# scgdevs Configuring the /dev/global directory (global devices)... obtaining access to all attached disks reservation program successfully exiting |
metaset コマンドを使用して、Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクセットを作成し、このディスクセットを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。ディスクデバイスグループには、ディスクセットを登録するときにディスクセットに割り当てた名前が自動的に割り当てられます。
ディスクセットを作成するディスクに接続されているノードでスーパーユーザーになります。
構成に必要な Solstice DiskSuite メタデバイスや Solaris Volume Manager ボリュームの名前の数を算出し、各ノード上の/kernel/drv/md.confファイルを変更します。
『Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)』の「メタデバイス名またはボリューム名とディスクセットの数を算出する」を参照してください。
metaset コマンドを使用して、Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクセットを追加し、このディスクセットをディスクデバイスグループとして Sun Cluster に登録します。複数所有者のディスクグループを作成するには、–M オプションを使用します。
# metaset -s diskset -a -M -h nodelist |
作成するディスクセットを指定します。
ディスクセットをマスターできるノードの一覧を追加します。
ディスクグループを複数所有者として指定します。
metaset コマンドを実行して設定した Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager デバイスグループは、そのデバイスグループに含まれるノード数に関わらず、デフォルトで二次ノードになります。二次ノード数を変更するには、デバイスグループを作成したあとで scsetup(1M) ユーティリティーを使用します。ディスクのフェイルオーバーの詳細については、「デバイスグループの二次ノードの希望数を変更する」を参照してください。
ディスクデバイスグループが追加されたことを確認します。
ディスクデバイスグループ名は metaset に指定したディスクセット名と一致します。
# scconf -p | grep disk-device-group |
次は、ディスクセットとディスクデバイスグループを作成して、ディスクデバイスグループが作成されたことを確認する例です。
# metaset -s dg-schost-1 -a -h phys-schost-1 # scconf -p | grep dg-schost-1 デバイスグループ名: dg-schost-1 |
ディスクデバイスグループとは、Sun Cluster に登録している Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクセットのことです。Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクデバイスグループを削除するには、metaclear と metaset コマンドを使用します。これらのコマンドは、Sun Cluster ディスクデバイスグループと同じ名前を持つディスクデバイスグループを削除して、ディスクグループの登録を解除します。
ディスクセットを削除する方法については、Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager のマニュアルを参照してください。
すべてのディスクデバイスグループの潜在的な主ノードからクラスタノードを削除する場合は、この手順を使用します。
すべてのディスクデバイスグループの潜在的な主ノードとして削除を行うノード上でスーパーユーザーになります。
削除するノードがメンバーになっているディスクデバイスグループを確認します。
各ディスクデバイスグループの Device group node list からこのノード名を検索します。
# scconf -p | grep "Device group" |
手順 2 で特定したディスクデバイスグループの中に、デバイスグループタイプが SDS/SVM のものがあるかどうかを確認します。
ある場合は、「ディスクデバイスグループからノードを削除する (Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager)」の各手順を実行します。
ない場合は、手順 4に進みます。
手順 2 で特定したディスクデバイスグループの中に、デバイスグループタイプが VxVM のものがあるかどうかを確認します。
ある場合は、「SPARC: ディスクデバイスグループからノードを削除する (VERITAS Volume Manager)」の各手順を実行します。
ない場合は、手順 5 に進みます。
削除するノードがメンバーになっている raw ディスクデバイスグループを特定します。
次のコマンドの -pvv には、2 つの「v」が指定されています。raw ディスクデバイスグループを表示するためには、2 つめの「v」が必要です (1 つめの「v」は出力を冗長形式にするためのオプションです)。
# scconf -pvv | grep "Device group" |
手順 5 で表示されたディスクデバイスグループのリストの中に、デバイスグループタイプが Disk、Local_Disk、またはこの両方に該当するものがあるかどうかを確認します。
ある場合は、「SPARC: raw ディスクデバイスグループからノードを削除する」の各手順を実行します。
ない場合は、手順 7 に進みます。
すべてのディスクデバイスグループの潜在的な主ノードのリストからノードが削除されていることを確認します。
ノードがどのディスクデバイスグループの潜在的な主ノードのリストにも存在しなければ、このコマンドは何も返しません。
# scconf -pvv | grep "Device group" | grep nodename |
Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクデバイスグループの潜在的な主ノードのリストからクラスタノードを削除するには、次の手順を使用します。ノードを削除したいディスクグループデバイスごとに metaset コマンドを繰り返します。
ノードがまだディスクデバイスグループのメンバーであり、かつ、このディスクデバイスグループが Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクデバイスグループであることを確認します。
Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager のディスクデバイスグループは、デバイスグループタイプが SDS/SVM のものです。
phys-schost-1% scconf -pv | grep '(global-galileo)' (global-galileo) デバイスグループのタイプ: SDS/SVM (global-galileo) デバイスグループの有効なフェイルバック: no (global-galileo) デバイスグループノードリスト: phys-schost-1, phys-schost-2 (global-galileo) Diskset name: global-galileo phys-schost-1% |
どのノードがデバイスグループの現在の主ノードであるかを特定します。
# scstat -D |
変更したいディスクデバイスグループを所有しているノードでスーパーユーザーになります。
