SUNW.sap_xserver リソースタイプには、Sun Cluster HA for SAP liveCache リソースタイプが与えられます。Sun Cluster HA for SAP liveCache データサービスは、Sun Cluster HA for SAP DB データサービスがインストールされる時に同時にインストールされます。SUNW.sap_xserverリソースタイプのアップグレードは、次のすべての条件が満たされる場合に行ってください。
Sun Cluster HA for SAP liveCache データサービスのバージョン 3.0 5/02 非同期リリース、バージョン 3.1 5/03、またはバージョン 3.1 10/03 を使用している。
Sun Cluster HA for SAP DB データサービスを現在の Sun Cluster HA for SAP liveCache のバージョン一緒に使用する予定である。
SUNW.sap_xserver リソースタイプの新機能を使用する必要がある。
リソースタイプをアップグレードする一般的な手順については、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』の「リソースタイプの更新」を参照してください。以下の各項では、SUNW.sap_xserver リソースタイプのアップグレードに際して必要になる情報について説明します。
リソースタイプのバージョンとSun Cluster データサービスのリリースとの関係は、次の表のとおりです。Sun Cluster データサービスのリリースは、リソースタイプが導入されたバージョンを表します。
リソースタイプバージョン |
Sun Cluster データサービスのリリース |
---|---|
1.0 |
3.0 5/02 非同期リリース |
2 |
3.1 4/04 |
登録されているリソースタイプのバージョンを調べるには、次のどちらかのコマンドを使用します。
scrgadm -p
scrgadm -pv
このリソースタイプのリソースタイプ登録 (RTR) ファイルは /opt/SUNWsclc/xserver/etc/SUNW.sap_xserver です。
SUNW.sap_xserver リソースタイプのインスタンスを移行する際には、次の点に注意してください。
移行する場合は、そのリソースが監視されていない状態でなければなりません。
SUNW.sap_xserver リソースタイプの新機能を使用する必要がある場合は、Type_version プロパティーの値として 2 を指定します。
SAP xserver 実行時環境のプログラムやライブラリが含まれているディレクトリを指定する場合は、 Independent_Program_Path 拡張プロパティーを参照してください。詳細は、「SUNW.sap_xserver 拡張プロパティー」を参照してください。
次の例は、 SUNW.sap_xserver リソースタイプのインスタンスを編集するためのコマンドを示しています。
# scrgadm -cj sapxserver-rs -y Type_version=2 \ -x Independent_Program_Path=/sapdb/indep_prog |
このコマンドでは、SUNW.sap_xserver リソースを次のように編集します。
SUNW.sap_xserver リソースの名前を sapxserver-rs にします。
このリソースの Type_version プロパティーに 2 を設定します。
独立したプログラムパスとして /sapdb/indep_prog を指定します。