Sun Management Center 3.5 System Reliability Manager ユーザーガイド

第 4 章 パッチの監視

この章では、パッチの監視モジュールについて説明します。このモジュールは、インストールされていないパッチについてのアラームを生成します。

この章の内容は次のとおりです。

パッチの監視モジュールの概要


注 –

System Reliability Manager 3.0 のパッチの管理モジュールは、バージョン 3.5 ではパッチの監視と呼びます。System Reliability Manager 3.5 サーバーは、System Reliability Manager 3.0 パッチの管理モジュールを実行するエージェントを従来どおり監視できます。


System Reliability Manager 3.5 パッチの監視モジュールは、Sun のパッチ管理ソリューションである PatchPro ソフトウェアを使用します。このパッチソフトウェアは、Patch Manager としても知られています。このパッチソフトウェアは、モジュールによって使用される利用可能なパッチに関するデータを収集します。パッチソフトウェアは、別々にダウンロードしてインストールする必要があります。詳細については、パッチソフトウェアの取得を参照してください。モジュールは、パッチソフトウェアがインストールされているかどうかを最初に確認します。パッチソフトウェアがインストールされていない場合、モジュールは利用できません。

パッチの監視モジュールは、以下のような表を表示します。

パッチの監視モジュールはインストールされていないパッチについてのアラームを生成します。パッチの監視モジュールは、利用可能なパッチのうちインストールされていないパッチの数を検出し、その数に対するアラームを生成します。さらに、推奨するパッチを表にリストします。不足しているパッチについては、patches.list ファイルに保存されるため、このリストを使ってスクリプトを作成することができます。このファイルの位置は、/var/opt/SUNWsymon/SysMgmtPack/patchmonitoring/patches.list です。

このモジュールは、24 時間が経過すると自動的に更新されます。デフォルトの設定を変更したい場合は、属性エディタを使用してください。「属性エディタ」ダイアログボックスを表示するには、パッチリストテーブルの行上でマウスボタン 3 を押します。

このモジュールは以下の機能を実行します。

パッチの監視モジュールは、パッチの状態テーブルに次のアラームを生成します。

パッチソフトウェアの取得

パッチの監視モジュールでは、PatchPro ソフトウェア (以前の Patch Manager) のインストールが必要です。このソフトウェアは、SunSolve (https://sunsolve.sun.com/patchpro) からダウンロードできます。使用している Solaris オペレーティング環境のバージョンに対応するソフトウェアをダウンロードしてインストールする必要があります。ソフトウェアのバージョン情報およびインストールマニュアルは、同じ Web サイトから取得できます。

パッチの監視モジュールのアクセスと使用

この節では、パッチの監視モジュールのアクセス方法について説明します。パッチおよびパッケージに関する情報の表示方法についても説明します。

パッチの監視モジュールにアクセスする
  1. Patch Manager (PatchPro) ソフトウェアをまだシステムにインストールしていない場合は、それをダウンロードしてインストールします。

    詳細については、パッチソフトウェアの取得を参照してください。

  2. パッチの監視モジュールをロードします。

    モジュールのロード方法については、『Sun Management Center 3.5 ユーザーガイド』の「モジュールを読み込む」を参照してください。パッチの監視モジュールは、階層ウィンドウの「オペレーティングシステム」から利用可能です。

  3. Sun Management Center 3.5 コンソールで、左区画にあるホスト名をダブルクリックします。

  4. ホストの詳細ウィンドウのモジュールブラウザ階層表示で、「オペレーティングシステム」フォルダをダブルクリックします。

    カテゴリが展開されます。

  5. パッチの監視モジュールをダブルクリックします。

    カテゴリが展開されます。

  6. 「推奨パッチ」をダブルクリックします。

    パッチの監視モジュールは、右ペインにパッチの状態テーブルとパッチリストテーブルを表示します。

パッチソフトウェアは、JavaTM 技術に基づきます。Java ランタイム環境の正しいバージョンがシステムで検出されない場合、パッチソフトウェアによって正しいバージョンがインストールされます。

パッチの状態テーブルは、推奨するパッチに関する一般的な情報を表示します。以下の表を参照してください。

表 4–1 パッチの状態情報

状態 

次の値が可能です。

  • OK

  • ERROR。ERROR の原因が検知されると、それがリストされます。

推奨パッチ数 

システムに適用する推奨パッチの数 

パッチリストテーブルは、不足しているパッチとそれに関する情報をリストします。以下の表を参照してください。

表 4–2 パッチリスト情報

パッチ ID 

パッチの識別番号。 

形式 

パッチに関する情報の要約。 

要件 

このパッチが自分自身をインストールする前に、あらかじめインストールしておく必要があるパッチのリスト括弧内のパッチ ID は、システムにまだインストールされていないパッチを示します。 

廃止 

蓄積したパッチと交換するパッチのリスト。括弧内のパッチ ID は、まだインストールされていないパッチを示します。 

パッチを参照するパッチのリストを表示する
  1. パッチリストテーブルを表示します。

    詳しい手順については、パッチの監視モジュールにアクセスするを参照してください。

  2. パッチを表示している行でマウスボタン 3 を押します。

    ポップアップメニューが現れます。

  3. 「<PatchID> を参照しているインストール済みのパッチを一覧表示します」を選択します。

    探索表示が開き、選択したパッチを参照するインストール済みのパッチのリストが表示されます。

インストール済みのパッチおよびパッケージの詳細を表示する
  1. ホストの詳細のモジュールブラウザで、階層ウィンドウの「オペレーティングシステム」をダブルクリックします。

    カテゴリが真下に展開されます。

  2. パッチの監視をダブルクリックします。

    カテゴリが展開され、「推奨パッチ」が真下に現れます。

  3. 「推奨パッチ」でマウスボタン 3 を押します。

    ポップアップメニューが現れます。

    推奨パッチとメニューを表示しているモジュールブラウザ。図内のテキストで図の内容が理解できます。
  4. 表示するかどうかを選択します。

    • システムにインストールされているパッチのリストを表示するには、「インストール済みのパッチを表示します」を選択します。

    • システムにインストールされているパッケージのリストを表示するには、「インストール済みのパッケージを表示します」を選択します。

    探索表示が開き、適切なリストが表示されます。