ディスクデバイスグループからこのノードのホスト名を削除します。
# metaset -s setname -d -h nodelist |
ディスクデバイスグループの名前を指定します。
-h で指定されたノードをディスクデバイスグループから削除します。
ディスクデバイスグループをマスターできるノード群からこのノードを削除します。
更新が完了するまでに数分間かかることがあります。
コマンドが正常に動作しない場合は、コマンドに -f (Force) オプションを追加します。
# metaset -s setname -d -f -h nodelist |
潜在的な主ノードとしてノードを削除するディスクデバイスグループごとに手順 4 を繰り返します。
ディスクデバイスグループからノードが削除されたことを確認します。
ディスクデバイスグループ名は metaset に指定したディスクセット名と一致します。
phys-schost-1% scconf -pv | grep devicegroup デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1, phys-schost-2 |
次に、ディスクデバイスグループ構成からホスト名 phys-schost-2 を削除する例を示します。この例では、指定したディスクデバイスグループから phys-schost-2 を潜在的な主ノードとして削除します。ノードの削除を確認するには、scstat-D コマンドを実行し、削除したノードが画面に表示されていないことを確認します。
[ノードの Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクデバイスグループ (2) を確認する:] # scconf -pv | grep Device デバイスグループ名: dg-schost-1 デバイスグループのタイプ: SDS/SVM デバイスグループの有効なフェイルバック: no デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1, phys-schost-2 デバイスグループの順序つきノードリスト: yes デバイスグループのディスクセット名: dg-schost-1 [ディスクデバイスグループの現在のプライマリノードを確認する:] # scstat -D -- デバイスグループのサーバー -- デバイスグループ プライマリ セカンダリ ------------ ------- --------- デバイスグループのサーバー: dg-schost-1 phys-schost-1 phys-schost-2 [ディスクデバイスグループを現在所有しているノードでスーパーユーザーになる.] [ディスクデバイスグループからホスト名を削除する:] # metaset -s dg-schost-1 -d -h phys-schost-2 [ノードが削除されたことを確認する:] phys-schost-1% scconf -pv | grep dg-schost-1 -- デバイスグループのサーバー -- デバイスグループ プライマリ セカンダリ ------------ ------- --------- デバイスグループのサーバー: dg-schost-1 phys-schost-1 |
クラスタにディスクセットを 3 つ以上作成する場合は、ディスクセットを作成する前に次の各手順を行う必要があります。これらの手順は、ディスクセットを初めてインストールする場合でも、完全に構成されているクラスタにディスクセットをさらに追加する場合でも必要です。
md_nsets 変数が十分に大きな値であることを確認します。この値は、クラスタに作成する予定のディスクセットの合計数より大きな値である必要があります。
クラスタの任意のノードで、/kernel/drv/md.conf ファイルの md_nsets 変数の値を検査します。
クラスタ内にあるディスクセットの数が md_nsets の既存の値から 1 を引いた値よりも大きい場合、各ノード上で md_nsets の値を増やします。
ディスクセットの最大数は md_nsets の値から 1 を引いた値です。md_nsets に設定できる最大値は 32 です。
クラスタの各ノードの /kernel/drv/md.conf ファイルが同じであるかを確認します。
このガイドラインに従わないと、重大な Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager エラーが発生し、データが失われることがあります。
ノードのどれか 1 つでクラスタを停止します。
# scshutdown -g0 -y |
クラスタ内にある各ノードを再起動します。
SPARC:
ok boot |
x86:
<<< Current Boot Parameters >>> Boot path: /pci@0,0/pci8086,2545@3/pci8086,1460@1d/pci8086,341a@ 7,1/sd@0,0:a Boot args: Type b [file-name] [boot-flags] <ENTER> to boot with options or i <ENTER> to enter boot interpreter or <ENTER> to boot with defaults <<< timeout in 5 seconds >>> Select (b)oot or (i)nterpreter: b |
クラスタの各ノードで devfsadm(1M) コマンドを実行します。
このコマンドは、すべてのノードで同時に実行できます。
クラスタのノードの 1 つで、scgdevs (1M) コマンドを実行します。
ディスクセットの作成に移る前に、各ノードで scgdevs コマンドが終了しているかを確認します。
ノードの 1 つで scgdevs コマンドを実行すると、このコマンドはリモートから自分自身をすべてのノードで呼び出します。scgdevs コマンドが処理を終了したかどうかを確認するには、クラスタの各ノードで次のコマンドを実行します。
% ps -ef | grep scgdevs |
次の手順は、ディスクを初期化する場合にのみ必要となります。ディスクをカプセル化する場合は、「SPARC: ディスクをカプセル化する際に新しいディスクグループを作成する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
VxVM ディスクグループを追加したら、ディスクデバイスグループを登録する必要があります。
VxVM を使用して Oracle Parallel Server or Oracle Real Application Clusters 用の共有ディスクグループを設定する場合、『VERITAS Volume Manager Administrator's Reference Guide』に説明されている VxVM のクラスタ機能を使用します。
追加しようとしているディスクグループを構成するディスクに物理的に接続されている任意のクラスタノード上でスーパーユーザーになります。
VxVM のディスクグループとボリュームを作成します。
ディスクグループとボリュームは任意の方法で作成してください。
ミラー化したボリュームを設定している場合、ダーティーリージョンログ (DRL) を使用すると、ノードに障害が発生してからボリュームが回復するまでの時間を短縮できます。ただし、DRL を使用すると I/O スループットが低下することがあります。
この手順を完了する方法については、VERITAS Volume Manager のマニュアルを参照してください。
VxVM ディスクグループを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。
詳細は、「SPARC: ディスクグループをディスクデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
