Sun Cluster 構成で NFS (Network File System) を使用する場合は、次の点に注意してください。
Sun Cluster ノードは、同じクラスタ内のノード上でマスターされて Sun Cluster HA for NFS でエクスポートされるファイルシステムの NFS クライアントになることはできません。このような Sun Cluster HA for NFS のクロスマウントは禁止されています。クラスタノード間でファイルを共有するときは、クラスタファイルシステムを使用してください。
クラスタ上でローカルに動作しているアプリケーションは、NFS 経由でエクスポートされているファイルシステム上にあるファイルをロックしてはいけません。このようなファイルをロックすると、ローカルのブロック (たとえば、flock(3UCB) や fcntl(2)) によって、ロックマネージャー (lockd(1M)) が再起動できなくなる可能性があります。再起動中、リモートクライアントの再要求によって、ブロックされているローカルのプロセスがロックされる可能性があります。これにより、予期せぬ動作が発生する可能性があります。
Sun Cluster ソフトウェアは、share_nfs(1M) コマンドの次のオプションをサポートしません。
secure
sec=dh
しかし、Sun Cluster ソフトウェアは、NFS の次のセキュリティー機能をサポートします。
NFS のセキュアポートの使用。 NFS のセキュアポートを有効にするには、クラスタノード上の /etc/system ファイルにエントリ nfssrv:nfs_portmon=1 を追加します。
NFS による Kerberos の使用。詳細については、『Sun Cluster Data Service for Network File System (NFS) ガイド (Solaris OS 版)』の「Kerberos V5 を使用した Sun Cluster HA for NFS の保護」を参照してください。