ノードとディスクの準備とは、オペレーティングシステムの構成を変更して、Sun Cluster HA for Sun Grid Engine が Sun Grid Engine システムのシングルポイント障害を排除できるようにすることです。
開始する前に、以下の節にある要件を満たしているかどうかを確認します。
Sun Grid Engine をインストールするすべてのクラスタノードで、スーパーユーザーになります。
それらのクラスタノードすべてで、Sun Grid Engine の管理ユーザーアカウントを作成します。
グリッドを管理するための既存のユーザーアカウント (root 以外) を選択するか、グリッドを管理するための専用のアカウントを作成します。
Sun Grid Engine のマニュアルとの整合性のため、このアカウントの名前は sgeadmin であるとします。
Sun Grid Engine ファイルシステムのルート用のディレクトリを作成します。
# mkdir sge-root-dir |
sge-root-dir は、クラスタファイルシステムに存在する必要があります。詳細は、「Sun Cluster HA for Sun Grid Engine で使用される HAStoragePlus リソースタイプの構成」を参照してください。
Sun Grid Engine ファイルシステムのルートの所有者を、手順 2 で作成したアカウントの管理ユーザーに変更します。
# chown sge-admin sge-root-dir |
Sun Grid Engine ファイルシステムのルートのモードを drwxr-xr-x に設定します。
# chmod 755 sge-root-dir |
sge_qmaster サービスと sge_execd サービスのポート番号とプロトコルを指定します。
1024 未満の未使用のポート番号を選択します。sge_qmaster サービスと sge_execd サービスは、トランスミッションコントロールプロトコル (TCP) 経由で提供されます。
ポート番号とプロトコルを指定するには、次の行を /etc/services ファイルに追加します。
sge_qmaster port-no/tcp sge_execd port-no/tcp
グリッド内にあるホストの種類ごとに、グリッド内にあるその種類のホストすべての名前が含まれるプレーンテキストファイルを作成します。
install_qmaster スクリプトは、Sun Grid Engine をインストールするときに、これらのファイルを使用します。グリッド内にあるホストの種類ごとに、このファイルを個別に作成します。
実行ホスト
管理ホスト
発行ホスト
次の例では、次のような構成の Sun Grid Engine をインストールするためにノードとディスクを準備する方法を示します。
Sun Grid Engine ファイルシステムのルートは、/global/gridmaster ディレクトリです。このディレクトリは、クラスタファイルシステムに存在します。
グリッド管理用のアカウントの名前は、sgeadmin です。
sge_qmaster サービスは、ポート 536 と TCP 経由で提供されます。
sge_execd サービスは、ポート 537 と TCP 経由で提供されます。
Sun Grid Engine をインストールするためにノードとディスクを準備する手順は、次のとおりです。
Sun Grid Engine ファイルシステムのルート用に /global/gridmaster ディレクトリを作成するには、次のコマンドを実行します。
# mkdir /global/gridmaster |
/global/gridmaster ディレクトリの所有者をユーザー sgeadmin に変更するには、次のコマンドを実行します。
# chown sgeadmin /global/gridmaster |
/global/gridmaster ディレクトリのモードを drwxr-xr-x に設定するには、次のコマンドを実行します。
# chmod 755 /global/gridmaster |
sge_qmaster サービスがポート 536 と TCP 経由、sge_execd サービスがポート 537 と TCP 経由で提供されるように指定するには、次の行を /etc/services ファイルに追加します。
sge_qmaster 536/tcp sge_execd 537/tcp