Sun Management Center 3.5 Service Availability Manager ユーザーガイド

付録 A 設定とモジュールパラメータ

以下の表では、合成トランザクションモジュールおよびサービス要素モジュールの設定とモジュールパラメータを説明します。

表 A–1 設定とモジュールパラメータ

パラメータ名 

パラメータの説明 

インスタンス

モジュールインスタンスの名前。 

説明

インスタンスの説明。 

サービスホスト

サービスが実行されているサーバの名前。 

サービスポート

サービスが実行されているポート番号。 

カレンダ

監視するカレンダ (カレンダサーバにすでに存在している) の名前。 

タイムアウト (秒)

サーバに対する各要求のタイムアウト間隔。正の値にする必要があります。値 0 は、タイムアウトの影響を無効にします。 

ログイン ID

サービスにアクセスするログイン ID。IMAP および POP3 モジュールのみに必要です。 

パスワード

ユーザのパスワード。IMAP および POP3 モジュールにはパスワードが必要です。合成トランザクションの実行時、パスワードはクリアテキストで渡されます。したがって、パスワードは安全ではありません。これらのモジュールのユーザが特権を持っていないことを確認する必要があります。 

ドメイン名

NIS ルックアップが行われるドメインの名前。 

電子メールの発信元

SMTP サービスの場合、メール送信者の電子メールアドレス。各テスト用に電子メールアカウントをシステムに作成する必要があります。これによりテスト電子メールの宛先が作成されます。宛先を提供しないと、同時アクセス問題が生じる可能性があり、SMTP はメール要求を拒否することになります。配信不能な電子メールは、ルートメールシステムで留まります。 

プロセス名

監視するプロセスの名前。 

プロセスの Argv パターン

プロセスに対する引数。 

プロセスのユーザ ID

プロセスオーナーのユーザ ID。 

プロセス数

プロセス名、プロセスの argv パターン、およびプロセスのユーザ ID の一致で検出されたプロセスの数。

アクセスログファイル

HTTP サーバのアクセスログファイルへの絶対パス名。このファイルには、 Web サーバの統計に関する情報が含まれます。共通ログファイル (CLF) 形式のファイルのみサポートされます。ファイルが存在しない場合、あるいはファイル形式が CLF でない場合にはアラームが表示されます。 

Web サーバ製品名

Web サーバの製品名。 

使用可能

サービスの可用性を示します。次のいずれかの状態が返されます。 

1. Up:サービスが利用可能であることを示します。 

2. Down:サービスが利用不可であることを示します。状態が「down」の場合にはアラートが表示されます。 

3. Degraded:性能が低下していることを示します。モジュールはテストトランザクションを実行することができますが、トランザクションの応答時間が、指定したアラームしきい値を超えています。可用性が低下すると、アラームが生成されます。このアラームの重要度は、トランザクションの応答時間に設定したすべてのアラームの中で最も高い重要度です。 

使用不可の理由

サービスが利用不可である理由を示します。宛先に到達できない (the destination is unreachable) 理由は、ネットワークまたはホストに到達できない ことを示します。適用不可 (Not applicable) は、サービスが停止 (down) していないことを示します。 

稼働時間 (%)

モジュールがサービスの監視を開始してからの該当サーバのアップタイムのパーセンテージ。 

平均修復時間

監視開始以降の回復の平均時。値は、サービスの合計ダウンタイム時間を失敗の数で割って計算されます。 

平均故障間隔

監視開始以降の平均故障間隔。値は、サービスの理想アップタイム時間を失敗の数で割って計算されます。 

検査日時

サービスが照会された最後の時間。 

行名。 

トランザクションの結果

トランザクションの結果を示します。2 つの値のうち 1 つが返されます。 

1. Success:トランザクションが成功したことを示します。 

2. Failure:トランザクションが失敗したことを示します。また、失敗の原因をリストして、警告アラームを表示します。 

トランザクションの失敗

トランザクションが失敗した場合、このパラメータは失敗の原因を示します。失敗の原因として、サーバ名が不明 (unknown server name)、サーバに到達できない (unable to reach the server) などがあります。適応不可 (Not applicable) は、トランザクションが成功したときに示されます。 

