Sun Management Center 3.6 インストールと構成ガイド

es-inst による Sun Management Center のインストール

この節では、es-inst スクリプトを使用して Solaris または Linux システムに製品をインストールする方法を説明します。インストールでは、コンソールレイヤー、サーバーレイヤー、およびエージェントレイヤーを個別にインストールすることも、まとめてインストールすることもできます。また、インストールする機能固有のアドオン製品を選択することもできます。インストールプロセスが完了すると、ベースコンポーネントとアドオンコンポーネントの設定を行える設定スクリプト es-setup が実行されます。


注 –

Linux には、エージェントおよびコンソールレイヤーをインストールできます。es-inst を使用した遠隔インストールはできません。



注 –

Sun Management Center 3.6 開発環境は、開発環境専用の独立したマシンにインストールする必要があります。開発環境のマシンには、Sun Management Center サーバー、エージェント、およびコンソールレイヤーが自動的にインストールされます。Sun Management Center の開発用のマシンは、Sun Management Center サーバーレイヤーの最小限のハードウェア要件とソフトウェア要件を満たしている必要があります。また、エージェントレイヤー、コンソールレイヤー、およびインストールするあらゆるアドオンの要件も満たしている必要があります。詳細は、第 1 章「Sun Management Center 3.6 のインストール」を参照してください。


es-inst のオプション

es-inst コマンドの構文は次のとおりです。

es-inst [-S dir][-T dir][-R dir][-C file][-A file][avh]

次の表に、es-inst のパラメータを示します。

表 B–2 es-inst のオプション

オプション 

パラメータ 

説明 

-A

filename

指定された構成ファイル filename を使用して自動インストールを実行する。—C と同時に指定された場合、このオプションは無視されます。

-C

filename

インストール時と設定時に入力する構成データを保存するファイルを指定する。このファイルは、引き続いて行われる自動インストールで使用されます。 

-R

/path/remote-machine

ローカルマシンの root ログインアカウントから NFS 読み書きが可能な遠隔マシンに Sun Management Center をインストールします。

「遠隔マシンへのインストール」を参照してください。

-S

directory

ソースディレクトリを指定します。 

-T

directory

対象ディレクトリを指定します。 

-a

 

エージェントのみの製品インストールを実行します。agent-update-bin を使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールまたは更新する」を参照してください。

-h

 

es-inst のオプション一覧を表示します。

-v

 

詳細ログを使用した冗長モードでインストールを実行します。 

ローカルマシンへのインストール

このインストール作業は、ネットワーク上の CD イメージディレクトリから Sun Management Center をインストールすることを前提にしています。詳細は、「CD インストールイメージの作成」を参照してください。この手順ではまた、es-inst パラメータは 1 つも指定しません。

Procedurees-inst スクリプトを使用してインストールする

手順
  1. Sun Management Center をインストールするマシンにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. /etc/nsswitch.conf ファイル内の group エントリの最初のトークンが files であることを確認します。


    group: files nis
  3. README ファイルに目を通します。

    • /net/machine-name/cd-imagedir/disk1/sbin/README.INSTALL

    • /net/machine-name/cd-imagedir/disk1/sbin/INSTALL_README.HWDS

    /net/machine-name/cd-imagedir は、Sun Management Center インストール CD イメージを作成したネットワークマシンのパスです。

  4. Sun Management Center installation disk 1 の sbin ディレクトリに移動します。

    • CD-ROM からのインストールの場合は、/ <DiskMountDir>/sbin ディレクトリに移動します。

      選択した内容によっては、インストールの作業中に CD を入れ替えるように求めるメッセージが表示される場合があります。

    • CD イメージからのインストールの場合は、/ cd-image-dir/disk1/sbin ディレクトリに移動します。ここで、cd-image-dir は、インストール CD をコピーしたディレクトリ、または Web からインストールイメージをダウンロードして展開したディレクトリです。

  5. es-inst インストールスクリプトを実行します。


    #./es-inst
    
    • システムに旧バージョンの Sun Management Center がインストールされていない場合は、対象ディレクトリの入力を求めるメッセージが表示されます。手順 8 に進みます。

    • システム上に Sun Management Center 2.x または 3.0 がインストールされている場合は、そのバージョンの Sun Management Center をアンインストールするかどうかの問い合わせがあります。

  6. 旧バージョンをアンインストールします。

    旧バージョンをアンインストールするかどうかを確認するメッセージが表示されます。旧バージョンをアンインストールしないと、Sun Management Center 3.6 のインストールは行えません。

