Sun Management Center 3.6 ユーザーガイド

第 7 章 管理オブジェクト情報の表示

この章の内容は次のとおりです。

「モジュールブラウザ」タブの概要

ホスト管理オブジェクトの「詳細」ウィンドウを開くと、「モジュールブラウザ」タブが選択された状態になっています。「モジュールブラウザ」タブは、ホストの階層表示とコンテンツ表示を表示し、ホストハードウェア、オペレーティングシステム、ローカルアプリケーション、遠隔システムなどの追加情報を提供します。


ヒント –

ノードのアラーム状態情報を確認する場合は、画面右側のオブジェクト上にマウスポインタを数秒間置いたままにします。ツールチップにオブジェクトのアラーム状態情報が表示されます。同時にデータプロパティテーブルセルのツールチップも表示されます。これは、テーブルセルの情報が長すぎて完全に表示できない場合に便利です。

階層表示は、開くアイコンを使用して開いたり閉じたりすることができます。階層は、「ハンドル」が右を指すと閉じ、「ハンドル」が下を指すと開きます。


Sun Management Center ソフトウェアはモジュールを使用してホストを監視します。モジュールは、健全性インジケータおよびシステム、アプリケーション、ネットワークデバイスのリソースに関するデータを監視するソフトウェアコンポーネントです。「モジュールブラウザ」タブが提供する情報は、対象ホストに読み込まれたモジュールによって異なります。Sun Management Center のモジュールは、「モジュールブラウザ」タブの表示に表示される 4 つのカテゴリのいずれかに属しています。モジュールの詳細は、付録 C 「Sun Management Center ソフトウェアのモジュール」を参照してください。


注 –

ご使用のシステム構成によっては、この章で説明する一部のモジュールにアクセスできない場合があります。


図 7–1 はホスト表示の例です。ホスト表示は、左側の階層 (ツリー) 表示と右側のコンテンツ表示から構成されます。ホスト階層表示は、ホストとモジュールの関係を表示します。この例では、オペレーティングシステムモジュールとして MIB-II システム (簡易) モジュールとカーネルリーダ (簡易) モジュールが読み込まれています。

「ブラウザ詳細」ウィンドウでは、アラームしきい値の設定と、監視データプロパティの表示やグラフ作成などが行えます。

図 7–1 「ブラウザ詳細」ウィンドウ

「モジュールブラウザ」タブが選択された状態で、ホストの管理オブジェクト情報を表示した「詳細」ウィンドウ。

ハードウェアの監視

システムに読み込まれたモジュールによって、ホストハードウェア環境に関する次の情報を監視することができます。

具体的なハードウェア機能については、ご使用システムのプラットフォームの追補マニュアルを参照してください。

オペレーティングシステムの監視

システムに読み込まれたモジュールによって、ホストのオペレーティング環境に関する次の情報を監視することができます。

ローカルアプリケーションの監視

システムに読み込まれたモジュールによって、ローカルアプケーションに関する次の情報を監視することができます。

遠隔システムの監視

システムに読み込まれたモジュールにによって、ホストが認識する遠隔システムについて次の情報を監視します。

ブラウザアイコン

「ブラウザ詳細」ウィンドウのパネル上部には、追加機能にアクセスするための アイコンが 1 列に配置されています。

「モジュール」アイコン

「モジュール」アイコンをクリックすると、モジュール関連機能が一覧表示されます。

「オプション」アイコン

「オプション」アイコンをクリックすると、次の機能が一覧表示されます。

「属性」アイコン

「属性」アイコンをクリックすると、選択されているオブジェクトの属性エディタが表示されます。属性エディタでは、オブジェクトとその動作を制御する規則の追加情報が表示され、それらの情報を編集することができます。属性エディタの詳細は、第 10 章「データプロパティ属性の監視」を参照してください。

「プロパティ値の設定」アイコン

「プロパティ値の設定」アイコンをクリックすると、プロパティ値をマルチインスタンスのタスクに追加することができます。

「グラフ」アイコン

「グラフ」アイコンをクリックすると、指定した監視データプロパティのグラフを作成することができます。詳細は、第 9 章「データプロパティのグラフ表示」を参照してください。

「探索」アイコン

「探索」アイコンをクリックすると、監視データプロパティ上でコマンドを実行することができます。

「再表示」アイコン

「再表示」アイコンをクリックすると、表示中のデータプロパティテーブル情報を更新することができます。


注 –

ただし、指定オブジェクトに対してコマンドが不適切だと、このアイコンは選択不可になります。


アラームフィルタ

アラーム状態を利用してテーブルをフィルタリングすることができます。たとえば、重大 (赤) の行だけを表示することが可能です。フィルタ設定は、現在のセッションで「モジュールブラウザ」タブが選択されている場合にのみ適用可能です。セッション全体での有効性はありません。

アラームフィルタのデフォルト設定は、すべてのオプションが選択された状態で、「アラームフィルタの有効化」 がオンになっています。

Procedureアラームフィルタを全テーブルに適用する

手順
  1. 「詳細」ウィンドウの「モジュールブラウザ」タブをクリックします。

  2. 「オプション」メニューから「アラームフィルタの有効化」を選択します。

    チェックボックスが選択されていると、全テーブルにフィルタが適用されます。チェックボックスが空白だと、アラームフィルタが定義されたテーブルにのみフィルタが適用されます。

ホストセキュリティ

Sun Management Center ソフトウェアでは、「詳細」ウィンドウを使用して 2 つのレベル (ホストとモジュール) でセキュリティを設定できます。セキュリティ (アクセス権) をホストレベルのみで設定すると、適切なセキュリティ権を持つすべてのユーザが、モジュールの読み込み、アラームしきい値の設定、アラームの肯定応答などを実行できます。

これに対し、セキュリティ (アクセス権) をアプリケーションレベルでも設定すると、適切なモジュールアクセス権を持つユーザしかモジュールの操作を行うことができなくなります。モジュールセキュリティは、ホストセキュリティのサブセットとして使用できます。

たとえば、ユーザ A 、B、C に対して、モジュールの読み込みとアラームしきい値の作成が可能なホストレベルでのセキュリティ (アクセス権) を設定します。このセキュリティ (アクセス権) に従って、ユーザ A は、 状態モニターモジュールを読み込んで独自のアラームしきい値を作成します。しかし、状態モニターモジュールレベルでのセキュリティ (アクセス権) が設定されていないため、ユーザ B とユーザ C はユーザ A の処理を変更することができます。結果的にユーザ A は、このモジュールにアラームしきい値を設定することしかできません。


注 –

両方のレベルでセキュリティを設定する場合は、モジュールレベルのセキュリティ (アクセス権) がホストレベルのセキュリティ (アクセス権) に優先します。


セキュリティの詳細は、第 18 章「Sun Management Center のセキュリティ」を参照してください。

Procedureホストまたはモジュールのセキュリティを設定する

手順
  1. 次のいずれかの方法で、ホストまたはモジュールの属性エディタを開きます。

    • ホスト上またはモジュール上でマウスボタン 3 を押して、ポップアップメニューから「属性エディタ」を選択します。

    • 「属性」ボタンをクリックします。

  2. 「セキュリティ」タブをクリックします。

  3. ユーザ名と管理者グループ名を該当するフィールドに入力します。

    セキュリティフィールドの詳細は、第 18 章「Sun Management Center のセキュリティ」を参照してください。

  4. セキュリティ設定を適用してウィンドウを閉じるには、「了解」ボタンをクリックします。