Sun Cluster Data Service for Solaris Containers ガイド

大域ゾーンとローカルゾーンへのパッチ適用

以下の手順が必要であるのは、大域ゾーンとローカルゾーンの両方にパッチを適用する場合だけです。大域ゾーンのみにパッチを適用する場合は、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』の第 8 章「Sun Cluster ソフトウェアとファームウェアのパッチ」の手順に従ってください。

作業を始める前に、パッチ README ファイルを調べて、パッチが非リブートパッチとリブートパッチのどちらであるかを判別します。

Procedure非リブートパッチを大域ゾーンとローカルゾーンに適用する

非リブートパッチの場合、ノード上でパッチを適用したあとにノードをブートする必要はありません。稼働中のシステムにもパッチを適用できます。

手順
  1. 1 つのノードから、ゾーンリソースを含むリソースグループ内のすべてのリソースの監視を無効にします。


    # scswitch -n -M -j resource-list
    
  2. ゾーンがブートしない各ノードで、/etc/zones/index ファイルのゾーンのエントリをコメントアウトします。

    エントリをコメントアウトするには、エントリを含む行の先頭に # 文字を追加します。

  3. ゾーンが構成されているすべてのノードでパッチを適用します。

  4. 手順 2 で編集した各エントリからコメントを削除します。

  5. 手順 1 で監視を無効にしたリソースの監視を有効にします。


    # scswitch -e -M -j resource-list
    

Procedureリブートパッチを大域ゾーンとローカルゾーンに適用する

リブートパッチの場合、ノードにパッチを適用したあとにノードをリブートする必要があります。

手順
  1. パッチの適用対象であるゾーンに依存するリソースを無効にします。


    # scswitch -n -j zdepend-rs-list
    
  2. ゾーンリソースの監修を無効にします。


    # scswitch -n -M -j zone-rs
    
  3. ノード上で、ゾーンリソースを含むリソースグループをオンラインします。


    # scswitch -z -g zone-rg -h node
    
  4. ゾーンがブートしない各ノードで、/etc/zones/index ファイルのゾーンのエントリをコメントアウトします。

    エントリをコメントアウトするには、エントリを含む行の先頭に # 文字を追加します。

  5. ゾーンがブートしていない各ノードに対して、次の一連の操作を実行します。

    1. パッチを適用します。

    2. ノードを再起動します。

  6. ゾーンがブートしたノード上でパッチを適用します。

  7. 手順 4 で編集した各エントリからコメントを削除します。

  8. 手順 2 で監視を無効にしたリソースの監視を有効にします。


    # scswitch -e -M -j zone-rs
    
  9. ゾーンがブートしたノードをリブートします。

  10. 手順 1 で無効にしたリソースを有効にします。


    # scswitch -e -j zdepend-rs-list
    
次の手順

パッチが正しく適用されたことを確認するため、ゾーンリソースを含む各リソースを、リソースグループのノードリスト内の各ノードに切り替えます。リソースグループを別のノードに切り替えるには、次のコマンドを入力します。

scswitch -z -g zone-rg -h node