Oracle Parallel Server or Oracle Real Application Clusters 用の共有ディスクグループをクラスタフレームワークに登録してはいけません。
次の手順は、ディスクをカプセル化する場合にのみ必要となります。ディスクを初期化する場合は、「SPARC: ディスクの初期化時に新しいディスクグループを作成 (VERITAS Volume Manager)」の手順を使用します。
ルート以外のディスクを Sun Cluster ディスクデバイスグループに変更するには、そのディスクを VxVM ディスクグループとしてカプセル化してから、そのディスクグループを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。
ディスクのカプセル化は、VxVM ディスクグループを初めて作成するときのみサポートされています。VxVM ディスクグループを作成して、Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録した後は、そのディスクグループには、初期化してもよいディスクだけを登録します。
VxVM を使用して Oracle Parallel Server or Oracle Real Application Clusters 用の共有ディスクグループを設定する場合、『VERITAS Volume Manager Administrator's Reference Guide』に説明されている VxVM のクラスタ機能を使用します。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
/etc/vfstab ファイルに、カプセル化されたディスクのファイルシステムのエントリがある場合は、mount at boot オプションを必ず no に設定します。
ディスクがカプセル化されて Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録された後は、この設定を yes に設定し直します。
ディスクをカプセル化します。
vxdiskadm のメニューまたはグラフィカルユーザーインタフェースを使用して、ディスクをカプセル化します。VxVM では、2 つの空きパーティションのほかに、ディスクの始点または終端に未割当てのシリンダが必要です。また、スライス 2 をディスク全体に設定する必要もあります。詳細は、vxdiskadm のマニュアルページを参照してください。
ノードを停止して再起動します。
scswitch(1M) コマンドを使用して、すべてのリソースグループとデバイスグループを主ノードから次の優先ノードに切り替えます。shutdown を使用して、ノードを停止して再起動します。
# scswitch -S -h node[,...] # shutdown -g0 -y -i6 |
必要であれば、すべてのリソースグループとデバイスグループを元のノードにスイッチバックします。
リソースグループとデバイスグループが、もともと主ノードにフェイルバックするように構成されていた場合、この手順は必要ありません。
# scswitch -z -D disk-device-group -h node[,...] # scswitch -z -g resource-group -h node[,...] |
VxVM ディスクグループを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。
詳細は、「SPARC: ディスクグループをディスクデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
Oracle Parallel Server or Oracle Real Application Clusters 用の共有ディスクグループをクラスタフレームワークに登録してはいけません。
手順 2 で mount at boot オプションを no に設定した場合は、yes に戻してください。
新しいボリュームを既存の VxVM ディスクデバイスグループに追加する場合、次の手順は、オンラインであるディスクデバイスグループの主ノードから実行します。
ボリュームを追加したあとで、「SPARC: ディスクグループの構成変更を登録する (VERITAS Volume Manager)」の手順に従って構成変更の内容を登録する必要があります。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
新しいボリュームを追加するディスクデバイスグループの主ノードを確認します。
# scstat -D |
ディスクデバイスグループがオフラインである場合、デバイスグループをオンラインにします。
# scswitch -z -D disk-device-group -h node[,...] |
指定したデバイスグループを切り替えます。
ディスクデバイスグループの切替え先のノードの名前を指定します。このノードが新しい主ノードになります。
主ノード (ディスクデバイスグループを現在マスターしているノード) から、ディスクグループに VxVM ボリュームを作成します。
VxVM ボリュームの作成方法は、VERITAS Volume Manager のマニュアルを参照してください。
VxVM ディスクグループに加えた変更を登録し、広域名前空間を更新します。
DPM
既存の VxVM ディスクグループを Sun Cluster ディスクデバイスグループに変更するには、ディスクグループを現在のノードにインポートしてから、そのディスクグループを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
VxVM ディスクグループを現在のノードにインポートします。
# vxdg import diskgroup |
VxVM ディスクグループを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。
詳細は、「SPARC: ディスクグループをディスクデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
マイナー番号が他のディスクグループと衝突してディスクデバイスグループの登録が失敗する場合、新しいディスクグループに未使用の新しいマイナー番号を割り当てる必要があります。新しいマイナー番号を割り当てた後で、登録手順を再度実行し、ディスクグループを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
使用中のマイナー番号を確認します。
# ls -l /global/.devices/node@nodeid/dev/vx/dsk/* |
新しいディスクグループのベースとなるマイナー番号として、使用されていない別の 1000 の倍数を選択します。
ディスクグループに新しいマイナー番号を割り当てます。
# vxdg reminor diskgroup base-minor-number |
VxVM ディスクグループを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。
詳細は、「SPARC: ディスクグループをディスクデバイスグループとして登録する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
次の例は、マイナー番号 16000 から 16002 と 4000 から 4001 が使用されていることを示しています。ここでは、vxdg reminor コマンドを使用して新しいディスクデバイスグループにベースとなるマイナー番号 5000 を割り当てています。