    • 旧バージョンをアンインストールしない場合は、n または q を入力します。システムプロンプトに戻ります。

    • 旧バージョンをアンインストールする場合は、y を入力します。

      以前にインストールされている Sun Management Center のデータを移行するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  7. 旧バージョンのデータを移行します。

    以前にインストールした Sun Management Center 2.x または 3.0 の管理ドメイン構成データ、独自のアラーム設定、およびスクリプトを保存して、新しくインストールする Sun Management Center 3.6 に適用できます。このデータは、/var/opt/SUNWsymon に保存されます。

    • 旧バージョンの Sun Management Center のデータを保存して移行する場合は、y を入力します。

      インストールプロセスによって、動作中のすべての Sun Management Center プロセスが停止されます。データが /var/opt/SUNWsymon.bak に保存されます。

    • 旧バージョンの Sun Management Center のデータをすべて廃棄する場合は、n を入力します。

      保存する独自のスクリプトがある場合は、すべて移動するよう注意が促されます。


      注意 – 注意 –

      Sun Management Center 3.6 で使用する独自のスクリプトが /var/opt/SUNWsymon 下のディレクトリにある場合は、別の場所にそれらを移動してから、手順 6 に進みます。


    インストールプロセスは旧バージョンの Sun Management Center の es-uninst スクリプトを実行して、旧バージョンの Sun Management Center をアンインストールします。


    注 –

    インストール処理にかかる時間は、旧バージョンでインストールされている製品とアドオンに応じて異なります (数分〜 30 分)。

    アンインストールプロセス中、パッケージの削除が失敗したことを示すメッセージが表示されることがあります。これらのメッセージは無視してかまいません。当初は削除されなかったパッケージが存在していたとしても、アンインストールプロセスによってあとで削除されます。


    アンインストールプロセスが完了すると、Sun Management Center をインストールするディレクトリを指定するように求めるメッセージが表示されます。

  8. Sun Management Center をインストールするディレクトリの名前を入力します。

    デフォルトの場所は /opt です。

    Sun Management Center ソフトウェアは、必要となる最小のディスク容量が確保できれば、システム上の任意の場所にインストールできます。デフォルトの場所の /opt を使用する場合は、Return キーを押します。/opt 以外のディレクトリにインストールする場合は、そのディレクトリ名を入力します。


    ヒント –

    マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量は、コマンド df -ak で表示できます。


    本稼働環境と開発環境のどちらをインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。

  9. 「本稼働環境」または「開発環境」を選択します。


    注 –

    Sun Management Center 開発環境と本稼働環境は、個別の専用サーバーにインストールする必要があります。


    本稼働環境をインストールする場合は 1、開発環境をインストールする場合は 2 を入力します。

    • 「開発環境」を選択した場合は、次に示す Sun Management Center ベースコンポーネントがすべてインストールされます。

      • サーバーレイヤー

      • エージェントレイヤー

      • コンソール

      サーバーレイヤーのバイナリコードライセンスが表示されます。手順 11 に進みます。

    • 「本稼働環境」を選択した場合は、インストールする Sun Management Center コンポーネントレイヤーを選択するように求めるメッセージが表示されます。

  10. インストールする Sun Management Center コンポーネントレイヤーを選択します。

    レイヤーごとに、y または n を入力するよう求められます。次に例を示します。


        Select the Sun Management Center Architectural Component Layers:
        3 Layer(s) are available for your selection:
        Do you want to install Server Layer Components ? [y|n|q]  y 
            The Server Layer has been selected for install.
            The Sun Management Center Agent will be installed automatically.
        Do you want to install Console Layer Components ? [y|n|q]  y 
      
    

    注 –

    「サーバ」を選択すると、「エージェント」が自動的に選択されます。


    • 「サーバ」を選択するか、あるいは「サーバ」、「エージェント」、および「コンソール」を選択すると、サーバーレイヤーのバイナリコードライセンスが表示されます。手順 11 に進みます。

    • 「コンソール」を選択するか、あるいは「エージェント」と「コンソール」を選択すると、「言語サポートの選択」画面が表示されます。手順 12 に進みます。

    • 「エージェント」だけを選択すると、「アドオン製品の選択」画面が表示されます。手順 13 に進みます。

  11. サーバーレイヤーのバイナリコードライセンスに目を通します。

    ライセンス条項の内容をよくお読みください。インストールを継続するには、ライセンス条項に同意する必要があります。

    ライセンス条項に同意して継続する場合は y、インストールを中止する場合は n を入力します。

    • 有効なバージョンの JDK がインストールされていない場合は、必要なバージョンを知らせるメッセージが表示されます。インストールプロセスを終了して、システムプロンプトに戻ります。インストールプロセスが終了して、システムプロンプトが表示されます。

