Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)

リソースグループの集合の負荷をクラスタノード間で均等に分配する

リソースグループの集合の各リソースグループには、クラスタの同じ負荷をかけることができます。このような状況では、リソースグループをクラスタ間で均等に分散することによって、クラスタの負荷の均衡をとることができます。

リソースグループの集合のリソースグループをクラスタノード間で均等に分散するには、各リソースグループに、リソースグループの集合のほかのリソースグループに対する弱い否定的なアフィニティーを宣言します。


# scrgadm -c|-a -g source-rg -y RG_affinities=neg-affinity-list
-g source-rg

弱い否定的なアフィニティーのソースであるリソースグループを指定します。このリソースグループは、別のリソースグループに対する弱い否定的なアフィニティーを宣言するリソースグループです。

-y RG_affinities=neg-affinity-list

ソースリソースグループと、弱い否定的なアフィニティーのターゲットであるリソースグループの間の、弱い否定的なアフィニティーをコンマで区切って指定します。ターゲットリソースグループは、弱い肯定的なアフィニティーを宣言する対象のリソースグループです。

あるリソースグループにその他のリソースグループに対する弱い否定的なアフィニティーを宣言することによって、そのリソースグループが常に、もっとも負荷がかかっていないクラスタノード上でオンラインになることが保証されます。 このノード上で動作しているその他のリソースグループは最小数です。したがって、弱い否定的なアフィニティーの最小数が違反されます。


例 2–35 リソースグループの集合の負荷をクラスタノード間で均等に分配する

この例では、リソースグループ rg1rg2rg3、および rg4 を変更して、これらのリソースグループを、クラスタで利用可能なノード間で均等に分配するためのコマンドを示します。この例では、リソースグループ rg1rg2rg3、および rg4 が存在していると仮定します。


# scrgadm -c -g rg1 RG_affinities=-rg2,-rg3,-rg4
# scrgadm -c -g rg2 RG_affinities=-rg1,-rg3,-rg4
# scrgadm -c -g rg3 RG_affinities=-rg1,-rg2,-rg4
# scrgadm -c -g rg4 RG_affinities=-rg1,-rg2,-rg3