Sun Management Center 3.6 ユーザーガイド

Procedure検出オブジェクト要求を定義して起動する

ホストの検出には、ping コマンドまたは経路テーブルを使用します。

経路テーブルから検出要求を開始する場合は、事前に付録 B 「IP ルーティング」を読んでおいてください。この付録では、経路指定、ネットワーククラス、ネットマスクの基本的な概念について説明しています。


注 –

検出要求を実行するためには、esdomadm の権限が必要です。詳細は、第 18 章「Sun Management Center のセキュリティ」を参照してください。


手順
  1. 「オブジェクト検出」ウィンドウを開きます (「「オブジェクト検出」ウィンドウを起動する」を参照)。

  2. 「オブジェクト検出」ウィンドウの「追加」ボタンをクリックします。

    「新しい検出要求」ウィンドウが表示されます。デフォルトでは「検出」タブが選択されています。


    ヒント –

    既存の検出要求をコピーする場合は、既存要求を選択して「オブジェクト検出」ウィンドウの「複製」ボタンをクリックします。新しい検出要求の設定を編集する方法については、「検出オブジェクト要求を変更する」を参照してください。


  3. 「要求名」フィールドに検出要求の新規名を入力します。

    「オブジェクト検出」ウィンドウには複数の要求が示され、要求を選択したり、関係する検索パターンを編集したりできます。

  4. 「検出方法」フィールドで、ネットワークの検出方法を選択します。

    検出方法には、Ping と 経路テーブルがあります。

    • Ping を選択すると、検出プロセスは ICMP コマンドと SNMP の ping コマンドを使用して、指定 IP アドレス範囲のホスト、ルーター、複合オブジェクトを検出します。次に、検出したホストを、ネットマスクに基づいて該当するネットワークとサブネットに配置します。


      注 –

      複合オブジェクトには、ハードウェアとソフトウェア の各種グループ (Sun FireTM システムなど) が含まれます。これらのオブジェクトはサブネットなどの構成には現れませんが、ドメインのルートレベルで確認することができます。


    • 経路テーブルを選択すると、検出プロセスは Sun Management Center のサーバホストから起動し、指定数のホップを通過して n ホップ離れたサブネットとホストをレポートします。トポロジマネージャまたは Sun Management Center サーバが稼働するホストから宛先ホストまでの「距離」は、ホップ数によって限定されます。


      注 –

      経路テーブルの検出要求では、ポート161 で SNMP エージェントを起動す ることが前提となります。使用可能なエージェントは、Sun Management Center エージェント、snmpdx、またはご使用のネットワーク管理パッケージ が提供する SNMP エージェントなどです。別のポート番号を使用する場合は、手順 9を参照してください。


      経路テーブルの詳細は、付録 B 「IP ルーティング」を参照してください。

  5. 「開始 IP アドレス」フィールドに、検出プロセスを開始する IP アドレスを入力します。

  6. 「終了 IP アドレス」フィールドに、検出プロセスを終了する IP アドレスを入力します。


    注 –

    この手順は、検出方法として Ping を選択した場合にのみ必要となります。


  7. 「ネットマスク」フィールドにネットマスク値を入力します。


    注 –

    この手順は、次の条件に当てはまる場合にのみ必要となります。

    • 検出方法として Ping を選択した。

    • デフォルト値 (255.255.255.0) 以外のネットマスクを使用する必要がある。


  8. 「ホップ数」フィールドに数字を入力します。

    ホップは、パケットが宛先に到達するまでに通過するルーター数です。たとえば、値が 0 (ゼロ) の場合、検出プロセスは現在のサブネットにだけ限定されます。


    注 –

    この手順は、次の条件に当てはまる場合にのみ必要となります。

    • 検出方法として経路テーブルを選択した。

    • 検出プロセスの規模を限定する。


  9. デフォルト値 (161) 以外のポート番号を使用するには、「このポートも確認」フィールドにポート番号を入力します。


    ヒント –

    入力したポート番号だけを確認するときは、「デフォルトポートの使用」を選択解除します。「デフォルトポートの使用」を選択してフィールドに番号を追加する場合、検出プロセスは デフォルトのポート番号と入力したポート番号の両方 を検査します。



    ヒント –

    Sun Management Center エージェントがデフォルト以外のポート (1161 など) で動作して、Sun Management Center 以外のエージェントがデフォルトポート (161) で動作している場合は、「デフォルトポートの使用」を選択解除します。これ以外の場合、検出プロセスは Sun Management Center 以外のエージェントを検出して、Sun Management Center エージェントを無視します。


  10. 検出プロセスを起動するには、「了解」ボタンをクリックします。

    確認ウィンドウが現れます。

    検出要求をカスタマイズする場合は、次の項目を参照してください。

  11. 検出要求をすぐに実行するには、「はい」ボタンをクリックします。

    検出プロセスを起動すると、次のイベントが発生します。

    • 検出プロセスが、Sun Management Center エージェントを実行中の全ノードを検出します。この中には、ほかの Sun Management Center サーバコンテキストに属するエージェントノードや、Sun Management Center の遠隔サーバコンテキストに属する Sun Management Center エージェントノードも含まれます。Sun Management Center エージェントノードに関する広範囲の情報が収集されます。

    • 検出プロセスは、SNMPエージェントを実行中の全ノードを検出します。SNMP エージェントノードについては、限られた情報が検出されます。

    • 検出プロセスは、Sun Management Center エージェントと SNMP エージェントのどちらも実行していないすべてのノードを検出します。検出されたノードは ping ホストとして表示されます。ping ホストについては、ほとんど情報は収集されません。

  12. Sun Management Center サーバまたはエージェントが 誤って ping ホストとしてレポートされるか全く検出されない場合は、より大きなタイムアウトで検出プロセスを再実行しします。


    注 –

    ホストが極端にビジーの場合は、そのホストのデータを収集している検出プロセスがタイムアウトになる可能性があります。Sun Management Center エージェントのホストでタイムアウトが発生すると、そのホストは ping ホストとしてレポートされるか、全く検出されない可能性があります。したがって、タイムアウトが発生した場合は、 ping と SNMP のタイムアウト期間を大きくしてから、検出プロセスを再実行してみてください。詳細は、「検出オブジェクト要求の設定を変更する」を参照してください。