Sun Cluster Geographic Edition のシステム管理

テイクオーバーの前に発生する検証

geopg takeover コマンドを使用してテイクオーバーを開始すると、両方のクラスタに対してデータ複製サブシステムがいくつかの検証を実行します。これらの手順は、元の主クラスタでは、その主クラスタに到達できる場合だけに行われます。元の主クラスタでの検証が失敗する場合でも、テイクオーバーは実行されます。

まず、複製サブシステムは、Hitachi TrueCopy デバイスグループの全体的なデバイスグループ状態が有効であるかどうか検査します。 続いて、複製サブシステムは、ターゲットの主クラスタ cluster-newyork のローカルのデバイスグループ状態が 32 または 52 でないことを検査します。これらの値は SVOL_COPY 状態に対応しています (この状態では horctakeover コマンドは失敗する)。次の表に、テイクオーバーに使用する Hitachi TrueCopy コマンドを示します。

表 11–2 新しい主クラスタでの Hitachi TrueCopy テイクオーバー検証

全体的なデバイスグループ状態 

有効なローカルのデバイスグループ状態 

cluster-newyork で発行される Hitachi TrueCopy テイクオーバーコマンド

SMPL 

すべて 

コマンドは発行されません。 

通常の主クラスタ 

すべて 

コマンドは発行されません。 

通常の二次クラスタ 

32 および 52 を除く、すべての通常の二次クラスタの状態 

通常の二次クラスタの状態のリストは、表 10–1表 10–2 を参照してください。

horctakeover -S -g dg [- t]

Hitachi TrueCopy デバイスグループの fence_levelasync のときは、-t オプションを指定します。この値は、保護グループの Timeout プロパティーの 80% として計算されます。たとえば、保護グループの Timeout が 200 秒である場合、このコマンドで -t オプションを使用したときの値は 200 秒の 80%、つまり、160 秒になります。

テイクオーバー主クラスタ 

すべて 

コマンドは発行されません。 

テイクオーバー二次クラスタ 

すべて 

pairsplit -R-g dg pairsplit -S-g dg