# ls -l /global/.devices/node@nodeid/dev/vx/dsk/* /global/.devices/node@nodeid/dev/vx/dsk/dg1 brw------- 1 root root 56,16000 Oct 7 11:32 dg1v1 brw------- 1 root root 56,16001 Oct 7 11:32 dg1v2 brw------- 1 root root 56,16002 Oct 7 11:32 dg1v3 /global/.devices/node@nodeid/dev/vx/dsk/dg2 brw------- 1 root root 56,4000 Oct 7 11:32 dg2v1 brw------- 1 root root 56,4001 Oct 7 11:32 dg2v2 # vxdg reminor dg3 5000 |
次の手順では、scsetup(1M) ユーティリティーを使用して、関連付けられている VxVM ディスクグループを Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録します。
ディスクデバイスグループをクラスタに登録した後は、VxVM コマンドを使用して VxVM ディスクグループをインポートまたはデポートしないでください。VxVM ディスクグループやボリュームに変更を加えた場合は、「SPARC: ディスクグループの構成変更を登録する (VERITAS Volume Manager)」の手順に従って、ディスクデバイスグループの構成変更を登録してください。この手順によって、広域名前空間が正しい状態になります。
VxVM ディスクデバイスグループを登録するには以下が必要です。
クラスタ内の任意のノードでのスーパーユーザー特権。
ディスクデバイスグループとして登録する VxVM ディスクグループの名前
ディスクデバイスグループをマスターするノードの優先順位
ディスクデバイスグループの二次ノードの希望数
優先順位を指定する場合は、最優先ノードが停止した後にクラスタに復帰するときに、ディスクデバイスグループを最優先ノードにスイッチバックするかどうかも指定します。
ノードの優先順位とフェイルバックのオプションの詳細については、scconf(1M) のマニュアルページを参照してください。
主ノード以外のクラスタノード (スペア) から二次ノードへの移行ノードの優先順位では通常、デバイスグループの二次ノードのデフォルト数は 1 に設定されます。デフォルトの設定では、主ノードが通常の動作中に複数の二次ノードをチェックすることによって発生する性能の低下を最小限に抑えます。たとえば、4 ノードクラスタでは、デフォルトで、1 つが主ノード、1 つが二次ノード、そして 2 つがスペアノードに構成されます。「SPARC: 二次ノードの希望数を設定する (VERITAS Volume Manager)」も参照してください。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
scsetup ユーティリティーを実行します。
# scsetup |
メインメニューが表示されます。
4 (デバイスグループとボリューム) を入力して、VxVM ディスクデバイスグループで作業します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
1 (VxVM ディスクグループをデバイスグループとして登録) を選択して、VxVM ディスクデバイスグループを登録します。
指示に従って、Sun Cluster ディスクデバイスグループとして登録する VxVM ディスクグループの名前を入力します。
Oracle Parallel Server/Real Application Clusters 用の共有ディスクグループを VxVM を使用して設定した場合、この共有ディスクグループをクラスタフレームワークに登録してはいけません。『VERITAS Volume Manager Administrator's Reference Guide』に説明されている VxVM のクラスタ機能を使用します。
ディスクデバイスグループを登録しようとしたときに、次のようなエラーが表示された場合は、ディスクデバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てます。
scconf: Failed to add device group - in use |
ディスクデバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てる方法については、「SPARC: ディスクデバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てる (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。この手順によって、既存のディスクデバイスグループが使用しているマイナー番号と衝突しない、新しいマイナー番号を割り当てることができます。
ディスクデバイスグループが登録され、オンラインになったことを確認します。
ディスクデバイスグループが適切に登録されている場合、次のコマンドを使用すると、新しいディスクデバイスグループの情報が表示されます。
# scstat -D |
クラスタに登録されている VxVM ディスクグループまたはボリュームの構成情報を変更した場合、scsetup(1M) を使用してディスクデバイスグループの同期をとる必要があります。このような構成変更には、ボリュームの追加や削除、既存ボリュームのグループ、所有者、アクセス権の変更などがあります。構成変更後に登録を行うと、広域名前空間が正しい状態になります。「広域デバイス名前空間を更新する」を参照してください。
次に、scsetup で VxVM ディスクデバイスグループ (dg1) を登録する際に生成される scconf コマンドの例と、その検証手順を示します。この例では、VxVM ディスクグループとボリュームは以前に作成されたものと想定しています。
# scsetup scconf -a -D type=vxvm,name=dg1,nodelist=phys-schost-1:phys-schost-2 # scstat -D -- デバイスグループのサーバー -- デバイスグループ プライマリ セカンダリ ------------ ------- --------- デバイスグループのサーバー: dg1 phys-schost-1 phys-schost-2 -- デバイスグループの状態 -- デバイスグループ 状態 ------------ ------ デバイスグループの状態: dg1 Online |
VxVM ディスクデバイスグループ上にクラスタファイルシステムを作成する場合は、「クラスタファイルシステムを追加する」を参照してください。
マイナー番号に問題がある場合は、「SPARC: ディスクデバイスグループに新しいマイナー番号を割り当てる (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
VxVM ディスクグループやボリュームの構成情報を変更したときは、Sun Cluster ディスクデバイスグループに構成変更を登録する必要があります。この登録によって、広域名前空間が正しい状態になります。
クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。
scsetup(1M) ユーティリティーを実行します。
# scsetup |
メインメニューが表示されます。
4 (デバイスグループとボリューム) を入力して、VxVM ディスクデバイスグループで作業します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
2 (VxVM デバイスグループのボリューム情報の同期をとる) を選択して、構成の変更を登録します。
指示に従って、構成を変更した VxVM ディスクグループ名を入力します。
次に、scsetup で VxVM ディスクデバイスグループ (dg1) の変更を登録する際に生成される scconf コマンドの例を示します。この例では、VxVM ディスクグループとボリュームは以前に作成されたものと想定しています。
