Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

クラスタ管理の開始

表 1–2 に、クラスタ管理の開始について示します。

表 1–2 Sun Cluster 3.1 4/04 の管理ツール

タスク 

ツール 

マニュアル 

クラスタへの遠隔ログイン 

ccp コマンドを使用して Cluster Control Panel (CCP) を起動します。次に以下のアイコンのうちの 1 つを選択します。cconsole(1M)crlogin(1M)、またはctelnet(1M)

「クラスタに遠隔ログインする」

対話形式でのクラスタの構成 

scsetup(1M) ユーティリティーを起動します。

scsetup ユーティリティーにアクセスする」

Sun Cluster のリリース番号とバージョン情報の表示 

-p または -pv のいずれかのオプションを指定して scinstall(1M) コマンドを使用します。

「Sun Cluster のリリース情報とバージョン情報を表示する」

インストールされているリソース、リソースグループ、リソースタイプの表示 


注 –

scrgadm を実行するときには、リソースタイプ、リソースグループ、およびリソースのプロパティー名に大文字と小文字の区別はありません。


scrgadm(1M) -p コマンドを使用します。

「構成されているリソースタイプ、リソースグループ、リソースを表示する」

クラスタコンポーネントをグラフィカルに監視 

SunPlex Manager を使用します。 

SunPlex Manager のオンラインヘルプ 

いくつかのクラスタコンポーネントをグラフィカルに管理 

SunPlex Manager または Sun Management Center 用の Sun Cluster モジュールを使用します (Sun Management Center は SPARC ベースシステム上の Sun Cluster でのみ利用可)。 

SunPlex Manager または Sun Management Center 用の Sun Cluster モジュールのオンラインヘルプ 

クラスタコンポーネントの状態確認 

scstat(1M) コマンドを使用します。

「クラスタコンポーネントの状態を確認する」

パブリックネットワーク上の IP Network Multipathing グループの状態確認 

-i オプションを指定して、scstat(1M) コマンドを使用します。

「パブリックネットワークの状態を確認する」

クラスタ構成の表示 

scconf(1M) -p コマンドを使用します。

「クラスタ構成を表示する」

広域マウントポイントの確認 

sccheck(1M) コマンドを使用します。

「基本的なクラスタ構成を検証する」

Sun Cluster のシステムメッセージの参照 

/var/adm/messages ファイルを確認します。

『Solaris のシステム管理 (上級編)』「システムメッセージの表示」

Solstice DiskSuite の状態の監視 

metastat コマンドを使用します。

Solstice DiskSuite/Solaris Volume Manager のマニュアル 

VERITAS Volume Manager の状態の監視 (Solaris 8 が動作している場合) 

vxstat または vxva コマンドを使用します。

VERITAS Volume Manager のマニュアル 

Solaris Volume Manager の状態を監視する (Solaris 9 が動作している場合) 

svmstat コマンドを使用します。

『Solaris ボリュームマネージャの管理』

Procedureクラスタに遠隔ログインする

Cluster Control Panel (CCP) からは、cconsole(1M)crlogin(1M)ctelnet(1M) の各ツールを起動できます。これら 3 種類のツールはすべて、指定した一連のノードとの多重ウィンドウ接続を起動するものです。共通ウィンドウへの入力は、これら各ホストウィンドウに送信されます。その結果、クラスタのすべてのノード上でコマンドを同時に実行できます。共通ウィンドウへの入力はホストウィンドウすべてに送信されるので、クラスタのすべてのノード上でコマンドを同時に実行できます。詳細については、ccp(1M)cconsole(1M) のマニュアルページを参照してください。

手順
  1. Cluster Control Panel (CCP) を起動する前に、次の条件を満たしていることを確認します。

    • SUNWccon パッケージを管理コンソール上にインストールします。

    • 管理コンソールの PATH 変数に、Sun Cluster ツールのディレクトリ /opt/SUNWcluster/bin/usr/cluster/bin が含まれることを確認します。ツールのディレクトリには、$CLUSTER_HOME 環境変数を設定することで別の場所を指定できます。