    • ライセンス条項に同意すると、有効なバージョンの JDK の有無がチェックされます。有効な JDK バージョンがインストールされている場合は、追加言語サポートを選択するように求めるメッセージが表示されます。


    注 –

    サーバーレイヤーのインストールを選択した場合は、Sun Management Center Web サーバーとオンラインヘルプもインストールされます。


  12. 追加の言語で製品をインストールする場合は、その追加言語を選択します。

    • ほかの言語サポートをインストールする場合は、y を入力します。

      言語ごとに、y または n を入力するよう求められます。

    • ほかの言語サポートをインストールしない場合は、n を入力します。

    言語の選択が完了すると、インストールプロセスによってアドオン製品がチェックされます。

  13. Sun Management Center アドオン製品を選択します。

    各アドオン製品の名前が表示され、その製品をインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。その製品をインストールする場合は y、インストールしない場合は n を入力します。

    • 一部のアドオンは特定のプラットフォーム専用です。各アドオンについては、Sun Management Center リリースキットに付属しているプラットフォーム別の追補マニュアル、および Sun Management Center の Web サイト (http://www.sun.com/sunmanagementcenter/) を参照してください。


      注 –

      Sun StorEdge A5x00 アドオン製品を使用する場合は、次に進む前に、「Sun StorEdge A5x00 パッケージ」をお読みください。


    • 一部アドオンには、オプションのコンポーネントがあります。利用できるオプションのアドオンコンポーネントが存在する場合は、それらのコンポーネントが 1 つずつ示されます。そのオプションコンポーネントをインストールする場合は y、インストールしない場合は n と入力します。

    アドオン製品を 1 つも選択しなかった場合は、継続するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力して操作を続けます。ディスク容量がチェックされます。手順 16 に進みます。

    アドオンを選択した場合は、その選択内容が表示されます。

  14. 選択内容を確認します。

    継続する場合は y、選択を繰り返す場合は n を入力します。

    • コンポーネントの選択でエージェントだけ (つまり、エージェントとコンソール) 選択し、かつ、任意のアドオン製品を選択した場合は、ディスク容量がチェックされます。手順 16 に進みます。

    • コンポーネントを選択するときにサーバーを選択し、かつ、次に示すアドオンのどれかを選択した場合は、アドオン製品のバイナリコードライセンスが表示されま す。手順 15 に進みます。

      • Advanced System Monitoring

      • Performance Reporting Manager

      • Service Availability Manager

      • Solaris Container Manager

      • System Reliability Manager

    • 上記のアドオン製品をどれも選択せずにほかのアドオン製品を選択した場合は、ディスク容量がチェックされます。手順 16 に進みます。

  15. アドオン製品のバイナリコードライセンスを確認します。

    アドオン製品のバイナリコードライセンスをよく読んでください。インストールを継続するには、ライセンス条項に同意する必要があります。

    ライセンスに同意する場合は y、インストールを終了する場合は n と入力します。

    y と入力してライセンスに同意し、追加アドオンコンポーネントを選択しなかった場合は、ディスク容量のチェックが行われます。

  16. ディスク容量を確認します。

    選択された製品のインストールに必要なディスク容量があるかチェックされます。

    • 十分なディスク容量がある場合は、選択した製品がインストールされます。


      注 –

      インストールは、選択された製品に応じて数分から 30 分、またはそれ以上かかることがあります。


      インストールが完了すると、インストールされた製品の一覧が表示され、Sun Management Center コンポーネントを設定するかどうか問い合わせがあります。手順 18 に進みます。

    • ディスク容量が十分でない場合は、代わりのファイルシステムを指定するように求められます。空き容量と必要となる容量が表示されます。

  17. 十分なディスク容量のある別のファイルシステムの名前を指定します。

    別のファイルシステムの入力を求めるプロンプトで、空き領域を十分に確保できるファイルシステムとディレクトリの名前を入力します。


    ヒント –

    マシン上の各ファイルシステムの使用済み容量と空き容量を表示するには、Sun Management Center をインストールするマシンの端末ウィンドウで、df -ak と入力します。


    ディスク容量が再度チェックされます。十分なディスク容量がある場合は、選択した製品がインストールされます。


    注 –

    インストールは、選択された製品に応じて数分から 30 分、またはそれ以上かかることがあります。


    インストールが完了すると、インストールされた製品の一覧が表示され、Sun Management Center コンポーネントを設定するかどうかの問い合わせがあります。