ルックアップ (ミリ秒)

サービスが実行されている場合に、サーバ名の解決に要した時間 (ミリ秒単位)。このプロパティにはアラームしきい値を設定できます。 

接続 (ミリ秒)

サービスとの接続を確立する合計時間 (ミリ秒単位)。このプロパティにはアラームしきい値を設定できます。 

データ転送 (KB/秒)

Web ページが要求されてから、Web ページが完全に返されるまでの時間 (キロバイト/秒)。このプロパティにはアラームしきい値を設定できます。 

トランザクション (ミリ秒)

全トランザクションを完了するのに要した時間 (ミリ秒)。この合計は、合計ネットワーク時間と合計サーバ処理時間を足した値になります。このプロパティにはアラームしきい値を設定できます。 

ネットワーク (ミリ秒)

トランザクション中にネットワーク上で消費した合計時間 (ミリ秒)。このプロパティにはアラームしきい値を設定できます。 

サーバプロセス (ミリ秒)

サーバがトランザクションの処理に要した合計時間 (ミリ秒)。このプロパティにはアラームしきい値を設定できます。 

URL

テストする HTTP ページ。 

ディレクトリ

ファイルの保存またはファイルの取得に使用する FTP サーバ上のディレクトリ。 

操作

監視する FTP 操作の種類を示します。 

1. get: FTP get 操作を示します。

2. put: FTP put 操作を示します。

ファイル

FTP トランザクションの場合は、get または put するファイルの名前。FTP put 操作では、ファイルは最初に /var/opt/SUNWsymon/ftp/putput されます。

パケット (KB)

FTP get/put 操作における各パケットのサイズ (KB)。 

認証 (ミリ秒)

サーバにログインする時間。FTP は、匿名ユーザ (anonymous) でログインします。 

データ転送 (ミリ秒)

ファイルを転送する時間 (get または put) (ミリ秒)。

ホスト名

DNS サーバでルックアップするホスト名。 

IP アドレス

ホストの IP アドレス。 

ホストルックアップ (ミリ秒)

DNS サーバでホスト名の解決に要した時間 (ミリ秒)。 

NIS ルックアップ

NIS ドメインでルックアップする名前。ホスト、ユーザ、UNIX グループ、あるいはメールエイリアスになります。 

NIS マップ

NIS 名前サービスマップ。4 つのデフォルト値があります: パスワード、ホスト、グループ、およびメールエイリアス。解決される名前は、この 4 つのタイプのいずれかです。 

ベース DN

LDAP ディレクトリ上の検索の開始点。 

検索フィルタ

検索に適用されるフィルタの文字列表現。attributetype=attributevalue のような単純なフィルタを指定できます。 

LDAP ルックアップ (ミリ秒)

LDAP ディレクトリで名前の解決に要した時間 (ミリ秒)。 

電子メールの送信先

テストメッセージの送信先の電子メールアドレス。 

電子メール (KB)

送信するテストメッセージのサイズ (KB)。 

メッセージ (KB)

メールサーバから取得するメッセージのサイズ。デフォルト値は 1k です。この行は編集できます。値: 1k、5k、10k、20k、25k 

メッセージ取得 (ミリ秒)

メールサーバからメッセージを取得する時間 (ミリ秒)。 

ユーザ名

アクセスされるカレンダのユーザ名。このカレンダがサーバに存在しない場合、エラーを受け取ります。 

ログファイル

HTTP サーバのアクセスログファイルと同じです。 

操作の合計

サービス開始以降、そのサービスによって実行された操作の合計数。 

転送されたデータの合計 (KB)

サービス開始以降に伝送された合計データ量 (KB)。 

転送されたファイルの合計

サービス開始以降に伝送された合計ファイル数。 

エラーの合計

サービス開始以降に発生した合計エラー数。 

サーバエラーの合計

サービス開始以降、エラーコード番号 500 またはそれ以上で発生した合計エラー数。