# scsetup scconf -c -D name=dg1,sync |
numsecondaries プロパティーは、主ノードに障害が発生した場合にデバイスグループをマスターできる、デバイスグループ内のノード数を指定します。デバイスサービスの二次ノードのデフォルト数は 1 です。この値には、1 からデバイスグループ内で動作している主ノード以外のプロバイダノード数までの任意の整数を設定できます。
この設定は、クラスタの性能と可用性のバランスをとるための重要な要因になります。たとえば、二次ノードの希望数を増やすと、クラスタ内で同時に複数の障害が発生した場合でも、デバイスグループが生き残る可能性が増えます。しかし、二次ノード数を増やすと、通常の動作中の性能が一様に下がります。通常、二次ノード数を減らすと、性能が上がりますが、可用性が下がります。しかし、二次ノード数を増やしても、必ずしも、当該のファイルシステムまたはデバイスグループの可用性が上がるわけではありません。詳細については、『Sun Cluster の概念 (Solaris OS 版)』の第 3 章「重要な概念 - システム管理者とアプリケーション開発者」を参照してください。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
scsetup(1M) ユーティリティーを実行します。
# scsetup |
メインメニューが表示されます。
4 (デバイスグループとボリューム) を入力して、VxVM ディスクデバイスグループで作業します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
6 (デバイスグループのキープロパティー変更) を選択して、デバイスグループの重要なプロパティーを変更します。
「デバイスグループのプロパティー変更メニュー」が表示されます。
2 (numsecondaries プロパティーを変更) を選択して、二次ノードの希望数を変更します。
指示に従って、ディスクデバイスグループに構成したい二次ノードの希望数を入力します。適切な値を入力すると、対応する scconf コマンドが実行されます。そして、ログが出力され、ユーザーは前のメニューに戻ります。
scconf -p コマンドを使用して、デバイスグループの構成を確認します。
# scconf -p | grep Device デバイスグループ名: dg-schost-1 デバイスグループのタイプ: VxVM デバイスグループの有効なフェイルバック: yes デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1,phys-schost-2, phys-schost-3 デバイスグループの順序つきノードリスト: yes デバイスグループの希望のセカンダリ数: 1 デバイスグループのディスクセット名: dg-schost-1 |
VxVM ディスクグループ、または、クラスタに登録されているボリュームの構成情報を変更した場合、scsetup を使用してディスクデバイスグループを登録する必要があります。このような構成変更には、ボリュームの追加や削除、既存ボリュームのグループ、所有者、アクセス権の変更などがあります。構成変更後に登録を行うと、広域名前空間が正しい状態になります。「広域デバイス名前空間を更新する」を参照してください。
ディスクデバイスグループの主ノードと状態を確認します。
# scstat -D |
次に、デバイスグループ (diskgrp1) の二次ノードの希望数を構成するときに、scsetup によって生成される scconf コマンドの例を示します。デバイスグループを作成したあとで二次ノードの希望数を変更する方法については、「デバイスグループの二次ノードの希望数を変更する」を参照してください。
# scconf -a -D type=vxvm,name=diskgrp1,nodelist=host1:host2:host3\ ,preferenced=true,failback=enabled,numsecondaries=2 |
ディスクデバイスグループからボリュームを削除したあとは、「SPARC: ディスクグループの構成変更を登録する (VERITAS Volume Manager)」の手順に従って、ディスクデバイスグループに構成の変更を登録する必要があります。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
ディスクデバイスグループの主ノードを確認します。
# scstat -D |
ディスクデバイスグループがオフラインのときは、オンラインにします。
# scswitch -z -D disk-device-group -h node |
切り替えを実行します。
切り替えるデバイスグループを指定します。
切り替え先のノードの名前を指定します。このノードが新しい主ノードになります。
主ノード (ディスクデバイスグループを現在マスターしているノード) から、ディスクグループの VxVM ボリュームを削除します。
# vxedit -g diskgroup -rf rm volume |
ボリュームが含まれる VxVM ディスクグループを指定します。
指定したボリュームを削除します。-r オプションは、処理を再帰的に繰り返す指定です。-f オプションは、有効に設定されているボリュームを削除する場合に必要です。
scsetup(1M) を使用して、ディスクデバイスグループの構成変更を登録し、広域名前空間を更新します
「SPARC: ディスクグループの構成変更を登録する (VERITAS Volume Manager)」を参照してください。
Sun Cluster ディスクデバイスグループを削除すると、対応する VxVM ディスクグループはデポートされます(消去されるわけではない)。ただし、VxVM ディスクグループが引き続き存在していても、再登録しない限りクラスタで使用することはできません。
次の手順では、scsetup(1M) ユーティリティーを使用して、VxVM ディスクグループを削除して、Sun Cluster ディスクデバイスグループから登録を解除します。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
ディスクデバイスグループをオフラインにします。
# scswitch -F -D disk-device-group |
ディスクデバイスグループをオフラインにします。
オフラインにするデバイスグループを指定します。
scsetup ユーティリティーを実行します。
メインメニューが表示されます。
# scsetup |
4 (デバイスグループとボリューム) を入力して、VxVM デバイスグループで作業を行います。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
3 (VxVM デバイスグループ登録を解除) を選択して、VxVM デバイスグループの登録を解除します。
指示に従って、登録を解除する VxVM ディスクグループを入力します。
次に、VxVM ディスクデバイスグループ dg1 をオフラインにして、scsetup でディスクデバイスグループの削除と登録の解除を行う際に生成される scconf コマンドの例を示します。
# scswitch -F -D dg1 # scsetup scconf -r -D name=dg1 |
この手順では、scsetup(1M) ユーティリティーを使用してディスクデバイスグループにノードを追加します。
VxVM ディスクデバイスグループにノードを追加するには以下が必要です。
クラスタ内のノードでのスーパーユーザー特権
ノードの追加先の VxVM デバイスグループの名前
追加するノードの名前または ノード ID
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
プロンプトで、scsetup コマンドを入力します。
# scsetup |
メインメニューが表示されます。
4 (デバイスグループとボリューム) を入力して、VxVM ディスクデバイスグループで作業します。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