    • 端末集配信装置を使用している場合は、clusters ファイル、serialports ファイル、nsswitch.conf ファイルを構成します。これらのファイルは、/etc 内ファイルまたは NIS/NIS+ データベースのどちらでもかまいません。詳しくは、clusters(4) および serialports(4) のマニュアルページを参照してください。

  2. Sun Enterprise E10000 サーバーを使用しているかどうかを確認します。

    • 使用していない場合は、手順 3 に進んでください。

    • 使用している場合は、システムサービスプロセッサ (SSP) にログインし、netcon コマンドを使用して接続してください。接続が完了したなら、Shift + @ キーを入力してコンソールのロックを解除し、書き込み権を取得します。

  3. CCP 起動パッドを起動します。

    管理コンソールから次のコマンドを入力します。


    # ccp clustername
    

    CCP 起動パッドが表示されます。

  4. クラスタとの遠隔セッションを開始するには、CCP 起動パッドの該当するアイコン (cconsole、crlogin、ctelnet) をクリックします。

参照

cconsolecrloginctelnet セッションは、コマンド行から開始することもできます。

Procedurescsetup ユーティリティーにアクセスする

scsetup(1M) ユーティリティーを使用すると、定足数 (quorum)、リソースグループ、クラスタトランスポート、プライベートホスト名、デバイスグループ、クラスタの新しいノードのオプションを対話形式で構成できます。

手順
  1. クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。

  2. scsetup ユーティリティーを実行します。


    # scsetup
    

    メインメニューが表示されます。

  3. 構成したい内容に応じてメニューから項目を選択し、画面に表示される指示に従って、作業を完了します。

    詳細については、scsetup のオンラインヘルプを参照してください。

ProcedureSun Cluster のパッチ情報を表示する

この手順を実行するためにスーパーユーザーとしてログインする必要はありません。

手順

    次のコマンドを入力します。


    % showrev -p
    

    Sun Cluster 更新リリースは、製品のメインパッチ番号に更新バージョンを加えたものです。


例 1–1 Sun Cluster のパッチ情報の表示

次に、パッチ 110648-05 についての情報を表示した例を示します。


% showrev -p | grep 110648
Patch: 110648-05 Obsoletes:  Requires:  Incompatibles:  Packages: 

ProcedureSun Cluster のリリース情報とバージョン情報を表示する

この手順を実行するためにスーパーユーザーとしてログインする必要はありません。

手順

    次のコマンドを入力します。


    % scinstall -pv
    

    このコマンドは、すべての Sun Cluster パッケージについて Sun Cluster のリリース番号とバージョン文字列を表示します。


例 1–2 Sun Cluster のリリース情報およびバージョン情報の表示

次に、すべてのパッケージのクラスタのリリース情報とバージョン情報の例を示します。


% scinstall -pv
SunCluster 3.1
SUNWscr:       3.1.0,REV=2000.10.01.01.00
SUNWscdev:     3.1.0,REV=2000.10.01.01.00
SUNWscu:       3.1.0,REV=2000.10.01.01.00
SUNWscman:     3.1.0,REV=2000.10.01.01.00
SUNWscsal:     3.1.0,REV=2000.10.01.01.00
SUNWscsam:     3.1.0,REV=2000.10.01.01.00
SUNWscvm:      3.1.0,REV=2000.10.01.01.00
SUNWmdm:       4.2.1,REV=2000.08.08.10.01

Procedure構成されているリソースタイプ、リソースグループ、リソースを表示する

この手順は、SunPlex Manager GUI を使用しても実行できます。第 10 章「グラフィカルユーザーインタフェースによる Sun Cluster の管理」を参照してください。詳細については、SunPlex Manager のオンラインヘルプを参照してください。

この手順を実行するためにスーパーユーザーとしてログインする必要はありません。

手順

    クラスタで構成されているリソースタイプ、リソースグループ、リソースを表示します。


    % scrgadm -p
    

例 1–3 構成されているリソースタイプ、リソースグループ、リソースの表示

次に、クラスタ schost に対して構成されているリソースタイプ (RT Name)、リソースグループ (RG Name)、リソース (RS Name) の例を示します。


