この節では、Sun Cluster Geographic Edition マニュアルページ内の記述の誤りと記載漏れについて説明します。
問題の概要:fence_level パラメタが never または async に設定されていないと、二次サイトが停止する際にデータ複製が正しく行われない可能性があります。
対処方法:主クラスタにおけるアプリケーション停止を防ぐには、Fence_level を never または async に指定します。
data または status の Fence_level を使用する特別なニーズがある場合は、ご購入先に問い合わせてください。
問題の概要:geopg のマニュアルページには、timeout プロパティーの上限が示されていません。
対処方法:このリリースにおける timeout プロパティーの最大値は 1000000 秒です。
問題の概要:geopg のマニュアルページでは、timeout プロパティーの目的について十分説明されていません。
対処方法:timeout 間隔は、geopg コマンド (start、stop、switchover、takeover など) が実行されたあと Sun Cluster Geographic Edition が応答を待機する最大の時間です。timeout 間隔の間にコマンドが応答しないと、最終的に実行される対象コマンドが正常に完了した場合でも、Sun Cluster Geographic Edition は処理がタイムアウトしたと報告します。
timeout 間隔は、クラスタごとに処理に適用されます。ローカルスコープを持つ処理が指定された timeout 間隔を過ぎても完了しない場合、この処理はタイムアウトします。
グローバルスコープを持つ処理は、ローカルクラスタに対するアクションとリモートクラスタに対するアクションから構成されます。ローカルアクションとリモートアクションのタイムアウトは別々に計時されます。このため、指定された timeout 間隔を過ぎてもローカル処理が完了しないか、指定された timeout 間隔を過ぎてもリモート処理が完了しない場合、グローバルスコープを持つ処理はタイムアウトします。
たとえば、次の処理はローカルスコープ指定で開始されます。
# geopg start -e Local |
timeout プロパティーを 200 秒に設定すると、200 秒を過ぎても geopg start 処理が完了しないとこの処理はタイムアウトします。
この処理をグローバルスコープ指定で開始する場合は次のように入力します。
# geopg start -e Global |
timeout プロパティーを 200 秒に設定すると、200 秒を過ぎてもローカルクラスタ上で処理が完了しないか、あるいは 200 秒を過ぎてもリモートクラスタ上で処理が完了しない場合、geopg start はタイムアウトします。ローカルアクションに 150 秒かかり、リモートアクションに 150 秒かかる場合、処理はタイムアウトしません。
保護グループの timeout 値は概算されます。保護グループに対するすべての処理が timeout 間隔に照らして計時されるわけではありません。たとえば、データ構造を初期化して処理の前提条件が満たされているか確認するためにかかる時間は、timeout 間隔内の時間として計算されません。
問題の概要: geops のマニュアルには通知用の電子メールアドレスを設定するプロパティーが Notification_EmailAddrss とありますが、これは誤りです。
対処方法:通知用の電子メールアドレスを指定する正しいプロパティー名は、Notification_EmailAddrs です。
問題の概要:このマニュアルページにはデフォルトの TCP/UDP ハートビートポート番号が 8765 と示されていますが、この番号は IANA (Internet Assigned Numbers Authority) によってすでにほかの人に割り当てられています。
対処方法:衝突を避けるため、現在 TCP/UDP はデフォルトのポート番号として 2084 を使用しています。
問題の概要:geopg のマニュアルページに示されているリソースグループとデバイスグループを追加する構文は正しくありません。
対処方法:リソースグループを追加する正しい構文は、geopg add-resource-group resource-group protection-group-name です。デバイスグループを追加する正しい構文は、geopg add-device-group device-group protection-group-name です。
問題の概要:geohb のマニュアルページの「説明」セクションに、次に示す誤った例が含まれています。
command1 という名前のハートビートプラグインを作成するには、次のコマンドを使用します。
# geohb add paris-to-newyork -g command1 -p Query_cmd=/usr/bin/hb/ |
対処方法:この例は、次のように修正する必要があります。
paris-to-newyork ハートビートに command1 というカスタムハートビートプラグインを追加するには、次のコマンドを使用します。
# geohb add-plugin -p Query_cmd=/usr/bin/hb/ command1 paris-to-newyork |
問題の概要:geops udpate コマンドを実行すると、パートナークラスタと情報の同期がとられます。クラスタがパートナークラスタと接続されていない状況では、このコマンドを実行してもパートナーシップを更新することはできません。
対処方法:クラスタがパートナークラスタと接続されていない状況では geops udpate コマンドを使用してパートナーシップを更新しないでください。
問題の概要:マニュアルページ内で “ 6 という文字がランダムに現れています。
対処方法:この文字は無視してください。
問題の概要: geohb(1M) および geopg(1M) のマニュアルページでは、コマンド例内に誤ったサブコマンドが含まれています。
対処方法:command- -help コマンドを使用し、正しい使用法を常に参照してください。