4 (ノードを VxVM デバイスグループに追加) を選択して、VxVM ディスクデバイスグループにノードを追加します。
指示に従って、デバイスグループ名とノード名を入力します。
ノードが追加されたことを確認します。
次のコマンドを実行し、表示される新しいディスクのデバイスグループ情報を確認します。
# scconf -p |
次に、scsetup で VxVM ノード (phys-schost-3) を VxVM ディスクデバイスグループ (dg1) に追加する際に生成される scconf コマンドと、その検証手順の例を示します。
# scsetup scconf a D type=vxvm,name=dg1,nodelist=phys-schost-3 # scconf -p デバイスグループ名: dg1 デバイスグループのタイプ: VXVM デバイスグループの有効なフェイルバック: yes デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1, phys-schost-3 |
VERITAS Volume Manager (VxVM) ディスクデバイスグループ (ディスクグループ) の潜在的な主ノードリストからクラスタノードを削除する場合は、この手順を使用します。
ノードがまだグループのメンバーであり、かつ、グループが VxVM デバイスグループであることを確認します。
デバイスグループタイプ VxVM は VxVM ディスクデバイスグループを示します。
phys-schost-1% scconf -pv | grep '(global-galileo)' (global-galileo) デバイスグループのタイプ: VxVM (global-galileo) デバイスグループの有効なフェイルバック: no (global-galileo) デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1, phys-schost-2 (global-galileo) ディスクセット名: global-galileo phys-schost-1% |
現在のクラスタメンバーノードでスーパーユーザーになります。
scsetup(1M) コマンドを実行します。
# scsetup |
メインメニューが表示されます。
4 (デバイスグループとボリューム) を入力して、ディスクデバイスグループを再構成します。
5 (VxVM デバイスグループからノードを削除) を選択して、VxVM ディスクデバイスグループからノードを削除します。
プロンプトに従って、ディスクデバイスグループからクラスタノードを削除します。次の情報を入力するよう求められます。
VxVM のデバイスグループ
ノード名
ノードが VxVM のディスクデバイスグループから削除されていることを確認します。
# scconf -p | grep Device |
この例では、dg1 という VxVM のディスクデバイスグループから phys-schost-1 というノードを削除します。
[ノードの VxVM ディスクデバイスグループを確認する:] # scconf -p | grep Device デバイスグループ名: dg1 デバイスグループのタイプ: VxVM デバイスグループの有効なフェイルバック: no デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1, phys-schost-2 デバイスグループのディスクセット名: dg1 [スーパーユーザーになり scsetup ユーティリティーを実行する:] # scsetup 「デバイスグループとボリューム」を選択し、次に「VxVM デバイスグループからノードを削除」を 選択する プロンプトが表示されたら「yes」と答える 次の情報が必要となる 項目: 例: VxVM device group name dg1 node names phys-schost-1 [scconf コマンドが適切に実行されたことを確認する:] scconf -r -D name=dg1,nodelist=phys-schost-1 コマンドの実行が正常に終了する scsetup デバイスグループメニューとメインメニューを終了する [ノードが削除されたことを確認する:] # scconf -p | grep Device デバイスグループ名: dg1 デバイスグループのタイプ: VxVM デバイスグループの有効なフェイルバック: no デバイスグループのノードリスト: phys-schost-2 ディスクグループのディスクセット名: dg1 |
VERITAS Volume Manager (VxVM) ディスクデバイスグループ (ディスクグループ) の潜在的な主ノードリストからクラスタノードを削除する場合は、この手順を使用します。
raw ディスクデバイスグループの潜在的主ノードリストからクラスタノードを削除する場合は、この手順を使用します。
削除するノード以外のクラスタノードでスーパーユーザーになります。
削除するノードに接続されているディスクデバイスグループを特定します。
Device group node list エントリからこのノード名を探します。
# scconf -pvv | grep nodename | grep "Device group node list" |
手順 2 で特定したディスクデバイスグループのうち、どれが raw ディスクデバイスグループであるかを特定します。
raw ディスクデバイスグループのデバイスグループタイプは Disk か Local_Disk です。
# scconf -pvv | grep group-type |
すべての Local_Disk raw ディスクデバイスグループの localonly プロパティーを無効にします。
# scconf -c -D name=rawdisk-device-group,localonly=false |
localonlyプロパティーの詳細については、scconf_dg_rawdisk(1M) のマニュアルページを参照してください。
削除するノードに接続されているすべての raw ディスクデバイスグループの localonly プロパティーが無効になっていることを確認します。
デバイスグループタイプ Disk は、この raw ディスクデバイスグループの localonly プロパティーが無効になっていることを表します。
# scconf -pvv | grep group-type |
手順 3 で特定したすべての raw ディスクデバイスグループからノードを削除します。
この手順は、削除するノードに接続されている raw ディスクデバイスグループごとに行う必要があります。
# scconf -r -D name=rawdisk-device-group,nodelist=nodename |
この例では、raw ディスクデバイスグループからノード (phys-schost-2) を削除します。すべてのコマンドは、クラスタの別のノード (phys-schost-1) から実行します。
[削除したいノードに接続されているディスクデバイスグループを識別する:] phys-schost-1# scconf -pvv | grep phys-schost-2 | grep "Device group node list" (dsk/d4) Device group node list: phys-schost-2 (dsk/d2) Device group node list: phys-schost-1, phys-schost-2 (dsk/d1) Device group node list: phys-schost-1, phys-schost-2 [raw ディスクデバイスグループを識別する:] phys-schost-1# scconf -pvv | grep Disk (dsk/d4) Device group type: Local_Disk (dsk/d8) Device group type: Local_Disk [ノード上の各ローカルディスクに対して localonly フラグを無効にする:] phys-schost-1# scconf -c -D name=dsk/d4,localonly=false [localonly フラグが無効になったことを確認する:] phys-schost-1# scconf -pvv | grep Disk (dsk/d4) Device group type: Disk (dsk/d8) Device group type: Local_Disk [すべての raw ディスクデバイスグループからノードを削除する:] phys-schost-1# scconf -r -D name=dsk/d4,nodelist=phys-schost-2 phys-schost-1# scconf -r -D name=dsk/d2,nodelist=phys-schost-2 phys-schost-1# scconf -r -D name=dsk/d1,nodelist=phys-schost-2 |