% scrgadm -p
RT Name: SUNW.SharedAddress
  リソースタイプ 説明: HA Shared Address Resource Type 
リソースタイプ 名前: SUNW.LogicalHostname
  リソースタイプ 説明: Logical Hostname Resource Type 
リソースグループ 名前: schost-sa-1 
  RG Description:  
    リソース 名前: schost-1
      リソース 説明: 
      リソースリソースタイプ: SUNW.SharedAddress
      リソースリソースグループ名: schost-sa-1
リソースグループ 名前: schost-lh-1 
  リソースグループ 説明:  
    リソース 名前: schost-3
      リソース 説明: 
      リソース リソースタイプ: SUNW.LogicalHostname
      リソース リソースグループ名: schost-lh-1

Procedureクラスタコンポーネントの状態を確認する

この手順は、SunPlex Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、SunPlex Manager のオンラインヘルプを参照してください。

この手順を実行するためにスーパーユーザーとしてログインする必要はありません。

手順

    クラスタコンポーネントの状態を確認します。


    % scstat -p
    

例 1–4 クラスタコンポーネントの状態確認

次に、scstat(1M) で戻されるクラスタコンポーネントの状態情報の例を示します。


% scstat -p
-- クラスタノード --
 
                    ノード名           状態
                    ---------           ------
  クラスタノード:     phys-schost-1      オンライン
  クラスタノード:     phys-schost-2      オンライン
  クラスタノード:     phys-schost-3      オンライン
  クラスタノード:     phys-schost-4      オンライン
 
------------------------------------------------------------------
 
-- クラスタトランスポートパス --
 
                    エンドポイント            エンドポイント            状態
                    --------            --------            ------
  トランスポートパス:   phys-schost-1:qfe1 phys-schost-4:qfe1 Path online
  トランスポートパス:   phys-schost-1:hme1 phys-schost-4:hme1 Path online
...
 
------------------------------------------------------------------
 
-- 定足数の要約 --
 
  可能な定足数投票数:      6
  必要な定足数投票数:        4
  存在する定足数投票数:       6
 
-- ノードによる定足数の投票数 --
 
                    ノード名           現在の数 可能な数 状態
                    ---------           ------- -------- ------
  ノードの投票数:       phys-schost-1      1        1       オンライン
  ノードの投票数:       phys-schost-2      1        1       オンライン
...
 
-- デバイスによる定足数の投票数 --
 
                    デバイス名         存在する数 可能な数 状態 
                    -----------         ------- -------- ------ 
  デバイスの投票数:     /dev/did/rdsk/d2s2  1        1       オンライン 
  デバイスの投票数:     /dev/did/rdsk/d8s2  1        1       オンライン 
...
 
-- デバイスグループのサーバー --
 
                         デバイスグループ        プライマリ             セカンダリ
                         ------------        -------             ---------
  デバイスグループのサーバー:  rmt/1               -                   -
  デバイスグループのサーバー:  rmt/2               -                   -
  デバイスグループのサーバー:  schost-1           phys-schost-2      phys-schost-1
  デバイスグループのサーバー:  schost-3           -                   -
 
-- デバイスグループの状態 --
 
                              デバイスグループ        状態              
                              ------------        ------              
  デバイスグループの状態:        rmt/1               オフライン
  デバイスグループの状態:        rmt/2               オフライン
  デバイスグループの状態:        schost-1            オンライン
  デバイスグループの状態:        schost-3            オフライン
 
------------------------------------------------------------------
 
-- リソースグループとリソース --
 
            グループ名          リソース
            ----------          ---------
 リソース: test-rg             test_1
 リソース: real-property-rg    -
 リソース: failover-rg         -
 リソース: descript-rg-1       -
...
 
-- リソースグループ --
 
            グループ名          ノード名           状態
            ----------          ---------           -----
     グループ: test-rg             phys-schost-1      オフライン
     グループ: test-rg             phys-schost-2      オフライン
...
 
