プログラムのパフォーマンス解析

基本概念

profgprof、 および tcov は Sun WorkShop の開発環境を拡張し、パフォーマンスデータの収集および利用を可能にします。prof はフラットファイル形式のプログラムプロファイルを生成し、gprof はコールグラフプロファイルを作成します。また、tcov は、どの行がどのくらいの頻度で使用されたかを示すステートメントレベルの情報をソースファイルのコピーに生成します。

表 4-1 に、標準的なパフォーマンスプロファイリングツール一覧を示します。

表 4-1 パフォーマンスプロファイリングツール

コマンド 

動作 

prof

各関数に制御が渡る正確な回数とともに、プログラムによって使用されるCPU 時間の統計的プロファイルを生成します。このツールは Solaris オペレーティングシステム環境に付属しています。 

gprof

各関数に制御が渡る正確な回数、およびプログラムのコールグラフの各 arc (呼び出す側と呼び出される側の組み合わせ) 上で制御が受け渡しされる回数とともに、プログラムによって使用される CPU 時間の統計的プロファイルを生成します。このツールは Solaris オペレーティングシステム環境に付属しています。 

tcov

プログラムの各ステートメントが実行される正確な回数を生成します。tcov には、オリジナルの tcov と、 tcov Enhanced の2バージョンがあります。これら2つのバージョンは、出力で使用される生データを生成する実行時サポートが異なります。オリジナルの tcov は -xa コンパイラオプションまたは -a オプション(C++)を使ってコンパイルされたプログラムからデータを取得します。