ディスクデバイスグループの主所有権を確立する方法は、preferenced という所有権設定属性の設定にもとづきます。この属性を設定していない場合は、ほかで所有されていないディスクデバイスグループの主所有者が、そのグループ内のディスクへのアクセスを試みる最初のノードになります。一方、この属性を設定してある場合は、ノードが所有権の確立を試みる優先順位を指定する必要があります。
preferenced 属性を無効にすると、failback 属性も自動的に無効に設定されます。ただし、preferenced 属性を有効または再有効にする場合は、failback 属性を有効にするか無効にするかを選択できます。
preferenced 属性を有効または再有効にした場合は、主所有権の設定一覧でノードの順序を確立し直す必要があります。
次の手順では、scsetup(1M) を使用して、Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager または VxVM の preferenced 属性と failback 属性を設定または設定解除します。
この手順を実行するには、属性値を変更するディスクデバイスグループの名前が必要です。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
scsetup コマンドを実行します。
メインメニューが表示されます。
# scsetup |
4 (デバイスグループとボリューム) を選択して、デバイスグループで作業を行います。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
6 (ディスクグループのキープロパティーを変更) を選択して、デバイスグループの重要なプロパティーを変更します。
「デバイスグループのプロパティー変更メニュー」が表示されます。
1 (preferenced または failback プロパティーを変更) を選択して、デバイスグループのプロパティーを変更します。
指示に従って、デバイスグループの preferenced および failback オプションを設定します。
ディスクデバイスグループの属性が変更されたことを確認します。
次のコマンドを実行し、表示されるデバイスグループ情報を確認します。
# scconf -p |
次に、scsetup でディスクデバイスグループ (dg-schost-1) の属性値を設定したときに生成される scconf コマンドの例を示します。
# scconf -c -Dname=dg-schost-1,nodelist=phys-schost-1:phys-schost-2, \ preferenced=true,failback=enabled,numsecondaries=1 # scconf -p | grep デバイス デバイスグループ名: dg-schost-1 デバイスグループのタイプ: SDS デバイスグループの有効なフェイルバック: yes デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1, phys-schost-2 デバイスグループの順序つきノードリスト: yes デバイスグループの希望のセカンダリ数: 1 デバイスグループのディスクセット名: dg-schost-1 |
デバイスグループの二次ノードのデフォルト数は 1 に設定されます。この設定は、主ノードに障害が発生した場合にデバイスグループの主ノードの所有者となることができる、デバイスグループ内のノード数を指定します。二次ノードの希望数の値には、1 からデバイスグループ内の主ノード以外のプロパイダノード数までの任意の整数を設定できます。
numsecondaries プロパティーが変更されたとき、二次ノードの実際数と希望数の間に整合性がない場合、二次ノードはデバイスグループに追加されるか、またはデバイスグループから削除されます。
この手順では、scsetup(1M) を使用して、Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager または VxVM ディスクデバイスグループの numsecondaries プロパティーを設定または設定解除します。デバイスグループを構成するときのディスクデバイスグループオプションについては、scconf_dg_rawdisk(1M)、scconf_dg_sds(1M)、scconf_dg_svm(1M)、および scconf_dg_vxvm(1M) のマニュアルページを参照してください。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
scsetup ユーティリティーを実行します。
# scsetup |
メインメニューが表示されます。
5 (デバイスグループとボリューム) を選択して、ディスクデバイスグループで作業を行います。
「デバイスグループメニュー」が表示されます。
6 (デバイスグループのキープロパティー変更) を選択して、デバイスグループの重要なプロパティーを変更します。
「デバイスグループのプロパティー変更メニュー」が表示されます。
2 (numsecondaries プロパティーを変更) を選択して、二次ノードの希望数を変更します。
指示に従って、ディスクデバイスグループに構成したい二次ノードの希望数を入力します。適切な値を入力すると、対応する scconf コマンドが実行され、ログが出力され、ユーザーは前のメニューに戻ります。
ディスクデバイスグループの属性が変更されたことを確認します。
次のコマンドを実行して、表示されるデバイスグループ情報を確認します。
# scconf -p |
次に、デバイスグループ (dg-schost-1) の二次ノードの希望数を構成するときに、scsetup によって生成される scconf コマンドの例を示します。この例では、ディスクグループとボリュームは以前に作成されているものと想定しています。
# scconf -c -D name=phys-host-1,nodelist=phys-schost-1:phys-schost-2,phys-schost-3 \ preferenced=true,failback=enabled,numsecondaries=1 # scconf -p | grep デバイス デバイスグループ名: dg-schost-1 デバイスグループのタイプ: SDS/SVM デバイスグループの有効なフェイルバック: yes デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1, phys-scost-2, phys-schost-3 デバイスグループの順序つきノードリスト: yes デバイスグループの希望のセカンダリ数: 1 デバイスグループのディスクセット名: dg-schost-1 |
次に、ヌル文字列値を使用して、二次ノードのデフォルト数を構成する例を示します。デバイスグループは、デフォルト値が変更されても、デフォルト値を使用するように構成されます。