-- リソース --
 
            リソース名       ノード名           状態     状態メッセージ
            -------------       ---------           -----     --------------
  リソース: test_1              phys-schost-1      オフライン   オフライン
  リソース: test_1              phys-schost-2      オフライン   オフライン
 
-----------------------------------------------------------------
 
-- IPMP グループ --
 
              ノード名         グループ   	 状態         アダプタ   状態
              ---------         -----   	 ------         -------   ------
  IPMP グループ: phys-schost-1     sc_ipmp0   オンライン         qfe1      オンライン

  IPMP グループ: phys-schost-2     sc_ipmp0   オンライン         qfe1      オンライン

------------------------------------------------------------------
 

Procedureパブリックネットワークの状態を確認する

この手順は、SunPlex Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、SunPlex Manager のオンラインヘルプを参照してください。

この手順を実行するためにスーパーユーザーとしてログインする必要はありません。

IP ネットワークマルチパスグループの状態を確認するには、scstat(1M) コマンドを使用します。

手順

    クラスタコンポーネントの状態を確認します。


    % scstat -i
    

例 1–5 パブリックネットワークの状態を調べる

次に、scstat(1M) で戻されるクラスタコンポーネントの状態情報の例を示します。


% scstat -i
-----------------------------------------------------------------
 
-- IPMP グループ --
 
              ノード名         グループ   	 状態         アダプタ   状態
              ---------         -----   	 ------         -------   ------
  IPMP グループ: phys-schost-1     sc_ipmp1 	 オンライン         qfe2      オンライン

  IPMP グループ: phys-schost-1     sc_ipmp0 	 オンライン         qfe1      オンライン

  IPMP グループ: phys-schost-2     sc_ipmp1 	 オンライン         qfe2      オンライン

  IPMP グループ: phys-schost-2     sc_ipmp0 	 オンライン         qfe1      オンライン

------------------------------------------------------------------
 

Procedureクラスタ構成を表示する

この手順は、SunPlex Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、SunPlex Manager のオンラインヘルプを参照してください。

この手順を実行するためにスーパーユーザーとしてログインする必要はありません。

手順

    クラスタ構成を表示します。


    % scconf -p
    

    scconf コマンドを使用してより多くの情報を表示するには、冗長オプションを使用します。詳細についてはscstat(1M) のマニュアルページを参照してください。


例 1–6 クラスタ構成を表示する

次に、クラスタ構成の一覧の例を示します。


% scconf -p
クラスタ名:                       cluster-1
クラスタ ID:                      0x3908EE1C
クラスタのインストールモード:        disabled
クラスタのプライベートネット:        172.16.0.0
クラスタのプライベートネットマスク:   255.255.0.0
クラスタの新規ノード認証:           unix
クラスタの新規ノードリスト:          <NULL - Allow any node>
クラスタノード:                    phys-schost-1 phys-schost-2 phys-schost-3
phys-schost-4
クラスタノード名:                                 phys-schost-1
  ノード ID:                                    1
  有効なノード:                                  yes
  ノードのプライベートホスト名:                     clusternode1-priv
  ノードの定足数投票数:                           1
  ノードの保護鍵:                                0x3908EE1C00000001
  ノードのトランスポートアダプタ:                   hme1 qfe1 qfe2
 
ノードのトランスポートアダプタ:                   hme1
    有効なアダプタ:                               yes
    アダプタのトランスポートタイプ:                  dlpi
    アダプタのプロパティー:                          device_name=hme
    アダプタのプロパティー:                          device_instance=1
    アダプタのプロパティー:                          dlpi_heartbeat_timeout=10000
...
クラスタのトランスポート接続点:                      hub0 hub1 hub2
 
クラスタのトランスポート接続点:                      hub0
  有効な接続点:                                   yes
  接続点のタイプ:                                 switch
  接続点のポート名:                               1 2 3 4
...
接続点のポート名:                               1
    有効なポート:                                 yes
 