  18. インストールされた製品の設定を行うかどうかを決定します。

    Sun Management Center と選択したアドオン製品を設定する場合は y、いったん終了して設定作業をあとで行う場合は n と入力します。


    注意 – 注意 –

    es-inst コマンドを使用して、アドオン製品だけインストールした場合は、n を入力して、インストールおよび設定プロセスを終了します。この場合は、es-setup を使用してアドオン製品を設定する」の手順に従ってアドオン製品の設定を行う必要があります。この作業を怠るとセキュリティキーが上書きされるため、すべてのマシンのすべてのエージェントを正しく稼働させるためには、それらのエージェントの再設定が必要になります。


遠隔マシンへのインストール

ここでは、 es-inst コマンドを使用して、Sun Management Center 3.6 をネットワークファイルシステムアクセス可能な (NFS マウントされた) 遠隔マシンにインストールする手順について説明します。この手順では、ネットワーク上の CD イメージディレクトリから Sun Management Center をインストールすることを前提にしています。詳細は、「CD インストールイメージの作成」を参照してください。

遠隔マシンに Sun Management Center をインストールするには、ソフトウェアをインストールする前に、その遠隔マシンの準備作業を行う必要があります。また、ローカルマシンが Solaris 2.6、Solaris 7 、または Solaris 8 ソフトウェアのいずれかを使用している場合は、パッチをインストールする必要があります (pkgadd のパッチをインストールする」を参照)。

ここで説明する作業では、例として次のマシン名が使用されています。


注 –

遠隔マシンが Solaris 10 マシンである場合は、遠隔インストールはできません。


Procedurepkgadd のパッチをインストールする

ローカルマシンが Solaris 2.6、Solaris 7、または Solaris 8 ソフトウェアを使用している場合は、それぞれの OS バージョン専用の pkgadd パッチがローカルマシンにインストールされている必要があります。このパッチをあらかじめインストールしてから、ローカルマシンを使用して遠隔マシンに Sun Management Center 3.6 をインストールする必要があります。

ローカルマシンが Solaris 9 リリースを使用している場合、パッチのインストールは必要ありません。「遠隔マシンを準備する」に進みます。

手順
  1. ローカルマシンにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. OS のパッチレベルが最新であるかどうかを確認します。

    パッチがすでにインストールされているかどうかを確認するには、コマンド showrev -p | grep patchnum を使用します。patchnum には、必要な OS パッチを次のように指定します。

    • Solaris 2.6: 106292

    • Solaris 7: 107443

    • Solaris 8: 110934

    たとえば、ローカルマシンが Solaris 8 リリースを使用している場合は次のように入力します。


    admin-host# showrev -p | grep 110934
    admin-host# 

    上記の例では、パッチはインストールされません。パッチのダウンロードとインストールは、 手順 3 に示す方法で行う必要があります。

    パッチがインストールされていると、次のような一覧が表示されます。


    admin-host# showrev -p | grep 110934
    admin-host# Patch: 110934-13 Obsoletes: Requires: Incompatibles: 
    Packages: pkgtrans, pkgadd, pkgchk

    ローカルマシンで動作している Solaris に必要なパッチがすでにインストールされている場合は、「遠隔マシンを準備する」に進みます。

  3. 必要に応じ OS パッチをインストールします。

    1. http://www.sunsolve.sun.com から必要なパッチをダウンロードします。

    2. ダウンロードした tar 形式のパッチアーカイブファイルを展開し、zip ファイルをさらに展開します。

    3. patchadd コマンドを使用してパッチをインストールします。

Procedure遠隔マシンを準備する

手順
  1. 遠隔マシンにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. Sun Management Center データベースアクセスグループとユーザーアカウントを作成します。

    1. groupadd コマンドを使用し、アクセスグループ smcorag を作成します。


      remote# /usr/sbin/groupadd smcorag
      
    2. /var/opt/SUNWsymon ディレクトリを作成します。

      このディレクトリは、データベースユーザーアカウントが置かれる場所です。


      remote# mkdir -p /var/opt/SUNWsymon
      
    3. useradd を使用してデータベースユーザーアカウント smcorau を作成し、続いてこのユーザーアカウントをグループ smcorag に追加します。


      remote# /usr/sbin/useradd \
      ...-d /var/opt/SUNWsymon/smcorau \
         -m -g smcorag -s /bin/sh smcorau
      
