Sun Cluster Data Service for Solaris Containers ガイド

ゾーンのインストールと構成

Solaris ゾーン をインストールおよび構成するには、次の作業が必要です。

  1. 次の節で説明するように、選択したデータサービス構成でのゾーンの実行を有効にする。

  2. 次の節で説明するように、ゾーンをインストールおよび構成する。

インストールと構成を行うゾーンごとに、この作業を実行します。ここでは、Sun Cluster HA for Solaris Containers とともに使用するように Solaris ゾーン をインストールするための、特別な要件についてのみ説明します。Solaris ゾーン のインストールと構成の詳細については、『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』を参照してください。

Procedureフェイルオーバー構成でのゾーンの実行を有効にする

手順
  1. SUNW.HAStoragePlus リソースタイプを登録します。


    # scrgadm -a -t SUNW.HAStoragePlus
    
  2. フェイルオーバーリソースグループを作成します。


    # scrgadm -a -g solaris-zone-resource-group
    
  3. ゾーンのディスク記憶装置に対応するリソースを作成します。


    # scrgadm -a -j solaris-zone-has-resource  \
    -g solaris-zone-resource-group   \
    -t SUNW.HAStoragePlus  \
    -x FilesystemMountPoints=solaris-zone-instance-mount-points
    
  4. (省略可能) ゾーンの論理ホスト名に対応するリソースを作成します。


    # scrgadm -a -L -j solaris-zone-logical-hostname-resource-name  \
    -g solaris-zone-resource-group  \
    -l solaris-zone-logical-hostname
    
  5. フェイルオーバーリソースグループを有効にします。


    # scswitch -Z -g  solaris-zone-resource-group
    

Procedureマルチマスター構成でのゾーンの実行を有効にする

手順
  1. スケーラブルリソースグループを作成します。


    # scrgadm -a -g solaris-zone-resource-group \
    -y Maximum_primaries=max-number \
    -y Desired_primaries=desired-number
    
  2. スケーラブルリソースグループを有効にします。


    # scswitch -Z -g  solaris-zone-resource-group
    

Procedureゾーンをインストールおよび構成する


注 –

ゾーンのインストールの詳細については、『Solaris のシステム管理 (Solaris コンテナ : 資源管理と Solaris ゾーン)』を参照してください。


始める前に

Sun Cluster を使用してゾーンを配備するための次の要件を決定します。

手順
  1. ゾーンをインストールします。


    注 –

    インストールするゾーンをフェイルオーバーゾーンにする場合、ゾーンのゾーンパスは高可用性ローカルファイルシステムを指定する必要があります。ファイルシステムは、手順 3 で作成した、SUNW.HAStoragePlus リソースにより管理する必要があります。


  2. ゾーンのコンソールにログインします。


    # zlogin -C zone
    

    ゾーンを構成するよう求めるプロンプトが表示されます。

  3. プロンプトに従ってゾーンを構成します。

    作成されたゾーンを構成したあと、/etc/zones/index ファイルには 1 つのエントリが存在します。

  4. ゾーンのコンソールから切断します。

    ゾーンに対して定義したエスケープシーケンスを使用します。エスケープシーケンスを定義していない場合は、次のデフォルトのエスケープシーケンスを使用します。


    # ~. 
    
  5. /etc/zones/index の内容を表示して、新しいゾーンのインデックスエントリを決定します。

    「フェイルオーバー構成でのゾーンの実行を有効にする」のための、新しいゾーンのインデックスエントリが必要です。


    # cat /etc/zones/index
    
  6. クラスタ内の全ノードでゾーンを使用できるようにします。

    各クラスタノードで次の手順を実行します。

    1. 各クラスタノードにログインします。

    2. データの損失を防ぐため、/etc/zones/index ファイルのバックアップコピーを作成します。


      # cd /etc/zones 
      # cp index index_backup 
      
    3. プレーンテキストエディタを使用して、ゾーンのエントリを、ノード上の /etc/zones/index ファイルに追加します。

    4. zone.xml ファイルを、ノード上の /etc/zones/index ディレクトリにコピーします。


      # rcp  zone-install-node:/etc/zones/zonexml .