接続点のポート名:                               2
    有効なポート:                                 yes
...
クラスタのトランスポートケーブル
                      エンドポイント         エンドポイント    状態
                       --------             --------      -----
  トランスポートケーブル:  phys-schost-1:hme1@0 hub0@1        有効
  トランスポートケーブル:  phys-schost-1:qfe1@0 hub1@1        有効
  トランスポートケーブル:  phys-schost-1:qfe2@0 hub2@1        有効
  トランスポートケーブル:  phys-schost-2:hme1@0 hub0@2        有効
...
定足数デバイス:                                   d2 d8
 
定足数デバイス名:                                 d2
  定足数デバイス投票権:                            1
  有効な定足数デバイス:                            yes
  定足数デバイス名:                               /dev/did/rdsk/d2s2
  定足数デバイスのホスト(有効):                     phys-schost-1
 phys-schost-2
  定足数デバイスのホスト(無効): 
...
デバイスグループ名:                                schost-3
  デバイスグループのタイプ:                         SVM
  デバイスグループの有効なフェイルバック:             no
  デバイスグループのノードリスト:                    phys-schost-3, phys-schost-4
  ディスクセット名:                                schost-3

Procedure基本的なクラスタ構成を検証する

sccheck(1M) コマンドはシステムの構成を検証して、クラスタが機能するために必要な正しい基本構成であるかどうかを判断します。エラーがない場合、sccheck は単にシェルプロンプトに戻ります。エラーがあると、sccheck は、指定された出力ディレクトリかデフォルトの出力ディレクトリにレポートを出力します。sccheck を複数のノードに対して実行すると、sccheck は、ノードごとのレポートと複数ノード全体の報告を生成します。

sccheck コマンドは、データ収集のステップと分析のステップからなります。システム構成によっては、データ収集に長い時間がかかることがあります。sccheck-v1 フラグを指定し、冗長モードで実行することによって、進捗メッセージを表示できます。あるいは、sccheck- v2 フラグを指定し、高冗長モードで実行することによって、より詳細な進捗メッセージを表示できます (特にデータ収集時)。


注 –

sccheck は、デバイス、ボリューム管理コンポーネント、または Sun Cluster 構成を変更するような管理手順を行った後に実行してください。


手順
  1. クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。


    % su
    
  2. クラスタ構成を検証します。


     # sccheck
    

例 1–7 クラスタ構成の検証 (エラーがない場合)

次の例は、sccheck を冗長モードで phys-schost-1 phys-schost-2 ノードに対して実行し、エラーが発見されなかった場合を示しています。


# sccheck -v1 -h phys-schost-1,phys-schost-2

sccheck: Requesting explorer data and node report from phys-schost-1.
sccheck: Requesting explorer data and node report from phys-schost-2.
sccheck: phys-schost-1: Explorer finished.
sccheck: phys-schost-1: Starting single-node checks.
sccheck: phys-schost-1: Single-node checks finished.
sccheck: phys-schost-2: Explorer finished.
sccheck: phys-schost-2: Starting single-node checks.
sccheck: phys-schost-2: Single-node checks finished.
sccheck: Starting multi-node checks.
sccheck: Multi-node checks finished
# 


例 1–8 クラスタ構成の検証 (エラーがある場合)

次の例は、クラスタ suncluster のノード phys-schost-2 にマウントポイント /global/phys-schost-1 がないことを示しています。レポートは、出力ディレクトリ /var/cluster/sccheck/myReports/ に作成されます。


