この節では、es-uninst のオプションの概要と、es-uninst コマンド行スクリプトを使用して Solaris システムから Sun Management Center をアンインストールする方法について説明します。
es-uninst コマンドの構文は次のとおりです。
es-uninst [ -f | -F | -X | -h | -v ]次の表に、es-uninst コマンドのパラメータを示します。
表 B–1 es-uninst のオプション
オプション |
説明 |
---|---|
-F |
ユーザーに確認を求めることなく、実行中の Sun Management Center プロセスを停止せずに、インストールされている Sun Management Center をすべてアンインストールします。 このオプションは、Sun Management Center プロセスを停止する間に呼び出される実行プログラムが想定されている場所に存在しない場合だけ使用してください。 たとえば、Sun Management Center がインストールされたあとでオペレーティング環境を Solaris 7 リリースから Solaris 8 リリースにアップグレードした場合、動的に生成されるパスの一部が不正確になります。この場合、このオプションはアンインストールの処理時にエラーを表示しません。 |
-f |
ユーザーに確認を求めることなく、インストールされている Sun Management Center をすべてアンインストールします。 |
-h |
es-uninst のオプションを表示します。 |
-v |
冗長モードを使用してアンインストールを実施します。 |
-X |
ユーザーとの対話なしで Sun Management Center をアンインストールします。すべてのプロセスが停止され、続いてインストールされている Sun Management Center コンポーネントのすべて (データベースおよびアドオンを含む) が削除されます。構成データの保存はできません。 |
インストールされている Sun Management Center 2.x または 3.x のすべてをアンインストールするには、それぞれのバージョンに付属している es-uninst コマンドを使用します。Sun Management Center 2.x および 3.x の es-uninst コマンドには、Sun Management Center の構成データをバックアップするためのオプションが用意されています。構成データをバックアップするよう選択した場合、Sun Management Center 3.6 インストールプロセスによってバックアップデータを検出され、そのデータを新しいインストールに適用するかどうかの問い合わせがあります。
次に説明するように、Sun Management Center 2.x および 3.x は、es-uninst コマンド行スクリプトを使用してアンインストールできます。
Sun Management Center 2.x または 3.x がインストールされている場合、Sun Management Center 3.6 のインストールプロセスは、es-uninst アンインストールスクリプトを自動的に実行します。Sun Management Center 2.x および 3.x の es-uninst アンインストールスクリプトは、新バージョンの Sun Management Center 3.6 インストールで使用できるように、旧バージョンの構成データをバックアップするかどうかを問い合わせます。
(Solaris 10 の場合) 大域ゾーン Sun Management Center 3.6 をアンインストールすると、ローカルゾーンのエージェントデータが削除されます。
次の手順では、Sun Management Center がデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを前提にしています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。
Sun Management Center 2.x または 3.x サーバーがインストールされているマシンに、スーパーユーザーとしてログインします。
T3 デバイスが存在する場合は、T3 デバイス構成情報を削除します。
Monitoring and Management of A5x00 and T3 Devices アドオンをインストールしていない場合は、この手順を飛ばして、手順 3 に進みます
Monitoring and Management of A5x00 and T3 Devices アドオンを使用して T3 ストレージデバイスを監視、管理している場合は、Sun Management Center をアンインストールする前に、T3 デバイス構成情報を削除します。es-uninst コマンドは、T3 デバイス構成情報を削除しません。
T3 デバイス構成情報を削除するには、次のようにします。
Sun Management Center エージェントを停止します。
/opt/SUNWsymon/sbin/es-stop -a コマンドを入力します。
pre-uninstall スクリプトを実行して T3 デバイス構成の情報を削除します。
/opt/SUNWsymon/addons/storage/sbin/pre-uninst.sh コマンドを入力します。
T3 による syslog メッセージの送信を停止するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力します。続いて、T3 デバイスのルート (スーパーユーザー) パスワードの入力を求めるメッセージが表示されます。パスワードを入力します。
T3 デバイスが T3 モジュールから削除されたことを伝えるメッセージが表示されます。
Sun Management Center 3.6 をインストールする前に pre-uninst.sh スクリプトを実行しなかった場合は、インストールした新しい Sun Management Center 3.6 を設定する前に、T3 構成情報を手作業で削除する必要があります。
pre-uninst.sh スクリプトを実行したあとで、インストールされている Sun Management Center 2.x または 3.x を残すことにした場合は、/opt/SUNWsymon/es-setup -F コマンドを入力して、T3 デバイスを再設定します。
この時点で、Sun Management Center をアンインストールできます。
Sun Management Center 2.x または 3.x をアンインストールするには、次のコマンドを入力します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-uninst |
Sun Management Center 2.x または 3.x のアンインストールの場合は、ユーザーデータと構成データを保存するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 7 に進みます。
Sun Management Center 3.6 のアンインストールの場合は、インストールされている製品の一覧が表示されます。
続いて、Sun Management Center の本稼働環境、開発環境のどちらがインストールされているかにもとづいて、本稼働環境または開発環境をアンインストールするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
アンインストールする Sun Management Center 3.6 製品を選択します。
本稼働環境または開発環境とすべてのアドオンをアンインストールする場合は、y を入力します。
すべての Sun Management Center 製品がアンインストールされることが通知され、選択を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。手順 6 に進みます。
1 つ以上のアドオンをアンインストールする場合は、n と入力します。
アンインストールする Sun Management Center 3.6 アドオン製品を選択します。
システムにインストールされているアドオンごとに、そのアドオンをアンインストールするかどうかを確認するメッセージが表示されます。
インストールされているアドオンをアンインストールする場合は y、残す場合は n を入力します。
選択を終了したところで、アンインストールの対象として選択した製品の一覧が表示され、選択内容を変更するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
必要に応じ選択内容を変更します。
選択を変更する場合は y を入力します。インストールされている製品の一覧が再度表示され、アンインストールの選択処理が繰り返されます。
アンインストール処理を継続する場合は n を入力します。ユーザーデータと構成データを保存するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
必要に応じて、Sun Management Center のユーザーデータと構成データを保存します。
n を入力すると、現在の Sun Management Center のユーザーデータと構成データ (データベースを含む) が削除されます。また、セキュリティキーが上書きされるため、すべてのエージェントを正しく稼働させるためには、それらのエージェントをすべて設定し直す必要があります。
以降のインストールまたはアップグレード用に管理ドメイン構成と /var/opt/SUNWsymon 内の独自のアラーム設定を残す場合は、y を入力します。
既存のデータベースを破棄する場合は、n を入力します。
アンインストールを継続するかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。
インストールプロセスを実行します。
選択した製品をアンインストールする場合は、y を入力します。
選択した製品がアンインストールされます。es-uninst の処理が完了すると、コマンドプロンプトに戻ります。
選択した製品をアンインストールしない場合は、n を入力します。
es-uninst スクリプトが終了して、コマンドプロンプトに戻ります。