クラスタは、重要なサービスと重要でないサービス組み合わせて動作するように構成できます。たとえば、重要な顧客サービスをサポートするデータベースは、重要でない研究タスクと同じクラスタで実行できます。
重要でないサービスが重要なサービスに影響を与えないようにするには、重要なサービスに優先権を指定します。重要なサービスに優先権を指定することによって、重要でないサービスが重要なサービスと同じノード上で動作することを防ぐことができます。
すべてのノードが操作可能であるとき、重要なサービスは重要でないサービスとは異なるノード上で動作します。しかし、重要なサービスに障害が発生すると、このサービスは重要でないサービスが動作しているノードにフェイルオーバーします。このような状況では、重要でないサービスは直ちにオフラインになり、重要なサービスはコンピューティングリソースを完全に利用できるようになります。
重要なサービスに優先権を指定するには、重要でない各サービスのリソースグループに、重要なサービスを含むリソースグループに対する強い否定的なアフィニティーを宣言します。
# scrgadm -c|-a -g noncritical-rg -y RG_affinities=--critical-rg |
重要でないサービスを含むリソースグループを指定します。このリソースグループは、別のリソースグループに対する強い否定的なアフィニティーを宣言するリソースグループです。
重要なサービスを含むリソースグループを指定します。このリソースグループは、強い否定的なアフィニティーが宣言されるリソースグループです。
強い否定的なアフィニティーのソースのリソースグループは、そのアフィニティーのターゲットのリソースグループから離れます。
この例では、重要でないリソースグループ ncrg1 と ncrg2 を変更して、重要なリソースグループ mcdbrg に重要でないリソースグループよりも高い優先権を与えるためのコマンドを示します。この例では、リソースグループ mcdbrg、ncrg1、および ncrg2 が存在していると仮定します。
# scrgadm -c -g ncrg1 RG_affinities=--mcdbrg # scrgadm -c -g ncrg2 RG_affinities=--mcdbrg |