# sccheck -v1 -h phys-schost-1,phys-schost-2 -o /var/cluster/sccheck/myReports
sccheck: Requesting explorer data and node report from phys-schost-1.
sccheck: Requesting explorer data and node report from phys-schost-2.
sccheck: phys-schost-1: Explorer finished.
sccheck: phys-schost-1: Starting single-node checks.
sccheck: phys-schost-1: Single-node checks finished.
sccheck: phys-schost-2: Explorer finished.
sccheck: phys-schost-2: Starting single-node checks.
sccheck: phys-schost-2: Single-node checks finished.
sccheck: Starting multi-node checks.
sccheck: Multi-node checks finished.
sccheck: One or more checks failed.
sccheck: The greatest severity of all check failures was 3 (HIGH).
sccheck: Reports are in /var/cluster/sccheck/myReports.
# 
# cat /var/cluster/sccheck/myReports/sccheck-results.suncluster.txt
...
===================================================
= ANALYSIS DETAILS =
===================================================
------------------------------------
CHECK ID : 3065
SEVERITY : HIGH
FAILURE  : Global filesystem /etc/vfstab entries are not consistent across 
all Sun Cluster 3.x nodes.
ANALYSIS : The global filesystem /etc/vfstab entries are not consistent across 
all nodes in this cluster.
Analysis indicates:
FileSystem '/global/phys-schost-1' is on 'phys-schost-1' but missing from 'phys-schost-2'.
RECOMMEND: Ensure each node has the correct /etc/vfstab entry for the 
filesystem(s) in question.
...
 #

Procedure広域マウントポイントを確認する

sccheck(1M) コマンドには、/etc/vfstab ファイルでクラスタファイルシステムとその広域マウントポイントの構成エラーを調べるチェックが含まれます。


注 –

sccheck は、デバイスやボリューム管理コンポーネントに影響を及ぼすような変更をクラスタ構成に加えた後で実行してください。


手順
  1. クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。


    % su
    
  2. クラスタ構成を検証します。


     # sccheck
    

例 1–9 広域マウントポイントの確認

次の例は、クラスタ sunclusterのノード phys-schost-2 にマウントポイント /global/schost-1 がないことを示しています。レポートが出力ディレクトリ /var/cluster/sccheck/myReports/ に送信されます。


# sccheck -v1 -h phys-schost-1,phys-schost-2 -o /var/cluster/sccheck/myReports

sccheck: Requesting explorer data and node report from phys-schost-1.
sccheck: Requesting explorer data and node report from phys-schost-2.
sccheck: phys-schost-1: Explorer finished.
sccheck: phys-schost-1: Starting single-node checks.
sccheck: phys-schost-1: Single-node checks finished.
sccheck: phys-schost-2: Explorer finished.
sccheck: phys-schost-2: Starting single-node checks.
sccheck: phys-schost-2: Single-node checks finished.
sccheck: Starting multi-node checks.
sccheck: Multi-node checks finished.
sccheck: One or more checks failed.
sccheck: The greatest severity of all check failures was 3 (HIGH).
sccheck: Reports are in /var/cluster/sccheck/myReports.
# 
# cat /var/cluster/sccheck/myReports/sccheck-results.suncluster.txt

...
===================================================
= ANALYSIS DETAILS =
===================================================
------------------------------------
CHECK ID : 3065
SEVERITY : HIGH
FAILURE  : Global filesystem /etc/vfstab entries are not consistent across 
all Sun Cluster 3.x nodes.
ANALYSIS : The global filesystem /etc/vfstab entries are not consistent across 
all nodes in this cluster.
Analysis indicates:
FileSystem '/global/phys-schost-1' is on 'phys-schost-1' but missing from 'phys-schost-2'.
RECOMMEND: Ensure each node has the correct /etc/vfstab entry for the 
filesystem(s) in question.
...
#
# cat /var/cluster/sccheck/myReports/sccheck-results.phys-schost-1.txt

...
===================================================
= ANALYSIS DETAILS =
===================================================
------------------------------------
CHECK ID : 1398
SEVERITY : HIGH
FAILURE  : An unsupported server is being used as a Sun Cluster 3.x node.
ANALYSIS : This server may not been qualified to be used as a Sun Cluster 3.x node.  
Only servers that have been qualified with Sun Cluster 3.x are supported as 
Sun Cluster 3.x nodes.
RECOMMEND: Because the list of supported servers is always being updated, check with 
your Sun Microsystems representative to get the latest information on what servers 
are currently supported and only use a server that is supported with Sun Cluster 3.x.
...
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