この手順は、クラスタが正常に Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアにアップグレードされていることを確認するときに実行します。
アップグレードするすべてのクラスタノードで、すべてのアップグレード手順が完了していることを確認します。
アップグレードした各ノードで、Sun Cluster ソフトウェアのインストールされているレベルを表示します。
# scinstall -pv |
出力の最初の行は、どのバージョンの Sun Cluster ソフトウェアでノードが動作しているかを示します。このバージョンはアップグレードするバージョンと一致していなければなりません。
任意のノードから、アップグレードしたすべてのクラスタノードがクラスタモード (オンライン) で実行されていることを確認します。
# scstat -n |
Solaris 8 から Solaris 9 ソフトウェアにアップグレードした場合は、ストレージ構成の整合性を確認してください。
各ノード上で、次のコマンドを実行して、ストレージ構成の整合性を確認します。
# scdidadm -c |
整合性検査を実行します。
構成がこの整合性検査を通るまで、手順 b には進まないでください。この検査を通らないと、デバイスの識別でエラーが生じ、データの破損を引き起こす可能性があります。
次の表は、scdidadm -c コマンドからの出力と、その対処方法を示しています。
メッセージの例 |
操作 |
---|---|
device id for 'phys-schost-1:/dev/rdsk/c1t3d0' does not match physical device's id, device may have been replaced |
「アップグレード時のストレージ構成変更の回復」に進んで、適切な修復手順を実行します。 |
device id for 'phys-schost-1:/dev/rdsk/c0t0d0' needs to be updated, run scdidadm –R to update |
ありません。このデバイス ID は、手順 b で更新します。 |
出力メッセージなし |
ありません。 |
詳細については、scdidadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
各ノードで、Sun Cluster ストレージデータベースを Solaris 9 デバイス ID に移行します。
# scdidadm -R all |
修復手順を実行します。
すべてのデバイスを指定します。
各ノード上で、次のコマンドを実行して、ストレージデータベースの Solaris 9 への移行が成功したことを確認します。
# scdidadm -c |
scdidadm コマンドでメッセージが表示される場合は、手順 a に戻って、 ストレージ構成またはストレージデータベースをさらに修復します。
scdidadm コマンドでメッセージが表示されなければ、デバイス ID への移行に成功しています。すべてのクラスタノードでデバイス ID の移行を確認できたら、「Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへのローリング以外のアップグレードを終了する」に進みます。
次の例に Solaris 8 OS で、Sun Cluster 3.0 から Sun Cluster 3.1 8/05 ソフトウェアへの 2 ノードクラスタの、ローリング以外のアップグレードを確認するときに使用するコマンドを示します。クラスタノード名は、phys-schost-1 と phys-schost-2 です。
(ソフトウェアのバージョンがすべてのノードで同じであることを確認します) # scinstall -pv (クラスタのメンバーシップを確認します) # scstat -n -- Cluster Nodes -- Node name Status --------- ------ Cluster node: phys-schost-1 Online Cluster node: phys-schost-2 Online |