この章では、パッチの監視モジュールについて説明します。このモジュールは、インストールされていないパッチについてのアラームを生成します。
System Reliability Manager 3.0 のパッチの管理モジュールは、バージョン 3.5 ではパッチの監視と呼びます。System Reliability Manager 3.5 サーバーは、System Reliability Manager 3.0 パッチの管理モジュールを実行するエージェントを従来どおり監視できます。
System Reliability Manager 3.5 パッチの監視モジュールは、Sun のパッチ管理ソリューションである PatchPro ソフトウェアを使用します。このパッチソフトウェアは、Patch Manager としても知られています。このパッチソフトウェアは、モジュールによって使用される利用可能なパッチに関するデータを収集します。パッチソフトウェアは、別々にダウンロードしてインストールする必要があります。詳細については、パッチソフトウェアの取得を参照してください。モジュールは、パッチソフトウェアがインストールされているかどうかを最初に確認します。パッチソフトウェアがインストールされていない場合、モジュールは利用できません。
パッチの状態テーブル: 推奨するパッチに関する一般的な情報を表示する
パッチリストテーブル:不足しているパッチおよびそれに関する情報をリストする
パッチの監視モジュールはインストールされていないパッチについてのアラームを生成します。パッチの監視モジュールは、利用可能なパッチのうちインストールされていないパッチの数を検出し、その数に対するアラームを生成します。さらに、推奨するパッチを表にリストします。不足しているパッチについては、patches.list ファイルに保存されるため、このリストを使ってスクリプトを作成することができます。このファイルの位置は、/var/opt/SUNWsymon/SysMgmtPack/patchmonitoring/patches.list です。
このモジュールは、24 時間が経過すると自動的に更新されます。デフォルトの設定を変更したい場合は、属性エディタを使用してください。「属性エディタ」ダイアログボックスを表示するには、パッチリストテーブルの行上でマウスボタン 3 を押します。
インストール済みのパッチをチェックし、インストールされていないパッチを検知する
不足しているパッチのリストを表に表示する
システムにインストールされているパッケージとパッチのリストを取得するコマンドを実行できる
インストールされていないパッチの数が一定のしきい値に到達した場合、アラームを生成する
パッチの監視モジュールは、パッチの状態テーブルに次のアラームを生成します。
状態の結果が ERROR の場合は警告アラーム
推奨パッチ数が 0 より大きい場合は警告アラーム
パッチの監視モジュールでは、PatchPro ソフトウェア (以前の Patch Manager) のインストールが必要です。このソフトウェアは、SunSolve (https://sunsolve.sun.com/patchpro) からダウンロードできます。使用している Solaris オペレーティング環境のバージョンに対応するソフトウェアをダウンロードしてインストールする必要があります。ソフトウェアのバージョン情報およびインストールマニュアルは、同じ Web サイトから取得できます。
この節では、パッチの監視モジュールのアクセス方法について説明します。パッチおよびパッケージに関する情報の表示方法についても説明します。
Patch Manager (PatchPro) ソフトウェアをまだシステムにインストールしていない場合は、それをダウンロードしてインストールします。
詳細については、パッチソフトウェアの取得を参照してください。
パッチの監視モジュールをロードします。
モジュールのロード方法については、『Sun Management Center 3.5 ユーザーガイド』の「モジュールを読み込む」を参照してください。パッチの監視モジュールは、階層ウィンドウの「オペレーティングシステム」から利用可能です。
Sun Management Center 3.5 コンソールで、左区画にあるホスト名をダブルクリックします。
ホストの詳細ウィンドウのモジュールブラウザ階層表示で、「オペレーティングシステム」フォルダをダブルクリックします。
カテゴリが展開されます。
パッチの監視モジュールをダブルクリックします。
カテゴリが展開されます。
「推奨パッチ」をダブルクリックします。
パッチの監視モジュールは、右ペインにパッチの状態テーブルとパッチリストテーブルを表示します。
パッチソフトウェアは、JavaTM 技術に基づきます。Java ランタイム環境の正しいバージョンがシステムで検出されない場合、パッチソフトウェアによって正しいバージョンがインストールされます。
パッチの状態テーブルは、推奨するパッチに関する一般的な情報を表示します。以下の表を参照してください。
表 4–1 パッチの状態情報
状態 |
|
推奨パッチ数 |
システムに適用する推奨パッチの数 |
パッチリストテーブルは、不足しているパッチとそれに関する情報をリストします。以下の表を参照してください。
表 4–2 パッチリスト情報
パッチ ID |
パッチの識別番号。 |
形式 |
パッチに関する情報の要約。 |
要件 |
このパッチが自分自身をインストールする前に、あらかじめインストールしておく必要があるパッチのリスト括弧内のパッチ ID は、システムにまだインストールされていないパッチを示します。 |
廃止 |
蓄積したパッチと交換するパッチのリスト。括弧内のパッチ ID は、まだインストールされていないパッチを示します。 |
パッチリストテーブルを表示します。
詳しい手順については、パッチの監視モジュールにアクセスするを参照してください。
パッチを表示している行でマウスボタン 3 を押します。
ポップアップメニューが現れます。
「<PatchID> を参照しているインストール済みのパッチを一覧表示します」を選択します。
探索表示が開き、選択したパッチを参照するインストール済みのパッチのリストが表示されます。
ホストの詳細のモジュールブラウザで、階層ウィンドウの「オペレーティングシステム」をダブルクリックします。
カテゴリが真下に展開されます。
パッチの監視をダブルクリックします。
カテゴリが展開され、「推奨パッチ」が真下に現れます。
「推奨パッチ」でマウスボタン 3 を押します。
ポップアップメニューが現れます。
表示するかどうかを選択します。
システムにインストールされているパッチのリストを表示するには、「インストール済みのパッチを表示します」を選択します。
システムにインストールされているパッケージのリストを表示するには、「インストール済みのパッケージを表示します」を選択します。
探索表示が開き、適切なリストが表示されます。