  3. NFS デーモン mountd を停止します。


    remote# /etc/init.d/nfs.server stop
    
  4. 遠隔ホスト上の /etc/dfs/dfstab ファイルを編集します。

    次の行を追加します。

    share —F nfs —o rw=admin-host,root=admin-host /

    admin-host は、遠隔ホストに対して Sun Management Center をインストールするマシンの名前です。

    たとえば、遠隔ホスト名が remote-server で、この遠隔ホストに Sun Management Center をインストールするために使用するマシンの名前が adminserver の場合、remote-server 上の /etc/dfs/dfstab ファイルのエントリは次のようになります。

    share —F nfs —o rw=adminserver ,root=adminserver

    遠隔マシンの dfstab ファイル内のこのエントリは、マシン adminserver にログインしたルートユーザーアカウントにだけ遠隔の読み取り権限および書き込み権限を与えます。

  5. /etc/dfs/dfstab を保存して閉じます。

  6. NFS デーモン mountd を起動します。


    remote# /etc/init.d/nfs.server start
    
  7. 遠隔マシンで稼働している Solaris のバージョンを確認します。


    remote# /usr/bin/uname -r
    

    遠隔ホストへの Sun Management Center のインストールの場合、es-inst スクリプトによって遠隔ホストで稼働している Solaris のバージョンの入力を求められます。

  8. 遠隔ホストマシンのタイプを確認します。

    遠隔ホストへの Sun Management Center のインストールの場合、es-inst スクリプトによって遠隔マシンタイプの入力を求められます。

    遠隔ホストマシンに関して es-inst が必要とするこの情報は、次のコマンドで得られます。


    remote# /usr/platform/platform/sbin/prtdiag | /usr/bin/head -1 \
          | /usr/bin/cut -f2 -d:
    

    platform は、コマンド uname -i の出力です。

    次に例を示します。


    remote# /usr/bin/uname -i
    SUNW,Ultra
    remote# /usr/platform/SUNW,Ultra/sbin/prtdiag 
      | /usr/bin/head -1 | /usr/bin/cut -f2 -d:
    Sun Microsystems  sun4u Sun Ultra UPA/PCI (UltraSPARC-IIi 333 MHz)

    ヒント –

    遠隔ホストマシンタイプの情報をローカルホスト上の一時ファイルにコピーします。コピーしておくことで、es-inst による遠隔ホストマシンタイプの入力の要求の際にその情報をペーストできます。


  9. 遠隔マシンからログオフします。

    以上の操作が終わると、次に示す方法で遠隔ホストに Sun Management Center をインストールできるようになります。

Procedure遠隔マシンに Sun Management Center をインストールする

手順
  1. ローカルマシンにスーパーユーザーとしてログインします。

  2. Sun Management Center Installation Disk 1 の sbin ディレクトリへ移動します。

    • CD-ROM からのインストールの場合は、/c <DiskMountDir>/sbin ディレクトリに移動します。

      選択した内容によっては、インストールの作業中に CD を入れ替えるように求めるメッセージが表示される場合があります。

    • CD イメージからのインストールの場合は、/ cd-image-dir/disk1/sbin ディレクトリに移動します。cd-image-dir はインストール CD をコピーしたディレクトリ、または Web からインストールイメージをダウンロードしたディレクトリです。

  3. -R path/remote パラメータで遠隔ホストマシンを指定して es-inst インストールスクリプトを実行します。


    #./es-inst -R path/remote
    

    path/remote には、遠隔マシンのフルパスを指定します。たとえば、遠隔ホストのパスと名前が /net/remote-server の場合は、次のように入力します。


    local-machine# ./es-inst -R /net/remote-server
    

    遠隔マシン上で稼動している Solaris のバージョンの入力を求めるメッセージが表示されます。

  4. 遠隔マシンで稼動している Solaris バージョンを入力します。

    「遠隔マシンを準備する」手順 7 を参照してください。

    遠隔ホストマシンのタイプを入力するように求めるメッセージが表示されます。

  5. 遠隔ホストのマシンタイプを入力します。

    「遠隔マシンを準備する」手順 8 で得たマシンタイプの文字列を入力します。生成したテキストをローカルホスト上のファイルにコピーした場合は、プロンプトでそのマシンタイプ文字列をペーストしてもかまいません。


    注 –

    遠隔ホストに対して Sun Management Center インストールを行うために必要な作業は、デフォルトの Sun Management Center インストールに必要な作業と同じです。


  6. インストールが完了します。


    注 –

    Solaris 10 システムへの遠隔インストールは、別の Solaris 10 システムからのみ行うことができます。