# scconf -c -D name=diskgrp1, nodelist=host1:host2:host3, \ preferenced=false,failback=enabled,numsecondaries= # scconf -p | grep デバイス デバイスグループ名: dg-schost-1 デバイスグループのタイプ: SDS/SVM デバイスグループの有効なフェイルバック: yes デバイスグループのノードリスト: phys-schost-1, phost-2, phys-schost-3 デバイスグループの順序つきノードリスト: yes デバイスグループの希望のセカンダリ数: 1 デバイスグループのディスクセット名: dg-schost-1 |
構成の一覧を表示するために、スーパーユーザーになる必要はありません。
scstat -D コマンドを使用すると、次の情報が表示されます。
-- デバイスグループのサーバー -- デバイスグループ プライマリ セカンダリ ------------ ------- --------- デバイスグループのサーバー: phys-schost-2 - - デバイスグループのサーバー: phys-schost-1 phys-schost-2 phys-schost-3 デバイスグループのサーバー: phys-schost-3 - - -- デバイスグループの状態 -- デバイスグループ 状態 ------------ ------ デバイスグループの状態: phys-schost-2 オフライン デバイスグループの状態: phys-schost-1 オフライン デバイスグループの状態: phys-schost-3 オフライン |
scconf コマンドを使用するときは、ディスクグループ名の下に表示される情報を確認してください。
# scconf -p ... デバイスグループ名: dg-schost-1 デバイスグループのタイプ: SDS/SVM デバイスグループの有効なフェイルバック: yes デバイスグループのノードリスト: phys-schost-2, phys-schost-3 デバイスグループのディスクセット名: dg-schost-1 |
次の手順は、アクティブでないデバイスグループを起動する (オンラインにする) ときにも使用できます。
SunPlex Manager GUI を使用すると、アクティブでないデバイスグループをオンラインにしたり、デバイスグループの主ノードを切り替えることができます。詳細については、SunPlex Manager のオンラインヘルプを参照してください。
クラスタ内の任意のノード上でスーパーユーザーになります。
scswitch(1M) を使用して、ディスクデバイスグループの主ノードを切り替えます。
# scswitch -z -D disk-device-group -h node |
切り替えを実行します。
切り替えるデバイスグループを指定します。
切り替え先のノードの名前を指定します。このノードが新しい主ノードになります。
ディスクデバイスグループが新しい主ノードに切り替わったことを確認します。
ディスクデバイスグループが適切に登録されている場合、次のコマンドを使用すると、新しいディスクデバイスグループの情報が表示されます。
# scstat -D |
次に、ディスクデバイスグループの主ノードを切り替えて変更結果を確認する例を示します。
# scswitch -z -D dg-schost-1 -h phys-schost-1 # scstat -D -- デバイスグループのサーバー -- デバイスグループ プライマリ セカンダリ ------------ ------- --------- デバイスグループのサーバー: dg-schost-1 phys-schost-1 phys-schost-2 -- デバイスグループの状態 -- デバイスグループ 状態 ------------ ------ デバイスグループの状態: dg-schost-1 オンライン |
デバイスグループを保守状態にすることによって、デバイスのいずれかにアクセスされたときに、デバイスグループが自動的にオンラインになることを防ぎます。デバイスグループを保守状態にする必要があるのは、修理手順において、修理が終わるまで、すべての入出力活動を停止する必要がある場合などです。また、デバイスグループを保守状態にすることによって、別のノード上のディスクセットまたはディスクグループを修復していても、当該ノード上のディスクデバイスグループはオンラインにならないため、データの損失を防ぎます。
デバイスグループを保守状態にする前に、そのデバイスへのすべてのアクセスを停止し、依存するすべてのファイルシステムをマウント解除する必要があります。
デバイスグループを保守状態にします。
# scswitch -m -D disk-device-group |
修理手順を実行するときに、ディスクセットまたはディスクグループの所有権が必要な場合は、ディスクセットまたはディスクグループを手動でインポートします。
Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager の場合:
# metaset -C take -f -s diskset |
Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager ディスクセットの所有権を取得する場合、デバイスグループが保守状態にあるときは、metaset -C take コマンドを使用する必要があります。metaset -t を使用すると、所有権の取得作業の一部として、デバイスグループがオンラインになります。VxVM ディスクグループをインポートする場合、ディスクグループをインポートするときは、-t フラグを使用する必要があります。こうすることによって、当該ノードが再起動した場合に、ディスクグループが自動的にインポートされることを防ぎます。
VERITAS Volume Manager の場合:
# vxdg -t import disk-group-name |
必要な修理手順をすべて実行します。
ディスクセットまたはディスクグループの所有権を解放します。
ディスクデバイスグループを保守状態から戻す前に、ディスクセットまたはディスクグループの所有権を解放する必要があります。解放しないと、データを損失する可能性があります。
Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager の場合:
# metaset -C release -s diskset |
VERITAS Volume Manager の場合:
# vxdg deport disk-group-name |
ディスクデバイスグループをオンラインにします。
# scswitch -z -D disk-device-group -h node |
次に、ディスクデバイスグループ dg-schost-1 を保守状態にし、修理作業後に保守状態から戻す例を示します。
[ディスクデバイスグループを保守状態にする] # scswitch -m -D dg-schost-1 [必要に応じてディスクセットまたはディスクグループを手動でインポートする] For Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager の場合 : # metaset -C take -f -s dg-schost-1 For VERITAS Volume Manager の場合 : # vxdg -t import dg1 [必要な修理作業がすべて完了する] [所有権を開放する] For Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager の場合 : # metaset -C release -s dg-schost-1 For VERITAS Volume Manager の場合 : # vxdg deport dg1 [ディスクデバイスグループをオンラインにする] # scswitch -z -D dg-schost-1 -h phys-schost-1 |